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YOUTH CHALLENGE その18【岡山大学ボランティアサークルろっと】

[2023年12月7日]

ID:54959

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社会のため、未来のために活躍する「若い力」に注目し、そのチャレンジを紹介するコーナー「YOUTH CHALLENGE」。

今回は、「岡山大学ボランティアサークルろっと(以下「ろっと」という。)」の活動について、会長の永井さん(岡山大学文学部2年生)にお話を伺いました。

なお、内容は取材当時のものです。

ボランティアサークルろっと

「ボランティアサークルろっと」って何をしている団体?

ろっとは、岡山大学の学生を中心に、2016年から活動を続けているボランティア団体で、現在は約40名が所属しています。

主な活動は週に3回開催する、小中高生向けの無料学習塾「ふれあい勉強会」です。大学1・2年生が中心となって子どもたちに勉強を教えています。参加する生徒さんの人数は日によって異なっており、数人のときもあれば10人以上のときもあります。学年によってふれあい勉強会を利用する頻度の差があるわけではなく、それぞれが自分のタイミングで参加しています。

生徒さんがふれあい勉強会に参加するようになったきっかけは様々です。公民館のチラシやSNSの投稿を見て来てくれた人もいれば、既に利用している生徒さんに誘われて来てくれた人もいます。そして、利用する理由も様々です。フリースクール等に通っていてその勉強をするために来ている人、学校の勉強に追いつくために来ている人もいれば、受験勉強のために来ている人もいます。大学生とおしゃべりするために来ている人もいるようです。

ふれあい勉強会では、学校に行くことができているのか、何か特性があるのかといった生徒さん個人の事情について尋ねることはありません。支援の必要性や経済的な事情で利用者の層を狭めるのではなく、門戸を広げることで気軽に来られる場所、いろいろな生徒さんにとって居心地の良い居場所を作っています。

サークルメンバーの所属理由もさまざまです。もともと学習支援に関心があった人、教師を目指している人、部活感覚でメンバーと話しに来ている人などがいます。大学生にとっても、仲間とつながる居場所になっているようです。

この学習支援のほかにも、岡山西南ロータリークラブと連携して閑谷学校で体験学習を行ったり、一般社団法人岡山市ひとり親家庭福祉会が開催するおしゃべり座談会の間、参加者のお子さんを預かって臨時ふれあい勉強会を開催したりしています。

ふれあい勉強会の様子

テストの点数を上げることだけがやりがいじゃない。一方で課題は…

「勉強を教えたところができるようになっていると大学生も嬉しいですし、手ごたえを感じています。しかし、テストで何点取れたか、どれだけ点数が上がったか、ということは重要視していません。」と永井さん。生徒さんが今までできなかったことが少しずつできるようになっていくことがやりがいになっているといいます。

大切にしているのは、決まった場所に来て勉強することで学習の習慣をつけること、そして人と接することです。永井さんは「保護者や学校の先生ほど大人ではないけれど、自分たちよりは少し年上の大学生とふれあえる機会は珍しく、生徒さんにとってよい経験になるのではないかと考えています。」と話されました。勉強だけではなく、生徒さんにとってプラスになる「ふれあい」を大切に活動しています。

勉強ドリル

一方で、活動をする中で課題は2つあるそうです。

1つ目はチーム作りです。現在、サークル運営のほぼすべてを会長の永井さんと副会長の二人で担っており、1年生は運営にあまり関われていない状態です。永井さんは「今の1年生に引き継ぐ時に、役割を上手く分担し、連携することで、チームとしてサークル活動を続けられるようにしたいです。」と話されました。

2つ目は、継続的に利用する生徒さんを増やすことです。新型コロナウィルスの影響でふれあい勉強会を開催できない期間もあり、継続的な利用者は固定化しつつあるようです。新しく見学に来る人はいますが、リピーターになる人ばかりではないのが現状です。見学から継続利用につながるような「ふれあい勉強会」にしたいと考えているそうです。

理想は、ゆるくつながっていくこと

ろっとの学習支援に意義を感じて、大切に活動を続けてこられた永井さん。ロータリークラブとの連携なども、永井さんが会長になって新たに始まった取組です。これから活動をどのように展開していきたいか、今、考えている目標を伺いました。

「具体的な目標としては、大学生のメンバーを増やして活動を安定させること、生徒さんの数を増やすこと、他団体との連携を増やすことの3点です。しかし、団体の規模を大きくすることが目的ではありません。自分たちにできるサイズ感、自分たちがやりがいを持てる範囲で活動することを大切にしたいです。大学生のボランティアサークルだからこそ、完成度の高いものを常に提供し続けるのではなく、自分たちにできるペースで生徒さんが課題を少しずつクリアしていくサポートができたら、と考えています。そして、活動している大学生・参加している生徒さんなど関わるみんなが「いい場所だな。」とゆるくつながっていくのが理想です。」

集合写真

関連リンク

「ふれあい」を大切にすることは続けつつ、他の組織と協働で活動を拡げていっている永井さんの熱さにのっぷも元気をもらったよ!

なお、「YOUTH CHALLENGE」では、「取材にきてほしい!!」という若者の取組を募集中です。
希望される方はkyoudouhiroba@city.okayama.lg.jpへ、団体名、活動の内容を添えてご連絡ください!