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平成26年11月提案理由

[2014年11月26日]

ID:15080

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平成26年11月定例市議会に提出した議案に対する市長提案理由説明要旨

平成26年度補正予算案並びに関係諸議案のご審議をお願いするに当たり,その大要と市政の動向等について申し上げ,市民並びに市議会の皆様方にご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに

我が国経済は,足元では回復が足踏みし,先行きの不透明感が強まるとともに,世界経済に下振れ懸念が指摘されており,経済再生と財政健全化の両立に向けた的確な舵取りがますます重要となっております。
こうした中,先週末,消費増税等を巡って衆議院解散となりましたが,政府におかれては,国民生活や地方の行財政運営に影響を生じないよう万全の措置を講ずるとともに,地方創生の取組をしっかりと前進させていただきたいと考えております。
魅力あふれる地方の創生に向けては,地方が主体的に元気で豊かな地域づくりに取り組むことが重要であり,市といたしましても,国の動向に機動的に対応しつつ,市民の皆様の幸せと岡山市の発展に資する取組を着実に進めていく所存でございます。

また,東京一極集中に歯止めをかけ,地域の活力を維持していくうえで,指定都市・岡山には,圏域の中心都市として都市圏全体を牽引し,住民の暮らしを支える役割が期待されていることを踏まえ,広域的な政策展開にも意を用いてまいります。
私は,これまで近隣自治体の市長,町長さん方との懇談会等を通じて信頼関係の構築に努めてまいりましたが,その中で,自治体の枠を超えた広域的な施策を実施していくことの必要性について概ね意見の一致をみたところです。これを受け,今後の連携方策について,新たな広域連携制度を活用した地方中枢拠点都市圏の形成を視野に入れた議論を行うべく,去る11月17日に県内13自治体の首長による懇談会を開催いたしました。
これを皮切りに,丁寧なやりとりを通じて,よりよい圏域づくりに資する具体的な連携方策を見出してまいりたいと考えております。

市政の継続と改革

私は,市政運営に当たり,「継続と改革」を旨とし,行政の継続性を基本としつつ,市民並びに市議会の皆様方のご意見をお聞きし,財政状況等の諸条件も勘案しながら,時宜に適った見直しや発展的な再構築を心掛けてまいりました。
そして,市長就任から1年余りを経て,私なりに市政を取り巻く大きな変化,様々な課題が見えてきたと感じております。第一に挙げられるのは,「人口減少克服・地方創生」が我が国全体の大きな政策テーマとなる中で,岡山市においても,近い将来,人口減少期に入ることを見据えて,中長期的な展望に立ったまちづくりの指針が求められていることです。その際,地域の特性や資源をいかしながら,調和のとれた多様で魅力あるまちづくりを進める必要があると認識しております。
また,巨大地震の発生や大型化する台風,頻発する集中豪雨等による自然災害への不安の増大,岡山市初の国連機関による国際会議の開催を契機とした市民協働意識の高まり,女性の活躍への期待,岡山駅前での西日本最大級の大型商業施設の開業など,都市ビジョンの策定時には想定していなかった大きな環境変化も生じております。
こうした時代の要請や環境変化に的確に対応しながら,市民の皆様とともに魅力と活力ある都市づくりを進めていくため,基本構想を含む都市ビジョンを全面改定し,新たな総合計画を平成28年度中に策定することとし,行財政改革の基本指針となる行革の理念もその中に位置づけることといたしました。
この方針に沿って,新たな総合計画の計画体系,計画期間,策定スケジュール等の基本的な考え方を年内にもお示ししたいと考えております。

