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「第2回おかやま協働のまちづくり賞」表彰式が開催されました!

[2018年3月30日]

ID:40661

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多様な主体の協働で進められる、岡山市の社会課題解決の取組を表彰する「おかやま協働のまちづくり賞」。「楽しんで年を重ねられる社会のために」をテーマに募集した第2回は、13件のすばらしい取組にエントリーいただきました。

2018年2月18日(日曜日)、審査によって選ばれた取組を表彰し、社会課題を協働で解決する機運を高めるため、Junko Fukutake Hall(岡山大学鹿田キャンパス内)で表彰式を開催しました。
まちづくり賞集合写真

また当日は、「支え合いの地域づくり実践交流会」と題して、支え合いのしくみづくりアドバイザー河田 珪子氏による記念講演・参加者の意見交換会も同時開催。表彰取組をはじめとした優れた取組に学び合い、新たな協働の可能性を探求する、充実した1日となりました。

講評と受賞取組の活動発表

はじめに、審査委員長を務めた岩淵 泰氏(岡山大学地域総合研究センター助教)より、「賞の目的は取組の優劣を決めることではなく、すばらしい取組を市民に広げていくこと」という趣旨説明の後、大賞1件・入賞4件・奨励賞8件の取組紹介と講評がありました。

13の取組には、「若者から高齢者まで、皆さんが明るく楽しそうに活動されているのが印象的でした。地域課題を的確に捉えた地に足の着いた活動は、岡山市民の誇りだと思います。」と。
岩淵先生による講評

審査委員長の岩淵氏による講評

続いて、大賞・入賞の取組の実施団体による活動紹介(プレゼンテーション)がありました。地域の課題や実際の活用内容を、写真・動画を交えてわかりやすく紹介する発表に、参加者は熱心に耳を傾けていました。

大賞・入賞・奨励賞の取組概要と評価のポイントをご紹介します。各取組の詳細については、「第2回おかやま協働のまちづくり賞」が決定しました!別ウィンドウで開くをご確認ください。

大賞「『お帰りなさい』今日も元気に会陽の里安全パトロール隊」

養護老人ホーム岡山市会陽の里、雄神安全パトロール隊

会陽の里活動写真
会陽の里安全パトロール隊発表の様子

「地域のパトロール隊の人数が少なくなり困っている」という地域課題を解決するため、老人ホームの入所者と職員が週3日、小学校の通学路で下校の見守りを行う取組です。地域との関わり・子どもたちとの交流は、入所者の喜びと生きがいに繋がっています。

「老人ホームの入所者」も大切な地域の一員であり、協働のパートナーであることを教えてくれた取組です。地域と入所者の皆さんが互いに必要とし合って生まれた活動は、協働の理想の形といえます。「ありそうでなかった」この取組は、他の地域にも広がっていくことでしょう。

入賞「らっかんランチ食堂」

岡山後楽館高等学校、南方地区連合町内会、南方地区婦人会、旭公民館、岡山県社会福祉協議会

らっかんランチ食堂活動写真
らっかんランチ食堂の発表

学校の食堂を月に1回地域に開放し、地域住民と高校生が一緒に食事を楽しむという取組です。普段にぎやかな食事を楽しむ機会のない一人暮らしの高齢者にとって特別な場になるだけでなく、高校生が地域福祉について考える大切な機会となっています。

高校生が地域と繋がるというアイデアと、それを実現する「軸」を築いた点が評価に繋がりました。今後の更なる発展に向けて、エールを送りたいと思います。

入賞「子どもたちと共に学ぶ教室 シニアスクール」

NPO法人子どもたちと共に学ぶ教室シニアスクール、岡輝中学校PTA、清輝小学校PTA、岡南小学校PTA、岡南学区社会福祉協議会、岡山中央ロータリークラブ

シニアスクール活動写真
シニアスクール発表

小中学校の空き教室を利用した「シニアスクール」の取組です。高齢者の健康寿命延伸とともに、子どもたちの健全育成にも繋がり、地域と学校の関係を見直す草分け的な活動として注目を集めています。

