街路樹再生プログラム(第1期)の取組成果公表及び同プログラム(第2期)のスタートについて
令和6年度民間事業者の放課後児童クラブ開所状況について
添付ファイル
○市長
それでは、11月25日の記者会見を行います。まずは、岡山の街路樹の関係であります。街路樹再生プログラムということで、第1期をやってまいりました。今年度から第2期に入るということで、その概要についてお話を申し上げたいと思います。
緑の効果ですが、夏の日差しを和らげる緑陰、人々に安らぎを与えます。また、脱炭素、生物多様性の確保など多くの効用があるわけであります。転勤してこちらに来られた方っていうのは、なかなか過去との比較っていうのは分からないと思うんですけど。
実は、私が市長になったときに、岡山の緑っていうのは剪定がすごい厳しく、っていうか激しくやっていて、「あまり緑陰とか緑で安らぎを与えるっていうことがない」という、様々なところから指摘がありました。ずっと住んでいるとなかなか分からないんですけれども、久しぶりに岡山に戻った、ないしは観光で岡山に来たっていう人から声を聞き、我々として街路樹を再生していかなければという思いに至って、このプログラムを制定したところであります。
まちなかの7路線を中心に街路樹を再生していこうということにしたわけでありますけれども、(モニターを指し示しながら)岡山を代表する桃太郎大通りであります。令和元年にはこういう樹形でした。それが令和6年になると、こういった何となく痩せ細ったものが少し膨らんだ感じがするんではないかなというように思います。次は、こっちはハレまち通りですね。令和元年、まだ1車線化ができる前の話でありますが、1車線化をし、このように街路樹を…アカケヤキだったかな。
○担当課
アヤケヤキです。
○市長
アヤケヤキの木を植えさせていただきました。なかなか当初の思ったようには成長がしなくて、まだ「疎」の状態でありますが、人に安らぎを与えるような街並みになっていったのかなと。こういったところにベンチを置くとか、そういったこともやらせていただき、相当数の店舗も周辺に増え、非常に歩いて楽しい通りになったかなというように思っております。
次は、この市役所筋であります。令和元年のときはこういうような樹形だったんですが、これは老朽化もあって新たに植え替えたっていう面もあるんですけども、このような形で緑の量を増やしていったということであります。
それから、今までの7路線、一定の効果はあったと思いますが、一つにはこの7路線だけではなく、もう少し面的に広げていく必要があるだろうということで、中心市街地の7路線に岡山市緑の基本計画で緑化推進重点地区に指定している西大寺駅周辺地区と北長瀬駅周辺地区において、それぞれの地区で拠点となる施設を連絡する8路線を加えた計15路線を対象に、今年度から5か年計画の街路樹再生プログラム(第2期)を進めていくことといたしました。
第2期においては、憩いや気持ちよさなどの心理的な取組成果を定量的に評価し、市民の皆さんに分かりやすく成果をお伝えする指標として、人の視界に占める緑の割合を示す「緑視率」を用いるとともに、プログラムの取組を市域全体に広げてまいりたいと思っております。緑視率は25%を超えると潤い感や安らぎ感を覚え、緑が多いと感じる目安とされており、経年変化をしっかりと把握をしていきたいと思います。
ちなみに、今25%って申し上げましたけども、緑視率はこの中心市街地7路線のうち、1期で先ほど言ったように植え替えた市役所筋、ハレまち通りを除いた5路線の平均値は23.8まできております。中心市街地の全路線の平均値も22.9ということでありますが、これを25%に持っていきたいということが今の計画であります。
次に、西大寺駅周辺地区では樹木が少ない路線や強剪定により樹形の悪い路線もあることから、剪定の方法等を見直し、補植も含めた緑のボリュームアップに取り組んでいきます。
北長瀬駅周辺地区では、樹勢の悪化が顕著な樹木が見られることから、植え替えを含めた緑のボリュームアップを図るとともに、両地区とも統一感がなく行き過ぎた剪定などを見直し、美しい樹形の回復も同時に図っていくこととしております。西大寺、北長瀬両地区においても、中心市街地と同様に緑視率25%を目標に取り組んでいきたいと思います。
