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令和2年11月提案理由

[2020年11月27日]

ID:26346

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令和2年11月定例市議会に提出した議案に対する市長提案理由説明要旨

 令和2年度補正予算案並びに関係諸議案のご審議をお願いするに当たり,その大要と市政の動向等について申し上げ,市民並びに市議会の皆様方にご理解とご協力を賜りたいと存じます。

新型コロナウイルス感染症について

 はじめに,新型コロナウイルス感染症に関する岡山市の状況等をご報告させていただきます。
 11月に入り,全国で感染が急速に拡大しており,岡山市においても毎日のように新規感染者が発生しております。これまでの累計感染者数は11月25日発表時点で268人であり,多くの方が軽症又は無症状ではありますが,感染経路不明の割合が増しており,今後,本格的な冬の到来に向けて感染拡大に一層警戒を強めていく必要があります。

 岡山市では新型コロナウイルス感染症対策として,2月,5月,6月,9月,10月と補正予算を編成し,感染拡大防止と社会経済活動のバランスを取りながら,スピード感を持って,時期に応じた対策を講じてまいりました。
 まず,最初の感染拡大期には,感染防止対策,市民生活と事業活動継続への緊急支援,学校の臨時休業への対応等に取り組んでまいりました。
 次に,夏には,社会経済活動の再開を後押しするための消費喚起策や様々な市民活動支援,感染の第2波以降を見据えた検査体制の拡充等を行ってまいりました。
 直近の10月補正予算には,地域経済の早期回復や年末年始の消費の落ち込みを防ぐための消費喚起策と事業者の業態転換支援を盛り込んだところです。 
 このたびの11月補正予算では,これまでの対策全体を見渡した上で,支援の手が届いていない方々への対応や,ウィズコロナを前提とした対応など,よりきめ細かい対策を講じてまいりたいと考えております。

感染拡大防止対策

 感染拡大から市民を守るため,これまでPCR検査体制を順次拡充してまいりました。
 11月中旬からは,医療・介護等の施設職員等に限らず,発熱等の気になる症状のある市民の方に対し,PCR検査を念頭に置いた医療機関の早期受診を呼び掛けております。併せて,医療機関に対しても,職種に限らず積極的なPCR検査に結び付けていただくようお願いしております。
 また,10月からは,高齢者のインフルエンザワクチン定期接種を無料で実施しております。

新しい生活様式への対応

 新型コロナウイルス感染症につきましては,ワクチン開発等の報道もあるものの,現時点では終息時期が見通せず,その影響はしばらく続くと予想され,新しい生活様式に対応した取組を進めていく必要があります。

 GIGAスクール構想につきましては,今年度末までに全小中学生へのタブレット端末の配備と学校内のネットワーク環境の整備を完成させるとともに,ICTに精通した人材を配置して学校を直接支援してまいります。
 また,緊急事態の発生により臨時休校となった場合においても,子どもの学びを保障できるよう,インターネット環境がない家庭への貸出用の通信機器の確保を進めてまいります。

 市立幼稚園では昨年度までに,熱中症対策として全50園において,園児が集まる遊戯室等に空調設備を設置いたしました。しかしながら,園児の人数が多い園では,既設の遊戯室等のみでは3密状態を回避できないため,当該園を対象に,来年の夏に向けて,保育室等への空調設備を追加設置してまいります。

 避難所における感染防止対策の一環として,先般,民間企業と協定を締結し,避難所の混雑状況等をスマートフォン等で市民の皆様にリアルタイムで発信できるシステムを導入いたしました。いつ何時発生するかわからない自然災害への備えに万全を期すため,引き続き,平成30年7月の豪雨災害の教訓を生かしつつ,ソフト・ハードの両面から防災減災対策をしっかりと進めてまいります。

事業者支援,消費喚起

 内閣府の11月の月例経済報告によると,国内景気は新型コロナウイルス感染症の影響により,依然として厳しい状況にあるが,持ち直しの動きがみられる,とされております。
 岡山市では,市内事業者の事業継続を下支えするため,これまで事業継続支援金,事業向上補助金,販売促進補助金など,経済界からの要請を踏まえつつ,迅速に市独自の施策を講じてまいりました。このうち,事業継続支援金につきましては,当初の見込みを上回り,2万件を超える申請があったことから,今議会に追加予算を計上しております。
 12月からは,年末年始に向けた消費喚起策が始まります。今後とも,地域経済の早期回復を後押しするため,国の経済対策と呼応しつつ,必要な対策を機動的に講じてまいります。