学び続ける高齢者の姿は、「なぜ人は学ぶのか」という重要な問いを抱くきっかけを子どもたちに与えてくれることと思います。「学校」が地域で果たす役割についても、新たな可能性を見せてくれます。

入賞「高野尻村をつくろうプロジェクト」

高野尻村をつくる会、高野尻町内会、NPO法人岡山市子どもセンター、自然体験リーターズクラブ

高野尻村活動写真
高野尻村発表

高齢化率100%の「限界集落」である高野尻村に、子どもたちの元気な声を呼び戻そうという取組です。子どもの遊びのノウハウを持つ団体と協働し、村の高齢者が手作りで体験プログラムを提供。若い親子の第二・第三のふるさととして親しまれています。

高齢者自らが地域づくりの主人公となった取組。「限界集落」というと暗い気持ちになってしまいがちですが、村外からの力を村の力に変えて、明るく楽しいこの活動は、村を元気にしています。

入賞「年老いても楽しく手話で語り、元気で暮らせる拠点づくり」

NPO法人岡山聴覚障害者支援センター、あけぼの町町内会、岡山市ふれあい介護予防センター、一般社団法人岡山県歯科衛生士会、一般社団法人岡山県介護福祉士会、障害福祉課

年老いても手話活動写真
年老いても手話発表の様子

高齢と聴覚障がいという二重のハンディを抱え、地域の中で孤立してしまいがちな「ろう高齢者」の課題を解決するための取組です。ろう高齢者が集い、手話で楽しく語り合える「ももハウス」を運営しています。

これまであまり気付かれていなかった、ろう高齢者の現状・課題を社会に示してくれたことは、非常に重要な成果だと思います。施設や行政との協働で、さらに発展していくことを期待します。

奨励賞「地域と共に健康寿命を延ばそう」

千種楽々クラブ、花っ子クラブ、万富公民館、岡山市ふれあい介護予防センター、東消防署瀬戸出張所、メリーママ

公民館と地域が協働し、学区全体を対象として実施するサロン。高齢者自らが運営にあたる元気なこのサロンでは、介護予防等だけでなく、野菜の植え付けや収穫、食事など若いお母さんや子どもたちとの交流も重視し、幅広い地域全体の交流の場所になっています。高齢者のもっている知識や技術の伝承など、高齢者がより出番を発揮する取組となることを期待しています。

奨励賞「3世代キラリ交流会」

3世代キラリ交流会実行委員会

ウォーキングやもちつき、とんど祭りという地域行事を見事に合体させ、子ども・大人・お年寄り誰もが参加できる交流会とされており、地域行事のモデルとなる取組です。地域の連携力と子育てに対する目線の厚さを感じます。高齢者の出番発揮の機会がよりあるとさらによい取組となっていくのではないでしょうか。

奨励賞「岡輝みんな食堂」

岡輝みんな食堂プロジェクト、医療法人佐藤医院、医療法人のぞみクリニック、えくぼホームヘルパーステーション、ふたば司法書士法人、株式会社鈴木屋、一班社団法人チカク、結音-ムスビネ-合唱団、岡輝ケアカフェ

顔の見える関係づくりを進めるため、子どもから高齢者まで誰でも参加できる食堂を月1回開設。病院や介護施設、福祉の専門家など様々な地域資源が協働しており、支援側の協働の厚さが素晴らしく、今後の活動の広がりが期待できます。本テーマの観点では高齢者自身の出番や役割が発揮されることを期待しています。

奨励賞「ランチ交流会」

一宮地区民生委員児童委員協議会、一宮公民館、岡山市社会福祉協議会一宮支部

民生委員が中心となって運営する高齢者のランチ交流会。公民館の予防教室との協働が効果的で、「運動」「食事」「社会とのつながり」の3要素がうまく抑えられています。
参加者が受け身にならない工夫や取組の日常に期待します。

奨励賞「竜之口元気が出る会」

竜之口地区社会福祉協議会、竜之口学区連合町内会、竜之口学区コミュニティ協議会、竜之口学区婦人会、竜之口学区栄養改善協議会

「骨粗しょう症」と「歌」を柱とした元気がでる会。「歌」を柱に誰もが参加できるようにし、栄養改善の活動を反映され取組に厚みが加わっています。参加者による自主的な運営などを広げ、より継続的な取組となられることを期待します。

