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令和6年6月5日市長記者会見

[2024年6月6日]

ID:61591

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令和6年6月5日市長記者会見

  • 令和6年度6月補正予算(案)について

令和6年6月5日市長記者会見資料

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令和6年度6月補正予算(案)

 それでは、まずは令和6年度の6月補正予算(案)の概要についてご説明いたします。

 モニターを見ていただきたいと思いますが、所得税、個人住民税の定額減税に併せ、住民税非課税等となる世帯及び定額減税し切れない方への給付金、また新型コロナワクチンの定期接種、地域公共交通利便増進実施計画に基づく施策の実施、多目的屋内施設、アリーナの検討を進めるための経費などについて編成するものであります。

 補正予算の額は、一般会計で91億円余の増額。本補正予算案に要する財源については重点支援地方交付金などの国庫支出金73億円余などを活用するとともに、一般財源6億円余については令和5年度決算により生ずる見込みの剰余金で対応いたします。

多目的屋内施設(アリーナ)の整備に係る追加調査事業

 主な事業であります。まず、アリーナ整備について申し上げたいと思います。アリーナにつきましては、岡山市民、また岡山県民にとって、特に若い層、若い世代が共に感動を分かち合う、そして岡山に対してっていいますか、愛着と誇りを醸成するものとしてやはり必要なものだという認識に至りました。そして、経済界と共にこの整備を進めていきたいと思います。
 
 具体的にその意味合いを申し上げたいと思います。まず、岡山には、バレーボールやバスケットボールのプロリーグが将来に求める施設基準を満たす施設がございません。このままでは岡山のプロスポーツの灯が消えてしまうことになりかねません。しかし、このアリーナ整備を進めることで地元プロスポーツチームの活性化も期待できます。

 また、県内のアマチュアスポーツ団体から、交通利便性と大規模な大会の開催に必要なキャパシティを両立できる施設がジップアリーナしかないということで、会場の確保に苦慮しているという現状について、私が直接お話を承りました。

 5月31日には、経済界から新アリーナ整備に向けた要望がございました。内容は、まずは公設民営の前提で、スポーツだけでなくコンサートなどにも利用できる基本計画以上の席数、基本計画では5,000席になっていますんで、5,000席以上を想定した施設規模等の検証や、また他のアリーナにはないDXを具体化する仕組みの検討等を行い、新アリーナ整備を一緒に進めていきたいとの要請もございました。

 また、皆さん方ご存じのように、アリーナについては観るスポーツ、魅せるスポーツという力点を置いた新しいビジネスモデルへの関心が高まっております。各地で建設も進んでおります。一方、岡山を見ると、岡山の置かれた位置っていうのは中四国の拠点都市であります。政令指定都市としては、中四国の中には岡山と広島しかございません。また、交通の便ということでは、私としては最も至便な力を、利便性を有する都市だと思っております。この岡山市の都市機能を高め、都市間競争を勝ち抜くことや、多くの人々の交流を促し、広く経済効果をもたらすことにつながるのではないかと思っております。

 岡山市として、経済界と共に新アリーナの整備を進めていくため、最適な施設規模や事業手法、整備費や運営費、周辺環境への影響等について追加調査に必要な経費を6月の補正予算に計上いたします。

住民税非課税化世帯等・子育て世帯加算給付金事業

 次に、住民税非課税化世帯等・子育て世帯加算給付金事業であります。 これらの給付金事業でありますが、国の総合経済対策として実施するもので、岡山市においても物価高騰の影響下にある市民生活を支援するため、6月補正で予算措置を行うものであります。

 資料の青枠の1でお示ししている住民税非課税化世帯等に係る給付金でありますが、令和6年度新規住民税非課税世帯または令和6年度新規住民税均等割のみ課税世帯に対し、1世帯当たり10万円を給付するもので、その対象世帯において扶養されている18歳以下の児童1人当たり5万円を加算給付するものであります。

 この住民税非課税化世帯に係る給付金の対象世帯は、双方合わせて約1万4,300世帯を見込んでおります。なお、これらの世帯のうち加算給付となる18歳以下の児童については約1,800人を見込んでおります。

 次に、資料の赤枠2でお示しした定額減税に係る調整給付金について申し上げます。この給付金は、6月から実施される所得税及び個人住民税所得割の定額減税において減税し切れないと見込まれる方に対して、その差額を給付するものであります。給付対象者は約13万2,000人を見込んでおります。

