企業誘致の決定及び令和5年度の誘致実績について
添付ファイル
皆さん、おはようございます。それでは、会見を始めます。まずは、企業誘致の決定についてご報告させていただきます。
このたび、岡山市の補助制度の活用により新たに2件の企業誘致が決定いたしました。大建工業株式会社、株式会社両備システムズであり、詳細は皆さん方にお配りしている別紙1をご覧いただければと思います。
本日報告した案件で令和5年度の企業誘致の実績が確定したのでご報告をいたします。 資料最後のページの別紙2をご覧いただきたいと思います。
令和5年度の企業誘致件数は11件であり、物流の2024年問題や需要の拡大に伴う対応が必要となる中、優れた広域拠点性を有する岡山市の立地特性が評価され、物流施設の立地が多いのが特徴であり、投資額は294億6,000万円で、平成25年度以降で最も高い金額であります。物流施設など大規模な投資が多く、全体の投資額を押し上げた格好になっております。特に吉備スマートインターチェンジの利便性向上など道路ネットワークの強化は、企業誘致にも好影響を与えております。
一方、企業の方々から企業用地が不足しているという声をいただいており、昨年度、政令市の市長会議を通じまして、経済産業省に出向き、要望いたしました。そして、昨年の12月に地域未来投資促進法の基本方針が改正され、高速インターチェンジ周辺などの市街化調整区域での開発許可の対象施設が拡大されたところであります。経済団体等を通じて改正内容の周知に努めております。現在、スマートインターチェンジなど交通利便性が高いエリアにおいて、地域未来投資促進法の活用を見込む企業立地の相談も増えているところであります。
なお、経済活動全体の動きを見ますと、実質市内総生産の伸び率でございますが、統計手法が変わった平成23年度から測っておりますけれども、平成23年度から令和2年度までの9年間で103.9%と増加しており、政令指定都市で第4位となっております。率自身は、実は若干減少をしております。これはコロナの影響であります。8年間でいくと、絶対数の伸び率自身は減少はしたんですけれども、従来は5位でありましたが、それが4位と、1位上がっているところであります。そういう面では、コロナ禍でも善戦しているということが言えるのではないかなと思っております。
また、事業所数について平成28年度と令和3年度を比較すると、全国96.5%、岡山市を除く岡山県が95.6%と減少する中、岡山市は102.8%と伸びているところであります。足元においても、4月1日に発表された日銀岡山支店の岡山県金融経済月報によると、生産能力の増強や物流の2024年問題への対応などで設備投資は増加とされています。こうした中、岡山市の優れた広域拠点性や道路ネットワークの強化、地域未来投資促進法の改正内容をしっかりと周知し、地域経済の活性化に向けて企業誘致の推進を図っていきたいと思います。
○市長
中国の洛陽市に公式訪問団を派遣し、ベトナムロンアン省へも派遣したところであります。まず、洛陽市からお話を申し上げたいと思います。
洛陽市から第41回中国洛陽牡丹文化祭りへの招聘を受け、4月16日から19日まで、林副市長を団長として5名が洛陽市を訪問いたしました。岡山市洛陽市友好都市議員連盟訪問団を含めると総勢9名の訪問となったところであります。
洛陽市では、牛剛(ぎゅう こう)副市長を表敬訪問し、洛陽市人民政府の方々との会談を行うとともに、洛陽牡丹で有名な中国国花園を視察、また洛陽外国語学校を訪問し、日本語を学ぶ生徒たちと交流する機会を持ったところであります。会談では、長年大切に育ててきた友好の絆をさらに深めるとともに、令和8年度に迎える友好都市締結45周年に向けて、記念事業について相談をさせていただいたところであります。直接団長として行った林副市長が来ておりますんで、一言。
○副市長
副市長の林でございます。今回、団長として洛陽市に行かせていただきまして、私は洛陽市だけでなく中国が今回初めてです。やはり日本と違う社会主義国ということで、街並みも随分違っておりましたし、電気自動車がたくさん走っているっていうような、随分違いを感じました。一方で、マンションががんがん建っておりまして、そうした地域と低層の古いアパートが立ち並んでいる、そういう新しい部分と古い部分が共存しているというのがすごく印象に残りました。以上です。
○市長
