ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

こそだてぽけっとホームへ

こそだてぽけっとホームへ

記事ID検索

半角数字10桁以内で入力してください。

スマートフォン表示用の情報をスキップ

Language

NPO法人 遊育・遊びを育てる会

[2020年2月25日]

ID:45743

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

NPO法人 遊育・遊びを育てる会の取り組み

子どもたちの将来の自立と社会参加を支援する活動を行う「NPO法人 遊育・遊びを育てる会」。
軽度発達障がい児、定型発達児でコミュニケーション能力や人間関係に不安のある幼児・児童に対し、「ダイナミックな遊びを中心とする遊育療法」や「群れ遊びを中心とする遊育」を行っています。

今回は、理事長の津田さんにお話をお聞きしました。

NPO法人 遊育・遊びを育てる会 理事長 津田誠一さん  

「NPO法人 遊育・遊びを育てる会」の特徴を教えてください。

津田さん

NPO法人 遊育・遊びを育てる会は、軽度発達障がい児のために集団指導を行うボランティア団体として、昭和60年から活動していた「発達・学習研究会」のメンバーが、さらに充実した活動を目指して平成22年にNPO法人遊育・遊びを育てる会を立ち上げました。現在は、子どもを対象とした活動と保護者を対象としたカウンセリングの2本立てで活動を行っています。

子どもを対象とした活動の特徴では、

  • 遊びを通じて子どもの発達を伸ばす 
  • 仲間作りをする
  • 幼児期における遊びが国語・算数の学習を支える能力を養う
  • ダイナミック遊びを通して、こだわり・転導性・多動傾向などの問題を改善させ、学校生活をスムーズに過ごせるようにする。

以上をモットーに活動を行っています。

保護者を対象としたカウンセリングの活動について、初回のカウンセリングでは約2時間使い、前半部分は子どもさんの特性や問題点を保護者の皆さんに分かりやすく説明し、後半部分ではこれからの対策について説明します。これからの対策に沿ってご家庭で実践していただくことも増えるため、保護者の方の負担は重くなります。私は、すべての問題の解決を保護者に求めているのではありません。保護者の皆さんができる範囲で一生懸命頑張れば、子どもさんもそれに応えてくれます。保護者の皆さんには無理をせずある程度の余裕を持ってカウンセリングに向き合っていただきたいと考えています。 

「ダイナミック遊び」とはどんな遊びですか?

「ダイナミック遊び」とは、全身を使った子どもの「集団遊び」。

ボール・布・段ボールを使ってみんなで遊びながら、学校生活を送るうえで必要な習慣や態度、決まりを学び、言葉の発達などの基礎的な力を育みます。また、付き添っている保護者が、他人と関わっているわが子の行動や言動の変化に気づけるメリットもあります。

写真は、やわらかいボールを使った「ダイナミック遊び」です。ボールを投げあったり、一緒に転がしたりすることで子ども同士のコミュニケーションが促進され、考える力や行動する力が育まれます。

また、カラフルなスーパーボールがダイナミックにばらまかれると、歓声がひときわ大きくなりました。そこらじゅうにはねるスーパーボールに、子どもたちも大興奮!同じ色のボールを集めたりと大喜びでした。

ダイナミック
ダイナミック2
ダイナミック3

令和2年1月26日 「ビンゴで遊ぼう・カードで遊ぼう」を取材したよ!

この日、会場の高島公民館に集まったのは3歳〜小学校低学年の子ども7名。2つの部屋に分かれ、一方の部屋では小学生の部として「ひらがなビンゴゲーム」、もう一方の部屋では未就学の部として「カード学習ゲーム」が繰り広げられました。遊びは10時から12時頃までの約2時間にわたって行われました。

小学生の部 ひらがなビンゴゲームで遊ぼう

ルールは一般的なビンゴゲームと同じ。あらかじめ用意された50種類の言葉が、ボランティアスタッフによって順不同で黒板に書き出されていきます。子どもたちは、配られたビンゴカードに書かれた言葉と、黒板に書き出された言葉を見比べ、同じ言葉があればマスを埋めていきます。タテ・ヨコ・ナナメいずれかの列が埋まるとビンゴ成立です。

このビンゴゲームの特徴は、「ぬぬぬ」「いひゆ」「まほほほ」といった単語にならない言葉を使うこと。物のイメージに頼らず、文字を一つひとつを見比べることができるため、視空間認知の発達を促すことができます。

ビンゴゲームを終えた後の残り時間には「しりとりゲーム」を楽しみます。「使える単語の文字数を4文字に限定」といったような緩いルールを設けることで、語彙力や集中力の発達を養います。

ビンゴ
ビンゴ2
しりとり

未就学の部 カード学習ゲームで遊ぼう

床にランダムに並べられたカードの中から、同じ絵柄のカードを探すゲームです。保護者やボランティアスタッフがカードを差し出すので、子どもは同じ絵柄のカードを探し出します。絵柄は昆虫や植物、動物と親しみのあるものですが、見間違いそうな似た絵柄が混ざっているため「見比べる力」と「集中力」が養われます。

次のステップに進むと、自分の力で同じ絵柄のカード探しにチャレンジ。複数の子どもと一緒に行うため、時には同じカードを取り合いになりそうな場面もありますが、謝ったり譲り合ったりして子ども同士でトラブルを解決しながらゲームを楽しみ、自然と人との関わり方を学ぶことができます。

このカード遊びの前後には「風船遊び」が行われました。球状や棒状の風船を憧れのヒーローの衣装や武器に見立てて正義の味方になりきり、子ども同士で「ヒーローごっこ」が始まります。こうした「ごっこ遊び」は、動きをともなった自然な流れでコミュニケーションを促進します。

カード
カード2
カード3

参加者したお母さんにお話を聞きました

参加する前と比べて、言葉をはっきりと発音するようになり、自分のしたいことや気持ちを伝える言葉も具体的になってきました。「ダイナミック遊び」を通じて人への接し方もわかってきた様子で、成長を感じています。目標だった通常学級への進学も見えてきて、救われた気持ちです。「遊育・遊びを育てる会」ではこうした屋内での遊びのほかにも、やきいも大会やスキーといった、家ではできないことを体験させてもらえることが魅力的だと感じています。

団体紹介

集合写真

岡山市内教育施設や各公民館に活動拠点を持つNPO法人。ダイナミック遊びや保護者の方へのカウンセリング、講演会などを通してこれから先も、子どもたちの社会性を育て、自立と社会参加を支援します。

また、NPO法人遊育・遊びを育てる会では、ボランティアを募集しています。

NPO法人 遊育・遊びを育てる会別ウィンドウで開く