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その19【養護老人ホーム 報恩積善会】

[2020年10月21日]

ID:41939

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~報恩積善会は法人理念の『和』を大切に、地域の一員として誰もが和やかに生活できる社会の実現を目指します。

コロナ禍で人との往来に制約のある現在ですが、感染予防対策をして活動をされている養護老人ホーム報恩積善会におじゃまし、お話をうかがいました。
1_社会福祉法人報恩積善会

報恩積善会はどんなところ?

地域に開かれた施設運営を行っている「養護老人ホーム 報恩積善会」は、現在の環境では生活が難しく、経済的な理由のある概ね65歳以上の方が市区町村の措置により入所できる施設です。定員は70名。入所者は要介護認定外の方から要介護5の方までいらっしゃいます。ご家族の状況や家庭環境は様々で、虐待や統合失調症などの背景を持った方もいらっしゃいます。入所要件として年金ゼロの方なども来られるのでセーフティネットになっているという面もあります。

地域とのつながりは昔からの積み重ね

大正元年(1912年)に設立し現在109年目で、岡山県内では一番歴史のある法人です。

もともと山だったところに施設ができ、その後住民が住みだしました。そのため地域のつながり方も他と少し違います。昔から施設職員が婦人会や町内会の役割を担っていて、そのつながりで地域の方もボランティアとして施設に協力して下さっています。
喫茶ボランティアは近隣の住民の方が昔から変わらず続けてきてくださっています。施設の運営上も地域の方のご理解があり、外に向けてのボランティアもしやすい環境です。
2_ほほえみカフェ

「ほほえみカフェ」には入所者の方も参加されます(毎月1回開催)

3_ほほえみカフェ
4_ほほえみカフェ

施設でのボランティアは、このような活動をしています

喫茶ボランティア(月から金曜日、午後1時半から午後2時半)

食堂で開催する喫茶のボランティアは、曜日によってグループ毎にボランティアをされています。日によりますが、1人から4人で担当されています。地域の仲間同士など長く活動されている方が大半です。

イベントのボランティア

イベントごとに学生などがボランティアをします。

  • 施設の季節行事…お花見、盆踊り、地域交流会、運動会など⇒ボランティア10人位
  • ほうせき☆まつり(入所者さんの秋祭り)⇒ボランティア20人位
  • 積善会祭り(地域の方たちへ)…500から600人の方が来場します⇒ボランティア60人位

施設内でのクラブ活動

入所者さんの余暇活動で様々なクラブがあります。講師の方々もボランティアです。

個別ボランティア

個別のケースに対応し、入所者のニーズに応える活動です。

「ほほえみカフェ」認知症カフェ(月1回、第4金曜日)

地域の方も入所者の方も参加できる「ほほえみカフェ」。ボランティアは、お茶出しやお話相手などをします。特技の披露などプログラムをしてくださるのもボランティアです。

「ふれあい講座」地域サロン(2か月に1回)

講師は、ボランティアの方がされています。

5_ほうせき☆まつり

「ほうせき☆まつり」(施設のイベント)各イベントで学生ボランティアも活躍します

6_ほうせき☆まつり

喫茶の時間におじゃましました!

平日の午後1時過ぎ、喫茶ボランティアの方が食堂で準備をしていました。小皿にお菓子を用意し、コーヒーを丁寧に淹れています。その良い香りが漂ってきました。

喫茶の準備が整って館内に喫茶開始を告げる放送が流れるとすぐに、入所者の方々が食堂に集まってきます。各々の部屋から食堂に来て、テーブルに座り、美味しいコーヒーをいただく時間を楽しみにされているのでしょう。開始時間から間もなく各テーブルがいっぱいになりました。
ボランティアは、来られた方々をテーブルに案内し、軽く言葉を交わしながらコーヒーをお出しして、手際よく喫茶を切り盛りします。
やがてコーヒーを召し上がった方から順番に部屋に戻っていく様子を見守り、空いたコーヒーカップを下げ、片付けをします。
7_喫茶の時間
8_喫茶の時間
9_喫茶の時間

喫茶ボランティアの方にお話を伺いました

ボランティアの2人は、コーヒーを出しながら入所者の皆さんのことをさりげなく気遣っておられる様子で、「いつも見てるから、誰か来られないときは、今日は顔が見えないけどどうしたのかな、などと思うんですよ」とおっしゃっていました。
忙しい喫茶時間が落ち着いたあと、ボランティアの2人にどんな思いで喫茶ボランティアをされているのかお聞きしました。