ありがとうございました。次に、ベトナムロンアン省への訪問について申し上げたいと思います。
4月25日から4月28日まで、私が団長となり、市役所の職員7名が訪問いたしました。また、岡山市議会から岡山市・ベトナム友好議員連盟の皆さん、また岡山商工会議所の方々を含めると総勢30名での訪問となったところであります。
省のトップ、グェン・ヴァン・ドゥオック省党委員会書記と会う予定でありましたけれども、急遽ハノイに行かれるということになりまして、当初お会いしたのはマイ・ヴァン・ニュウ省人民評議会副議長さん以下でありました。ただ、省のトップである書記、グェン・ヴァン・ドゥオックさんもハノイから戻ってきていただいて、途中で交流の輪を深めたところであります。
順を追って申し上げますと、現地ではマイ・ヴァン・ニュウ省人民評議会副議長をはじめ、昨年12月に相互協力に関する共同声明に署名したファム・タン・ホア省人民委員会副委員長への表敬訪問を行うとともに、協力交流会議に参加したところであります。協力交流会議では、岡山市側から市の産業構造や人手不足の現状、外国人の受入れの取組などについて発表を行いました。ロンアン省側からは、企業進出先としての省の魅力のPRや介護人材の育成を進めたいなどの発言がございました。最後に、ロンアン省商工会と岡山商工会議所との間で相互協力に関する覚書が結ばれ、今後は具体的な経済交流が盛んになるだろうと期待しております。
ロンアン省国際港視察の際には、省の最高責任者であるグェン・ヴァン・ドゥオック省党委員会書記に再会し、これからも相互に訪問し、交流を深めていこうと話し合ったところであります。
訪問最終日には、技能実習生として来日する予定の若者たちの研修施設を視察いたしました。皆、日本へ行く日を楽しみにして熱心に日本語を学んでいました。ベトナムの平均年齢は29歳と聞いておりますが、実際、街は若者であふれており、まだまだこれから発展していく力がある国だと感じたところであります。ロンアン省との交流が岡山市の発展につながるよう、商工会議所などの関係団体とも協力しながら、できる取組を進めてまいりたいと思っております。手厚い心の籠もったもてなしをしていただき、とても感謝をしているところであります。
私の率直な感想をちょっと付加させていただきたいと思いますが、彼らにとっての最大の関心事は、日本の企業にロンアン省に進出してほしいっていう思いでありました。我々は、もちろん商工会議所メンバーの中には、そういう進出について、前向きなコメントをされる方がおられて、それはぜひやっていただきたいと思いますが、それともう一つ並行して重要なのは、ベトナムからの人材供給であります。今岡山市は、岡山市におられる外国人の方は、中国を抜いてベトナムの人が最も多くなっております。これは日本全体を通じてもそうだと私は聞いておりますが、そういうようにベトナム人が我々の経済にとって欠かすことのできない人になっているということで、人材供給の安定っていうのが重要だろうというように思っております。
そういう面で、最後に、私自身これから日本に来る予定の青年と話をさせていただきました。あの青年の現在置かれている状況を聞くと、ホーチミンから南へ少し行ったところの農家で生まれて育っていると。家族は5人だと。お父さん、お母さんと、上に2人いる。やはり所得が少ないということで、日本へ来て働いて、ご両親たちに送金をしたい。よく皆さん方の報道ではそういったことが伝わってくる話でありますが、現に目を輝かせながら家族っていうものを何とか楽にさせてやりたいっていう青年の気持ちっていうのがひしひしと伝わってきました。
そういう面では、我々の岡山市にとっても、また企業の皆さん方にとっても、こういった人の受入れっていうのを大切に考えていく、こういう必要があるんじゃないかなというように思ったところであります。時々事件などが散見されますけれども、温かく迎えてあげ、彼らに満足する日本での仕事っていいますか、そういったものを与えてあげられればなというのを気持ちとして持ったところであります。私からは以上です。
○記者
定例会見の発表外のテーマなんですけれども、検討を進めているアリーナ構想についてお尋ねしたいと思います。先月の26日に基本計画の策定を公表しまして、プロスポーツ支援はもとより、それ以外のコンサートであるとか、展示会の誘致であるとか、幅広い活用を目指すということをこれまでよりも広く打ち出されたんだなという印象を受けています。市長はこれまで、6月の補正予算の段階で市単独の建設の可能性も含めて判断を示すというお考えを示してらっしゃいますけれども、現時点でこのアリーナ整備への市長の思いというのを改めて聞かせていただけないでしょうか。
