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地域に潤いを!地域に賑わいを!地域の魅力の発信源となる桃農家直営の農家カフェ設立

[2024年3月28日]

ID:57944

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高齢化による桃生産農家の減少と産地の魅力向上

活動団体

代表の加藤氏(左)の写真

●団体名「株式会社創・和」

●団体の概要
主な活動場所:岡山市北区芳賀
構成員:5人
代表者:加藤 雅敏
設立:2011年

●これまでの活動
2009年:「株式会社創・和」設立
2011年:アグリ事業に参入
2021年:ピーチファーマーズビレッジを構想
2022年:「ピーチファーマーズビレッジ」を開設
2023年:地域からロス桃の買い取り開始

活動内容

活動のきっかけ

カフェレストラン外観の写真

加藤氏は、「清水白桃発祥の地」で知られる岡山市一宮地区の芳賀で桃農家を営む祖母から、「もうやめようと思っている」と聞いたのをきっかけに、若者離れが続く現状を知り、おいしい桃が食べられなくなるのは寂しいと一念発起し、2011年に「岡山雅桃園」としてアグリ事業に参入した。高級品に特化した農家が減ってきており、近隣の耕作放棄地を引き受けるなどして生産面積約2ヘクタールに清水白桃など120本を育て20tを出荷するまでに成長。そんな中、全国的に「岡山=桃」のイメージはあるものの、シーズン以外では食べられず、年中桃を楽しめるランドマーク的な観光スポットを目指し2022年に「ピーチファーマーズビレッジ」を開業した。
メインの農家カフェレストラン(テラスを含む客席75席)では、真空冷凍保存した桃を活用し、桃の生ハムピザやスムージー、ジェラートなどを通年で提供。セントラルキッチンの加工・保存設備を活用し、地域農家の販売支援にも取り組む。

主な事業

地域農産物の販売サポート事業

桃のかき氷の写真

「桃の気持ちがわかるカフェレストラン」をコンセプトに、農家だからこそ提供できる桃をふんだんに使ったピザやスイーツなどの加工食品メニューを用意し、1年中楽しめるスポットとして「ピーチファーマーズビレッジ」を開業。シーズンの夏場は、とれたての桃が食べられるほか、シーズン外でも桃を楽しめるようにした。また、敷地内には、ドッグランやキッズアスレチック、桃太郎をテーマとした壁画フォトスポットなどを整備し、家族みんなが楽しめる施設を目指した。営業時間は午前11時から午後5時。
カフェを活用して地域住民を招いた勉強会や、生産者が集まる情報交換会を開くなど地域おこしにも取り組む

桃のピザの写真
桃のスムージーの写真

独居世帯への配食、緊急時の食の支援

規格外品などのロス桃は、多い日で一農家当たり軽トラック1台分にもおよび、廃棄処分されている。
課題解決策として、近隣の4件から5件の農家と契約し、ロス桃を買い取りスムージーやジェラートに加工することで収益化を支援。また、新規就農者や高齢農家の販売をサポートするほか、桃農家マップの作成による直販支援も展開する。

活動資金について

カフェレストランや農産物販売の売上、地域の未来づくり推進事業補助金を活動資金としている。

仲間集めのコツ

施設内の冷蔵、冷凍システムを地域農家が利用できるようにし、野菜や果物の出荷時期の一時保管や保存実験の場として提供。地域で6次産業化に取り組むほか、困っているときには互いに声を掛け合って協力し合える農家とのネットワークを構築している。

活動のポイント

カフェレストラン店内の写真

農家が運営するカフェレストランとして、独自の視点で6次産業化を図り、年中楽しめる観光スポットとして集客に取り組んでいる。規格外品など廃棄される桃を有効活用することで周辺農家も含めた食品ロス対策にも貢献。
繁忙期は目標を上回る来場があるものの、全体ではまだ目標達成には至っておらず、旅行代理店と連携するなどし、岡山桃太郎空港からのアクセスの良さを生かし県外や海外からの観光客誘致を進める。
また、小学生向けに“桃授業”を行い、桃に関する情報発信や質問に答えるなど桃や農家の魅力を発信し、桃の産地として地元から桃農家の次代を担う後継者の誕生を目指し、一大産地としての継続と更なる魅力向上を推進する。

活動継続の秘訣

建設会社の異業種進出のため、資金を確保できている。
カフェレストランのほか、ドッグランやアスレチックなど豊富な施設を備えたことで、子どもから大人まで世代を問わず来店でき、夏場の繁忙期は目標を超える集客に成功。
地元のふれあいウォークの立ち寄りスポットになるなど、地域との連携も知名度向上につながっている。

ドッグランの写真
フォトスポットの写真

これからの展望

すべて自分たちで新商品開発、イベント企画などを行ってきたが、レストラン、カフェの新メニューは頭打ちとなっており、飲食店経営者などノウハウやスキルを持った人とアライアンスを組むことで、集客増や活性化を図りたい。