岡山市の組織につきましても,岡山市を取り巻く諸情勢の変化を踏まえ,来年度において,市民にとってより分かりやすく,職員にとってより仕事のしやすいものにしたいと考えております。
その主な方向性といたしましては,ESDに関するユネスコ世界会議での成果を踏まえ,ESDの推進をはじめとした市民と行政との協働のまちづくりの一層の推進を図るため,安全・安心ネットワーク推進室,ESD世界会議推進局及び市民局の一部等について組織を括り直し,新たな局を設置することといたします。
また,新総合計画と新行革方針の一体的な策定に向けた体制を整えます。
このほか,広報広聴機能の一層の強化を通じて,市民と一緒に考え,一緒に行動する市政を進めるため,広聴機能を市長公室に移管したうえで市長直属の組織とするとともに,総合教育会議の設置等の制度改正への対応,機構と人事の一体管理,治水対策と雨水排水対策のより一体的な実施を図るなど,必要な組織の見直しを行います。
今後,これらの方向性の下に,まずは,任務条例の改正にかかる局室の整備についてできるだけ早期に成案化し,市議会のご意見もお聞きしながら,新年度の組織体制を固めてまいりたいと考えております。

子ども医療費助成の拡充

子ども医療費助成制度につきましては,子育て家庭への支援等の観点から,その充実を図る方向性において,有識者の方々による検討会を設け,そのあり方を3回にわたってご議論いただいたところです。
検討会では,助成拡大の必要性や何らかの自己負担が必要であるという点で議論が収斂するとともに,その対象については,小学校3年生まで,同6年生まで,中学校卒業までの3案が出されたほか,小児科医や医療機関の負担増への懸念なども示されました。
これらのご意見を参考に,小学生のうちは受診機会が多いことや,小児科医はじめ医療関係者の負担,市の財政負担等を総合的に勘案して,助成対象年齢については,小学校6年生までとし,負担のあり方については,現行の3割負担を1割負担に軽減することといたします。
また,その実施時期としましては,システム整備や受給資格証の申請・発行等の諸準備に1年以上を要することや,市民の皆様への周知期間も考慮し,平成28年4月1日といたします。
この方針に沿って,所要の議案を本議会にお諮りしており,今後,関係機関等と連携し,諸準備を進めるとともに,円滑に実施できるよう,新制度の周知や適正受診の啓発等にも努めてまいりたいと考えております。

公共施設等マネジメント

インフラを含む公共施設等の総合的かつ計画的な管理に向けましては,先般,司令塔として庁内に設置した推進本部において,「公共施設等マネジメントに関する基本的方針案」をとりまとめたところであり,引き続き,本年中にも成案化した後,行動計画となる公共施設等総合管理計画の策定に向けて取り組んでまいります。
併せて,市有地の有効活用を図る観点から,全庁的に行った未利用地の状況把握と仕分けの結果を検証し,新たに処分対象とした7件を含め,39件の土地を売り払うなど処分を進めることといたしました。
これらについては,できる限り早期に処分を行うとともに,今後,未利用地の点検を毎年度実施し,その有効活用や売却に努めてまいりたいと考えております。

なお,貯金事務センター跡地につきましては,国家公務員共済組合連合会から,来る12月19日を回答期限とした売却情報の提供がなされたところです。
市としましては,当該土地は,市庁舎に隣接し,市庁舎等の再整備を含む将来的な事業での活用を見込みうる貴重な空間であり,当面は,民間活力をいかし,駐車場の確保等に有効活用できると見込んでおります。
また,取得にかかる財源につきましても,土地開発基金をもって充て,併せて,未利用地の売却に努めていく考えでございます。
こうした考え方の下に,今後,当該土地の取得に向けて手続きを進めたいと考えております。

人優先の歩いて楽しいまちづくり

イオンモール岡山の開業を来週に控え,関係機関並びに事業者と連携しつつ,安全で円滑な交通の確保に努めるとともに,市内外から訪れる多くの方々にまちを楽しみながら歩いていただき,中心市街地全体の賑わい創出につなげていくべく,政策パッケージに盛り込んだ施策を一つひとつ着実に進めてまいります。

このうち,「岡山未来づくりプロジェクト」と銘打った「歴史まちづくり回遊社会実験」の一環として,想像力を駆使してよりよい未来を具現化しよう,とのメッセージが込められた「Imagineering」を冠するアートプロジェクトが,去る11月2日にスタートいたしました。
私も各会場に足を運び,鏡面仕上げの卓球台で子どもたちと対戦するなど,作品を五感で楽しむ中で,現代アートは,作品の問いかけに思いを巡らせ,感想を語り合い,体験を共有するプロセスそのものが大切な要素であると実感いたしました。
地域の資源を掘り起こし,自らの文化を再発見する,そして感性を育み,人と人を結びつけ,創造性を引き出す,そんな力を持つアートによるまちづくりについて,このたびの試みを検証しつつ,今後の取組にいかしてまいりたいと考えております。