○市長
まず、根っこの話ですが、経済界から、まずはシーガルズ、トライフープ等々のプロスポーツが、施設規模の基準も変わってきているし、今のままでは対応できないと、プロスポーツの火を消しちゃならないという話がありました。そして、実際上そのスポーツ団体の方からも、プロスポーツはもちろんのこと、プロスポーツもなかなかジップアリーナで(会場が)取れないっていう現状があるんですけれども、ただ、そのプロスポーツたちもやっているわけなんで、一般のスポーツ、全国大会もなかなか今開けないんだと、何とかしてほしいという声をいただきました。
また、議論の過程の中で、せっかくそういうアリーナを造るんだから、そういうエンタメ系っていいますか、コンサートなどのそういったことも対応できるものを造ったほうがいいのではっていう話もあり、我々としてもそれらの意見を踏まえて、ひとつ構想を考え、建設に向けて議論していくべきじゃないかということでここまで来たわけであります。
一方で、こういった施設を造るときには、オール岡山っていいますか、自治体としては、岡山市だけではなくて県にとっても非常に大きな効果をもたらすものであるんだから、一緒にやりましょうということを提案してきているところであります。現時点まで、県からリアクションはないと聞いております。5月の上旬には回答するっていうのを事務的には伺っているところでありますから、それがどんな回答になるのかというのを待って、経済界とも相談しながら判断をしていきたいと思っております。
○記者
少し補足でなんですけれども、5月上旬の県の回答というのが一つ大きな判断になるということなんでしょうか。
○市長
はい、そうです。
○記者
6月の補正予算の編成や議会のスケジュールもあるでしょうから、やはり市長の判断の期限というのは、来月の上旬であるとか今月中だとか、判断の時期は近くなってきている……。
○市長
近くなってると思います。6月議会にどういう予算を提案していくのか、それによっては判断の時期っていうのは若干ずれるのかもしれませんが、どちらにしても6月議会に間に合わさなきゃならないとなると、5月いっぱいでは最終判断はしなければならないというようには思っております。
○記者
最後にもう一点だけ。その市長の判断にもう一つ大きく左右するであろうというのが機運の盛り上がりだと思うんですけれども、岡山商工会議所も今月に入ってアリーナやスタジアムのまちづくりの可能性を考えるシンポジウムのイベントを開くなどの機運の盛り上げを図っています。プロスポーツ支援のきっかけから始まったアリーナ構想ですけれども、今市民に必要性を訴えるとすれば、再整備が進む北長瀬エリアに建設を目指すものでありますし、どういうアリーナをつくって、どういう形にしていきたいというのが今の市長の思いでしょうか。
○市長
確かにプロスポーツから入ってきたところであります。今申し上げたように、プロスポーツの施設基準が今のままじゃなかなかうまくいかないっていうことで入ったところでありますが、プロスポーツを支援することによって、当然一般のスポーツが相当やりやすくなるということもあるわけであります。
それから、先ほど言ったコンサート等のものにも使えてくるということとともに、もっと大きく見ると、都市間競争というのも私はあるんではないかなと。先ほど企業誘致のところで申し上げましたように、岡山自身のいわゆる市内GDP(の伸び率)ですよね。これが政令市全体の中で4位ということで善戦をしているということは我々よく認識をしているところであり、また様々な経済指標から見ても、設備投資意欲っていうのは結構大きい。こういったものをより伸ばしていくっていうことも考えていかなきゃならない。そういう面で、私は、アリーナっていうものの整備っていうのは意味があるものだろうというように思っております。
ただ、それをどういった形で造るが望ましいのかっていうのは当然あるわけでありまして、今までも、このジップアリーナにしろ、シティライトスタジアムにしろ、また岡山市がやったシンフォニーホールであろうと、市と県と一緒になってやってきたわけであります。そういう面から見ると、特に県内スポーツを盛んにするという意味もあるんで、県にも一緒にどうかということを申し上げてはや2年半経っているところなんですね。我々としては、一緒に岡山を盛り上げていただければなというように思っております。