 それぞれの手続についてですが、いずれの給付金もマイナンバーカードによる公金受取口座の登録がある世帯主、納税義務者については申請不要のプッシュ型での支給を予定しております。そのうち、資料青枠1の住民税非課税化世帯等分については7月中旬から順次ご案内を発送する予定で、公金受取口座の登録がある世帯への支給は7月下旬から振込を開始し、その他の世帯への支給は申請受付後、8月上旬以降順次振込を行う予定です。

 もう一方の資料赤枠2の定額減税分については、7月下旬から順次ご案内を発送する予定で、公金受取口座の登録がある方への支給は8月中旬から振込を開始し、その他の方への支給は申請受付後、8月下旬以降順次振込を行う予定です。いずれも申請期限は10月末を予定しております。

 本日ホームページを開設し、7月以降順次コールセンター、総合窓口を開設する予定です。詳細については、決まり次第お知らせをいたします。できる限り早くこの給付金をお届けすることができるよう準備を進めてまいります。

 若干複雑になっております。詳細については、いつでも結構です、この後も待機しておりますので、担当課職員に聞いていただければと思います。

新型コロナワクチン定期接種事業

 次に、新型コロナの感染症のワクチン接種についてお話し申し上げます。国において、感染症の状況やワクチンの有効性に関するデータを踏まえ、季節性インフルエンザと同様、令和6年度から個人の重症化予防を目的とした定期接種に位置づけられました。

 対象者は、65歳以上の高齢者や60歳から64歳で重症化リスクの高い方であります。期間は、季節性インフルエンザと同じ10月から12月を予定しております。自己負担額でありますが、ワクチンの費用から国の助成金を除いた額の3,260円であり、低所得世帯等に対する減免制度もございます。接種場所は医療機関となり、今後接種可能な医療機関を募集の上、決まり次第ホームページや窓口でお知らせをいたします。重症化予防のため、定期接種の対象となる方はこの時期の接種を検討していただきたいと思います。

地域公共交通利便増進事業

 次に、公共交通の話をさせていただきます。9社のバス事業者を含む協議会を設置し、議論をし、2月の協議会において利便増進計画を了解したということはこの場でもお話を申し上げたところでございます。この実施計画は、国に申請をいたしまして、4月に認定を受けました。これにより国が新設した補助制度が活用可能となります。我々としては、実現に向けて着実に前に進めていきたいと思っております。その関係で6月の補正も要求させていただくということになります。

 実施計画においては、バス路線を需要に応じて幹線と支線に分割、また重複路線を集約し生み出された余力で支線を新設、延伸、増便することで利便性向上を図っていくということになります。需要の小さな支線については、公設民営方式の導入また運行支援により持続可能なものとするとともに、乗り継ぎ環境の整備や運行情報の提供を行うことで誰もが利用しやすいものになるよう努めていくところであります。

 若干おさらいになりますが、前に一度ご説明しましたけども、(モニターを示しながら)これが岡山市内を10方面に分けた整備方針であります。どこでもいいんですけれども、例えば南区の築港新町、ここに岡南ハピータウンになると思いますが、ここまでは今と同じ大型のバスが来ます。そして、ここで乗り継ぎをしていただく。さらに、乗り継ぎの拠点整備が必要になります。そして、ここからはマイクロバスで小串のほうに入っていって玉野のほうに行くということになります。ここは採算性がよくありません。その前に、マイクロバスについては、公、我々のほうで買わせていただくということになり、運行をバス事業者にお願いをする。ここからはバス事業者、マイクロバス、公のものを設置して運営を民にお願いをする、そういう構造になるんですね。

 しかしながら、それほど採算のいい路線ではありません。マイクロバスになったからといって、若干採算もよくはなりますけれども、しかしながら黒字になるというのは通常考えられない、こういう路線であるわけであります。これについて、我々としては赤字分(正しくは「運行経費」)の65%までは補助をしましょうと、そういったことで運行支援をしていく。公設民営と運行助成、それをしていくということになります。