岡山城,岡山後楽園一帯の魅力向上に向けましては,このたび,国土交通省と連携し,また,市民の皆様と協働しながら,親水空間の整備とにぎわいの拠点づくりを進めていくことといたしました。
まず,今後2年程度をかけて,桜の植替えが可能で景観と調和した旭川さくらみち護岸の整備により桜並木の保全を図るとともに,河川敷及び堤防上の歩行空間やスロープの整備を実施し,併せて,案内板の設置やマップの作成等を行います。
さらに,概ね5年間で,旭川右岸における歩行空間等の整備や石山公園のリニューアル,オープンカフェの常設などを目指してまいります。
こうした取組を通じて,城下町・岡山の原風景といえる美しい景観に触れながら歩いて回遊できる,集い,憩い,楽しむ水辺空間を創出したいと考えております。

市民会館及び市民文化ホールの再整備につきましては,現状や課題,昨年度開催した検討会における有識者のご意見を踏まえ,先般,それぞれの機能を代替する新しい文化芸術施設の必要性とともに,「魅せる」「集う」「つくる」の3つのコンセプトの下に,新施設の考え方やイメージをお示ししたところです。
引き続き,実施する事業や管理運営,施設整備の考え方等の検討を行い,基本構想を早急に練り上げてまいりたいと考えております。

吉備線のLRT化につきましては,去る10月30日,新たに設置した「吉備線LRT化基本計画検討会議」を開催し,岡山市,総社市及びJR西日本の3者による検討を踏まえた沿線の現状と課題,LRTを含む輸送システムのメリット・デメリット等について,計画素案の前半に当たるものとしてお示ししたところです。
同会議では,各委員から,「吉備路観光の足として期待している」,「市民への周知が必要」,「市民にとって何が良くなるのかを明確にすべき」等のさまざまなご意見をいただきました。
今後,計画素案の後半に当たる,事業の効果や手法,運営主体,費用負担等について,年内にもお示しできるよう検討を進めるとともに,市民の皆様への情報提供に努めてまいりたいと考えております。

ESDの推進

「国連持続可能な開発のための10年」を締めくくる国際会議が我が国で開催され,舞台の一つとなった岡山市は,その成功に大きな役割を果たしました。
岡山市での一連の会議の成果として,「ユネスコスクール岡山宣言」,「ユネスコスクール高校生フォーラム共同宣言」,「ユース・ステートメント」,公民館やコミュニティに根差した学びに関する「岡山コミットメント2014」が採択され,これらは「グローバルアクションプログラム」の具体的な実施に向けた「あいち・なごや宣言」の礎ともなりました。
また,ユネスコのボコバ事務局長からは,自治体の積極的な取組姿勢は心強く,ESDを世界に広げる活動に「岡山モデル」を活用したい旨のご発言があり,参加者の方々からは,最高の運営・おもてなしであるといった声が寄せられるなど,総じて,高い評価をいただいたところであり,岡山地域の取組の世界への発信,岡山の魅力の紹介,国際的なコンベンション開催の実績など,多くの実りがあったとの思いを強くしております。
97か国・地域,約3,000人の参加を得て,諸会議を成功裡に終えることができたことにつきまして,この場をお借りして,ユネスコはじめ主催者並びに関係者の皆様,また,関係自治体,参加者,ボランティア,報道関係,ご支援いただいたすべての皆様に心からお礼申し上げます。
岡山市におきましては,3年余にわたる世界会議の開催準備やESDの理念の普及啓発を通じて,市民や大学など200を超える関係機関・団体による草の根の活動が広がっておりますが,全国的にはESDの認知度さえ未だ十分とは言えない状況にあります。
ESDが,我が国はもとより,世界共通の文化として定着することを願い,そして,岡山市がそのための重要な役割を担っていくべく,本年度策定予定の「新岡山ESDプロジェクト基本構想」に沿って,ESD岡山モデルを多くの人々と共有しながら,2015年以降も息長く取り組んでまいりたいと考えております。