○記者
私も案件外のアリーナの件なんですが、先日、県知事の会見の中で、「この段取りではとても県は乗れませんと、一旦仕切り直すことで幅広い合意も得られるのでは」というような会見の内容もありましたが、現時点で今この計画も出されていますが、これを仕切り直すですとかそういった可能性っていうのはありますでしょうか。
○市長
私も昨日ベトナムから帰って、スタッフからこういう会見の内容だったっていうことを聞きました。直接の担当の局長、岩田君いるかな。こっち来といたら。
彼に仕切り直しって何ですか?って聞いたんですよ。いや、彼も全く聞いてないと。基本計画を彼は担当の部長さんにお渡しをして説明をした。そのときも、向こうの担当部の方は何もおっしゃっていないということで、知事さんは私とはお話ししないという姿勢をずっと貫かれているんですけれども、我々が聞くのって記者会見の内容だけなんですよね。だから、コメントのしようがない。仕切り直しって何なんですかって。ここで皆さん方に聞くのもちょっと変な話なんですけど、それをぜひ教えてもらいたいなと思います。それが、市民の方、県民の方が合意ができるようなものならば、私はやればいいと思います、そこは。
何となく知事さんが記者会見ではいろいろおっしゃる。これは負担金も同じなんですけど、事務方はなかなか議論ができていない。知事の発言に縛られるっていうか、向こうの担当の方はどこまで詰めた形で仕切り直しとおっしゃったのかもよく分からない。だから、どういう意味なのか、ぜひ我々に教えていただければ、そこからスタートするっていうのはできるだろうと思っております。ただ、もうこれに2年半、3年近く経っているわけで、何を指摘されてるのか、そこをちょっと教えていただいて、議論できればなというように思ってます。
○記者
あともう一点、先ほどのお話の中で県から5月上旬には回答という旨があったと思うんですが、どのようなことについての回答を得られるものかというのは把握されていますか。
○市長
はい。それは従来から申し上げているように、年度末にも県から我々の、我々っていうのも変ですけど、経済界から話があり、我々として今構想を練っている新アリーナ構想に対して県として参加していただけるのかどうか、その点について判断を求めており、それが年度末の段階でははっきりしないまま来ているところでもあって、それなら6月にやれば最終的な竣工時期っていうのはそれほど変わらずにできるだろうという判断で6月にずらしたということであります。5月の上旬と言っていますから、もうあとは1週間ちょっとぐらいのところで何らかのアクションをしていただけるんではないかなと期待しているところであります。
○記者
重ねて申し訳ないですが、アリーナの話なんですけれども、市長の思いを聞かせていただいていますと、経済界であるとか市議会であるとか、市民との議論は必要なんだけれども、やはりアリーナは造りたい、必要なんだという思いはひしひしと伝わってきまして、5月上旬に県が財政負担も含めた事業で参画するかどうかという回答を得られる見通しとなっていますけれども、その県の回答というのは結局岡山市にとっては市単独で建設するのか、県も加わって市が主体となりつつ県も事業参画するのかっていう、そこの違いが明確になるタイミングではないかと思うので、市としては単独であったとしてもアリーナは造りたいという思いなんでしょうか。
○市長
まず、大きな面からいうと、こういう新アリーナの整備っていうのは、私は岡山市、岡山県にとって必要だろうという思いは持っています。それは、もともとは経済界からスタートした話でありますが、経済界の話は説得力があるだろうというように思っているところであります。
ただ、それをどういう形で進めるのがいいか、全体で今の試算だけでも145億円という大きな額になっております。それも5,000人規模ということで145億円になっているわけでありますから、これをどこまで増やすのか。増やすとなると額もまた増えてきます。そういったことを考えていくと、果たしてどういう形でやるのが望ましいのか。また額が増えて、岡山市単独っていうこと、経済界から相当額は出すというお話はされておりますけれども、果たしてできるものなのかどうかということは、議論としては私はあるんだろうというように思っております。
