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平成30年6月提案理由

[2018年6月12日]

ID:15119

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平成30年6月定例市議会に提出した議案に対する市長提案理由説明要旨

平成30年度補正予算案並びに関係諸議案のご審議をお願いするに当たり,その大要と市政の動向等について申し上げ,市民並びに市議会の皆様方にご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに

最近の我が国の経済状況を見ますと,政府の月例経済報告は「景気は,緩やかに回復している」とし,先行きについても,雇用・所得環境の改善傾向が続く中で,緩やかな回復が続くことが期待されています。地域経済におきましても,日本銀行岡山支店は「県内景気は,緩やかに拡大しつつある」としており,地域の有効求人倍率が高水準で推移し,市内中心部のオフィス需要も高まるなど,岡山の経済が着実に上向いてきていることを実感しております。
そうした中,国の平成30年度予算が3月28日に成立しましたが,同予算が目指す「人づくり革命」や「生産性革命」への取組とともに,経済再生と財政健全化の両立の実現に向けた取組がさらに前進することを期待しております。岡山市といたしましても,国の動きに呼応しつつ,市民生活の充実と岡山市の発展に資する施策を展開してまいります。

さて,2期目のスタートダッシュを図る年にふさわしく,このたび,岡山市の将来に大きなプラスの影響を与える動きが目白押しとなりました。

まず,吉備線のLRT化につきましては,先般,岡山・総社両市とJR西日本の3者で,役割分担と費用負担の考え方について,合意いたしました。
平成15年にJR西日本から構想が発表され,ようやく平成26年に本格的な議論が始まったものの,3者が受け入れられる合意点を見出すことが難しく,一時は事業化を断念する可能性が高まったこともありました。
今回の合意は,地域の将来について,3者が真摯に考え,歩み寄った成果であり,今後は,利用者の利便性を高め,沿線・周辺地域の発展に資する,岡山市が目指すコンパクト・アンド・ネットワークのモデルにふさわしい事業となるよう基本計画を取りまとめたいと考えており,所要の議案を今議会にお諮りしております。

また,来年わが国で初めて開催されるG20サミット関係閣僚会議のうち,保健大臣会合の岡山市での開催が決定いたしました。
このたびの開催決定は,岡山市の強みである医療・介護資源の蓄積や,健康寿命の延伸を目指すスマートウェルネスシティ総合特区などの先駆的な取組に加え,平成26年に開催したESDに関するユネスコ世界会議や昨年開催した「持続可能な観光国際年」記念国際観光シンポジウム等の国際会議の開催実績などが高く評価されたものと考えております。
岡山市の魅力を世界各国に向けてアピールできる絶好の機会であるとともに,岡山市の医療・介護をはじめとする関係分野のさらなる充実・発展に大きく寄与するものと期待しております。

さらに,岡山市・倉敷市・総社市・赤磐市の4市にまたがる古代吉備の遺産群が,「『桃太郎伝説』の生まれたまちおかやま~古代吉備の遺産が誘う鬼退治の物語」として日本遺産の認定を受けました。
このたびの認定は,ストーリーを構成するそれぞれの地域資源を官民一体で保存に努め,磨き上げてきた実績が高く評価されたものと考えております。今後は,吉備路周辺のさらなる情報発信や受入れ体制の整備,日本遺産ブランドをいかした地域資源の魅力アップに努め,このたびの日本遺産認定を契機として,国内外から観光客が訪れ,交流が生まれ,住民がより地域に誇りと愛着を持てるまちへと飛躍させてまいります。

