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プラスチック資源循環に対する取り組み紹介 Vol.5 株式会社キノシタショウテン

[2023年3月30日]

ID:46113

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環境に配慮した容器(エコ容器)等を活用した取り組み事例紹介

環境問題に対してどのように考えていますか?

株式会社キノシタショウテン THE COFFEE HOUSE大供本町店 永末羽衣氏の写真

当社は、「あたりまえのことをあたりまえに」を経営理念に岡山県と京都府内に喫茶店、菓子店など10店舗を経営しています。
コーヒー豆はコロンビア、ルワンダ、エチオピアなどの原産地に出向き、農家さんとのコミュニケーションを通じて、豆を知り、人を知るよう徹底しています。
農家さんがどういう豆にしたいのか、どうすれば無理なく高品質の豆を作り続けられるか、相談することで持続可能な取引や買い付けにつなげています。
自分たちが使うものは自分たちで作る、あるいは把握する。これは、飲食店としては当たり前のことですが、できていないお店も多く、そこにこだわることが差別化につながっています。

コーヒー豆をはじめ、自家製造のマヨネーズやウスターソース、ベーコン、ハムなどの原料となる食材はすべて自然から得られます。当社の事業と自然を守ることは切っても切れないもので、プラスチック製品は極力使わず、テイクアウト用には手提げ付きの紙製ボックスを採用するなど取り組んできました。

【写真:株式会社キノシタショウテン THE COFFEE HOUSE大供本町店 永末羽衣氏】

今回、新たに導入したエコ製品を教えてください

バガス製カラトリーの写真

イベント出店用にバガス(サトウキビ繊維)製のスプーンとフォーク、草のストローなどを導入しました。以前から、探していたのですが、スプーン、フォークは昨秋行われた中四国地区最大規模の総合包装展「しまなみPACK2022 in 福山」で見付けることができました。
焼き菓子などで使用するため、サンプルを取り寄せて試したところ、耐久性も問題なくデザインも満足しています。

展示会の出展企業は、熱心にモノづくりをしていて、どれにしようか迷うくらい選択肢が増えており、店舗や商品のイメージに合わせやすくなっていると感じました

【写真:バガス製カトラリー】

さまざまなエコ容器の写真

草ストローは、当社代表と親交のある藤田興業株式会社から仕入れたもので、ベトナム原産のレピロニア(カヤツリグサ科)という植物の茎をそのままストローにしたものです。
化学物質、保存料を一切使用せず、約30日後に生分解される特長があり、アイスコーヒーなどに使用しています。

また、紙ストローは味や風味が変わりやすいので見送っていましたが、臭いが気にならない太めサイズものを見付けフローズンカプチーノやミックスジュースに採用しています。

【写真:草ストロー(左)・エコ容器(右)】

お客様の反応はいかがですか?

エコ容器を使用していることをPRしてはいないのですが、草ストローなどは見た目にも珍しいため、「これは何ですか?」などと聞かれることもあり、お客様との会話のきっかけとなるメリットが出ています。

また、岡山髙島屋内の「THE COFFEE PARLOUR-喫茶室」や備前市の「UDOと伊部のお菓子店」などで提供している紙製のケーキボックスは、シンプルで温かみがあり、「かわいいし、デザインもいい」、「持ち帰ったときにおしゃれでプレゼントに最適」と評判です。

プラスチックにはない柔らかいイメージや、商品を引き立たせる魅力があるのではないでしょうか。

今後の展開を教えてください

当社の商品は、健康に配慮した体にいい食材を使用しているため、どうしてもコストが上がってしまいますが、食材に対して適正な評価、適正な価格で提供することが生産者の支援にもつながり、生産者の声や商品ができるまでの経緯が目に見えて分かるようにし、スタッフで共有してお客さまにきちんと伝えることで、納得して足を運んでもらえる経営を続けてきました。

環境への取り組みも同じで、どのような想いで導入し、どのような効果があるかを伝え知ってもらうことで、多くの人がまた来たいと思えるような高付加価値の店舗を展開していきたいですね。

株式会社キノシタショウテン THE COFFEE HOUSE大供本町店の外観の写真

取材:株式会社キノシタショウテン THE COFFEE HOUSE大供本町店 永末羽衣氏