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プラスチック資源循環に対する取り組み紹介 Vol.11 末藤食鶏

[2023年3月30日]

ID:47813

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環境に配慮した容器(エコ容器)等を活用した取り組み事例紹介

環境問題に対してどのように考えていますか

末藤食鶏の代表 末藤寛之氏の写真

昭和43年の創業以来、鶏肉専門店として食品スーパーへの精肉卸と店頭での焼き鳥販売を行っています。私の代となり、赤磐市西軽部の赤坂アグリ内に常設の焼き鳥販売店を開設しました。当店は、香川県の高地で飼育された鶏を脱羽、放血したのみの状態で仕入れ、手さばきで処理して提供しているため鮮度の高さが特徴です。無添加調理にこだわり、焼き鳥のたれには、県内の生産者から仕入れた醤油、リンゴ、タマネギ、ショウガ、ニンニクなどを使用するなど、安心、安全な食の提供に努めています。
環境への関心は以前から高く、個人的にもできることに取り組んでいました。経営の中でも2年ほど前に、スーパー向け精肉の発泡トレーをリサイクルしたエコトレーに切り替えています。

【写真:末藤食鶏 代表 末藤寛之氏】

今回、どのようなエコ容器を導入しましたか

イベント出店時の写真

県内各地のイベントに出店して焼き鳥の販売をしているのですが、イベント限定のメニューとして「親どりの鉄板焼き」の提供を始め、サトウキビ由来のバガス製の容器を採用しました。
バガスは、自然素材で見た目もよく、鉄板の上に置いても溶けず扱いやすいので気に入っています。今回、岡山市の「プラスチック資源循環推進事業補助金」の紹介を受け、市外の事業所でも岡山市内で販売しているのなら適用されることを知り、マルシェ万富などに定期出店していることから申請し、より環境にやさしく、安心感を提供できるエコ商材を導入しました。
環境対象商品に登録されたバガス容器と、廃糖蜜からつくった植物性プラスチックが25%以上使用されているビニール袋です。
袋は印刷インキの一部に植物由来の原料を使用した環境配慮インキが使用されており、石油資源の削減とCO2削減に貢献できるようになりました。使用感も変わらず重宝しています。

【写真:イベント出店時の様子】

バガス製の容器に焼き鳥が入った写真

【写真:バガス製の容器】

植物性プラスチックが25%以上使用のビニール袋の写真

【写真:植物性プラスチック25%以上使用ビニール袋】

お客様の反応は

末藤食鶏店内の写真

鉄板焼きは親どりのおいしい油が出るため、たれも多めに入れるのですが、バガス容器は汁漏れがなく、持っても熱くないので食べやすいと喜ばれています。
環境への関心が高いお客様からは「脱プラスチックに取り組んでいるんだね」と声をかけてもらったり、ビニール袋を店頭に吊り下げているのですが、表面に書かれた環境への取り組みの文章をじっくり読んでくれるお客様もあり、環境意識の高まりに少しでも貢献できているのではと感じています。

【写真:末藤食鶏店内の写真】

今後の展開を教えてください

笑顔の末藤代表の写真

イベントでの焼き鳥販売は、焼いた商品を透明なプラスチック容器にセット詰めして買っていただくスタイルにしているため、中身が見えないバガス容器に置き換えることができず課題と感じています。脱プラスチックをできれば推進したいとの思いもあり、コスト面の問題が大きいですが、透明のエコ容器も調べて検討していきたいと考えています。
これから、各地でイベントが再開されれば出店の機会も増えてきます。多くのお客様においしく、安全な鶏料理を食べてもらい、環境問題へも貢献できればと思います。

末藤食鶏の外観写真

取材先:末藤食鶏 代表 末藤寛之氏