10月になり、過ごしやすい季節になりましたね。
今回のおかここだよりでは、「アルコール関連問題啓発週間」についてご紹介します。厚生労働省はアルコール関連問題に関する関心と理解を深めるため、毎年11月10日から16日をアルコール関連問題啓発週間と定めています。
「依存」する対象は様々ですが、特定の物質や行為を「やめたくてもやめられない」状態を依存症と言います。代表例として、アルコールや薬物、ギャンブル等があります。依存症は誰でもなりうる病気で、「孤独の病気」とも言われています。苦しいときや辛いときに、誰かと話をしたり、趣味や娯楽でストレス発散する方もいれば、アルコールやギャンブルで気分転換させる方もいるでしょう。しかし、依存物質の摂取や行為を繰り返していると、同じ満足感を得るために必要な量や回数が増えてしまい、気づいたときにはコントロールできなくなってしまう、進行していく病気です。
アルコール依存症のイメージとして、周囲の人からは“本人の心が弱いから”と思われがちです。アルコールによって脳内の快楽物質が放出され、そのうち脳がその刺激に慣れてしまうと、より強い刺激を求めて飲酒量や飲酒機会が増えてしまいます。依存症は欲求をコントロールすることができなくなる脳の病気なので、本人の意思の強さ・弱さという問題ではありません。
アルコール依存症とうつ病や不安障害は密接な関連があるとの報告があります。飲酒により一時的に気持ちが晴れても、酔いが醒めた時はその反動として、飲酒前よりもさらに強い抑うつや不安を感じてしまいます。薬の効果にも影響を及ぼすことがあります。寝つきをよくする目的で飲酒する人もいますが、飲酒は睡眠の質を悪化させ十分な睡眠の確保が難しくなります。また、酔った状態では冷静な判断が難しく、衝動的な行動をとる危険性も高まり、自殺リスクを高めることが指摘されています。(依存症対策全国センターHP)別ウィンドウで開く
アルコールとの付き合い方や依存症について正しい知識と理解を持ちましょう。また、飲酒のコントルールが難しい状態にある場合は、家族や友人など周りのサポートにより当事者の方を早めに治療や支援につなげていくことが、依存症を予防し、また回復につなげる大事な一歩です。
岡山市こころの健康センターは、平成30年に「岡山市依存症相談支援センター」を設置し、アルコールや薬物、ギャンブル、ゲーム・インターネット等の依存症対策に取り組んでいます。
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