幾つかの要素が加わってくる、要素っていうのは今言ったように5,000人をもっと増やすべきだっていう要素が加わっている中で、財政をあまり悪化させるっていうのは私はよくないだろうと。今は、大きく言えば、政令市全体の5位以内に入っているという認識を持っておりますけれども、それが許容できる範囲なのかどうか。予算を消化することが、お金を使うことがその許容できる範囲なのかどうかという議論もあるだろうと思うんです。それは、やっぱり全てのことを勘案して、最終決着っていいますか、結論を出さなきゃならないということになるんだろうと。したがって、今ご指摘の、今二者択一の議論まではなっていません。いろいろな要素があります。
ここまで特に県との関係っていうのが大きな要素となっている中で、私はこの民主主義の下での二元制ということで、議員の役割っていうのが叫ばれている中で、私はやっぱり議会の方ともここの問題はある意味相談しながらやっていくっていうのが必要かなというように思っているところであります。 皆さん、接触していただければ分かると思いますが、いろんな思いがあります。そういう中で、別に足して2で割るつもりはありませんけれども、皆さんのいろんな意見を聞きながら、最終的には6月にまずは一つの判断をしていかなければならないというように思っております。
○記者
アリーナの件で続けてお尋ねしたいんですけれども、ここのところの動きを見ていますと、個人的な率直な感想として、ファジアーノの練習場のときに28万筆ぐらいいったということなんですけども、この前商工会議所会頭の会見で今9万筆ぐらい集まっているところで、ちょっとファジアーノの練習場のときぐらいの熱をあまり感じないというのが個人的な印象でして、その中で6月が今判断のリミットというところなんですけども、市長ご自身、プロスポーツ界の盛り上がりとかっていうのをどのように今感じておられますでしょうか。
私がちょっと見ていて、是が非でもという感じではないというか、例えば知事があのようなことをおっしゃる中で、何かプロスポーツ界が知事に対してアクションを起こしていくということなんかも見られませんし、市長ご自身、今プロスポーツ界の盛り上がりをどのように感じておられますでしょうか。
○市長
商工会議所が発表されているかどうか分かりませんが、5月にも何回かシンポジウムをやるとか、署名活動も続けていくとか、そういう動きはあると承知をしております。そういう中で、まだ一つにまとまってないっていうのはあると思うんですね。例えば、近隣でいくと、高松市なんかは市の土地で県が造っていくということで、それに経済界が加わっていくというんで、何か一体的にやれているところがありますよね。それが、何となく今、岡山全体でやっていこうっていうことになってないっていうところは本当にあるんじゃないかなというように思っているんです。
市長会で話をすると、非常に皆さんやっぱりそういったものは必要だよねって、公式に言っているではないですけどね、声があるんですけど、何となく県全体のムードっていうかが一丸になってやっていこうっていうところには、まだなっていない。一時期、1月、2月の署名活動を8万5,000集めたときはそういうムードが少し出てきたっていう感じはしたんですけど、今この3月、4月あたりは若干そういうのが見られないっていうところはあるかもしれませんね。これから経済界の方、またプロスポーツ界の方の動き、個々の話を聞くと、非常に前向きに動いているとも聞いてますし、そのあたりも全体で判断していかなきゃならない。おっしゃる点は理解します。
○記者
すいません、ちょっと重ねてお尋ねしたいんですけども、これから6月議会に向けて最終判断するに当たって、もう一回例えばプロスポーツ界でありますとか財界とかともまたお話をされる機会を持たれたりされますでしょうか。
○市長
プロスポーツ界とは時々話をしながらやっているところでありますが、経済界、商工会議所の松田会頭とはまた話をしようというところの約束はできています。それも一つの要素にはなると思います、この6月にどういうふうに決めていくのかは。
○記者
あくまでプロスポーツ界でありますとか経済界からのそういった要望があってこれまでも市長は進めてこられたと思うんですけれども、そこで例えばなんですけども、あまり急がなくてもいいみたいな声があったら、あまり市長も根詰めて……。
○市長
何があったら?