今までは15路線の話でありますが、市域全体の街路樹を対象に考えていかなければならないということで、我々としては街並みにふさわしいボリュームアップを図るため、樹木の生育環境等に応じた「街路樹剪定マニュアル」を路線ごとに作成し、緑のボリュームアップの取組を市域全体で広げていくということにしたいと思っております。
この街路樹再生プログラム(第1期)の取組成果と街路樹再生プログラム(第2期)については、追って市のホームページで公表する予定であります。街路樹再生をはじめとする緑のボリュームアップの取組により緑の量が増加し、通りの印象も大きく変わるとともに、豊かな木陰を生み出し、歩きたくなる街をつくり出します。さらに、美しい都市環境は都市のイメージアップにもつながるほか、気候変動対策などの視点も含め、次世代を見据えたまちづくりの一環であることから、緑化施策に今後とも着実に推進していきたいと考えております。
2つ目の話題でありますが、民間児童クラブの開所状況あります。(記者に向かって)資料2を出していただけますか。放課後児童クラブは、令和7年に待機児童を解消しようと思っていたわけでありますが、申請が思いのほか伸び、我々として令和7年度の待機児童の解消は諦めざるを得なかったわけであります。そして、令和9年には完全に解消していこうということで、今やらさせていただいております。
申請者予測がこの折れ線グラフであります。我々の計画としては、令和7年、8年に、そして令和9年にそれぞれ一定の受け皿を確保して、その申請に対応していくということを今、行おうとしているところであります。計画としては、令和7年度に間に合うように約800人分の受け皿を確保していくっていうのが計画でありました。現時点で受け皿の確保ができているのが807人ということでありまして、ほぼ計画どおりに動いているということを今日お話を申し上げたいと思います。
現在、市立や運営委員会クラブの施設整備と併せて民間事業者による受け皿確保を進めています。開所状況ですが、お手元の資料をご覧いただきたいと思います。既に開所済みの事業所が4か所、今後令和7年4月までに開所予定の事業所が4か所あり、計8か所の開所により283人分の受け皿が増えていくということであります。そして、現時点では専用施設の建設、タイムシェア等の施設整備により524、今申し上げた283を加えて、先ほど棒グラフで説明いたしました807人分の受け皿が確保しており、順調な受け皿の確保の状況になっているところであります。
一方で、待機児童を解消するためには小学校区ごとに必要な受け皿を確保していかなければならないということで、今後もニーズの上昇が見込まれる地区については引き続き受け皿確保を進めていく必要があり、現在も17地区で新たな事業者を募集しているところであります。
ちなみに、資料3をご覧いただきたいと思います。資料の3では、「岡山市放課後児童クラブ設置促進事業費補助金」ということで整理させていただいております。これは、9月の補正で拡充させていただきました。設置促進事業費補正は、児童クラブの新規設置を促進するため、必要な開設準備経費、賃料、運営費の一部を補助するもので、今この会見でお示しいたしました8か所のクラブもこの補助制度を用いて新設していただいているところであります。
民間事業者の皆様にはぜひこの制度を活用していただき、待機児童解消に向けて力を貸していただきたいと思います。また、保護者の皆さんも民間クラブの利用も選択肢の一つとして検討していただきたいと思います。あわせて、市立、そして運営委員会のクラブについては引き続き施設整備を進めるとともに、必要な人員確保にも力を入れていきたいと思っております。保護者の皆さんが安心して子供を預けて働くことができるよう、我々としてはこれからも全力で取り組んでいきたいと思っております。本日予定している案件は以上です。
○記者
待機児童問題でお伺いいたします。改めて、受け皿確保も進めるようですけれども、この進捗状況の受け止めと、解消に向けての意気込みをお聞かせください。
○市長