 我々としては、できるだけ早期に運行を開始したい。今のような形で運行を開始したいと考えていますが、既存の車両が活用できたり、また乗り継ぎ環境の整備を待たずとも運行が可能な支線については、令和7年度下半期からの運行開始を目指したいと思います。5年間の総事業費は約29億円を想定していますが、ICカードシステムのリニューアルと免許の取得支援については2月補正で予算化し、前倒しで事業を進めております。

 今回の予算案ですが、その他項目の中で実施計画となる利用しやすい運賃体系の検討も含めて1億9,000万円を予算化したいと思います。主な内容でありますが、バス路線の再編に向けて課題となる幹線と支線の乗換えに対応するため、乗り継ぎ空間の検討や乗り継ぎ割引システムの開発を進めていくと。また、令和7年度下半期から運行開始を目指す支線の運行に必要となる小型車両を調達いたします。マイクロバスって今さっき言ったことですね。

 路線バスの維持、拡充に向けた数多くの施策を同時に推進していく、他都市でも事例がほとんどない大いなる挑戦になりますけれども、利用者や事業者の声を丁寧に聞きながら改善を繰り返すことで、よりよい形にしていきたいと思います。

 今、すごくきれいな形で説明していますけど、実際上、乗ると乗り継ぎ時間がかかるとか、様々な乗り継ぎ地点の整備がこんなんじゃ、なかなか時間をただ待つだけでは状況としてあまりよくないっていうような声も出てくるんじゃないかと思うんですけれども、どうやれば市民にとっていい形になるか、個々の話を聞きながらやっていく必要があるんだろうなというように思っております。

 市民の皆様に公共交通を利用する文化が広がっていくことを目指し、今後も持続可能な公共交通ネットワークの構築に向け、市民、事業者と一体となって取り組んでいきたいと思います。以上が今回の本補正予算案の主な事業内容の説明になります。本日は6月補正の話のみでございます。以上で話を終えます。

質疑応答

○記者
 おはようございます。市長、先ほどアリーナについて経済界と共に整備を進めていきたいという前向きな方針を言われたと思うんですけども、これは協力を求めていた岡山県を除いて、自治体としては岡山市が単独でするという…。

○市長
 はい、単独でやらせていただきます。

○記者
 それに伴う1点目です。補正予算を今回2,000万円計上されていると思うんですが、これに伴って規模などを検討するに当たって全体のスケジュールがどういうふうに後ろ倒しになるのかな、どうなのかなと。

○市長
 1年後ろ倒しにならざるを得ないと。今までは令和12年の完成と言っておりましたけれども、1年後ろ倒しになり、令和13年になっていくだろうと今想定をしております。

○記者
 市単独で進めるということが正式に決まって、これから事業が始まるわけですけれども、今お気持ちとしては前向きにやろうとか、どういうお気持ちで今、立たれていますか。お気持ちをお聞かせください。

○市長
 最初に申し上げましたけれども、最初から私としては経済界の話などを聞いていて、アリーナっていうのはこれから必要なものだろうということはずっと申し上げておりました。でも、この特に数カ月にわたって様々、各界の方からお話を承りました。プロスポーツの関係は、施設基準をこのままいくと満たさなくなるんで、岡山でプロスポーツの展開ができなくなるっていう話は従来どおりだったんですけれども、特にアマスポーツの人たちです。こんなにジップアリーナが逼迫していたのかっていうのは初めてっていうか、より具体的に理解をしました。なかなか全国大会が開けない、中国大会が開けない、多くの人たちが1つの会場で切磋琢磨をしたいという要求がなかなか実現できていないという現状を改めて知ることになりました。

 そういう面、ないしはそれから各都市の研究もより勉強させていただきましたけれども、我々として、中四国の拠点都市、岡山県にとってはなくてはならない施設であるという認識に至り、今回のように岡山市単独で経済界と共に整備を進めていきたいという状況になり、先ほどの言葉からいけば、今非常に前向きになっているというように理解していただけばと思います。

○記者
 先ほどのちょっと補足みたいになると思うんですけど、今回調査費を置いているということですけど、これはあくまでも(整備)することを前提に、どんな施設がいいかという、どんなやり方がいいかということを検討するわけであって、その調査結果を踏まえて、(整備)する・しないという判断を改めてするということではない?

