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その8【ジョブサポート事務局そら】

[2015年9月2日]

ID:41152

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「わくわくボランティア」では、のっぷとティアがボランティア活動の現場におじゃまし、ボランティア活動の楽しさや大切さ・ボランティアに取り組む人たちの思い・各団体の思いについて取材しています。八回目は、ジョブサポート事務局そらの活動におじゃましました。
なお、内容は取材当時のものです。


これまで「つながる協働ひろば」では、障がいを持つ人が働く環境を支える人々の取り組みやその思いについて紹介してきました。
今回のわくわくボランティアでは、発達障がいを持つ子どもとそのお母さん、活動に関心を持つ地域の方を対象に、子どもの興味・関心を育む活動や、子どもと一緒にお母さんもほっとできるような場づくりを行う「ジョブサポート事務局そら」をご紹介します。



「ジョブサポート事務局そら」とは?

「ジョブサポート事務局そら」のメンバー写真

ジョブサポート事務局そら(以下、そら)が活動を始めたのは、2007年のこと。
きっかけは、2006年に代表の高須恵子さんが「子育てサポーターリーダー・すこやか家庭教育相談員」の養成講座を受講し、障がいを持つ子どもが企業等で就労体験を行う取り組みについて知ったことでした。一回きりの体験ではなく、半年にわたって週に一回・一時間のペースで活動したりと、息の長い活動を続けることが子どもの働く意欲をゆっくり育みます。

高須さんは、「就労体験を通じて障がいを持つ子どもたちの『自立した生活を送る道』を探っていきたい」という思いからそらを立ち上げ、西ふれあいセンターや地域の協力事業所で就労体験を実施。2008年からは、障がいを持つ子どもとお母さんの余暇活動の場の提供を始めました。


「にじ色の会」におじゃましました!

そらでは発達障がいを持つ子どもやその家族、地域の人を対象に、妹尾公民館や西ふれあいセンターで月に一回、にじ色の会を開催しています。にじ色の会ではものづくりやスポーツ体験、詩の朗読、お菓子づくり等の活動を通じて、子どもの興味・関心を育んでいます。

にじ色の会の様子
蝶々のイラスト画像

2015年7月12日(日曜)に西ふれあいセンターで行われた活動におじゃましたよ!この日は新聞紙のブローチ作りに8組の親子が取り組んだんだ!

まずは、パーツ選びからスタート!
参加者たちは新聞紙の切り抜きの中から、自分の好きな色や模様を選んでいきました。この日は、普段からそらの活動に参加している中西さんがボランティア先生として、皆にブローチの作り方を教えました。

ブローチ作りの様子
ブローチ作りで溢れる笑顔

ハサミで新聞紙をお花の形に切ってからは、
竹串に巻いてしわをつけて・・・
5ミリ幅の切れ込みを入れて・・・
手先でコツコツと行う作業に、子どももお母さんも真剣な表情で取り組みました!


ブリーチの作り方について真剣に聞く様子
完成した素敵なブローチの写真

作業が進むにつれて形が変わっていく新聞紙に、「どんな記事だったけ??」「一体どんなブローチになるんだろうね」とわくわくした表情で言葉を交わす参加者たち。この日初対面のお母さん同士もすっかり打ち解け、あちこちで会話に花が咲きました。
各パーツを付けあわせてラメ入りマニキュアを塗ると、色とりどりの個性豊かなブローチが完成!さっそくブローチを服につけて出来栄えをチェックする子もいました。


ポイント:自然体で過ごせる穏やかな雰囲気

そらでは作業の途中で手を休める子がいても、子どもが無理せず自然体で過ごせるように、皆で声をかけ合ったりそっと作業をサポートしたりしていました。
「『ゆっくりでいいよ』、『気が向いたらでいいよ』と声をかけながら見守ります」と高須さん。彼女の温かな笑顔がそらの穏やかな雰囲気を作り出しているようでした。


茶話会でほっと一息

ブローチづくりが終わると茶話会がスタート!お茶とお菓子を囲んで、自己紹介やこの日の感想を述べていきました。

茶話会の様子

少しずつ話題は発達障がいを持つ子どもを取り巻く学校や職場の環境、そこで起こったできごと、子どもたちの成長、出会った人々等へと移っていきました。
ゆっくりと語られる言葉一つひとつに皆で耳を傾け、別のお母さんが自分の経験をもとにアドバイスをしたり、どうしたらいいか皆で考えたりしました。
このような茶話会で日頃のもやもやを共有・解消したり、同じ経験を持つ人からアドバイスを受けたりすることが、現在の環境を見つめ直し、子どもと一緒にゆっくりじっくりと向き合う力を育んでいくのかもしれません。