○記者
まだ是が非でも6月議会で判断しなきゃいけないとか、そういったのがなければ、6月議会を最終的なリミットとしてあまり根詰めて追い詰めて考えられるよりも、もうちょっと…例えばなんですけども様子を見よう、とかっていう判断もあってもいいんじゃないかなと思うんですけども、その辺はいかがでしょうか。
○市長
そのようなご指摘もあると思います。ただ、皆さん方にお約束したということがあって、2月、3月の予算決定時のときに、あのときは経済界も相当盛り上がっていましたよね。かつ県がどう対応するのかっていうことを待っていて、県がはっきりせずにそのまま延びていったとなると、竣工時期を考えていって、延ばせるのは6月なのかなということを申し上げたところであり、だから一つの大きな判断、先ほどお話が出たように6月は一つの判断時期だと思います。
ただ、先ほど申し上げたように、単独でやるのかやらないのかとか、そういった県と一緒にやる、単独でやる、この二者選択なのかっていうことに対して私はそういう段階にはなっていないということが、今言われたようなことも一つの視野には入るかもしれません。
○記者
経済団体のほうは、県と市のご議論されるに当たって何か仲介をされるとか、何か仲を取り持つような役割っていうのを市長は期待されているということはございますか。
○市長
まず、仲介っていう表現はないと思います。ここの大元は一体どこなのかっていったときには、これは経済界がやろうということで動いているわけですから、経済界としては、この前のこれは報道ベースで見たところによると、これから市とも県とも話をするとおっしゃってるわけで、県には当然やるんじゃないかなと思っております。
それからあと、今まで、今年に入っても何度か会頭は知事とは話をされていると聞いているところであり、もちろんその動向というのは確認した上で我々は動いているところであります。
○記者
仲裁とか仲介っていうのは、お話をするに当たっての仲を取り持つというか、そういう役割の方が必要なんじゃないかというふうな気がするんですが。
○市長
お話っていうのは誰と誰が?
○記者
県と市の協議をされるに当たってです。
○市長
市と県との話をするということに私は仲介は要らないと思いますけども、今も現にここにいる岩田君は県との関係でスムーズにやっているだろうというようには思っています。ただ、知事さんがご主張されて、その範囲内でしか部長さんたちはできませんから、それ以上のことをうちの岩田君たちにお願いするっていうのはなかなか難しいっていうのが今の状況です。
○記者
5月の上旬までに新たな県からの回答が、今の市長のご説明だと本当にそういう回答を県がされるのかっていうのは……。
○市長
分かりません、もう。我々に本当に情報がないんです。情報は、知事の記者会見を見て、ああこういうお考えなんだなということしかないもんで。いや、いろんなことを考えられているかもしれません。それが5月の上旬の回答として出てくるのかもしれないんで、回答が出てくれば私はそれらを市民、県民にとって何がいいかっていう立場からそれに対する対応、手法を含めて考えていきたいとは思っています。
○記者
それと、先ほど竣工のタイミングっていうお話がございましたが……。
○市長
何のタイミング?
○記者
竣工のタイミング。6月補正に間に合わすためにはっていうことをお話しされたと思うんですけど、今の段階で基本計画をまとめられて、完成はいつぐらいを目標というかめどにされているんでしょうか、今。
○市長
(担当課に確認) 令和12年ですね。先ほど話したように、一応はそれで、6月に判断するということにはして、それは一つの判断時期だろうと思うんですが、それに固執しているわけでもないと。要は、根っこの話として、市民、県民にとって何が一番いいのかということを考えていかなきゃならないということで、あまり一つの考えに固執し過ぎちゃいけないんじゃないかとも思ってます。そこはだから経済界であり、市議会であり、様々な方と相談しながら最適解を求めていくということになろうかと思います。
○記者
案件外で恐縮ですが、負担金の件で何件か伺わせてください。先日の同日の知事会見で、「負担金に関して訴訟はかえってありがたい」という伊原木知事の発言がありましたが、それについては……。
○市長 何がありがたい?
