保育園・認定こども園等の入園状況と待機児童数について
岡山城西の丸周辺広場整備の検討状況について
動物愛護の取組について~殺処分ゼロの継続~
添付ファイル
皆さん、おはようございます。それでは、会見を始めさせていただきます。
まずは、保育園などの待機児童の数についてお話を申し上げたいと思います。これが岡山市の待機児童数であります。皆さん、これ待機児童の定義を変更後と書いております。少し新しく来られた方もいらっしゃるんで、説明をしたいと思っております。
実は、これ平成27年までは基本としてずっと待機児童はゼロでありました。なぜゼロかっていうと、岡山市内でどこか1つ保育園に空きがあれば、例えば建部にしろ、牟佐にしろ、瀬戸にしろ、足守にしろ、そういったところがあれば、どれだけ保育園に入園したいという人がいても待機児童にはカウントしていませんでした。それは実態に合わないのではないかということで、平成28年に待機児童の定義を変えました。どう変えたかっていうと、それまで保護者の皆さん方から第1希望、第2希望、第3希望っていうのを取っていました。その第1から第3までに全部書いて、それでもどこも入れないというような方、そういう方を待機児童と呼ぶことにしました。したがって、平成28年、729という数字が待機児童として上がってきたところであります。多くの保育園整備をいたしましたけれども、平成29年には729よりも多くの849という待機児童の数が出ました。これは潜在的な需要が顕在化したと思っております。
ちなみに、平成28、29は全国の市区町村の中でワーストツー、両方とも世田谷区がワーストワンだったということでありますが、ワーストツーになっておりました。それ以降も保育園の整備、また認可外保育園の保育士の数を増やしていく、一定のレベルにしていただくというようなことの施策を行いながら待機児童が減り、一昨年は8ということでほぼ解消したというように申し上げたところでありますが、令和6年、岡山市としては事実上初の待機児童のゼロを達成したということであります。私としても、こういう長い経過を経てきておりますんで、ゼロになったっていうのは非常に感慨深いものであります。ここに至るまで、保育園またこども園の整備に関わっていた関係者、また地元の方々、また職員の皆さん方、本当に全力で対応をしていただいたと思っております。感謝を申し上げたいと思います。
今年の分析を申し上げたいと思います。4月の状況は、お手元の資料2、資料3をご覧いただきたいと思います。出生数の減少により入園の申し込みは減っております。入園児童も減っているところであります。ただし、幾つかの問題があります。ここの問題の一つとして出てくるのは、この未入園児童、これは認可保育園に入りたいといって手を挙げている人。しかしながら、希望に添えなかった人が613人から692人と増えております。これについて少し説明をしたいと思います。
その前に、皆さん方でいくと資料の3をご覧ください。就学前人口、申込児童の年齢別の内訳等々を見ていただきますと、ゼロ歳、3歳、4歳、5歳で減少してます。しかしながら、1歳、2歳は増加しているということであります。1歳、2歳の申し込みが増加している理由でありますが、主にお母さんの雇用形態の変化であります。女性の正規雇用率が上昇し、育児休暇取得後すぐに復帰する人が増えているということで、1歳児、2歳児が増えてるというように見ていただければと思います。
先ほど、次の未入園児でありますが、692人であります。主な要因でありますけれども、これは特定の園、例えば新規でこういう園をつくる、そしてある園はリニューアルですごいきれいになっていく、こういったところへの集中が1つ挙げられるところであります。そのほか、やはり一定の園を希望して、そこで断られたら育児休暇の延長を要請していく、そういった方も多く見られました。そして、そのほか認可に入れなかった児童は、保育コンシェルジュの案内などを受け、企業主導型や特認登録保育施設など認可園以外の保育を受皿として利用するという形になっているところであります。
