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ユネスコスクール(御休小学校)

[2016年1月12日]

ID:38322

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「地域を愛する子ども」を育てる岡山市立御休小学校

岡山市立御休小学校は、岡山市東区にある全校児童160名※1の学校です。平成27年(2015年)にユネスコスクールに認定されました。
学校の周辺には、ゆったりと流れる倉安川に沿って、豊かな自然環境が広がっています。江戸時代、津田永忠※2によって治水工事が行われた倉安川の取水口には、現在も倉安川吉井水門が残されているほか、浦間茶臼山古墳などの歴史・文化を伝える地域資源が守り受け継がれています。
御休小学校が目指しているのは、「地域を愛する子ども」を育てる教育。「地域を愛する」ことは、自分の暮らす地域の魅力を知って誇りに思うことにつながります。

6年生の授業の様子

6年生の学習発表会の様子

学校データ

※12015年12月末現在
※2津田永忠:江戸時代に岡山の土木事業を任され、百間川の開削や閑谷学校の建設などに尽力しました。水路整備の一環として建設した倉安川吉井水門は、300年以上経った現在も当時の姿を留めており、津田永忠の偉業を後世に伝える貴重な史跡となっています。

地域と連携した教育

「地域とつながるみやすっ子プロジェクト」

御休小学校では、「地域とつながるみやすっ子プロジェクト」に取り組んでいます。このプロジェクトでは、「食と環境」、「地域の歴史・文化」、「ふれあい」の3つのテーマをもとに、地域の方を講師に招いた授業や校外学習など、地域に根ざした授業を行っています。

ツアーの様子

2014年4月に行った地域をめぐるツアーの様子

倉安川吉井水門の見学の様子

地域の方の協力で実現した倉安川吉井水門の見学

6年生では各テーマごとにグループをつくり、児童たちが地域を探検し、地域の方々と直接ふれあいながら地域の歴史・文化を学んでいます。

まずは、地域をめぐるツアーを実施!
準備段階では、立候補した児童たちが各スポットについて調べ、お互いに発表しました。
子どもたちの様子を見た地域の方から、学校に連絡が入ったのはそれからすぐのこと。なんと、倉安川吉井水門を管理する方の協力で、普段入ることのできない水門の内部を見せてもらえることになったのです!
地域の方から、倉安川吉井水門がつくられた歴史や水門が果たす役割について聞いたり、水門の仕組みを見たりすることで、児童たちは水門に対する理解や愛着を深めました。

学習発表の様子

「御休の集い」行った学習発表

さらに地域の方々との交流を深める中で、「地域のお祭りで、自分たちが学んだことを発表したい!!」といった声が児童たちから挙がるようになりました。そこでパネルをつくり、2014年10月に地域のお祭りで発表しました。自分の地域について調べたことを一生懸命発表する児童たちの姿に、地域の方々も大喜び!
児童たちにとっても、学んだことを「友達や先生以外の人に伝わるように」まとめる中で、地域の魅力をくり返し見つめ直し、再認識することにつながりました。

「地域とつながるみやすっ子プロジェクト」は、2015年度以降も引き続き行われています。児童たちの中でも、上の学年が学んだことを引き継ぎ、次につなげていこうという意識が少しずつ生まれています!

岡山県外と連携した教育

2014年からは、福岡県大牟田市立平原小学校と交流を行っています。
きっかけは、「グローバル人材の育成に向けたESD推進事業」を通じて、大牟田市と岡山市の教育委員会が御休小学校と平原小学校をつないだことでした。

集合写真

御休小学校の先生が平原小学校を訪問した際の集合写真

両校は、地域に根ざした学習に取り組んでいる点が共通しています。
「県外の学校と交流することで、新しい教育の形を作れるのではないか」。このように考え、お互いの学校を訪問し、授業の様子を参観しました。例えば、「地域の歴史や文化を学ぶ」という授業目的は同じでも、地域に暮らす方々との交流や成果の発信方法が異なっています。そこで参観を通じて、お互いの取組について、意見交換を行っています。

ビデオレターを見る子どもたちの様子

御休小学校から送られたビデオレターを見る平原小学校の子どもたち

ビデオレターの一場面の写真

ビデオレターの一場面

児童たちはビデオレターをつくって、自分たちが暮らす地域の魅力について学びあっています。ビデオレターをつくる中で、地域を新しい目線から見直すだけでなく、岡山のことを知らない相手に対し、どのように発信したら岡山、そして御休小学校周辺地域の魅力が伝わるか、考えたり表現したりする力を育んでいます。

御休小学校の児童たちにインタビュー!

御休小学校の子どもたち

地域と連携した学習に取り組む中で楽しかったことは?

「地域の方の協力で、吉井水門の中を見学できたことが一番楽しかったです。水門がどんなしくみで動くのか、どんな役割を果たしていたのか知ったことで、いつも何気なく見ていた水門がとても大切なものに感じられました。」

平原小学校と連携した学習に取り組む中で学んだことは?

「平原小学校の周辺には素晴らしい世界遺産があることが分かりました。平原小学校のみんなとも会ってみたいし、岡山に招いて岡山のおいしいマスカットや桃を食べてほしいです!」

これから取り組んでみたいことは?

「地域のことをもっと学んで、地域の方とも交流していきたいと思います。」

「絵を描くことが好きなので、中学生になったら美術部に入り、水門など身近な風景をスケッチで描いてみたいと思います。そして、御休小学校の学区外から来る友達に見せたいと思います。」
ESDマン

児童たちの学びが地域と学校を結んで、絆や学びの場をどんどん広げているんだね!
これからも、コンソーシアムを通じて、どんな学びが広がるかな?とっても楽しみだね!