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ユネスコスクール(政田小学校)

[2017年11月16日]

ID:38560

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ふるさとを受けつぎ 守り 未来へつなぐ 政田小学校

岡山市の南東部、海と川に囲まれた上南地域に位置する政田小学校。広々とした田園風景と豊かな自然のなか、239名※の児童が学んでいます。
2013年にユネスコスクールに認定され、「ふるさと政田を受けつぎ 守り 未来へつなぐ」というテーマのもと、地域資源の発掘や福祉視点での町づくりなど多様なESD活動を行っています。今回はそのなかから、政田の米づくりについて学ぶ、5年生の環境学習についてご紹介します。

※2017年10月1日現在

政田小学校

学校データ

政田の米づくりを学ぼう!

ふるくは新田開発のための干拓事業によって誕生した「沖新田」に位置する政田は、広大な平地と豊かな水源に恵まれ、現在でも米づくりが盛んな地域です。地域に根付いた稲作文化について知るため、政田小学校では毎年5年生が、田植え・稲刈りなど一連の活動を体験しています。

2017年度の5年生35名も、地域の方にお借りした田んぼで、6月下旬に手作業で田植えを行いました。登下校時、田んぼの様子を楽しみに見守ってきた子どもたちは、夏休み期間中の稲の急成長にびっくりしたといいます。その後、何度か台風の強い雨風にさらされながらも、稲は順調に成長。11月2日(木曜)、ついに収穫のときを迎えました。

政田小学校の田んぼ

2016年度の5年生が看板を設置

育った稲

立派に育った稲

手作業で行う昔ながらの稲刈り

田植えと同様に、稲刈りもすべて手作業。米づくりのベテランである地元有志の方々に指導いただきながら、鎌で根本から刈り取った稲を3束まとめてわらで縛ります。

地元の方に指導いただく様子

地元有志の方に指導いただき、

田んぼの中へ

みんなで田んぼの中へ

カマで刈り取る様子

鎌で刈り取り、

わらで縛る様子

3束まとめてわらで縛る

身近に田んぼが多いとはいえ、稲刈りをするのは初めてという児童がほとんど。最初は稲の固さに苦戦したり、虫や冬眠前のカエルに驚いたりしながらも、和気あいあいと作業を進めていきました。

カエル

田んぼにいたカエル

最も苦戦したのは、脱穀用にわらで稲を縛る作業。結び目がゆるくなってしまったり、稲が数本こぼれ落ちてしまったりと、なかなか上手くいかない様子でしたが、「穂がついているものは1本でも捨てたらダメ。お米を大切に」と地元の方に指導を受け、せっかく作ったお米を無駄にしないよう、丁寧に作業を行いました。

地元の方によると、昔は子どももみんな田んぼの手伝いをしていたとのこと。機械化が進んだ今は、子どもたちにできることがほとんどなくなり、地域を支えてきた米づくりに関わる機会も減ってしまいました。けれど実際に作業をしてみると、楽しんでくれる子どもが多いそうです。「最初は田んぼに入るのを嫌がっていた子どもたちも、終わるころには『もっとやりたい!』と言ってくれるんですよ。こうして子どもたちが作業する様子を見ると、にぎやかで楽しいですね。」

1時間半ほどかかって、稲刈りは無事終了しました。

協力して稲刈りを行う

みんなで力を合わせて

稲刈り終了の様子

稲刈り終了!

機械を使えば10分程度で終わる作業だそうですが、自分たちの手で刈り取ったことで、「貴重な体験ができた」「だんだんできるようになって気持ちよかった」と子どもたちも満足げ。「いつも食べているお米のありがたさがわかった」と、収穫の喜びと実りへの感謝に思い至るきっかけとなった様子でした。

収穫したお米の一部は、学校で児童に配付するほか、家庭科の調理実習で使用するとのこと。「自分たちで作ったお米だから、絶対においしい!」と、実際に食べるのが今から待ちきれないようです。

担任 小幡 雄基 先生

米づくりの大変さと喜び、ありがたさを学んで欲しいという思いで、地元の方にご協力いただきながら授業をしています。
地域にとって大切な産業である米づくりと、それを支える環境について考え、政田への愛着を強めるきっかけになればと思っています。

ESDマンとサステナちゃん

政田地域の米づくりを体験することで、自分たちの地域や文化にふれながら、米づくりの苦労や感謝を実感できているんだね!