先ほど言いましたけど、待機児童はゼロになったということで一定の感慨はありますが、ただゼロになったから全てがいいかということではないというように思っております。何をやらなければならないか。一つに上げられるのは保育の質の向上であります。障害児また医療的ケア児の受入れということでありまして、障害児については年々受入れを増やしているところであります。平成31年3月段階で802人、令和6年3月時点で1,272人受け入れております。5年間で58%の伸びをしているところであります。医療的ケア児は、昨年度から公立園でも受入れを開始し、現在公私立合わせて6人を受け入れております。今後も障害児など個別事情のある人でも入園しやすい環境となるよう取組を進めていきたいと思います。
そして、次、質の問題と先ほど少し申し上げました未入園児の対策であります。女性の働き方の変化により、正規雇用を継続し、育児休暇取得後すぐに復帰する人が増えたため、特に1、2歳児の申し込みが増え、未入園児も増加しております。これにどう対応していくかということでありますが、なぜこういう申し込みをされる方が認可園を希望するのかということであります。1つには安心感、また保護者の所得によっては料金が安いことなどがメリットとして挙げられます。我々としては、これらの保護者の要請に基づいて、認可園そして認可外の園について両方への対策が必要ではないかというように思っております。
まず、認可園についてでありますが、民営化や、また公立園のこども園化の際に、低年齢の定員を増やしてく。先ほど1歳児、2歳児が増えてると申し上げましたけれども、そういう低年齢の定員を増やす。令和6年は74人増やしましたが、令和7年も今41人増の予定であります。認可園で定員を上回る受入れを行い、認可での受入れを増やしていくということであります。こういったことによって、先ほど申し上げました低年齢、特に1歳児、2歳児の受入れの拡大を図っていきたいと思います。
次に、認可外の保育施設については、さらなる質の向上等を図り、安心して通える環境を整える必要があると考えております。今後の保育ニーズに関して言えば、申込児童の数は今後緩やかに減少していくと予想をしております。低年齢の受皿を確保しながら、公立の定員減、公立の保育園の定員減等を行い、安定した保育環境を持続的に提供していきたいと思います。
認可園の申し込みについては、これまでは入園できることを最優先に考えておりましたが、待機児童の解消からほぼ3年が経過いたしました。今後は保護者のニーズにも対応できるため、入園調整制度を変更していきたいと思います。特に、様々なところから要請のある、きょうだいが別の園になっていると、私も直接看護師の皆さん方からお伺いしたりしておりますけれども、きょうだいが別の園になっているっていうところに、お父さん、お母さん、非常に苦労されているというようなこともあって、きょうだいが別園で入園している、そういう世帯の解消も図っていきたいと考えております。
このほか、こども誰でも通園制度を今年度、試行実施するところであります。5月下旬には利用者の募集を開始し、利用開始は7月からであります。改めて広報いたしたいと思います。保育環境の維持向上は今後とも必要であり、保護者が安心して子供を預けて働くことができるよう取り組んでまいりたいと思います。
3月31日に閉館いたしました岡山市民会館の跡地、旧内山下小学校の跡地のグラウンド部分、そして旧NHK岡山放送会館の跡地の部分、これらについて令和5年3月に整備方針を作成をいたしました。広場として整備することにしております。
我々はどういうイメージでこれから整備をしていくのかということを中で議論させていただきました。皆さん、ここはご存じのように、岡山城の本丸の跡地であります。そして、現在も天守閣が見える位置にあります。そして、後楽園と近接をしている、こういったエリアであります。したがって、我々としてネーミングをさせていただいたのは、岡山という歴史を感じる憩いの広場という名前でこれから整備をしていきたいというように思っております。
そして、次のモニター、これが旧内山下小学校のエリアでありますが、まさに岡山城西の丸に位置いたします。西の丸は、西の守りを固めるため、池田家の時代に造成されており、池田光政公の隠居所にもなっております。岡山城の歴史を語る上でも重要な場所であります。現在、国指定重要文化財の西手櫓、そして西の丸御殿の庭園跡が残っております。その西手櫓周辺を市民や観光客に見てもらい、歴史に親しんでもらえる場とするため、修景ゾーンとして考えております。
