ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

スマートフォン表示用の情報をスキップ

Language

院内学級の子どもたち【2016年7月19日】

[2016年7月19日]

ID:40610

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

院内学級の子どもたち

長期入院・療養で生じる教育や学習の空白期間をポケットといいます。このポケットがあると病状が安定し学校へ行くことができるようになっても、学習の遅れを取り戻すのが大変です。

そのような子どもを支援したいとNPO法人ポケットサポートは、平成28年度市民協働推進モデル事業別ウィンドウで開くで、健康づくり課と協働し、慢性疾病を抱える子どもの自立を目指す学習・復学支援および交流を支援する場「ポケットスペース」をつくり、病気の子どもが将来へ希望を持って生活できるよう交流の場作りや、継続、そのための地域・社会づくりに取り組んでいます。

2016年7月10日(日曜日)、病気の子どもの学習の実情を知ってもらうために開催された講演会「涙も笑いも、力になる~院内学級の子どもたちが教えてくれたこと~」には、高校生や大学生、医療や教育に携わっている方をはじめ120名が来場し、昭和大学病院内にある特別支援学級担任の副島賢和先生の熱いお話に耳を傾けました。

ポケットサポート講演の様子

副島先生の講演の様子

ポケットサポート講演の様子2

120名の来場者が真剣に耳を傾けた

学ぶことは生きること。
副島先生が目指しているのは、病気による困難を抱えた子どもに、教育という力を使って治療のエネルギーを溜めてもらうことです。

そのために子どもに日頃から伝えているのは、どんな感情を持ってもいい、不快なものを含め、感情を言語化することが大切であるということです。怒り、悲しみ、喜び、恐怖、不安の裏側には、願い、訴え、分かち合いたいという子どもの思いが潜んでいます。大人の仕事は、その感情の適切な扱い方を伝えることです。

先生が日々心がけているのは、子どものために今日できることを明日に回さないこと。また、そこに存在していることが素敵なことだと伝え、関わることです。課題を解決するときも、チームに子どもを入れ、子どもを中心に家族・医師・看護師・心理士・学校・友達・地域等が関わることが大切だと言います。

副島先生が院内学級を担任して10年経った今でも、子どもからの質問で、何と答えたらいいか分からないことが沢山あるそうです。

「お家にいられれば幸せ ご飯が食べられれば幸せ 空がきれいだと幸せ みんなが幸せと思わないことも幸せに思えるから 僕のまわりには幸せがいっぱいあるんだよ」

先生が紹介してくださったある男の子の詩です。空をみあげて雲一つない青空が広がっていたら幸せを感じられるように、今日一日に感謝して生きることが大切なのだと再確認させて頂きました。

ESD・市民協働推進センターでは、病気の子どもが将来へ希望を持って生活できるようポケットサポートの活動が広がり、支援する場が増えるよう今後とも支援していきます。(コーディネーター 斉藤恵美【愛称モグ】)