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YOUTH CHALLENGE その1【RIDAIFUボランティア】

[2016年9月30日]

ID:40633

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社会のため、未来のために活躍する「若い力」に注目し、そのチャレンジを紹介するコーナー「YOUTH CHALLENGE」。今回は、自分たちにできることは何かを考えて、ボランティアグループを立ち上げた高校生団体「RIDAIFUボランティア」の活動におじゃましました。
なお、内容は取材当時のものです。

「ボランティアをしたい。人、地域の役に立ちたい」
けれど、具体的に何をしたらいいんだろう…?

このような思いを持つ学生の方、実は多いのではないでしょうか。勉強や部活動で忙しい毎日。わからないことだらけの新しい活動に一歩踏み出すのは、困難に感じるかも知れません。
そんな中、「自分たちにできることは何だろう?」と考え抜いて、自らボランティアグループを立ち上げた高校生がいます。今回は、学生によって生み出され、学生の手で成長を続ける「RIDAIFUボランティア」の活動についてご紹介します。

集合写真

「RIDAIFUボランティア」とは?

「RIDAIFUボランティア」(以下、RIDAIFU)は、2014年12月、岡山理科大学付属高等学校に通う学生を中心に設立されたボランティアグループです。活動は、地域のゴミ拾い等の清掃ボランティアが中心。活動は月に1、2回程度ですが、設立以来、毎月欠かすことなく清掃を継続してきました。現時点で回数にして30回、時間にして約60時間を地域の清掃に充ててきたことになります。

2016年7月現在で、メンバーは中学生を含む15人ほど。友人からの誘いや口コミで、徐々に活動の輪を広げています。

すみずみまで、繰り返し!RIDAIFUの清掃ボランティア

岡山駅周辺、西川緑道公園…。通学等で日々通り過ぎる、自分たちにとって身近な場所であると同時に、岡山市民が集う場であり、市外から岡山市を訪れた際には玄関口となるこれらの地域を、RIDAIFUは繰り返しきれいにしています。

清掃活動に参加しました

2016年7月18日(月曜日・祝日)、西川緑道公園で行われた清掃活動に参加させてもらったよ!

岡山駅近くを流れる西川沿い、距離にして約1.5キロメートルが、この日の清掃活動の舞台です。メンバー全員、火ばさみを片手に、「可燃ゴミ」「不燃ゴミ」「缶」それぞれ3種類のゴミ袋を持ってスタートしました。7月の炎天下、川沿いを歩きながら、丁寧にゴミを拾っていきます。

ゴミを拾い歩く様子

足元と見渡しながら、ゆっくり歩く

西川緑道公園

街中のオアシスとして人気の西川緑道公園

清掃活動のポイント

清掃活動のコツは「よく見ること」。一見きれいに見える西川沿いですが、すみずみまで見渡すと、大小様々なゴミが数多く潜んでいます。モットーは「すみずみまで!」灰皿やベンチの下、植え込みの中なども見逃しません。

ベンチの下のゴミを拾う

ベンチの下の小さなゴミも見逃さない

植え込みの中を覗き込む

植え込みの中もしっかりチェック

特にゴミが多いのは、休憩所や喫煙所、ゴミステーションの付近です。タバコの吸い殻、ペットボトル、空き缶などが、物陰に散らばっていることもしばしば。

処理に困るゴミに出会う場面も少なくありません。乾電池、中身の残ったスプレー缶、フライパン…。家庭でゴミを出した経験の少ない学生には、難問だらけです。けれど、せっかく拾ったのだから適切に分類して捨てよう、という思いから、すべて持ち帰り、適切な方法をインターネット等で調べて処分しています。

清掃活動の成果

スタートから約3時間。メンバー全員、大粒の汗を流しながらも、笑顔で活動を終えました。今回収集したのは、45リットルのゴミ袋6袋分。こんなにも多くのゴミが、西川沿いに潜んでいたのです。

拾い集めたゴミ

3時間でこんなにも!