これまでも、岡山芸術交流などの規模の大きなイベントスペースとして使用され、DO WE DREAM UNDER THE SAME SKYという芝生の上に文字が浮かんでいるような、これが芸術交流のときに使ったものでありますけれども、また災害時には一時避難のスペースにもなってまいります。その機能を維持するとともに、市民や観光客が憩える空間といたします。
岡山市民会館エリアは、憩いとにぎわいの広場・施設ゾーンであります。ここは、市民や観光客の憩い、にぎわいの場でもある旭川河畔や石山公園と隣接するため、一体的な利用もできる広場といたします。そして、来訪者の利便性を高めるため、飲食スペースと多目的施設を配置いたします。
旧NHK岡山放送会館エリアですが、これまで駐車場として暫定活用をしてきております。一定の利用があります。今後はより利便性を高めるため、観光バスも駐車が可能な駐車場ゾーンとしていきたいと思っております。
資料の3はこれか。これは、先ほどの旧内山下小学校エリアを北から南に望んだイメージパースであります。資料4は、ここが旧市民会館の跡地になるわけです。石山公園と一体的に活用できるよう広場をできる限り大きく確保しながら、飲食施設、そして多目的施設を配置をいたします。
岡山城西の丸周辺広場の整備に向けて、今年度は測量を行う予定であります。そして、令和7年度に設計、令和8年度に工事を着手し、早ければ令和9年度から芝生広場部分の供用開始を目指してまいりたいと思います。施設や駐車場については、令和11年度頃の完成をめどに取り組んでいきたいと思っております。
次に、広場に配置する岡山市民会館のメモリアルであります。60年にわたり市民の皆様に親しまれてきた市民会館は、3月末で閉館を迎え、そして今年度から令和7年度にかけて解体工事を行う予定であります。多くの方々の市民会館に対する思いを受け、これまでにも様々な閉館記念事業を行ってきたところであります。今後は、市民会館の特徴的な部材やデザインをメモリアルとして広場の整備に生かしていきたいと思います。
4月22日に岡山市文化芸術推進会議を開催し、委員の皆様に現地を見学いただき、ご意見を伺いました。多くの委員から活用のご意見をいただいたのは、市民会館のホワイエを彩ったモザイクガラスであります。
このモザイクガラスは非常にメモリアル性が高いということで、部材としての取り出しや再利用が可能だということで、広場に整備する施設の一部に使用していきたいというように考えております。それからあと、この壁面タイル、また中空ブロックも一部を保存し、部材の状態に応じて使用していく。そして、関係者の間からよく懐かしんで言われるこの八角形のデザインでありますけれども、これについては広場整備に反映できるかどうか設計段階で検討させていただきたいと思っております。西の丸の関係は以上でございます。
最後に、市の動物愛護事業の取組について、譲渡促進に向けた取組や関係団体と締結した連携協定の活動についてお知らせをいたします。
市では、平成29年度から犬、猫の殺処分ゼロに舵を切り、現在も継続をしております。重要なものの一つとして出口戦略があります。要は、保護した犬、猫の新たな譲渡先っていいますか、新たな飼い主への譲渡、これができて初めて完結をするということでありますが、譲渡できるようにするために、野犬については令和2年度から保護した上で人馴れ訓練を行っているところであります。野犬の保護や人馴れ訓練さらには譲渡会の実施など、収容から譲渡に至る一連の流れにおいて、池田動物園やボランティアに協力をいただいているところであります。これらの取組によって、少しずつではありますが成果が見られており、特に人馴れ訓練事業の効果として、野犬の成犬についてボランティアに頼らない譲渡が増加しております。
こうした中、令和4年12月には、これらの取組に賛同いただいた岡山青年会議所や岡山県獣医師会と岡山市の3者で動物愛護事業推進に関する連携協定を締結いたしました。殺処分ゼロを継続するための支援活動にご協力をいただいております。