ジョブサポート事務局そら 高須恵子さん

ジョブサポート事務局そらの高須恵子さんの写真

「発達障がいを持つ親戚がいることや家族が不登校になった経験から、『私に何かできないだろうか』と模索していた時期がありました。そんな時に、障がいを持つ子どもの就労体験をサポートする取り組みを知って、そらの活動を始めることにしたのです。
最初は西ふれあいセンターや地域の協力事業所で、障がいを持つ子どもの就労体験を行っていました。そこから、子どもの興味・関心を育む場・親子でほっとできる居場所をつくろうと、2008年からヨーガの会、2010年からにじ色の会、2014年から高齢者福祉施設でボランティア活動を行うようになりました。
さらに、色んなご縁で出会った人がボランティア先生として参加してくれるようになり、ものづくりや絵本の朗読会、スケートやカーリングの体験等、活動の幅がどんどん広がっていきました。活動を始めた当初は思いもよらなかったことです。これからどんな活動に広がっていくのか楽しみであると同時に、私自身の活動を続ける原動力になっているのだと思います。
また、にじ色の会を始めた時に幼稚園だった子も今では中学生!子どもの成長を見守ることができるのも楽しみの一つですね。」


紙芝居の朗読ボランティア

そらでは2014年10月から毎月第三木曜日に、発達障がいの子どもを持つお母さんと一緒に高齢者福祉施設で紙芝居の朗読ボランティアを行っており、最近では発達障がいを持つ子どもも参加しています。
子どもがボランティアに参加するようになったきっかけは、にじ色の会で絵本の朗読会を行ったときのこと。一人の男の子が心のこもったきれいな声で詩を朗読し、他の参加者を魅了したそうです。
「彼の朗読をたくさんの人に聞いてもらいたい」、「彼らの素晴らしい個性に触れてほしい」と強く感じた高須さんは子どもが朗読ボランティアに参加できないかと考えるようになりました。

紙芝居の朗読会の様子

その思いが実現することになります。絵本の朗読練習に励む彼は、2015年5月に人前で初めて朗読を披露しました。
彼は一生懸命読み上げた後、おじいちゃん・おばあちゃんが喜ぶ顔を見て、「喜んでもらって嬉しいです」と本当に嬉しそうに言葉を発したそうです。この言葉に、高須さんをはじめとする大人たちはボランティア活動の意義に改めて気づいたといいます。

障がいを持つ人をサポートするボランティアグループはたくさんありますが、障がいを持つ子どもたち自身も誰かの役に立つボランティアで何かを得て成長する。一生懸命に詩を朗読する子どもたちの声は、聴く人々だけでなく、子どもたちを支える大人や一緒にボランティアに取り組む人々の心にまっすぐ届き、温かな笑顔と感動を生み出しているようです。


芋虫のイラスト画像

障がいを持つ子どもたちも支える側になることで成長するんだね。その周りにいる人もお互いに影響を与え合っているんだね。

誰の上にも空はある

そらではお互いに支えられていたお母さんが、皆のためのボランティア先生になる、発達障がいを持つ子どもたちが人の喜ぶ姿を見て「嬉しい」と語る、自分にできることが自然に広がり、人とのつながり・社会とのつながりになっていくんですね。
発達障がいは脳機能の働きに生まれつきの特徴があると考えられており、子どもの性格や親の育て方に原因があるわけではありません。早期から適切な支援を行うことが、社会での子どもの生きづらさを軽減することにつながります。

そらでは様々な活動を通じて子どもの興味・関心を育み、親子でほっとできる場や社会参画のきっかけをつくっています。子どもの頃からのサポートが、一人ひとりの特性を伸ばし、自立して自分らしく生きるための力を育むのかもしれません。
そらという団体名の由来を聞いてみると、「誰の上にも空はあって、例え今は曇り空でも雨降りでも、その雲の上には青空があります。今が辛くてもそのうちいいことがありますように・・・というメッセージを込めています」と高須さんは笑顔で答えてくれました。今後もこのあたたかな活動が子どもとお母さんを、空のように大きく包み込み、そっと背中を押していくことでしょう。

キリンのイラスト画像1

そらでは定期的に「そら通信」を発行して、活動の様子や今後のイベントについて紹介しているよ!西・北・南ふれあいセンターや妹尾公民館で配布しているから、ぜひチェックしてみてね!

お問い合わせ

ジョブサポート事務局そらへのご連絡は、下記までお願いいたします。
ジョブサポート事務局そら
電話番号:086-282-2551
メールアドレス:jobsapo18sora@yahoo.co.jp


障がいを持つ方の働く環境・働き方について知りたい人はこちら!

つながる協働ひろば動画チャンネル

障がいを持つ人が自立した道を歩むためにサポートする「株式会社ありがとうファーム」・「NPO法人杜の家」について紹介しています。

上記の動画のサムネイル画像、または以下のリンクから岡山市公式YouTubeチャンネルに移動し動画を視聴することができます。

いきいき社会貢献

障がいを持つ人の仕事起こしを行う「株式会社栄工プラントと株式会社チャレンジド岡山」について紹介しています。ぜひご覧ください!

キリンのイラスト画像2

次回は、どんな団体におじゃましようかな?
楽しみだなぁ!!

なお、「わくわくボランティア」では、「取材にきてほしい!!」というボランティアグループ等を募集中です。
希望される方はお問い合わせフォームより、団体名、ボランティア活動の内容を添えてご連絡ください!