整骨院などで柔道整復師の施術を受けたとき、保険適用となる条件を満たしていれば、療養費が支給されます。療養費は、本来患者が費用の全額を支払った後に、保険者に申請を行って支給を受けるものですが、多くの整骨院などでは、療養費の受領を世帯主の方から柔道整復師に委任することによって、一部負担金額のみを支払って施術を受けることができます。
健康保険が使えるもの
外傷性(ケガ)の骨折、脱臼、打撲及び捻挫に対する施術
※骨折や脱臼については医師の同意が必要です。(応急手当の場合は、手当後に医師の同意が必要です。)
健康保険が使えないもの
次のような施術は保険の対象とならないため、施術費用全額が自己負担となります。
- 疲労性、慢性的な要因からくる肩こりや筋肉疲労
- 脳疾患後遺症や神経痛、リウマチ、慢性関節炎などの慢性病
- 柔道整復の治療を完了して単にあんま(指圧、マッサージ)のみを継続する施術
- 医療機関(病院、診療所など)で治療中のもの
また、同じケガについて同時期に複数の整骨院・接骨院で施術を受けた場合も、やむを得ない事情がなければ一か所しか保険が適用されず、他での施術は全額自己負担となる場合があります。
施術を受けるときの注意事項
柔道整復師の施術を受けるときには、次のことに注意してください。
- 原因を正しく伝える。
仕事中や通勤途上のケガで労災保険が適用となる場合は、国保からの保険給付は行われません。
交通事故による場合は、そのことを国保に届け出てください。
交通事故に遭った場合
- 同一のケガについて、同時期に柔道整復師の施術と医療機関での治療を重複して受けない。
- 領収書をもらって内容を確認する。
平成22年9月1日以降の施術から、領収書(保険分合計額、一部負担金額、保険外の金額の内訳がわかるもの)の無償交付が義務化されています。
また、柔道整復師の施術を受けて国保の保険適用となった場合、後日医療機関や柔道整復師などから保険請求があったものをお知らせする「医療費通知」を送付しますので、柔道整復師の施術分の領収書とあわせて、金額や日数を確認してください。 - 「療養費支給申請書」の内容を確認する。
柔道整復師の施術を受けて保険の適用を受けるためには、施術を行った月ごとに施術内容を記載した「療養支給申請書」を提出する必要があります。この申請で、療養費の受領を世帯主の方から柔道整復師に委任することによって、一部負担金額のみを支払って施術を受けることができるとともに、保険適用分の費用額が国保から柔道整復師に支払われます。 - 「療養費支給申請書」には自分で署名する。
申請書に記載されているケガの原因やケガの種類、施術日、施術内容、費用や自己負担額を確認して、自署(サイン)をしてください。(ご自分で記入できない場合は、柔道整復師が代理で記入したものに押印してください。) - 施術が長引くときは、医師の診断を受けましょう。
柔道整復師の施術を受けても、なかなか症状が改善しない場合には、内科的要因が関わっている可能性もあります。施術が長引く場合には、医師の診断を受けるようにしましょう。
施術内容の照会にご協力ください
保険を使って柔道整復師の施術を受けた方に、岡山市から負傷原因や施術内容などについて照会させていただく場合があります。これは整(接)骨院から提出された「柔道整復施術療養費支給申請書」の内容に、誤りが無いか確認するために行っておりますので、ご協力をお願いします。
※岡山市個人情報保護条例に基づき、施術内容の照会により知り得た個人情報の取扱いに関しては、療養費支給申請書の内容点検に限定して使用しており、他の目的には一切使用しておりません。