この連携協定によって新たな広報活動や不妊去勢手術ができるようになったことは、譲渡促進の一助となり、喜ばしいことであります。令和5年度は3者で広報活動や募金活動を行い、集まった約170万円の寄附金で岡山県獣医師会において市が収容した犬、猫13頭に対し不妊去勢手術を行い、全て譲渡につなぐことができました。今後も、殺処分ゼロの継続には、保護から譲渡までを円滑に行える仕組みや取組が重要と考えております。令和6年度は特に譲渡を促進するため、SNSによる情報発信や譲渡会の拡充を進めていきたいと思っております。
動物愛護の意識の醸成には、こうした活動の実態を広く市民の皆さんに知っていただくことも重要であり、報道関係の皆様には、折に触れて取り上げていただければと思います。特に、これから犬、猫を飼いたいとお考えの方には、保護犬や保護猫の譲渡会にも足を運んでいただければ幸いであります。
私からは以上です。
○記者
市長に2点伺いたいと思います。1点ずつ伺います。まず、1点目は、待機児童について伺います。少子化のトレンドがこれから続く一方で、今回は発表外だったんですけど放課後児童クラブ等を含めて持続的な提供体制をどう構築していくか、市長のお考えを伺えないでしょうか。
○市長
まずは、出生数全体が減少している、そこは我々としても、もちろん少子化対策はやるにせよ、大きな傾向はつかんで行動していく必要があると思っております。しかしながら、保護者、特に女性の雇用の形態がこの近年大幅に変わってきております。したがって、前回に比べて、今回1、2歳の申し込みも非常に多くなってるんです。ということは、1年の育児休暇、2年の育児休暇で働くという方がすごい多くなってると、そういった実態を我々は踏まえてやっていかなければならないだろうということであります。
待機児童自身はゼロとなりました。これはよかったとは思ってるんですが、1歳児、2歳児の方の申し込みが増えてる中で、必ずしも自分の思ったように認可保育園に入れないという方もいらっしゃいます。認可保育園、こども園、そういったとこの低年齢層の定数を上げていくとか、またそれでも入れなかった場合でも安心感を持って認可外の施設に入れるような、そういう努力をしていきたいというように思っております。
保育の整備が進む中で、やはり継続して働くことができている女性たちが増えております。その関係が猛烈に放課後児童クラブに影響を与えている。これは、当初の我々の見込み以上に影響しているということが言えます。実は、もう少し放課後児童クラブの待機児童数の数字を出すには時間がかかりますけれども、思った以上に数が出てきている、こんな現象があります。今、対応を考えているところでありますが、従前は、特に放課後児童クラブの支援員の方の確保がなかなかできないというところに一番のネックがありました。ただ、その支援員の確保、確保と言ってるだけで対応ができるのかどうかっていうのが、担当の皆さん方と話してもそういう問題意識を持っています。
私もこの前、ふれあい公社の理事長の那須さんと話をしましたけれども、それだけで対応はなかなか難しいかもしれない。じゃあどうするかということで、今担当局を中心に新たな施策が取れないかということも考えているところであります。そういった、今、問題点はありますが、私はもう全体として保護者、特に女性たちが円滑に働けるような環境整備っていうのは我々の使命だというように思っておりまして、それが達成できるよう議論をし、施策として打ち出していきたいと思っております。
○記者
もう一点だけ伺います。今日はすみません、案件外なんですけれども、アリーナについて伺いたいと思います。前回の市長の会見のときに、5月の上旬に県のほうから事務レベルでの回答が得られる見通しであるというのをおっしゃられていましたが、現在のところの市の検討状況、市長の思いに何か変化があるのかないのか、現状を伺えないでしょうか。
○市長
実は、昨日、県から回答がありました。県からの回答は、岡山県の環境文化部長から岡山市の市民生活局長に口頭で話がなされたというように聞いております。ちょっと読み上げますが、「岡山市からの説明は聞いたが、県がこの構想に参画するという結論には至らなかった」ということでありました。