これらの動きは,最近の大きな成果と言えるものですが,どのような成果であれ,一朝一夕に成し遂げられるものではありません。将来を見据えた関係者間の真摯な合意形成や,長年にわたり受け継がれてきた医療・介護や歴史文化などの地域資源を,さらに磨き,いかそうとする地道な努力,こうした積み重ねがあってこそ実現したものと考えております。
「今日の成果は過去の努力の結果であり,未来はこれからの努力で決まる」とは,京セラ,KDDIを設立し,日本航空の再建を果たした稲盛和夫氏のことばです。
私たちは,現状に満足することなく,今後も,こうした成果を着実にまちの発展へとつなげ,未来の市民に受け継いでいかなければなりません。中長期的な視点をもって,今なすべきことを一歩一歩積み重ね,魅力と活力あふれる「桃太郎のまち岡山」の実現へとつなげてまいりたいと考えております。

それでは,具体の施策について,ご説明してまいります。

子育て環境の整備

今年4月1日現在の認可保育園等の入園申込児童数は,1万7,464人と過去最多となりましたが,過去2年,平均して約800人ずつ増えてきた入園申込児童数が,今年は376人の増加にとどまりました。また,昨年度は,認可保育園等に加え,特認登録保育施設などの認可外保育施設についても整備を進め,新たに1,780人分の受け皿を確保するとともに,保護者のニーズや意向をお聞きしながら,利用可能な施設をご案内する保育コンシェルジュの寄り添う支援を行ったことで,待機児童数は,昨年の849人から551人に減少したところです。
さらに,今年4月1日時点で認可・認可外保育施設を合わせて,利用可能な空きが約600人分存在する実態も明らかとなり,また,来年4月に向けて,現時点で既に1,065人の新たな受け皿が確保できていることなどから,平成31年度末の待機児童解消に向けては,明るい兆しが見えてきたと考えております。
しかしながら,待機児童問題が一人ひとりの保護者の方にとって差し迫った問題であることに変わりはなく,年度内においては,保育コンシェルジュからのさらなる積極的な寄り添う支援を行うとともに,保育士の確保と離職防止や,今議会に所要の議案をお諮りしている幼稚園における2歳児預かり事業の実施など,あらゆる手段を講じ,待機児童解消に向けて全力を尽くしてまいります。
国の保育・幼児教育の無償化の動向については,先般,有識者会議が取りまとめた報告書が公表されたところですが,保育需要に大きな影響を及ぼす可能性もあることから,さらなる情報の収集・把握に努め,適切に対応してまいります。

交通ネットワークの形成

過度な自動車への依存は,公共交通の衰退を引き起こしてきましたが,人口減少と急速な高齢化の進展を見据えると,今後,さらに厳しい局面を迎え,公共交通・生活交通の重要性が高まることは明らかです。
利便性・持続性の高い公共交通ネットワークを実現するための具体的な対策やスケジュール,役割分担等を定める「地域公共交通網形成計画」の策定に向けては,先般,協議会を初開催したところであり,今後,交通事業者等との議論を進めてまいります。
また,主要幹線道路の渋滞緩和と岡山連携中枢都市圏の交流促進を目的として,本年夏季から冬季にかけて,高速道路料金割引社会実験を行います。実験は,料金割引によって吉備スマートインターチェンジへの転換を促し,国道53号・180号線の渋滞緩和を図るものと,岡山市・総社市・吉備中央町・真庭市を中心にエリア内乗り降り自由の休日周遊割引を行うもので,それぞれ効果の検証を行い,今後の効果的な施策につなげてまいりたいと考えております。 

市民の暮らしを支える拠点

人口減少が進んでいる中山間・周辺地域等を対象として,地域振興基金を活用して行う新たな「地域の未来づくり推進事業」については,このたび2つの補助制度を創設し,6月から動き出しました。
この制度を活用して,少しでも早く具体的な事業活動に着手していただけるよう,計画づくりを支援するアドバイザー派遣などを行ってまいります

地域資源をいかした観光振興

先ほど申し上げました日本遺産認定と並行して,「桃太郎のまち岡山創造発信事業」にも取り組みます。昨年度に引き続き,岡山市出身の女優・桜井日奈子さんをメインキャストに据え,今年度は,新たな舞台として岡山城の魅力をダイナミックに発信してまいります。
併せて,岡山城では,今まで国際会議等のバンケットに限り利用を行っていた天守閣について,新たに一般の皆様にもご利用いただけることとし,注目を集めているところです。今後も,岡山城の幅広い活用と新たな魅力を探り,市民自らの財産として,また,国内外から訪れる観光客にも積極的に活用していただきたいと考えております。

