令和2年5月提案理由

　ただいま上程になりました議案について，ご説明申し上げます。

　新型コロナウイルス感染症が国内外で猛威を振るう中，我が国における更なる感染のまん延を防ぐため，4月16日に緊急事態宣言の対象が，岡山市を含めた全国に拡大されました。

　学校の休業，外出の自粛などにより，市民生活は一変し，地域経済へも多大な影響が生じていることから，早急な支援が必要となっております。

　甲第78号議案から甲第81号議案までの令和2年度一般会計及び特別会計の補正予算案は，国の「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」に沿って編成され，先般成立した令和2年度第1号補正予算に呼応しつつ，現時点における最大の課題である感染拡大の防止と早期収束に向けて，引き続き全力で取り組むとともに，特に大きな影響を受けている市民生活と地域経済へ，直接的かつ効果的な支援を，できる限り迅速に行うために編成したものです。

　補正額は，一般会計で777億3，700万円余の増額，特別会計で3，800万円余の増額を行い，合わせて777億7，600万円余の増額となっております。

　その主な内容について申し上げます。

　まず，一般会計では，感染拡大防止対策として，感染症相談窓口の増員などによる保健所業務の体制強化をはじめ，PCR検査を円滑に実施するための検体移送等の委託や，学校，社会福祉施設等で必要なマスク，消毒液，防護服等の追加調達を行います。

　市民生活への支援としては，まず，国の経済対策に呼応した取り組みとして，1人一律10万円を給付する特別定額給付金，子育て世帯への生活支援として児童手当の対象児童1人あたり1万円の臨時特別給付金を支給します。また，ICT教材を活用した教員による家庭学習支援を実施するとともに，国のGIGAスクール構想の加速化に伴い児童生徒1人1台の端末整備を前倒しして行います。

　中小企業・小規模事業者への支援については，国においても給付金や融資制度の創設などによる継続的な支援策が講じられているところではありますが，岡山市としては，さらに踏み込んで，利子補給の拡大など，国制度の対象外となる部分への上乗せや，困っている企業や事業者が事業を継続するため，今現実に必要な経費に対し直接支給を行うなど，スピード感を重視した市単独の支援を行います。

なお，今回の補正予算案には計上しておりませんが，納税の猶予制度の特例により，事業者の資金繰りや雇用の維持を支えてまいります。

　次に，国民健康保険費特別会計では，被保険者が新型コロナウイルス感染症に感染し，又は発熱等の症状があり感染が疑われ，療養のために働けなくなった場合に傷病手当金を支給します。

また，国民健康保険，介護保険，後期高齢者医療の各保険料減免手続き等にかかるコールセンターの共同設置に要する経費について，特別会計でそれぞれ計上しています。

　（その他の議案の説明）

　続きまして，その他の議案について申し上げます。

　甲第82号議案は，新型コロナウイルス感染症に感染したため労務に服することができなくなった国民健康保険の被保険者等に係る傷病手当金を支給するものです。

　甲第83号議案は，岡山県後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療に関する条例の一部改正に伴い，市が行う事務に傷病手当金の支給に係る申請書の提出の受付を加えるものです。

　甲第84号議案は，地方税法の一部改正等に伴い，新型コロナウイルス感染症等に係る特例に関する規定を定める等のものです。

　以上で提案理由の説明を終わります。

　よろしくご審議の上，議決を賜りますようお願い申し上げます。

　ただいま上程になりました報告についてご説明申し上げます。

　報第9号は，リース公用車の事故について，相手方と和解し，賠償額を決定したものです。

　報第10号は，市有自動車の事故について，賠償額を決定したものです。

　報第11号は私有財産の滅失について，報第12号は道路の管理瑕疵による事故について，それぞれ相手方と和解し，賠償額を決定したものです。

　なにとぞよろしくお願いいたします。