ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

シニアサポート倶楽部「ねこの手妹尾」

[2024年3月28日]

ID:57385

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

高齢者の暮らしの困りごと支援

活動団体

代表の森本氏(真ん中)と左に女性、右に男性の写真

●団体名「シニアサポートシニアサポート倶楽部「ねこの手妹尾」」

●団体の概要
主な活動場所:岡山市南区妹尾周辺
構成員:54名
代表者:森本 美智子
設立:2019年

●これまでの経緯
2018年:町内会、婦人会の有志らと実行委員会立ち上げ。
2019年:任意団体としてシニアサポート倶楽部「ねこの手妹尾」発足。
2021年:岡山市南区妹尾1749の古民家に事務所を移転し、コミュニティ事業開始。

活動内容

活動のきっかけ

シニアサポート倶楽部「ねこの手妹尾」玄関の写真

義理の両親の在宅介護を経験し高齢者の日常の大変さを知った森本氏が、地域で高齢者の生活を支えることはできないかと町内会や婦人会などに持ち掛け、町内会長らが賛同し有志で実行委員会を発足。およそ1年間の検討と準備を進め、2019年に猫の手も借りたい高齢者を助ける意味を込めて任意団体・シニアサポート倶楽部「ねこの手妹尾」を立ち上げた。現在では、運転や掃除ができるボランティアメンバー54人が登録し、75歳以上の後期高齢者(シニアメンバー)およそ300人の生活を支援している。

支援内容は、通院や買い物などのお出かけサポート、部屋の掃除や布団干し、庭掃除、ごみ出しなどの家事サポート、定期訪問による見守りなど。活動が口コミで広がり近隣学区にも徐々にエリアが拡大している。当初は町内会長が保有する店舗跡を事務所にしていたが、高齢者のコミュニティ事業を展開するため2021年に古民家を借り現事務所に移転。毎月第2、4木曜日にサロンスペースを利用してさまざまなイベントを実施し、近隣に住む高齢者の憩いの場となっている。

主な事業

地域のボランティアスタッフによる高齢者の生活支援

庭掃除している様子

妹尾地区で生活する後期高齢者(75歳以上)の日常生活での困りごとをサポート。ボランティアメンバーが病院や買い物への送迎、室内や庭の掃除、こみ出し、電球取り換え、話し相手などを有償で対応している。
料金は、学区内の通院往復(60分)が1200円、掃除が2000円から、など。ボランティアメンバーは平均年齢70.6歳とシニア中心だが、看護師、介護福祉士、電気工事士など今までの職業をいかすことで、幅広いサービス内容につながっている。
受付時間は午前10時から午後3時半まで。売り上げの60%をボランティアメンバーに還元している。

高齢者が気軽に立ち寄れるサロンの設置

メイク体験をしている写真

毎週第2、4木曜日に事務所内のサロンスペースで、手作り菓子で楽しむ茶話会をはじめ、手芸やメイク体験、体操、映画鑑賞などさまざまな企画を実施。毎回、近隣に住む8人程度が参加している。
遠くて来られない人には、最寄りのサロンなどを紹介する。

手芸体験の様子の写真
体操の様子の写真

活動資金について

支援活動の売上、地域の未来づくり推進事業補助金、社会福祉協議会や妹尾学区連合町内会からの補助金を活動資金としている。

仲間集めのコツ

森本氏はメンバーの中では最年少ながら、活動への強い熱意を持っているため、周囲から「若い者が頑張っているのだから応援しよう」と多くの協力者が集まった。
ボランティアメンバーがやりがいを感じられる仕組みを構築したことも功を奏している。

活動のポイント

高齢化により地域内には、日常生活への不安や困りごとを抱えて生活している後期高齢者世帯が多く、また元気なシニア世代は今までの人生経験を生かして地域社会に貢献したいとの思いを持っており、その2つをうまくマッチングできたことで幅広い活動につながった。
支援するボランティアメンバー同士のコミュニティ創出や生きがいにもつながり、住民同士が力を合わせて助け合うという風土を醸成することが地域全体の住みやすさや活性化につながっている。

活動継続の秘訣

連合町内会や婦人会だけでなく、岡山市社会福祉協議会など多方面から支援を受けており、情報、資金面で協力体制を構築している点が大きい。
サポート依頼の問い合わせに対するボランティアメンバーの配置などやり繰りが大変だが、利用者からの「ありがとう」や「ずっと続けてよ」など、本当に助かっているという心からの感謝の声を日々受けることで、大きなやりがい、モチベーションにつながっている。
また、近隣の介護施設から利用者の部屋の片付けやごみ処理の依頼を受けることもあり、活動の幅が広がっている。

これからの展望

ボランティアスタッフが持つ個々の経験を生かし、車いすから自動車への乗せ方などの介護関係や各種サービスに関する講習などで知識や技術の共有を図りたい。
将来的には、地域の方が集え新たなコミュニティを創出できるカフェの運営に挑戦したい。