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公民館(大元公民館)

[2020年3月26日]

ID:38492

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公民館(大元公民館)

大元公民館の写真

大元公民館

公民館データ

  • 公民館:岡山市立大元公民館
  • 住所:岡山市北区大元上町10-31[地図]
  • 問い合わせ先:086-241-8526
  • ウェブサイト:岡山市立大元公民館

岡山市の中心部に位置し、住宅街がひろがる大元。特に子育て世代が多く暮らし、大元公民館では子育てに関連する講座や、地域全体でまちづくりに取り組む活動などが活発に行われています。今回は、そんな大元公民館が岡山市の北西部にある足守公民館と共催したESD活動「若手農家プレゼンツ!!食べてつながる出張教室」についてご紹介します。

「若手農家プレゼンツ!!食べてつながる出張教室」とは?

岡山市の北西部に位置し、恵み豊かな自然に囲まれる足守。古くから農業が盛んで、メロンやシイタケなどの特産品が多く栽培されています。そんな足守地区では、住民の高齢化によって離農が進む一方で、「地元で農業を!」と若い農業者の活躍も目立っています。こうした足守地域の若き農業者が、「足守の魅力や農業者の思いを、他の地域の人にも知ってもらいたい」と足守公民館と共に企画したのが、『若手農家プレゼンツ!!食べてつながる出張教室』です。せっかくなら若い世代が多い街中で開催しようと、足守公民館から大元公民館に声をかけたところ、2館共催での実施が決定しました。

2日間にわたって開催されたイベントでは、足守で活動する若手農業者によるミニ講座や、足守産の野菜を使った料理教室が行われました。今回は、2月21日に行われた「『野菜』についてのミニ講座&素材の“あじ”を楽しむ会」を紹介します。

なかやま農場代表 中山さんによる「『野菜』についてのミニ講座」

イベントの前半では「よりよく生きるために必要な農業」をテーマに、ミニ講座が開かれました。講師を務めたのは、「なかやま農場」を経営する中山壮一郎さん。足守で有機農法による野菜づくりや、農薬を使わず放し飼いにしたアヒルに害虫や雑草を駆除してもらう「アヒル農法」での稲作に取り組んでいます。また、「一般社団法人あしもり遊学舎」のメンバーとして、食のイベントやゲストハウスの運営など地域起こしの活動にも取り組んでいます。

語る中山さん

生産者と消費者が“つながる”大切さを語る中山さん

講座では、野菜のおいしさや農薬の危険性、野菜の品種改良などについて学びました。また中山さんは「生産者と消費者が“つながる”ことが大切」と説明。「消費者は、生産者と顔を合わせて話し、その思いを知った上で『この生産者から野菜を買いたい!』と感じる。そんな消費活動が、地産地消や地域の活性化につながるのです」と、その思いが語られました。

足守産のアヒル米と野菜を試食

後半は、足守で作られた野菜と米の試食会。アヒル農法で作られた米「ヒノヒカリ」、有機農法で栽培されたニンジン「向陽二号」と、「みやま小かぶ」を試食します。野菜の調理は参加者全員で行いました。

ヒノヒカリの写真

炊きたて「ヒノヒカリ」の艶と香りに歓声があがる

調理の写真

「みやま小かぶ」は葉や茎も一緒に調理

野菜はオリーブオイルを使って焼くというシンプルな調理法ながら、素材そのものの濃厚なうまみや甘み、食感を感じられる一品となりました。参加者からは「お米がモチモチしておいしい」「ただ焼いただけなのに、とても甘みを強く感じる」などの声が上がっていました。

調理を行う様子

参加者全員で調理を行う

語り合う参加者

米や野菜のおいしさを語り合う参加者

参加者の声

「食材を吟味する際は、地元で生産されたものかどうかだけでなく品種改良における安全性まで考えなければならないことを学びました。試食の野菜は本当においしくて、一緒に参加した娘も『甘い!』と喜んで食べていました。」

「料理が好きで、大元公民館で行われている料理教室を通して今回のイベントを知りました。また機会があれば、野菜づくりに関するより踏み込んだ内容を聞いてみたいです。」

なかやま農場代表 中山 壮一郎さん

中山さん

今回は、生産者と消費者が交流することで地産地消が促進され、地域活性につながっていくことをお話ししました。「生産者と消費者」という垣根を越えて、「自分たちの仲間が農産物を作っているんだ」と思って足守の野菜を味わってもらえたらうれしいです。

足守公民館職員 若林 美緒さん

若林さん

足守という地域を知っている人はいても、どんな特徴を持つ地域かまで知っている人はあまりいません。農業人口も減り、足守の未来はどうなるのだろうと考えていたときに、農業をするためにUターン、Iターンで足守に移住して来た中山さんをはじめとする若手農家の方と知り合いました。そして足守の地域や取り組みについて知ってもらうため、一緒にイベントを企画しました。イベントを通じて実際に足守に来ていただくことで、地域活性につながればと思っています。

大元公民館職員 小出 美幸さん

まちなかに住む人々は、お店で売られている農作物を買って食べます。それらが作られる畑や環境、作る人の思いにふれることはなかなかできません。今回のイベントでは、生産者自らが足守から来てくれるというので、日ごろから食べることに関心が高い人に集まってもらいました。志の高い生産者と直接つながることが、消費者の行動に変化を与える近道だと感じています。次は、大元から足守を訪ねて現地で学ぶ機会をつくりたいです。

ESDマンとサステナちゃん

若手農家の取組みが、消費者となる多くの人に伝わったようだね!