我々、当初は令和7年度にも解消しようということで動いておりましたけれども、あまりに申請者の伸びが大きいということで2年間ずらさせていただきました。そして、市立と運営委員会だけではやはり今の申請者に対応ができにくいということで、民間の力をお借りしようということにさせていただいて、9月の補正予算も拡充のための経費を承認していただいたところであります。おかげさまで民間事業者のほうも283名という受け皿の確保を整備していただきました。
大きな面では順調だと思いますが、これからも申請者の状況を見ながら、できるだけ早く解消していきたいというように思っております。保護者の皆さんにとっては、1年1年が自ら必要なとき、お子さんを預けたいっていうときでしょうから、その保護者のニーズに応えられるよう、我々は全力を持って対応していきたいと思っております。
○記者
待機児童の件でお伺いしたいんですけれども、現時点でこの民間クラブ、4か所が開所されてると思うんですけれども、それぞれ直近で何名ぐらいがまず今利用されていらっしゃるんでしょうか。
○担当課
民間クラブの開所につきましては、現状では数名程度となっておりますが、これはどうしても年度内の開所ですので、やむを得ない事情もあると思います。来年に向けて受け皿になるよう頑張っていきたいと思います。以上です。
○記者
ありがとうございます。今の現時点で数名使ってらっしゃるということで、これ年度途中からということなんで、そういうふうになるのかなと思うんですが、一方で民間施設だと学校から少し距離があるんだとか、そういう利用を検討する際のネックになる部分も多数あると思います。今後は民間に受け皿を拡大していく中で、市長というか市としても選ばれる、利用しやすいようにするために何か策は持ってらっしゃるんでしょうか。
○市長
特に小学校の場合は学校に近い、ないしは今の市立、運営委員会っていうのは学校の中がほとんどであるわけですから、そちらが便利であることは間違いないと思います。したがって、今も専用施設、そして理科室や他の用途で使っている部屋をお借りして、タイムシェアという形で放課後児童クラブに利用させていただいているところであります。それができるんであれば、そちらのほうを優先するということもあるでしょうけれども、やっぱり限界もあるということで、今、民間の事業者をお願いしているということであります。今後の状況を見ながら、保護者のニーズに近づけていく、こういう努力は我々としてやっていかなければならないというように思ってます。
○記者
案件外になるんですが、前回の会見の中で、伊原木知事に懇談をまた再開したいというお話があったと思うんですが、その後も知事の会見で現段階では実施する考えはないということを示されましたが、市長としてはどのように受け止められていますでしょうか。
○市長
知事としてどういう発言をされたということですか。
○記者
知事としては、「突然のお話でもありますので、提案どおりの実施はできないと考えているところであります」というふうな、先日の会見でこの言葉があったんですが、市長としてはそのことについてどのように受け止めてらっしゃいますでしょうか。
○市長
まず、「突然」という話ですけど、この数年間は確かに秋の会談ってやってないんですけれども、それ以前、秋に1回会談をやらせていただいてました。したがって、9月ぐらいから、担当のほうからお会いできないでしょうかという話はさせていただいたっていう事実が一つあります。
それからあと、知事のほうも知事選の関係で私もいろんな報道を見聞きしている中で、「岡山市長とは話し合いたい」ということをおっしゃっておられました。そういうこともあって、お話をしたらどうかということで提案させていただいてるんですが、先週末、担当から聞いた限りでは、県のほうから答えがまだないということであります。まだ答えがないものを我々としてどうするかってなかなか答えにくいんですが、前の会見で少しネガティブなお話をされたということは伺っているところであります。会談自身は両者の合意がなければできないんで、今後県側の意向を踏まえながら対応していくということしかちょっと言いようがないかなと思っております。
○記者
街路樹についてなんですけども、改めて1期目、木陰がこれだと大分増えてるのかなと拝見するんですけど、1期目の成果についての受け止めと、あとこの2期目について、写真を拝見すると大分寂しい感じの木があるんですけど、意気込みというか、地域にとってどういうふうに持っていきたいかとか、その辺を伺えたらと。
