岡山市が目指す魅力と賑わいのある中心市街地の創出に向け、岡山市の賑わいの核である「岡山駅周辺エリア」と「旧城下町エリア」をつなぐハレまち通り(旧県庁通り)において、車道を2車線から1車線にすることによる歩道の拡幅を行い、快適でゆとりある歩行空間を創出する整備が、令和4年3月31日に完成しました。
日本の人口は、ピーク時に1億2000万人を超え、大正14年の約6000万人から2倍以上となっております。しかしながら、現在は人口減少に転じており、約80年後には現在(平成29年)の約半分になると推計されております。また、さらなる少子高齢化が進むことも予想されております。
人口減少にともない、中心市街地には空き家や駐車場といった低・未利用地も増加しております。スポンジのように穴あき状になることで、街の魅力や賑わいが低下していくことへの対策が様々な都市で課題となっております。
道路や駐車場など“車のため”に利用される面積は、街の多くの割合を占めます。地方都市において車は必要なものではありますが、「車中心のまち」だと、賑わいや魅力の観点からデメリットも多いです。
「車中心のまち」とは
これらの要因により、街の賑わいや魅力が低減し、それがさらなるスポンジの穴を増やしていく、という負のスパイラルに陥ります。
人口増加やモータリゼーションの進む、「これまでのまちづくり」は、道路や公園など社会基盤を整備することが重要でしたが、人口減少・少子高齢化の進む「これからのまちづくり」は、これまで整備してきたストックをどううまく使うか、また様々な方にとって安心安全で快適なまちにするにはどうすればよいかを考える必要があります。
ハレまち通り(旧県庁通り)を対象に、次の2点を目的に事業を実施します。
上記のようなハレまち通り(旧県庁通り)の特徴を活かし、中心市街地の回遊の軸、「車中心」から「人優先」のまちづくりのモデル、そしてハレまち通り(旧県庁通り)の魅力が中心市街地全体に波及していくよう、事業を実施していきます。
「車中心」から「人優先」の安全で快適な「歩いて楽しい」道路空間、また幅広い年代・多種多様な方が魅力と感じる空間を創出するため、上記の2つの観点から事業を進めていきます。
また、平成27年度及び28年度においては、社会実験を実施しております。詳しくは【県庁通り回遊性向上社会実験について】をご覧ください。
ハレまち通り(市役所筋~柳川筋)約600m(北区幸町ほか)
ハレまち通り再整備事業の目的である「中心市街地の回遊性向上」「魅力的な都市空間の創出」「車中心から人優先の歩いて楽しいまちづくりの推進」等について、令和5年度に各種調査データを用いてその効果を検証しました。
● 中心市街地の回遊性向上
整備前と比較して、休日の歩行者通行量が約1.4倍増加する等、まちの活性化に繋がった。
● 魅力的な都市空間の創出
整備前と比較して、沿道1階部分に27店舗の新規出店や3棟の建物更新があり、民間投資を促進した。
● 車中心から人優先の歩いて楽しいまちづくりの促進
アンケート調査の結果、ハレまち通りの再整備について約8割が肯定的に回答する等、市民等に「車中心から人優先の歩いて楽しいまちづくり」の取組への理解が深まった。
● 自動車交通への影響
整備前と比較して、周辺路線を含めた交通量や交通渋滞に大きな変化は無く、1車線化による自動車交通へ影響はほとんど見られなかった。
添付ファイル
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