岡山市独自の慰労金の給付

 新型コロナウイルス感染症に対応する従事者への慰労金につきましては,既に国が医療,介護等の従事者に対し給付しております。このたび,岡山市では,国の慰労金の対象とはなっていないものの,利用者との密接・密集を避けられない児童福祉施設等や介護・障害等の一部事業所の従事者に対し,感染防止に細心の注意を払いつつ業務を継続していただいたことへの慰労と感謝の気持ちを込めて,市独自に慰労金を給付いたします。

市民生活に対する支援

 コロナ禍の中,不安を抱えながら出産された世帯のうち,国の特別定額給付金の基準日以降に生まれた同学年の方々を対象に,市独自の臨時的な制度として「新生児子育て応援金」を創設し,支援してまいります。
 また,大きな影響を受けているひとり親世帯に対し,支援金を追加で給付いたします。
 今年度に創設した給付型奨学金につきましては,コロナ禍により家計が急変した方を支援するための特例を設け,給付することとしております。

新型コロナウイルス感染症とこれからのまちづくり

 岡山市第六次総合計画の後期中期計画につきましては,このたび,素案を取りまとめたところです。
 この10月で私が市長に就任してから7年が経ちました。今年度は前期中期計画の最終年度であり,長期構想に掲げた「経済・交流都市」,「子育て・教育都市」,「健康福祉・環境都市」の3つの都市像の実現に向けて,各政策分野において,これまで種をまき,育ててきたことが目に見える形となり,市民の皆様にも変化を実感していただけるようになってきたものと考えております。
 このような中で新型コロナウイルス感染症の拡大という未曾有の事態に直面し,このたび取りまとめた後期中期計画の素案では,人口減少等の従来からの構造的な課題に加え,ウィズコロナ,ポストコロナをも見据えた,今後の施策展開の方針をお示ししております。

 先般,読売新聞のコラムで,解説委員の橋本五郎氏が明治の元勲大久保利通について書いておられました。大久保は困難に直面した時の心得として北宋の欧陽脩の詩を引用し,「静定の工夫をめぐらせば,必ず何処にか活路は見出される」,すなわち,困難な時こそ動揺せず,平静を保ちながら考えをめぐらすことが重要である,と説いていたとのことです。
 私は新型コロナウイルス感染症への対応に当たっては冷静さが必要であると考え,専門家の意見を踏まえた客観的な判断を心がけてまいりました。引き続き,「静定の工夫」をめぐらしながら,新型コロナウイルス感染症への対応に当たるとともに,中長期的な視点で市政を運営してまいります。

新型コロナ関連予算

 本年度における新型コロナウイルス感染症対策予算は,今議会にお諮りしている補正予算分を含め863億円,そのうち市負担額は107億円となり,岡山市としましても,この国難ともいえる事態に全力で取り組んできたところです。
 本補正では,国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を含めた財源調整を行っております。最初の感染拡大期への速やかな対応として取り崩した財政調整基金につきましては,国のコロナ臨時交付金の活用により確保した財源で積み戻しており,今後の対策の長期化も視野に入れ,臨機応変な対応を可能とするための備えといたします。
 これにより,市負担額107億円のうち,約72億円は国のコロナ臨時交付金を,残り35億円は剰余金等の一般財源を活用することとなります。
 今後とも,感染拡大防止に軸足を置きながら,社会経済活動との両立に必要な対策を機動的に講じてまいります。議員各位におかれましては,さらなるご支援とご協力を賜りますよう,お願い申し上げる次第です。

 それでは,個別の施策についてご説明いたします。

2050年温室効果ガス実質排出ゼロ宣言

 岡山市では,今年7月に世界首長誓約に署名し,温室効果ガス排出量の削減による地球温暖化防止等に積極的に取り組む姿勢を示したところです。
 私は,まちづくり・産業・環境部会長を務める指定都市市長会において,地球温暖化対策をより効果的に推進するため,全国の総人口の約2割を占める指定都市が,各地域で主導的な役割を果たし,経済界等の各主体や周辺市町と連携しながら取組を拡げていくことを働きかけてまいりました。
 11月5日に開催した指定都市市長会議では,2050年までの脱炭素社会の実現に向けて指定都市が連携し,温室効果ガス排出量を着実に削減していくことを宣言したところです。
 脱炭素社会の実現を目指すことについて,市内の経済団体とも議論を始めており,その方向性については一致しているところです。
 また,この取組をより効果的に進めるため,13市町で構成する岡山連携中枢都市圏において,共同して,2050年における温室効果ガスの実質排出ゼロを宣言することを呼び掛けており,今後,それに向けた協議を進めることとしております。

