ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

Language

プラスチック資源循環に対する取り組み紹介 Vol.8 株式会社マルゴデリ

[2023年3月30日]

ID:47482

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

環境に配慮した容器(エコ容器)等を活用した取り組み事例紹介

環境問題に対してどのように考えていますか

株式会社マルゴデリの平野社長の写真

当社は、平成22年の設立で、フレッシュジュースの「マルゴデリ」と自家焙煎の「マルゴカフェ」を岡山、広島、高知県に計9店舗展開しています。1号店のマルゴデリ田町店は、岡山市中心部の県庁通り沿いにあり、海外の街角にあるコーヒースタンドやデリカテッセンを目指して開業しました。フレッシュジュースは、県内産のオーガニック品を中心にモモやブドウ、イチゴなど季節に応じた旬の果物を仕入れて提供しています。カフェもスペシャルティコーヒーにこだわり、日常的に飲める価格で提供しています。
コロナ禍でテイクアウトの需要が増え全般的に容器や包材などが不足した状況を見て、石油由来のプラスチックや木材を原料とするパルプなどの製造が進めばものすごい勢いで環境破壊が進むのではと危機感を覚え、せめて当社で使うものは環境に配慮したものに切り変えていこうと思ったのが取り組みのきっかけです。

【写真:株式会社マルゴデリ 代表取締役 平野裕治氏】

どのようなものを導入しましたか

ガバス製のコーヒーカップの写真

まずは、コーヒーカップをサトウキビの搾りかすが原料のバガスに切り替えました。インターネットで探し、飲み口付きのふたもセットで仕入れて➄の赤いハンコを押して使用しています。
内側のコーティングまで植物由来のものを使用しているカップで、二重構造になっているため表面が熱くならずスリーブも不要です。

バイオマスプラスチック製のジュース用カップ表面の写真

ジュース用の透明カップは、仕入れ先の旭化成に相談し、バイオマスプラスチックを配合したオリジナル品を作成しました。
バイオマスプラスチックが混ざるとどうしても色が濁るため見た目の問題もあり、仕方なく配合割合を10%に押さえました。
2つのカップを通じて、製造時に発生するCO2を抑えることで、焼却の際に発生するCO2を相殺するカーボンニュートラルに近づけられればと思っています。

【写真:バガス製のコーヒーカップ(上)バイオマスプラスチック製のジュース用カップ(下)】

利用客からの反響はいかがですか

バイオマスプラスチック製ジュースカップの裏側の写真

バガスの自然な風合いが商品のコンセプトに合っていることもあり、ふたを含めてかわいくなったと好評です。エコ容器を使っていることをほとんど告知していないため、気付いてない方もいらっしゃると思いますが、お客さまが意識せずいつの間にか環境に配慮していたというのがいいのではと感じています。
バイオマスプラスチックカップはこれから使い始める段階で、やや濁っているのが環境に配慮していることが伝わる部分でもあるので反響を楽しみにしています。

今後の展開を教えてください

これからも、農業生産者の食品ロス対策に積極的に取り組んでいきます。2021年には、高梁市のシャインマスカットの糖度が上がらず大量に廃棄しないといけないとの相談を受けて、引き取ってフレッシュジュースとして販売しました。生産者は収益が得られ、当社も安価に果物が入手でき、お客様も地元果物のおいしいジュースが飲める「三方良し」の取り組みです。さまざまな生産者から相談を受けるケースが増えており、フットワーク軽く受け入れていきます。

店内のポップに「マルゴデリ田町店ではストロー・フタ・ノーセンキュータンブラー持参はスタンプ2倍」と書かれた写真

また、以前から行っているタンブラーを持参した人にはスタンプを2倍押すなどごみを出さない活動を継続していくとともに、今後田町店で販売を予定するラップサンドやサラダボールなどに付けるスプーンやフォークもエコ商材を検討していきます。
小さなことからこつこつと取り組み、少しでも環境保全に貢献していきたいと思います。

【写真:店内のPOPでタンブラー持参を呼びかけ】

株式会社マルゴデリの外観写真

取材先:株式会社マルゴデリ 代表取締役 平野裕治氏