それでも、活動を始めた当初より、状況は改善しているとのこと。「初めて西川沿いを清掃したときは、ゴミステーションの周りは、不法投棄されたゴミであふれかえっていました。けれど、何度も何度もきれいにするうちに、だんだんと捨てられるゴミの量が減ってきました」と高校3年生の代表・ドリさんはうれしそうに語ります。

毎月、繰り返し清掃活動を行ってきた成果を、メンバーは実感しています。

RIDAIFUのこれまで・これから

「何か地域に貢献できることはないだろうか?」
活動のきっかけは、高校1年生だった代表のドリさんが、ふと考えたことでした。「生まれ育った岡山、支えてくれる地域の皆さんの役に立ちたい」
けれど、毎日7時間目まで授業がある進学コースに通うドリさんにとって、ボランティア活動に参加するための時間の捻出は、容易なことではありません。授業や定期テスト、模擬試験をこなしつつ、継続して参加できる活動を見つけるのは困難でした。「そうだ、それなら自分たちで団体を作ればいいんだ!」ドリさんの自由な発想で、学生だけのボランティアグループを作ることになりました。

「自分たちのペースで、継続してできることは何だろう?」そう考える中、通学路をはじめ普段よく通る道に、実はたくさんのゴミが落ちていることに気がつきました。
休日を利用し、地域の清掃活動を行う。地道だけれど、学生の自分たちの力で、着実に地域に貢献できる活動に、「これだ!」と感じました。特別な知識やスキルは不要。ボランティア経験の少ない学生が、気兼ねなく参加できる点も魅力でした。

メンバーを集めたり、学校に相談したり、行政への申請について調べたり。いざ始めようと思うと、様々な手続きがあることを知りました。特に難しかったのは、市役所への申請書類。学生には見慣れない書類でしたが、仲間と相談しながら何とか作成しました。そして、ドリさんが高校2年生の時、活動をスタートさせました。

メンバーにお話を聞きました

「拾っても拾ってもゴミはなくなりません。これまで何度も同じ場所を清掃してきた経験から、それはわかっています」代表のドリさんはそう語ります。「ただ、きれいにすると、だんだんと捨てられるゴミの量が減ってきている。ゴミを拾うことで、捨てにくい環境を作れているからだと思います。この活動を通じて、“地域のモラル向上”が達成できればうれしいです」

ドリさん

代表を務めるドリさん

ドリさんをはじめとするRIDAIFUの立ち上げンバーは、2016年現在高校3年生。学校卒業と同時に、RIDAIFUも卒業することになります。今後は、RIDAIFUで培った経験を活かして、清掃活動だけでなく、様々な形で岡山に貢献したい、とのこと。「いろいろなことにチャレンジしたい!」RIDAIFUを作り上げた実績が、ドリさんの自信になっています。

これからのRIDAIFU

初期メンバー卒業後、RIDAIFUはどうなっていくのでしょうか。次期代表のコニーさんに、今後の展望を聞いてみました。

コニ―さん

次期代表のコニ―さん

「先輩がいなくなる寂しさや不安はあります。ただ、せっかくスタートした活動を終わらせたくない気持ちも強くあります。後輩たちを誘って、RIDAIFUをもっと活発にしていきたいです」
その言葉の通り、今回の活動には、中学3年生のおもちさんが初めて参加。「きれいなところが好きなんです」シンプルながら純粋な動機を語る彼女にも、RIDAIFUの精神は受け継がれています。

「生まれ育った岡山を、もっと良い街にしたい。ただし、何もかも自分たちでできるとは考えていません。自分たちにできることをする。今は、RIDAIFUとしてできることに懸命に取り組んでいきたいと思います」

自分たちの手で、できることから、コツコツと。RIDAIFUの継続的なボランティア活動が、一歩一歩着実に、きれいな街・岡山を作っています。

自分の手でボランティアグループを立ち上げ、活動する高校生。とてもかっこいいなぁ!一過性の活動で終わらず、継続しているところもステキだね。

その行動力をのっぷも見習わなくちゃ!自分にできることは何か、一緒に考えてみよう!

RIDAIFUボランティアのボランティア体験記はこちら

なお、「YOUTH CHALLENGE」では、「取材にきてほしい!!」というボランティアグループ等を募集中です。
希望される方はお問い合わせフォームより、団体名、ボランティア活動の内容を添えてご連絡ください!