○市長
一つは、今までどうしてこんなに剪定をきつくしてたかっていうと、やはり落ち葉があって、それが付近の住民の方々にご迷惑をおかけする可能性があるんではないかっていう心配でどんどんどんどん剪定がきつくなっていったっていうことがあるようであります。その点も、付近の住民の方のご都合も考えていかなければ私はならないと思うんですが、それにしてもあまりに緑の量が少な過ぎる。これは、他都市と比較してもそういう感じがいたします。
第1期目で一定の路線に絞らせていただきましたけれども、大分緑の量は増えてきたんじゃないかと。先ほどハレまち通り、市役所筋、そして桃太郎大通り、3路線を視覚的に見ていただきましたけれども、そういう面では以前に比べて随分よくなったっていうように思っております。やはり、街に出て歩きながら様々な楽しみをしていただくっていうのが都市の生活の楽しさの一つなんじゃないかなという面で、ある程度は行ったかなと。
実は、緑視率っていう話を私は初めて聞いたんですけど、皆さん聞いたことないですよね。どうも国交省のほうでAIなどを使ってこういう緑視率を出して25%になれば、そこで一つの達成感というか、潤いみたいなものが変化してくるということを整理したらしいんですけれども、やはり何か定量的な目標を置いていくっていうことが重要なんじゃないかということで、これは担当が見つけてきたものなんですが、もうそれで行こうと。
この緑視率25%、でも大分近づいてきてるんですけど、やはりこういう都市生活っていうのは、緑の木陰、これは体感的にも非常に夏は暑くなってますからプラスなんですけど、見るだけでも随分違うんじゃないか、そして対象路線は今回は15路線に増やしましたが、それ以外も、対象になってないから今までのような剪定でいいかっていうと、そこは違うんじゃないかと。
担当に調べてもらうと、他都市では路線ごとにそういう剪定基準っていうかマニュアルを作っているところもあると。やはり政令指定都市・岡山はそういったところにも配慮して、皆さん方の生活の潤い、それを高めていきたいというように思っております。2期でどこまで行けるかは分かりませんけれども、できるだけ目標に近づくように頑張っていきたいと思います。
○記者
待機児童の件について聞かせてください。子育て世代が働きやすい環境づくりというのからすると、今話題になっている103万円の壁撤廃に向けた動きというのも加速するかなと思うんですが、ひいてはどの自治体もそうだと思うんですけれども、減収が見込まれて、そのあたりのジレンマみたいな部分は感じていらっしゃいますか。
○市長
いや、ジレンマはありますよ。指定都市の市長会議でも最も議論があったのが、この103万円の壁であります。ただ、経済活動を活発にするそれぞれの人から見て、働きやすくするという面では当然プラスの効果があります。しかしながら、これは地方財政に直接影響してくるんで、私が申し上げたのは特にその中でも政令指定都市っていうのは、非常に財政が逼迫をしている。したがって、地方の財源の確保っていうか、代替財源の確保というのはぜひお願いをしたい。そういう中で、この103万円の壁を見直すっていうのはいいんではないかという話をさせていただきました。現在の動きを見て、地方財政に配慮していかなきゃならないということが様々な報道でも伝わってきてますんで、少し胸をなで下ろしているところであります。
○記者
では、この環境整備を進めながら、並行して国に訴えかけというのは続けていきたいということで。
○市長
そうですね。おっしゃるとおりであります。自民、公明、国民民主が103万円の壁を変えていこうということでは合意をしたっていうのを報道ベースで伺っているところでありますが、それ自身は私は経済を活性化させる、また特に若い人たちの労働意欲を増していく、増させていく、そういう面ではプラスだろうと思って歓迎するところでありますが、一方で地方財政に大きな影響を与えてもらっては困ると、そのあたりは配慮していただきたいということであります。
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