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ユネスコスクール(御南小学校)

[2017年2月24日]

ID:38369

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地域から世界に目を広げる御南小学校

学校の外観写真

学校データ

岡山市立御南小学校は全校児童829名※¹の大きな学校です。
平成24年(2012年)にユネスコスクールに認定されました。
御南学区では、転入・転出する人が多く、他学区と比べ地域への関心が薄く、地域行事への参加率も低い状況にあります。
そこで、児童たちに地域の「人・もの・こと」やつながりを理解し、愛着をもってほしいという思いから、御南学区ならではのESD活動に取り組んでいます。

※¹平成29年1月11日現在

御南小学校のESD活動

本校では、各学年ごとに、「地域発見プロジェクト」「福祉プロジェクト」「食と環境プロジェクト」の3つのテーマに沿って活動します。

舟ゆうさん体験の資料の写真

舟ゆうさん体験の資料

各学年のESD活動の写真

各学年のESD活動

1年生「食と環境プロジェクト」

地域住民の方に教えていただきながらサツマイモや大根の栽培をします。収穫時になると「おいもパーティー」や「大根パーティー」を開催し、お世話になった地域の方を招待します。

2年生「福祉プロジェクト」

地域にある特別養護老人ホームを訪ね、歌やプレゼントを贈って、施設の方に元気を届けます。

3年生「地域発見プロジェクト」

毎年秋に「舟ゆうさん体験」をします。舟ゆうさんとは、昔、米や農機具の運搬が盛んに行われていた用水路を木舟で巡る伝統行事です。地域のボランティアの方に舟に乗せていただき、日頃見慣れた地域の景色を水上から見ることで新しい発見があり、子どもたちは昔の暮らしに思いを馳せます。

4年生「福祉プロジェクト」

アイマスク・手話・点字・車いすなどを体験して障害のある人の生活やユニバーサルデザインについて学習します。

5年生「食と環境プロジェクト」

地域の方の協力を得ながら、バケツ稲の栽培やお飾りづくりを経験します。
また、米づくりから環境に目を向けて、自分たちの生活についても見直して実践しています。

そして、6年生になると、今までの地域に関するESD活動の経験を活かし、地域から世界へとESDの学びをより一層広げます。

地域から世界へ

今回は、6年生が地域を理解したうえで、世界のESD活動を知ろうと、特別講師としてイオントップバリュ株式会社の有本幸泰さんを迎え、フェアトレード※²についての授業を受けました。

※²発展途上国で生産された商品を適正価格で取引することで、生産者の生活向上を支える仕組み

質問をする様子

積極的に質問

カカオとチョコレートの写真

フェアトレードのカカオとチョコレート

貧困の国では、学校に行くこともできず、家族の為に働いている子どもたちがいることや、フェアトレードの商品を買うことによって、国の貧富の差をなくす手助けができることを学びました。

児童たちは授業を受け、自分たちの生活を見つめ直し、毎日学校給食があることや、学校に行けば友達に会えることが当たり前ではないと知り、相手の立場から物事を考える視点をもつように心がけようという思いが強くなりました。

このように、1年生から6年生までの間にさまざまなESD活動を行い、地域と向き合ってきた児童たちは、地域の歴史や環境だけでなく、同じ地域に住む人々とのつながりにも関心をもちはじめています。

國府島 知子 校長先生

國府島知子校長先生の写真

児童たちには、鳥の目と虫の目の両方を養ってほしいと考えています。
鳥の目とは、髙い所から全体像を把握する目、虫の目とは、自分の足元を見つめ直す目です。
地域の歴史や環境を十分に理解した子どもたちが、世界に目を向け、大きな視野でもう一度地域を見つめ直すと、新たな発見があるはずです。
このように、さまざまな視点で地域を見る目を養えば、児童たちは地域に興味や愛着をもつようになり、児童たちが変われば親が変わり、地域が変わると考えています。
これからもESD活動を続けていき、地域の結束を強めていきたいです。

ESDマンとサステナちゃん

地域という内からの視点と世界という外からの視点で、地域を見つめ直すんだね!