おわりに

世界会議のレセプション等の場で,「うらじゃ」をきっかけに参加者が手を取り合い,会場狭しと踊りの輪が広がりました。国籍を超えた連帯の中で,地球に住む一人ひとりがその豊かな可能性を開花させ,より良い明日の世界を目指すESDの理念がそこに体現されていると感じ,胸が熱くなりました。

「あなたが今蒔く種はやがて,あなたの未来となって現れる。」明治の文豪,夏目漱石の言葉です。今を生きる私たちの生きざまやふるまいが,明日の世界を大きく変えていくのです。先人の言葉を胸に刻み,未来のための種を蒔き,そして,その種が芽吹き,伸び育っていくよう,一人ひとりが行動していこうではありませんか。

平成26年度補正予算の概要

それでは,甲第265号議案から甲第267号議案までの補正予算の概要について申し上げます。
補正額は,一般会計で3億1,100万円余,特別会計で5億5,600万円余の増額を行い,合わせて8億6,700万円余の増額となっております。補正に要する一般財源につきましては,平成25年度決算に伴う剰余金で対応します。

主な内容といたしましては,国・県支出金の決定を受けて,私立保育園に対して保育支援者の配置に要する費用の一部を助成するとともに,子ども・子育て支援新制度の導入に向けて,保育利用者支援員を配置するほか,農地台帳システムの改修等を実施します。

また,小児慢性特定疾病制度の改正に伴い,所要の医療費及び見舞金を確保します。

さらに,去る7月の集中豪雨及び8月の台風により被害を受けた道路及び農業用施設等の早期復旧を図ります。

その他の議案の説明

続きまして,その他の議案の主なものについて申し上げます。

甲第269号議案は,行政財産使用料の額を,甲第277号議案は,公共物使用料の額を,甲第282号議案は,道路占用料の額を,甲第283号議案は,準用河川の土地占用料の額をそれぞれ改めるものです。

甲第270号議案,甲第271号議案及び甲第285号議案から甲第287号議案までは,住居表示実施による町名の変更に伴い,所要の措置を講ずるものです。

甲第275号議案は,子ども医療費助成制度の給付対象者の範囲を拡大するものです。

甲第278号議案は,岡山市営瀬戸駅駐車場を設置するものであり,甲第279号議案は,北長瀬駅南口自転車等駐車場を有料自転車等駐車場として設置する等のものです。

甲第280号議案及び甲第281号議案は,大供本町西公園及び福泊第5遊園地ほか9遊園地を設置する等のものです。

甲第284号議案は,消防法令に関する重大な違反のある防火対象物について,その内容を公表することにより,利用者等の防火安全に対する認識を高めるとともに,防火対象物の関係者による防火管理業務の適正化を図るため,岡山市火災予防条例の一部を改正するものです。

甲第288号議案は,道路の管理瑕疵による事故について,相手方と和解し,損害賠償の額を定めるものです。

甲第289号議案は,岡山市西部リユースぷらざについて,指定管理者の指定を行うものです。

甲第290号議案は,岡山市過疎地域自立促進計画を変更するものです。

甲第315号議案及び甲第316号議案は,岡山市立操山中学校校舎耐震改築工事及び岡山市立岡北中学校校舎耐震改築工事について,それぞれ請負契約を締結するものです。

以上で提案理由の説明を終わります。

よろしくご審議の上,ご議決を賜りますようお願い申し上げます。

報告に対する市長説明要旨

ただいま上程になりました報告についてご説明申し上げます。

報第58号は,岡南環境センター延命化工事について,工事中に新たに補修の必要な個所が見つかったため補修工事を追加し,契約金額を変更したものです。

報第59号は,国貸与公用車の事故について,相手方と和解したものです。

報第60号は,リース公用車の事故について,報第61号は,市有自動車の事故について,それぞれ相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

報第62号は,リース公用車の事故について,報第63号及び報第64号は,市有自動車の事故について,それぞれ賠償額を決定したものです。

報第65号は,道路の管理瑕疵による事故について,相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

なにとぞよろしくお願いいたします。

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