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空き倉庫と地域資源を活用したコミュニティ活性と文化発信による活力がある安心安全な街づくり

[2024年3月28日]

ID:57646

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西大寺「五福通り」周辺の空き家の活用

活動団体

代表の川崎氏の写真

●団体名「株式会社KKM川崎」

●団体の概要
主な活動場所:岡山市東区西大寺中
構成員:6人
代表者:川崎 一平
設立:2014年

●これまでの活動
2014年:5から6年間の個人事業を経て「株式会社KKM川崎」を設立
2020年:おかやま活性化ビジネスプランコンテストで大賞受賞
2021年:五福カフェ(当初の名称は「もやいCafé」)オープン
2022年:ビール醸造所、ピザ工房が完成し「五福工房」がグランドオープン

活動内容

活動のきっかけ

五福カフェ店内の写真

西大寺でカレー店「Curry&Cafe Ghi Ghi」を営む両親が、岡山商工会議所の職員から「おかやま活性化ビジネスプランコンテスト」の案内を受けたことをきっかけに、地域活性化に興味のあった川崎氏がビジネスプラン作成に挑み「空き倉庫を活用した音楽、クラフトビール提供の複合施設運営事業」で大賞を受賞。勤めていた京都府内の電子部品メーカーを早期退職し、築86年の倉庫を借りて、2022年6月にカフェ、ビール醸造所、ピザ工房の複合施設「五福工房」をグランドオープンした。
地域の眠っている資源を活用して魅力あるものをつくり発信することを目指し、岡山一の産地として知られるイチゴや地元野菜を使ったランチプレートやパフェ、ピザを提供。ビールは、観音院のクロガネモチの実を酵母に使ったクラフトビール「AKURA」のほか、県産レモンやシャインマスカット、イチゴ果汁を加えた商品を開発。カフェでは、妻でソプラノ歌手の泰子さんの人脈を生かした音楽イベントも実施。週末は県内外から訪れるなどにぎわっており、西大寺地区活性化に貢献している。

主な事業

カフェ、ビール醸造所、ピザ工房の経営

カフェでは、地元産の野菜を使ったランチプレートのほか、パフェやケーキなどを提供。
近隣企業との共同商品開発にも積極的に取り組んでおり、株式会社カンサイ製あんとのコラボでは備中白小豆を使った専用のあんこで、バラの花を模した「餡フラワー」を作成。
パフェにトッピングするなどインスタ映えする商品が人気となっている。
ピザ工房では、「西大寺サラダピザ」などを提供し、ビールにも合う商品づくりに取り組んでいる。

ピザ工房の写真
ピザの写真

ビール事業では、300リットルタンク4基を導入し、発泡酒製造免許を取得してゼロから醸造に挑戦。クロガネモチ酵母の「AKURA」のほか、黒ビール、フルーツビールの計5種類を提供。
観光客が昼間でも気軽に楽しめるよう、すべてアルコール度数4パーセント以下に抑えた。
「五福通りといえばフルーツのビール」と言われることを目指し、白桃など新商品の開発にも取り組む。

ビール醸造所の写真
クラフトビールが5種類並んでいる写真

幅広い世代を対象としたカフェでの音楽事業

岡山学芸館高校で合唱部の指導も行っている泰子さんが中心となり、学生の発表の場としてカフェを提供するほか、クラシック音楽家の演奏会も開き、音楽によるコミュニティ創出を目指している。

活動資金について

五福工房の売上、地域の未来づくり推進事業補助金、事業再構築補助金などを活動資金としている。

仲間集めのコツ

自分たちのやっていることを発信しながら、周囲に相談することで関心を広め協力者を集めている。
野菜は地域の農家が持ってきたものを仕入れているほか、商工会議所から紹介を受け、カンサイ製あんとのコラボも実現した。

活動のポイント

イチゴやマスカット、野菜類、観音院、古い建造物など地域にあるさまざまな資源をうまく組み合わさることで、今までにない西大寺のブランド化や魅力発信に取り組んでいる。
カフェ、ビール醸造所、ピザ工房の複合施設にしたことで、世代や性別を問わず来店しやすい拠点となり、泰子さんの人脈を生かした音楽イベントが呼び水となり地域の新しいコミュニティ創出につながっている。

活動継続の秘訣

「五福工房」を通して西大寺が盛り上がり、より良い街になるよう貢献することを第一義に、人を呼び込む方法や提供するサービスなどをスタッフと一緒に考えて進めてきた。
川崎氏は電子部品メーカー勤務時に生産計画やライン設計に携わっており、「ものづくりは人が大切」という学びを生かし、「飲食業も考案して提供するものづくり」と、人を大切にする社風づくりに努めている。その成果もあり、皆で知恵を出し合って楽しみながら新しいことに挑戦できる職場環境にやりがいを感じ、オープニングメンバーが一人も辞めることなくチームで取り組めていることが継続につながっている。

これからの展望

開業から2年間で形は出来上がっており、リピーターを増やすために、メニューのバリエーションの変更などに取り組みたい。市内からの来店が半分以上を占めており、県外など遠方からも西大寺を訪れるよう、魅力的なサービスや商品開発に努めたい。