○市長
 (整備の)必要がないっていうなら新たな調査をやる必要もないんですよね。我々としては、やっぱり整備は必要だと、そして進めていく。ただ、進めるに当たって、今の5,000席、ないしは施設の構造で、これでいいのかという視点が経済界から話があり、これは市議会のほうからもそういう話はいただいています。

 今の5,000人規模でプロスポーツ界の施設基準は満たすんですよ。だから、プロスポーツの活性化のためにはいいんですけれども、もうちょっとプラスアルファのものをやったほうがいいんではないかと。それで、これは公設民営で、民間のほうで運営していただくということから考えると、彼らのほうはコンサートなどをやることによってより収益性が高まっていくという認識を持たれている。そういうコストパフォーマンスなども見ながら、施設については、我々としては必要だと。しかしながら、追加の調査が必要という意味で、今回出させていただいているということであります。

○記者
 もう一件だけ。そうなってくると、恐らく全体の事業費は現状の計画よりも少し上振れするかなと考えられる。さらに、今回一応県には協力は求めないということになると思うんですけど、そうなった場合、場合によっては国のほうからの何か支援みたいなものを要求したりとか、そのあたりのコスト面の費用、予算なんかの考え方について今あることがあれば教えていただきたいです。

○市長
 国の予算については最大限お願いをしていきたいと思います。国の予算を最大限お願いするにしても、市の財源は相当使わざるを得ない状況になってまいります。現在、一番聞くのは、これは多分、公債費比率だろうと思います。起債がどれだけ伸びていくのか、これが他の事業にどういう影響を来すのかということで、そこが問題になってくるだろうと。シミュレーションはやっておりますが、今は実質公債費比率という形で世の中に公表しているものは、政令市全体の中では非常にいい位置にあるということであります。したがって、もちろん予算を絞っていかなきゃならないのは事実でありますが、このアリーナを整備することによって他の事業に影響を来すとか、そこまでのものはないという判断をしております。したがって、岡山市民また岡山県民のためにこれがどうしても必要なもんだということで動かしていきたいという認識であります。

○記者
 先ほどの続きになるんですけども、そういった意味じゃあ、経済団体並びにスポーツ団体からは要望があったという。その他の市民全体の民意も得られているという認識でいらっしゃるという?

○市長
 民意のはかり方の問題であります。もちろん様々な方が、私も意見を言っていただいたわけであります。その中には、非常に積極的な方と若干消極的な方もおられます。個々全てのアンケートを取っているわけじゃありませんから、最も民意を我々がこの予算を提出するに当たって、はかっていくっていうのは、私は市議会の方々ではないかということで、市議会のメンバーとは打合せをしながら、今ゴーサインを出すのがいい時期ではないかという感触を得て、私としては今日のこの場に臨んでるというようにご理解いただければと思います。

○記者
 おはようございます。2点お願いします。先ほどの質問にもありましたが、恐らく建設事業費っていうのが上振れするんではないかと。その中で、1点目は経済界からどのような支援を求められることが考えられるのかっていうこと。市単独というベースですけれども、経済界からも支援があるという前提でどういうふうにお考えなのか。もう一点は、その上振れした予算でアリーナを造ったことによって、岡山市民、県民にとってどのような効果があるのか、もう少し市長が具体的にこういう効果があるとお考えになってるということをお聞かせいただけますでしょうか。

○市長
 この前、シーガルズが黒鷲旗を取りましたよね。大きく報道もされ、また岡山市民はそれを聞いて私は熱狂していたのかなというように思います。トライフープも活躍しているし、リベッツも準優勝しましたよね。それらは、我々にとっては大きな誇りなんじゃないでしょうか。若い世代っていうのは、今大きな大会があると岡山の外に出て見に行くっていうようなこともあります。それが岡山で見られるというのは、彼らの愛着をより強めていく、誇りを強めていく、そういったことに私はなるんではないかなというように思います。

 少し話が違うんですが、ハレノワの整備をして、私があるときに自宅のマンションのエレベーターに乗ったときにそこに居合わせた方が、「岡山変わったな」って。「どうしたんですか?」って言ったら、「歌舞伎のチケットが取れたんだ」って。「へえ、そうなんですか。誰が来るんですか?」って言ったら、「中村獅童が来るんだ」と。私は知りませんでしたけど、歌舞伎で歌舞伎座に行かなきゃ見えないというんじゃなくて、岡山で人気の役者の歌舞伎が見える。これも一つの大きな市民の、県民の楽しみなんじゃないかなというように思います。