私自身は、この新アリーナ整備構想を経済界からお話があり、スポーツ界にとって、特にプロスポーツ界にとっては施設基準が大幅に変わってくる。こういった対応をしていく、それに合った対応をしていくっていうことは、経済界の気持ちっていうのはよく分かるし、岡山市民、岡山県民のことを考えてみると、この整備構想っていうのは必要なのではないかというのが岡山市全体の考えであります。
できれば経済界、そして我々と共に同じ市民県民のために存在する県も一緒になって議論し、その整備の推進に尽力をしていただければというように思ったところでありますが、昨日、参画するという結論には至らなかったというコメントをいただいておりますので、そこは非常に残念であります。
ただ、県からこういう回答があったということではありますけれども、その整備構想自身は経済界として今も必要であるということで、たしか昨日もシンポジウムも行われたということを伺っておりますし、我々は県からのこの回答を踏まえてこれからどうするか、特に6月の補正はもう間近に迫っております。
実は、私は昨日これを伺ってから倉敷のほうに行って、中国の市長会に出席をしたということもあって、ほとんど中では議論ができておりませんが、今後まずは部内できちっと議論をし、そして市議会、経済界、そういう方々と話をし、対応を決めていきたいと思っております。
前回の会見の場で、最適解を求めていきたいというように申し上げました。それから県からの回答があったということで、一定の条件の変化はあったことは間違いありませんが、我々として、岡山市にとって、また岡山県にとって最も必要なものは何なのか、今しなければならないものは何なのか、そこを関係者と十分相談して、まずは6月議会をどうするかを皆さん方に申し上げたいと思います。
○記者
補足なんですけれども、前回はその期限を5月いっぱいに判断するということでしたが、市長、失礼な聞き方ですけど、期限は変わらず5月いっぱいでその判断をしたいということなんでしょうか。
○市長
はい。実は、令和6年度にどうするかっていうことを、6年度予算のときに我々は決められなかったということがあります。それはなぜかっていうと、県からの回答がまだそこではなくて、その後、5月の上旬までに回答するっていうようなお答えをいただいてたんで、令和6年度予算では6年度以降の予定を申し上げることはできませんでした。県からのスタンスがここではっきりいたしましたので、我々としてはその条件を頭の中に入れて、この令和6年度、我々としてどう行動するか、そして当然ながら7年度以降の我々の行動も視野に置きながら、令和6年度予算を決めていかなければならないというように思っております。
ただ、今日は具体的な話までは昨日の今日でございますのでできませんけれども、しかるべきときには皆さん方にお話し申し上げたいと思います。
○記者
西の丸の周辺広場整備についてちょっと補足で伺うんですけども、市が言われてる歩いて楽しいまちづくりですか、都心全体の回遊性向上について、このあたりの整備をどういうふうにつなげていきたいだとか、そのあたりの意気込みを伺えたらと思うんですが。
○市長
歩いて楽しいまちづくり、随分私は動いているというように思っております。そこにはいろんな要素が入ってます。ハレマチ通りの1車線化、そしてハレノワのオープン、近々でいくと下石井公園の芝生化等々によって民間の動きを誘発したという面もございますし、民間の動きも活発であります。杜の街プロジェクトであるとか様々な再開発も動いております。
そういう中で一つあったのが、岡山城のリニューアルでありました。これも非常にプラスの効果を生んでいると私は思っております。そういうところから見ると、岡山城の周辺、これは岡山にとってかけがえのない資源であります。その資源を我々は生かしていく。だから、歴史を感じると申し上げましたけども、それは岡山の歴史そのものであるわけでありまして、それを岡山の歴史を感じるような場、そして人が集う、憩うことのできる場ということにさせていただきたいなというように思っております。観光客だけじゃなくて、本当に市民が憩える場にしていきたいと思っております。