優位性をいかした産業振興

企業誘致については,岡山市が中四国の交通結節点に位置するという,営業・統括の利便性の高さに加え,企業ニーズを捉えた制度拡充が奏功し,昨年度の誘致企業は18件となり,一昨年度を大きく上回る結果となりました。
こうした勢いをさらに加速し,全国的な物流施設の集約拠点化の動きに対応するため,今年度は,「物流施設誘致促進奨励金」制度を拡充し,民有地に立地する物流施設も補助対象としています。引き続き,中四国地域の拠点都市として,企業立地の推進に力を注いでまいります。

国際交流の推進

4月には中国・洛陽市へ佐々木副市長を団長とする公式訪問団を派遣し,5月には私自身が岡山市民友好親善訪問団の団長としてアメリカ・グアム準州を訪問し,市民の皆様とともに交流を深め,また,中国・大連市で開催された北前船寄港地フォーラムに,前年開催市の市長として参加し,大連市との経済・文化面での交流の継続を確認してまいりました。
こうした機会を通じて,国際友好交流都市等との絆をさらに深めるとともに,岡山市の魅力や取組を積極的に発信してまいりたいと考えております。

平成30年度補正予算の概要

それでは,甲第115号議案の補正予算の概要について申し上げます。
補正額は,一般会計で9億7,500万円余の増額となっております。補正に要する一般財源については,平成29年度決算により生ずる見込みの剰余金で対応します。

主な内容としましては,先ほど申し上げました吉備線LRT化基本計画案作成,G20保健大臣会合推進事業,吉備路周辺における日本遺産認定に伴う活用推進事業に関する経費,私立幼稚園における2歳児預かり事業のほか,南区内尾における多目的広場整備事業等を行うものです。

また,国庫支出金の決定を受けて,表町三丁目における市街地再開発事業を進めます。

その他の議案の説明

続きまして,その他の議案の主なものについて申し上げます。

甲第116号議案は,地方税法の一部改正等に伴い,たばこ税の税率等の改定,固定資産税に係る課税標準の特例措置,軽自動車税に係る環境性能割の導入その他所要の措置を講ずるものです。

甲第117号議案は,地域再生法等の一部改正に伴い,地方活力向上地域における固定資産税の特例の適用を受けるための計画の認定期限を延長する等のものです。

甲第118号議案は,病院及び診療所の人員配置の基準に係る経過措置を延長するものです。

甲第119号議案は,旅館・ホテル営業の施設の構造設備の基準を定める等のものです。

甲第121号議案は,放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準の一部改正に伴い,放課後児童支援員の資格要件を改めるものです。

甲第154号議案は,市道藤田浦安南町線橋梁下部ほか築造工事について,甲第155号議案は,岡山市立宇野幼稚園・保育園園舎増築工事について,それぞれ請負契約を締結するものです。

以上で提案理由の説明を終わります。

よろしくご審議の上,議決を賜りますようお願い申し上げます。

報告に対する市長説明要旨

ただいま上程になりました報告についてご説明申し上げます。

報第23号から報第26号までは,いずれも平成29年度の繰越明許費繰越計算書,継続費繰越計算書又は予算繰越計算書で,平成30年度に繰り越して執行するため,その内容について報告するものです。

報第27号は,市有自動車の事故について,相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

報第28号は,市有自動車の事故について,賠償額を決定したものです。

報第29号及び報第30号は道路の管理瑕疵による事故について,報第31号は樹木の管理瑕疵による事故について,それぞれ相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

報第32号及び報第33号は,市営住宅の家賃の滞納等について,それぞれ連帯保証人である相手方と和解をすることを決定したものです。

なにとぞよろしくお願いいたします。

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