福田さん(写真左)

喫茶ボランティアは週3日しています。他の2日も別のボランティアをしていますので、毎日午後を報恩積善会で過ごしています。2年ぐらい前からです。元気であれば、ボランティアは感謝です。ボランティアをすることは心の張り合いだと思っています。

御領園さん(写真中)

週1回の喫茶ボランティアをして1年半が経ちます。この地域で生まれ、また何十年ぶりに戻ってきました。報恩積善会に来ると、子どものときの心を思い出させてくれます。人との出会いが嬉しく、報恩積善会という家庭的な場所でご年配の方のお手伝いをさせていただくことが嬉しいです。このひとときに、ここで出会えた方と一緒にボランティアをさせてもらえて、そんなご縁があることが幸せだなと思っています。

元気な方は施設の外へ!地域のボランティア活動をします

報恩積善会は「施設にいても地域の一員として、報恩積善会の一員として地域に貢献できること」を大切にしています。

施設にボランティアを受け入れるだけでなく、比較的元気な入所者の方を中心に地域に向けてボランティア活動を行っています。「報積クリーン隊」は近隣の公園やゴミステーションのお掃除等身近な活動を日常的にしています。
裁縫が得意な入所者の方は4月から不足があったマスクを手づくりしていて、地域で必要な方にお配りしており、児童養護施設にもお届けしました。「活動をすることでいろんな方のお役に立ちたい、作ったものを使ってもらいたい、喜んでもらいたい!」という思いで楽しく取り組んでおられます。

マスクづくりボランティア

入所者の方で、もともと裁縫が得意な則武さんです。今年4月から1,100枚のマスクを作られたそうです!

10_マスクづくりボランティア

則武さん:使いやすい形を工夫したり、子どもたちに人気のアニメからデザインを考えたりしています。

ボランティアコーディネーターの前田さんにお話を伺いました

活動への思い

11_前田さん

ボランティア、職員、入所者と垣根を作らず、みなさんが無理なく支えあえる場を作っていくということを大切にしています。地域の方には生活の中で無理なく施設を助けて頂き、また施設や入所者の方が地域の方を助ける。お互い様、助け合いだと思っています。可能性を探り、ひろげていくこと。支えあい助け合える関係をつくり、それぞれの人が自主的・主体的に取り組んでいかれることで、力を発揮していただけたらと思います。

現在の課題とこれからのこと

今年度はコロナ対応について、ボランティアさん含め外部の方を遠慮したほうがいいのではないかという意見もあり、リスク管理や受け入れ方については課題としてあります。感染予防対策を行いつつ、どういった活動を続けられるのかは今後も難しいところです。
そんな中でも、外からボランティアが来られないときには職員や入所者の方ができる方法を模索しながらボランティア活動を続けてきました。今後はそれが新しい活動につながっていくと良いと思っています。

いま現在も取り組んでおり、これからも行っていきたいことは報恩積善会のボランティア活動を通じて、やりがいや繋がりを感じられることをみんなで一緒に増やしてつながりを増やしていきたいと思っています。
ホームページやSNSでも情報発信していますので、活動を知っていただけたらと考えています。
そして新しい方や若い方にも参加していただきたいと思っています。もし既存の活動に参加していくのが難しいのならば、新しいプログラムを作り、一緒に地域を盛り上げる活動をしていけたらなと思っています。

12_つしまみんな食堂

つしまみんな食堂の取り組みで「みんながつながるワークショップ」の様子です。
報恩積善会も協働にて会場提供や広報など協力しています。

お気軽にお問い合せください

地域の中のつながる場として、一緒に活動をして頂けませんか。ボランティアをしてみたい方、お気軽にお問い合わせください。

関連リンク

お問い合わせ

〒700-0088
岡山市北区津島笹が瀬9-8
養護老人ホーム報恩積善会
ボランティアコーディネーター/前田泰史
【連絡先】
TEL:086-252-0471/FAX:086-252-3044
メール:houon@po.harenet.ne.jp
※お電話の場合は、平日午前9時から午後5時の間にご連絡ください。

3ノップ(右)

報恩積善会のボランティア活動を通じて、一緒に地域を盛り上げていっているんだね!

なお、「わくわくボランティア」では、「取材にきてほしい!!」というボランティアグループ等を募集中です。
希望される方はお問い合わせフォームより、団体名、ボランティア活動の内容を添えてご連絡ください!