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公民館(上南公民館)

[2016年7月22日]

ID:38368

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地元の実りを肌と舌で感じる上南公民館

上南公民館の写真

上南公民館

公民館データ

江戸時代、金岡新田・沖新田として干拓された上南地区。300年以上の古い歴史があります。東西南北を河川や児島湾に囲まれた水の豊かな田園地帯です。
後楽園の借景ともなる「備前富士(芥子山)」を望む、静穏な上南地区ではどのようなESD活動が取り組まれているのでしょうか。

上南まるごと食べよう会

上南まるごと食べよう会の様子1

上南まるごと食べよう会のメンバー

上南まるごと食べよう会の様子2

賑やかな講座の雰囲気

食文化の継承や地産地消などを目的に、楽しくおいしく「食」をテーマに開催している講座です。企画メンバーを中心にそれぞれの家庭のレシピを教え合いながら、和気あいあいと「上南の旬」を楽しんでいます。
平成28年度で7年目を迎え、常に満員の人気講座です。

この講座の特長は、「参加者がお互いに学び合うこと」、「食材はこの土地、各家庭で育てられた地元の旬を持ち寄って料理を作ること」。

この地で採れたものを、この地に住まう人々が、共に協力し合いながら大切に調理し、おいしく楽しくみんなで食します。
では、「上南まるごと食べよう会」がどのような活動をしているのか見てみましょう。

調理開始

毎回、あらかじめ決めているメニューは数点だけ。
今日のメニューは

  • にんにくご飯
  • がんもどき
  • 鶏酢
  • いちごシャーベット

だけのはずが…

野菜の写真1

採りたての新鮮野菜

野菜の写真2

季節の旬が勢ぞろい

ずらーっと並んだのは色とりどりの採りたて新鮮野菜。
自身や親戚が育てている地元の野菜を溢れんばかりに持ち寄り、きゅうりやナス、ピーマン、トマトなど旬の野菜が勢ぞろいしました。
その場で食材を見ながら追加のメニューを考え、どんな味付けにするかなど話し合いながら手際良く調理されていきます。

熟練の知恵が詰まった料理

「こっちで良い出汁がとれたからそっちの煮物に使って。」
「トマトは湯むきよりも炙った方がいいの。」

調理の様子1

どの食材を使うか話し合っている様子

調理の様子2

随所にあらわれる知恵や工夫

マヨネーズもポテトチップスも、作れるものは自分で作る。
母の知恵と食べ物を無駄にしない優しい料理がひとつ、またひとつとでき上がりました。
この講座で教えてもらったメニューを家に帰ってまた作り、家族に食べてもらうのが楽しいと笑顔で話されていました。

今回の講座ででき上がった料理は全部で10品。

料理の写真1

彩も考えきれいに盛り付けられた食膳

料理の写真2

机を囲み皆で美味しくいただきます

2時間で作られたとは思えない出来栄えで、素材本来の味を楽しめる料理ばかり。
食事を楽しみながら次の講座は何を作ろうかと、次に採れる野菜を思い浮かべながら話し合います。
互いに助け合い、意見を出し合う、活き活きとした空間がそこにありました。

「上南まるごと食べよう会」を通したESD活動

上南まるごと食べよう会 山本 徒規子さん

山本徒規子さんの写真

「上南まるごと食べよう会」は、この地に古くから残る郷土料理『ふな飯』を食べてみたい、という声をきっかけに発足しました。何でもお店で気軽に手に入れられる社会ではありますが、地元の人が地元の食材を使って作る「おいしさ」というものを守り伝えていけたらと思っています。今でも1年に1回はふな飯を作り、地元の子どもたちに振る舞っているんですよ。
この講座の魅力は、毎回どんな食材が持ち寄られるのかはわからないこと。だからこそ、みんなの知恵や工夫が光るんです。何ができるかはいつもお楽しみです。

岡山市立上南公民館 向井 幹子さん

向井幹子さんの写真

「上南まるごと食べよう会」は食を通じた交流を生み出します。公民館は、この交流を若い世代に広げる架け橋になれると思っています。
実際に、夏休みには「子ども版上南まるごと食べよう会」を開催し、メンバーの方が有志で子どもたちに料理を教えてくださっています。
地元で採れたものを地元で食し、互いの熟練の技と工夫を伝え合いながら、余すこと無く使い切る。地産地消と、食材をムダにしない活用術の伝承、そして互いに協力し合い学び合う、ESDの理想的な姿がここで育まれています。これからも地域のみなさまとこの取り組みを続けていきたいと思っています。

参加者さんの感想

参加者:自分の家庭料理を教えたり、相手の料理を教えてもらったり。とても勉強になるんですよ。

参加者:みんなでわいわい話をしながら作ってみんなで一緒に食べる、月1回の楽しみなんです。

ESDマンといぬ

食という身近なものを通して交流が行われているんだね!