 これが今、我々はプロスポーツをイメージしながら5,000席っていうことをやりましたけれども、それが若干増えていく、コンサートなどもできていくということになると、大阪に行かなくてもいい、そういったことになって、より若者にとって、また市民、県民全体にとってプラスになるんじゃないかなというように思います。

 それから、建設イニシャルについての経済界との話でありますけれども、従来は8億円を一つの数字として、経済界はそれを拠出したいという話をしていました。私が今持っているのは31日付の経済界からの要望でありますけれども、ここに民間からの提供資金の増額等に向けた積極的な働きかけを行っていくとあります。彼らのほうも、イニシャルコストを全面的に考えていこうという思いだろうと思います。それには我々も協力していかなきゃという思いもあります。そういう中で、いい施設をつくって、政令指定都市岡山、そして岡山県をよりいいものにしていきたいと思います。

○記者
 2点質問があるんですが、基本計画と今回の追加調査の違い、追加調査でも「適切な規模及び機能検討」とありますが、基本計画でもあったと思うんですが、違い等あればご説明をお願いできないでしょうか。2点目なんですが、経済界や市議会からの要望で規模の大きさ、大きくしてほしいという要望ですけども、市長としては現時点で規模の大きさはどのようなお考えでしょうか。

○市長
 まず、規模の大きさは、商工会議所の会頭が皆さん方との話の中で7,000から8,000という数字を出されたっていうのは承知をしております。ただ、当該北長瀬の土地にどれだけのものを造るのか、物理的にもできるのかどうかっていう話もありますし、コストパフォーマンスの面でどの席数が一番いいのかっていうところっていうのは、よく調査をしてみないといけないんじゃないかなというように思っております。

 ちなみにハレノワの大劇場が1,700…1,800弱であります。これはどうして席数を決めたかというと、様々な文化施設の席数を見て、コストパフォーマンスがどれが一番いいのかっていうとこからのアプローチをさせていただいたわけです。もちろん全てがコストパフォーマンスではないかもしれませんけれども、それは重要な要素になってくる。あとは物理的な制約、そして予算面からの制約、そういったことで席数は決まっていくかなというように思います。

 基本計画は確かに8,000までの数字はありますが、そこは単純に単位当たりの建設費を掛け算しているだけですから、それが5,000をイメージしたものになってますんで、それを変えていく、より精査をしていく必要があるだろうと。もう一つは、やっぱりDXとかこういったところも十分議論はできていないというようなこともあって、それらも今年一年で解決させていきたいなと思っております。これで2つ答えたということになりますよね。

○記者
 5,000席については、市長としては大きくしたいということなんでしょうか、今の時点では。

○市長
 大きくしたいという要請がある。その要請の主っていうのが公設民営の、要するに運営を担当する民間の方々がそうおっしゃっている。それは、私は大きいだろうと思いますよ。より採算性を高めていくということでいくと、どの席数が最も適したものなのか、そういう議論はあまりやっていませんから、そこを経済界も入っていただいて、当然これ、運営をしていただく人たちの意見が反映されてないとおかしいことになりますんで、建てる立場、そして運営する立場、意見交換しながらいい案をつくっていかなければならないというように思っています。

○記者
 重ねてになるんですが、昨年度3,000万円をかけて基本計画をつくられて、今回2,000万円プラスしてということだと思うんですが、もし仮に基本計画の3,000万円でこれは検討し切れなかったものなんですか。それとも、やむを得ないこの2,000万円っていう予算なんでしょうか。

○市長
 若干事情変更があることは事実ですね。経済界からもこのような要請は当初はなかったわけですから、彼らのほうも様々な施設整備の状況を見ながら、自分たちが運営するに当たってはこういう要素が必要だっていうことも加味して出てきている、それも5月のぎりぎりで出てきたものであります。我々としてはそれを尊重していくっていうことにならざるを得ないと思います。

○記者
 今日の段階で、県ともこれから一緒にやっていこうということは打ち切られるというご判断でよろしいでしょうか。

○市長
 この問題は2年間、県と話をしてまいりました。アリーナが必要かどうかとか、そういった本質的な話が一度もできてないんです。したがって、少なくとも当分の間、こちらから県知事に「どうですか?」っていう話をしても動かないんじゃないかなというように思っております。ただ、情報交換については、担当部局のほうには常時やっておくようにという指示は流しています。