○記者
待機児童の問題に戻ってしまうんですが、この件で今、市長からは平成28年の定義変更以降ずっと尽力されて、ゼロを達成されて感慨深いというようなお話もいただきまして、今後どのように対策を進められていかれるかというお話はいただきました。その一方で、事実上ゼロを達成されたということで、市の保育環境というものがどのような状況にあると市長はご認識なのかお伺いしてよろしいでしょうか。
○市長
はい。まずは、量的側面ですね。量的側面は、事実上3年前から8(人)、1(人)、0(人)になっているわけですから、私はほぼ待機児童の解消という面では対応ができているだろうと、最低限やらなきゃならないことっていうのは、様々な関係者のご尽力によりできていると思います。
しかしながら、やっぱり我々としてやらなきゃならないことは2つあると。一つは、質的な整備であります。障害児であるとか、また医療的なケアを必要とするお子さんをどう我々として対応させていただくのかっていうのがある。これも大分動いてきてるんではないかなというように思っております。
そして、もう一つの質的な面は、未入園児童も692ですか、数としては多いんですけれども、やはり育児休暇取得を意図してやられてる方も多いんで、実際上全員というわけじゃないんですけれども、なかなかやっぱり結果として認可保育園に入りたいと思って、希望しているところには行ってないっていう現実もあることは事実なんです。そこは、ある保育園に行きたいということを全員が言われても、そこは達成はできない。ただ、それに同等の安心できる保育園、安心できるこども園に行っていただくっていうことは、我々としては考えていかなきゃならない。質的平等といいますか、そういったことを考えていかなきゃならないんで、それぞれの申請をされる方の意図をよく分析しながら、我々としてやっていかなきゃならないなというように思っております。
○記者
アリーナ構想について、もう一度ちょっと確認なんですけど。昨日、県から回答を受けたということで、最終判断としては単独でのアリーナの建設を行っていくという最終判断なのか、それともこの6月の補正予算にこのアリーナに関連する予算を盛り込む、どういうものを盛り込むかという最終判断なのか、ニュアンスとしてはどちらの?
○市長
まず第一に申し上げたかったのは、こういう70万都市の岡山市、180万都市の岡山県、東京、大阪などとは少し違うエリアだと思います。そういったところで、スポーツ界をサポートし、そして市民県民の誇りを醸成していくということは、私は何度も申し上げましたように、経済界と共に県も一緒になって同じ方向を向いて議論するっていうことが重要なんじゃないかなというように思っていたところであります。
しかしながら、お待ちしていた結果が県がこの構想に参画するという結論には至らなかったということでありますんで、少なくとも今の段階では県は一緒にはやらないよということだろうと思います。
したがって、県を入れた形での構想になることは、少なくとも6月段階ではない。ではどうするのか、この前も質問がありましたように、市単独でやるのか、それともやらないのか、やるにしても違う形を求めるのか、いろんな形があると思うんですね。我々なりのシミュレーションはないわけではありませんけれども、これは我々として内部でも議論しなきゃいけませんし、経済界そして市議会とも議論していく。この前たしか別の記者さんだったですよね、「今の状況から見ると、必ずしも盛り上がってないんじゃないか」っていうような話もありました。その見方もいろいろあると思います。どういうふうに見ていくのが最適なのか、まだ決めきらないんですね。
ただ、時間がありませんから、たしか財政のほうから厳しくは、5月の下旬にはもう6月の補正予算は締め切るということを言われてますんでね。下旬には決めていかなきゃいけない。今日からその調整をスタートさせたいと思いますが、ごめんなさい、そんな状況であります。したがって、一つの選択肢はなくなったっていうことは間違いないんですけども、そのほかの選択肢でどれを選ぶかってまだ決めきっておりません。
○記者
くどいようですけど、白紙撤回っていうか、もうこのアリーナ構想自体がなくなるという可能性もあるんでしょうか。