待機児童

 10月1日現在の待機児童数は157人となり,4月1日の259人から102人減少しました。待機児童の定義を保護者目線の現実的なものに見直した平成28年度以降,保育の受け皿整備と保育士の確保に取り組んできた結果,解消には至らないものの,待機児童数は着実に減少しております。
 今後,新型コロナウイルス感染症の影響が不透明な部分もありますが,働きたいという保護者の思いを受け,引き続き保育士確保等に最善を尽くし,令和4年4月の待機児童の解消という目標に向けて全力で取り組んでまいります。

市民の生活を支える公共交通の維持・拡充

 先月開催した第7回岡山市公共交通網形成協議会では,路線バスの維持・拡充に向けて,路線の再編,中心部の運賃見直し,高齢者・障害者の運賃割引という3つの柱について具体案をお示ししたところです。
 現時点でバス事業者間の考えが必ずしも一致しているわけではありません。しかし,既に8割のバス路線が赤字であり,コロナ禍により利用者減少に拍車がかかる中,路線維持は喫緊の課題となっております。
 市民の大切な移動手段である公共交通を守っていくために,引き続き各バス事業者との調整に努めてまいります。

令和2年度11月補正予算の概要

 それでは,甲第181号議案から甲第188号議案までの令和2年度一般会計,特別会計及び事業会計の補正予算の概要について申し上げます。
 補正額は,一般会計で15億5,900万円余の増額,特別会計で5億5,600万円余の増額,事業会計で1,200万円余の増額を行い,併せて21億2,800万円余の増額となっております。補正に要する一般財源については,令和元年度決算に伴う剰余金で対応します。
 主な内容としましては,新しい生活様式への対応など新型コロナウイルス感染症対策事業のほか,犬島エリアの超高速ブロードバンド整備への負担金にかかる債務負担行為の設定などです。

その他の議案の説明

 続きまして,その他の議案の主なものについて申し上げます。

 甲第192号議案は,岡山市七区コミュニティハウスを設置する等のものです。

 甲第205号議案から甲第216号議案までは,奥市公園野球場等の施設について,いずれも指定管理者の指定を行うものです。

 甲第236号議案は(仮称)岡山市立山南学園施設整備工事について,甲第237号議案は岡山市新南消防署新築工事について,甲第238号議案は神崎山公園競技場改修工事について,甲第239号議案は岡山市立上道公民館・岡山市東区役所上道地域センター新築工事について,それぞれ請負契約を締結するものです。

 諮問第4号は,岡山電気軌道株式会社が行った軌道敷設の工事施行認可申請について,岡山県知事から道路管理者の意見を求められたので,市議会の意見を求めるものです。

 以上で提案理由の説明を終わります。

 よろしくご審議の上,議決を賜りますようお願い申し上げます。

甲第244号議案に対する市長提案理由説明要旨

 ただいま上程になりました議案についてご説明申し上げます。

 甲第244号議案は,人事委員会勧告に伴い,職員等の期末手当の支給割合を改定するため,関係条例の一部を改正するものでございます。

 この議案は,本年12月から職員等の期末手当の支給割合を改定するため,12月1日に改正条例を施行する必要があることから,他の議案と分離してご審議の上,議決を賜りますようお願い申し上げます。

報告に対する市長説明要旨

 ただいま上程になりました報告についてご説明申し上げます。

 報第69号は,リース公用車の事故について,相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

 報第70号は,国の交付金の交付額確定に伴い生じた返納金の納付遅延により生じた損害について,賠償額を決定したものです。

 報第71号は,国家賠償請求事件について,相手方と和解をすることを決定したものです。

 報第72号及び報第73号は,道路の管理瑕疵による事故について,それぞれ相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

 報第74号は,市営住宅退去明渡し等の債務について,訴訟手続により債務の履行を請求することを決定したものです。

 なにとぞよろしくお願いいたします。

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