○記者
 一応じゃあ、まだ期待は残っているという認識でよろしいでしょうか。

○市長
 いや、期待というか…。これも非常に難しいんですが、もちろん私としては何度も申し上げているように、この県単位のプロスポーツの活性化を目指してやっているわけですから、私は県と一緒になってやっていくっていうのが素直だと思います。しかしながら、その話は一切できてない、こういう状況で私としてこちらから話をして、どうですか、どうですかっていうのをやっていくっていうのはあまり意味がないのかなというように思わざるを得ない。ただ、もちろん県側から参画したいという話があれば、それはいつでも議論には乗っていきたいと思っています。いいですか。

○記者
 いろんな方々からこの数か月でお話を聞かれて、県に対しては県民にとって必要な施設としてどういうことを言いたいというふうに思われているんですか。

○市長
 ずっと申し上げているんですけど、ただ知事とは全く話をさせていただけない状況になっていますから、直接は申し上げていませんけれども、今言ってるように、この施設っていうのはちょっと抽象的ですけど、将来、岡山市民、岡山県民が感動を分かち合えるような、そして岡山っていいとこだよなっていう愛着、そして俺たちの、私たちの地元のチームがこんなに活躍をしているんだっていう誇り、こういうものを醸成するすばらしい場所になるんではないかなというように思っているんです。

 だから、そういう意味からも、問題は県が乗り出していただいたほうがよかったというように思っていますが、ずっとどうしますかっていうことでも返答はなくって、それで今年度の予算のときは延ばしましょうということにはなったんですが。それで、6月の補正の前に参画しませんということが明確に返ってきたんで、これを期待するとか期待しないとかっていうよりも、必要な施設なんだから、我々が経済界と共にやっていくんだという意気込みで、さっきの話じゃないですけども、積極的に対応していこうというのが今の心境であります。

○記者
 先の質問にもちょっと関係するんですけども、これから事業の規模が大きくなったりする場合、今145億円ぐらいの費用が増額されているのか、上振れをかなりするかもしれないですけども、どれぐらいまでだったら許容できるとか…?

○市長
 そこは今、何とも言えないですね。これは、全ての経済指標を見ながら、岡山市にとって将来の市民にツケを残さない、これは重要だろうと思うんです。将来の市民にツケを残さない、ないしは他の様々な事業を待ち望んでいる方々がいらっしゃいます。そういったところに影響が出て、例えば子どもの医療費の助成を始めたけどこれができなくなるとか、いろいろありますよね、保育の話にしろ。そういうのが支障を来すような、そんな状況にしちゃいけないということです。だから、予算を今、定量的なものは言えませんけれども、様々な4指標っていうのがあります。それらを見ながら、我々としてできる範囲を個別に上限を決めていく、こういったことが重要になってくると思います。

○記者
 建設費、市の負担をできるだけ下げていくのも重要じゃないかと思うんですけども、他のアリーナとかスタジアムとかの例を見ていると、そこの管理者からの納付金とかで、建設費であるとか市債の返還の原資であったりとか、例えばほかのスタジアムとかアリーナとかの建設費でいうと、建設コストを、新たに発行した市債とかの償還に、例えば管理者から納付金とかをもらってそれを充てていくとかというところもあると思うんですけども、市の負担軽減について資金計画のところとかをどのようにお考えでしょうか。

○市長
 これから細部を詰めていかなきゃなんないと思います。ひとつは、企業版ふるさと納税っていうのがありますよね。あれは損金扱いできますから、企業側にとっても有利な制度なんです。実はこの前、東京で担当のメンバーと話をしました。実はこの令和6年度で終了なんですよ、今は。延伸をぜひやってくれということと、もう少し使い勝手がいい制度にしてほしいというようなことも申し上げました。先ほどの質問に対するのと同じなんですけれども、そういった制度を使いやすいものにしながら企業側の寄附を募っていく、こういったことは重要だろうというように思います。

