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歴史的な街並みの古⺠家と地元産品を活用したパン工房によるコミュニティ活性化と交流⼈口増加による地域活力の創出

[2024年3月28日]

ID:57938

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パン工房による地域コミュニティの活性化

活動団体

パン工房タイズのスタッフの写真

●団体名「株式会社システムタイズ」

●団体の概要
主な活動場所:岡山市東区西大寺中
構成員:5人
代表者:根木 克己
設立:1997年

●これまでの活動
1997年:西大寺でシステム開発会社「株式会社システムタイズ」設立
2021年:おかやま活性化ビジネスプラン大賞受賞
2023年:パン工房tiesオープン

活動内容

活動のきっかけ

パン工房タイズの外観の写真

システムタイズは、根木氏が1997年に西大寺で設立したシステム開発会社。
地元に恩返ししようと活性化策を考える中で、役員の娘がフランスで有機農業やパン作りを学びパン工房の出店を目指していると聞き、「空き家と地元産品を活用した独創性ある天然酵母パン工房による地域活性化」で2021年のおかやま活性化ビジネスプランで大賞を受賞。観音院そばにある蔵を改装し、2023年12月に「パン工房ties(タイズ)」をオープンした。1階を店舗、2階をカフェスペースとして活用し、パンは、県産有機小麦に西大寺産小麦を30%程度混ぜ、自家製酵母を使用して焼き上げたカンパーニュなどを提供。安心、安全な食をテーマにココナッツオイルやオリーブオイルなども販売する。
また、2階を近隣住民の会合や懇親会などコミュニティスペースとして提供するほか、店頭に近隣店舗のチラシを置き、今後ITを活用した観光情報の発信にも取り組む計画で、西大寺地区のにぎわい創出に取り組む。

主な事業

地域の農産物を活用したパン工房の運営

自家製酵母を使用したこだわりのパンの写真

自家製酵母を使用したこだわりのパンを製造・販売する。西大寺産小麦を30パーセント使用しており、「西大寺産いしうす地粉のカンパーニュ」をはじめ、メロンパンやベーコンを練り込んだグリッシーニなどが人気。添加物を使用せず、安全、安心に食べられる点や、小麦の豊かな風味が好評で、オープン以降、土、日曜は完売が続く人気店となっている。
営業時間は午前11時から午後5時。
また、テラスや2階のカフェスペースで、お茶会やマルシェ、体験イベントなどを開催し、地域コミュニティ活性化に貢献していく計画。

テラスの写真
「パンは添加物を使用せず、安全、安心に食べられる」と書かれたパンの写真

ITを活用した情報発信によるにぎわい創出

西大寺地区内の観光名所を訪れると、GPSの位置情報から紹介動画が自動で流れる「バーチャル観光案内」システムを開発中。2024年度中のサービス開始を目指しており、二次元コードをスマートフォンで読み取れば手軽に利用できるようにし、観光客の西大寺地区内の周遊を促す。また、他の店舗のチラシやホームページ情報などを店頭で発信し地域活性化を目指す。

活動資金について

パン工房の売上、自己資金、地域の未来づくり推進事業補助金を活動資金としている。

仲間集めのコツ

こだわりパンを提供しているため、近隣のパン好きな主婦や学生がアルバイトとして働いてくれるなど仲間づくりがうまくいっている。地域住民が、会合仲間に来店を促すよう割引券を配布してくれるなど応援の動きも出始めている。

活動のポイント

フランス仕込みの本格的で自然志向の安心安全なこだわりパンを提供することで、県内外から購入に訪れ、西大寺への流入に寄与している。
地元産小麦を使うことで地産地消を促し、将来的な多店舗展開などでパンの生産量が増えれば、農家の収益改善や耕作放棄地の活用にもつなげられる。

また、システム会社ならではの取り組みとして、ITを活用したバーチャル観光案内所システムのほか、店舗を使ったプログラミング体験企画や、運営する進学塾の生徒にパンやクッキーを配るなど他事業とのシナジー効果も生まれつつある。

活動継続の秘訣

オープン間もないが、インスタグラムでの情報発信などデジタルを活用することで、西大寺外からの集客にも成功。
根木氏の田んぼでは二毛作でビール用を含め年間1200キログラムの小麦を生産しており、自社生産の小麦の使用率を上げることができれば仕入れ価格を下げられるほか、安定した材料調達につながり事業継続性を高めることができる。

これからの展望

西大寺地区で生産された果物や野菜の規格外品の販売や、ドライフルーツ化してパンの素材にするなど有効活用を進めたい。パンはレストランへの卸やネット販売を見据えるほか、月、火曜日の定休日を利用してランチを提供するカフェ営業も検討したい。