奨励賞「生活支援サポート 岡輝よりそいの会」

生活支援サポーター岡輝よりそいの会、岡輝公民館、北区中央地域包括支援センター、岡輝ケアカフェ

ちょっとした困りごとを、「お互い様」の気持ちで助け合える仕組みを平成30年度スタートを目標に準備中。地域単位の生活支援・居場所づくりのモデルとなる取組です。今後取組を重ねる中で高齢者の出番が増え、支える側から支えられる側になっても負担感なく機能する仕組みとなり、具体的な成果・効果を上げられことを期待します。

奨励賞「草木に負けない『住みよい地域と幸齢者』づくり」

みちくさ会、城東台西町内会、城東台東町内会、城東台南町内会、レークタウン株式会社

大規模造成から30年、団地の草木の繁茂が地域課題となる中、樹木伐採のボランティアチームを結成。学区内の道路法面など住民にとって公益性の高いエリアの雑木を計画的に伐採。会の活躍で町内会や地元企業も活動に参加。
草刈は人と時間のかかる各地域共通の課題です。そこで高齢者の男性が活躍できる仕組みはとても重要です。本気のボランティアが地域や企業の協働を引き出す先駆的な事例です。さらに会が発展され他地域のモデルや指導役になっていかれることを期待します。

奨励賞「人生の大先輩から学ぼう!」

NPO法人すたんど、NPO法人リスタート、NPO法人まちづかい塾、NPO団体りそうプロジェクト

不登校や引きこもりの若者たちの交流と支援に高齢者が講師として活躍している取組。高齢者の人生経験や知識・技術が、若者の自立支援につながるユニークな取組です。地域組織との協働などが広がることを期待します。

入賞取組の活動発表に対し、記念講演講師の河田 珪子氏より、次のようなコメントがありました。

河田先生

河田 珪子氏

「100人100様の生活があり、皆それぞれ感じていることは違います。だからこそ、自分の感じたことを行動に移す『実行力』、人を巻き込む『協働力』が大切です。皆さんの素晴らしい活動に感動しました。

また、このような発表の機会を設けることは、自分では気付かないことを地域で共有していくために非常に重要だと思います。」

表彰式

大賞・入賞・奨励賞の取組それぞれに、大森市長から表彰状とトロフィーが手渡され、場内はあたたかい拍手に包まれました。13団体に手渡されたクリスタル製のトロフィーは、岡山県の社会福祉の向上を願って設立された「一般社団法人橋本財団」様からご提供いただきました。

トロフィー

大森市長からは、「故郷の仲間は心の拠り所になります。発表を聞いて、どの活動も仲間を大切にすることが原点だと感じました。大賞の「会陽の里パトロール隊」は、「ありそうでなかった」活動を実行に移したことが重要。すでに他の老人ホームから問合せも入っており、地域に波及していくことと思います。素晴らしい協働の取組が、さらに広がっていくことを期待しています。」とコメントをいただきました。

表彰式の様子
大森市長

場内ではパネル展による活動紹介も行われ、参加者は足を止めてじっくりとパネルに見入っていたほか、活動の実施団体に質問を投げかける様子も見られました。

パネル展の様子
パネル展の様子2

第2回まちづくり賞のテーマは、こんな風に私も年を重ねていきたいというモデルとなるような超高齢者社会の課題解決の取組でした。同時に開催した河田珪子氏の講演「地域を支え、地域を創る力」では、社会構造の変化の中で失われてしいまった人と人のつながりの再生、そこから安心社会が生まれることなどをお話しいただきました。

見守りや移動支援など、テーマごとの実践交流会では、地域での活動者たちの事例に学び合いました。他の事例を知ることで、より幅広い支え合いの地域社会づくり、協働のまちづくりのヒントをつかんでいただけたのではないでしょうか。

これからも、毎年テーマを変えて「協働のまちづくり賞」は続いていきます。岡山市の協働の更なる発展にご期待ください!

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