 それから、あとは民営化するわけですから、民がどういうことを考えていくのか、というのと連動して建設も考える。その建設の中に、そういった民間の資金を入れていくというか、そういったこともあるだろうと思います。ただ、そこはまた現実問題としてどこまでのものができるかということを経済界と話をしながらやっていかないと、こちらだけの案でこれで、というのはなかなか難しいと思うんですよね。でも、企業が寄附をしやすいような環境をつくっていくっていうのが我々の仕事かなと思っています。企業版ふるさと納税の関係は、非常に感触はよかったというように思っています。

○記者
 今回この追加調査ということで、基本計画の3,000万円で考えられていた施設の外観とか、ああいうものは全てなくなるという……。

○市長
 いや、それは違います。それを生かしながらですから。ただ、施設規模が大きくなれば、あの外観は変わるというのは当然でしょうけども、大きな考え方を変えるわけじゃありませんから。

○記者
 令和3年にやった基礎調査と基本計画というのがあったはずなんですけど、それに上乗せする形でより大きなものを造るっていうイメージ?

○市長
 大きなものっていうのを明確にしているわけじゃありませんけど、DXがどういうふうに外観上影響してくるのかもよく分かりませんけど、施設規模が増えれば当然外観は変わってくるかもしれませんが、大きな我々が今まで培ってきたものを変えていくっていうことにはならないと思います。今のご質問に答えられているのかどうかもよく分かりませんが、ただ、ある面の今事情変更というかになっていて、前のものを生かしながら、新しいものを取り入れて、どういう形で動いていくかっていうのをこの1年でやらせてもらうと。

○記者
 もともと経済界から話があったもので、今回もぎりぎりになって経済界からそういうことの話を申し出てきたという形ですけれども、経済界のこのアリーナに対する建設の進め方については、市長はどのように考えられているのか、新たに追加で税金を投入することになったということもあると思うんですけど。

○市長
 この5月31日にこういうのが出てきたことは事実ですけども、経済界と5月31日まで全く話してないわけではないわけであります。日々様々な議論をする中で、それは市議会も同じなんですよね。最終的な意思決定はあるときになりますけど、その前に様々なお互いの打合せをしていくわけですから、そういう中で何が本当に必要なものなのか、我々として何をしなければならないのかっていうコンセンサスが出来上がってくる。

 まあ、これ(要望書)が経済界と我々のコンセンサスという意味ではありません。意味ではないんだけども、ただそういう前提に立って彼らの立場から物事を書いてくれているのがこのペーパーということであり、したがって施設規模を増やしていくっていうことをこの段階で初めて彼らから言われたわけではない。そこは、我々としても公設民営、先ほど公共交通の話をしましたけど、急に65%助成するということで65が出たわけではない。今までの採算っていうのは何%ぐらいの赤字になっているか、彼らとして努力すればどこまで収められるのか、そういうお互いが議論をし合って65っていう数字を出しているんです。

 これも同じで、我々としてコンサートとかそういうのをやれれば、採算面がよりよくなるよという彼らの話、そして市議会も同じように言っているわけなんで、それらを踏まえるとその議論は少なくともしなければならないし、先ほどどなたか質問ありましたけど、コストパフォーマンスという面から見て、どのあたりでセットするのがいいのかっていうのをもう一回やってみる必要があるかなと思う。

○記者
 1点だけお伺いしたいんですけども、今回市単独で実現に乗り出すということで、僕の記憶ではこれまで新アリーナの稼働開始時期なんですが、西暦で言うと2030年度と、たしか目標としていたと思うんですけども、これは変わりなくそこを目指していくんでしょうか。

○市長
 それは最初に質問がありましたように、1年ずれます。

○記者
 2031年度?

○市長
 2031だったかな…(担当課に確認)。2031でいいようです。

○記者
 稼働で。

○市長
 そうです。

○記者
 少し話が変わるんですけど、北長瀬、野田ということですけど、北長瀬一体にできるものだと思うんですが、このあたりのまちづくりについてのビジョンというか、市長のご認識を最後にお聞かせください。

○市長
 随分変わったと思うんですよね。あの公園、緑地、いいですよね。そういう面で北長瀬っていうのは、一つの岡山の私は拠点になっている、憩いの場になっていると思います。そういう中でこのアリーナができるっていうのは、憩いとともにそういう観るスポーツ、そこを堪能できる場所になってくる。これは、北長瀬の駅っていうのが非常に利便性が高いですから、そういう面では違う要素が入ってきて、より北長瀬が発展していくようになるんではないかなというように思っていますけど。

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