○市長
何とも言えません。私個人から・・・、ここで立ってると個人っていうのはないんですけれども、市長という立場で様々な話を聞いている中で、完全に白紙撤回っていうのはいかがなもんかと私は思うんです。なぜならば、市民の皆さんと話をしていると、今回も黒鷲旗でシーガルズは優勝しましたよね。トライフープも最初はちょっと調子が悪かったけど、大分頑張ってきている。そして、それとともになかなかプロスポーツの世界がジップアリーナを相当数使うということで、アマの人たちがなかなか全国大会とか大きな大会を岡山でできないという話を我々に言ってこられました。そして、それらを応援する人たちっていうのは多いですね。というようなとこから、我々の中ではやはりこういう構想を白紙撤回するっていう判断っていうのは難しいんではないかというようには思っております。
ただ、市議会にもいろいろな意見が聞こえてきているようであります。経済界も同じであり、そういったことを経済界の松田会頭、また市議会の各会派と本当に議論をして対応していきたいというように思います。ごめんなさい、今日はここまでしか言いようがないんで。
○記者
またちょっと待機児童のお話に戻るんですけども、かなり精緻に分析されて、今後の対策を検討されているとお話を伺ってて思ったんですけども、この資料2の中で「復職の意思なし」177人の方がいらっしゃるんですけども、原因、どのような背景でこの「復職の意思なし」というふうになっているのでしょうか。
○市長
ちょっと待ってください。資料2?
○記者
はい。資料2の右側の一番下から2番目のところに「復職の意思なし」177人ってあるんですけど、これはどのような分析をされてますでしょうか。
○市長
これは、それぞれの方の意思を伺っているときに、例えば復職の……。ちょっと説明して(担当課に指示)
○就園管理課長
就園管理課長です。「復職の意思なし」ということなんですが、この方々はもともと育休をもう最初から延長するつもりで申し込みをされている方っていう方が、約100人ぐらいいらっしゃいます。そのほかに申し込みをされて、結局3か月以上入らなくても育休を延長できますよというような意思表示をされている方、こちらについてもそういった方に分類させていただいておるところであります。
○市長
だから、「復職の意思なし」というよりは、育児休暇の延長をしたいという人たちと理解していただければいいんじゃないかなというように思います。そういうふうに明確に言わない方も結構おられるんですね。おられるんだけど、取りあえず1年間育児休暇を取りましたと。延長をする、延長をするためには、じゃあ保育園に申し込んで、その申し込みがうまくいかなかったという場合に初めて育児休暇が延長できると、そういったケースがあって、今若干これ日本全国でも問題になっているところでありますけれども、そういった方ですよね。
○記者
岡山市民会館(跡地)ほか整備検討の件で、この間4月22日のメモリアル会議のときにちょっと参加させていただいたんですけれども、そのときにこのほかにも例えば壁画であるとか、壁画を残せるか残せないかというような意見が出たり、あとアーカイブとして映像でメモリアルを残そうみたいな案が出ていましたが、そのあたりについてはまだ継続しているのか、もうそれはやらないと決められたのか、いかがでしょうか。
○事業政策課長
事業政策課です。その会議で出ましたソフトの部分につきましては、今まで、文化振興課のほうで閉館記念誌の作成ですとか、記念イベントなどを行ってきております。そのほかのメモリアル性を伝えるものにつきましては、これから何ができるか検討するというふうにしております。よろしいでしょうか。
○記者
それと、壁画なんですけど……。
○文化振興課長
文化振興課長です。先般のレリーフの件ですけれども、あのときの会議にも話が出ましたけど、あれ、壁自体をはつって作っている作品で、あれを切って残すというのは技術的にも難しいということと、切ってしまうともう作品の意味がなくなるということで、あれを残すという考え方は、今回持ち合わせておりません。
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