○記者
訴訟を負担金に関してすることはかえってありがたい、第三者からの判断をいただけたほうがみたいな旨の発言がありましたが、それについての受け止めをお願いします。
○市長
そこを正確に知事会見のものを持っていませんから何とも言えませんけども、ありがたいとおっしゃっているわけではないんじゃないですか? 私のほうの考え方でいくと、やはり行政ベースはできるだけ話をしながら、これは先ほどのことと一緒になるんですけど、我々は何のために存在しているかっていうと、市民、県民のためになることは一体何なんだろう、それをどう実行していくんだろうというためにあるわけなんですね。それは県も同じはずなんです。県民にとって、市民にとって何が必要なんだろう、何が重要なんだろうということを考えていくということで、それが訴訟したほうがいいっていうふうにおっしゃるっていうのはちょっと私は考えられないんですけどね。だから、お互いが話し合って、どこが、それも最適解なのか議論し合うことが重要だろうと思います。
○記者
同じ会見の発言なんですが、合意文書がありますね、県と市の合意文書について、あれは市の顔を立てたのだというふうに同じ知事会見でご発言をされていましたが、それに関して市長のご感想とかを教えていただけますか。
○市長
それは何か読みましたね。市の顔を立てたものだっていうのはどういう意味なんですかね。それも本当に話をしないと分かんないんですけどね。ただ、あのときは相当な議論をしました。令和4年度はどうするかって話だったんですけど、我々の認識としては、県もすぐには変えていくと、条例で他市町村も関係するから、それは令和4年12月だったと思いますけど、それは即条例を改正するっていうことはなかなかできないだろうと。したがって、1年延ばすのはやむを得ないと。しかし、その代わり、来年はきちっとお互いが合意をして支払いをしようということになり、併せて4年度分はお支払いするということになったんで、あそこに顔を立てるっていうのはどこにも書いてないと思うんですけど…。分かりません、意図が。
これも同じなんですよ。事務方同士っていうけど、事務方での議論にはそんなことないですよ、少なくとも顔を立てる意味。顔を立てるっていうのは、よく意味は分かりません。顔を立てるって、取りあえず文書だけ出してあげたと。でも、守るつもりはないよ。それじゃ、まずいんじゃないでしょうかね。常識的に見ても。
○記者
最後に、今のお話だとなかなか県との合意が見通せる状況ではないのかなと思うのですが、県との合意が期待できそうなのか、という点についてと、実際訴訟をされるとするならば、こちらのリミットはどれぐらいなのかっていうことだけお願いします。
○市長
知事さんがおっしゃっているのは、条例に基づき、っておっしゃっていますよね。条例って何なんですかね。この議論を一切できないんですよ。条例っていうのは、あれは地財法27条で、受益の範囲内で市町村から費用を取ることができる。その基準を条例で書いているだけで、根拠となるのは27条なんですね。
その基準自身も、条例って一体何なのかっていうと、これは岡山市を別に拘束するもんでも何でもない。単に県の意思を表している。条例だから、議会側に約束しているんですね。そういう性格のもの。したがって、47都道府県で岡山県以外で条例でやっているのは1か所だけ。たしか香川県だった、すぐ近隣の(注:後刻、愛媛県と訂正)。だから、条例を守るべきだっていうのを我々に言うっていうのは、私は少しおかしいんではないかと申し上げている。かつ、その条例そのものが地財法の趣旨に反している、ないしはその適用が、維持管理を取るとか、50%取るとか、こういうことを申し上げているところで、その論点の整理ができないっていうところにやっぱり私は問題があると。
ただ、今の質問は、ちゃんと両方の合意ができるかということであります。今は、なかなか当局同士では議論ができない状況になっていると私は認識をしております。市議会の皆さん方が動いていただいているところもあり、それに呼応して県議会の人たちも動いているということは伺っています。
私は何度か申し上げましたけども、同じ目的を持つ行政機関同士が訴訟するっていうのは決して好ましくない。それを回避するためには、できるだけの努力をしていく、この基本方針っていうのは曲げてないつもりであります。今の動きが成就するのを期待しているところであります。根本のご質問の成否については分かりません。
○記者
訴訟の時期もまだ断言する状況にはないということですか。
○市長
少なくとも、今このあたりで収まりそうだということは聞いてません。
○記者
ちょっとすいません。先ほどの話の中での負担金の問題のほうでもですし、アリーナもそうなんですが、なかなか当局同士の話が難しいという話もある中で、一度断られましたトップミーティングっていうのは市としては今依頼するとかそういった予定っていうのはないんでしょうか。
○市長
もう何回オファーしているのかよく分かんないんですけど、私はいつでもオーケーです。ここで報道の皆さん方に申し上げるのが一つの私の発表になっていくのかもと思いますが、皆さん方にお話をしているだけでも多くのことがあるんですけれども、それ以外でも、私は話をやっている動きをしています。これで新たにこの会見を今度求めていくのがいいのかどうか、より頑なにさせちゃう可能性もあるし、ちょっとここにいる幹部たちと相談しながらやっていかなきゃいけないと思っています。
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