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平成26年2月18日市長記者会見

[2014年2月19日]

ID:12027

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平成26年2月18日市長記者会見要旨

議題

  • 平成26年度当初予算(案)について

平成26年度当初予算(案)について

会見する大森市長の様子1

 おはようございます。
 それでは、平成26年度の当初予算案について説明させていただきます。
 まず、この秋開催の「ESDに関するユネスコ世界会議」の成功に向け、国内外からの参加者へのおもてなしの強化を図り、岡山市の歴史・文化・自然等の魅力を体感していただくとともに、多様な主体が連携したコミュニティレベルでのESD活動を「岡山ESDモデル」として発信していきたいと思います。
 また、岡山駅前では西日本最大級の大型商業施設の開業が予定されており、これを岡山市の発展につなげるため、「回遊性の向上」と「魅力づくり」をキーワードに、笑顔あふれる中心市街地の創出に向けた取り組みを推進していきます。
 そのほか、持続可能で活力ある都市づくりのため、「住みやすさ」、「力強さ」、「安全・安心」の3つの視点を大切に、女性が輝き、子供たちの笑顔があふれるまちづくり、強みを生かした医療と福祉が充実したまちづくり、誇りと一体感の持てる歴史と文化が薫るまちづくり、活力とにぎわいのある国内外に開かれたまちづくり、災害に強い安全・安心なまちづくりなど、市民生活を守るとともに、岡山への誇りと愛着を育む取り組みに重点を置いて編成しています。

 それでは、平成26年度当初予算案の概要について申し上げます。
 資料は、1ページから7ページになります。
 まず、2ページをご覧いただきたいと思います。
 一般会計の予算額は2,807億円ということで、25年度当初予算額に比較すると、106億円、率にして3.7%(後に3.9%と訂正)の増となり、予算規模で言えば過去最大となっています。
 次に、3ページですが、歳入では、財政運営の根幹をなす市税収入が、景気の持ち直しによる個人・法人市民税の増加などにより、今年度当初予算と比較して25億円の増、地方譲与税・交付金は、消費税率引き上げによる地方消費税交付金の増により10億円の増、臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税は、税収等の増により30億円の減、国、県からの支出金は、消費増税に伴う臨時給付金給付事業の増により58億円の増、市債は、学校園などの市有建築物の耐震化の推進などにより64億円の増となっています。
 歳出では、補助費等が病院事業の独立行政法人化移行に伴う準備経費の減などにより61億円の減となるほか、公債費は借り入れの抑制などにより12億円の減、人件費は退職手当の減額などにより11億円の減となっています。
 一方で、普通建設事業費が、学校園など市有建築物の耐震化や老朽化した施設の再整備、岡山西部総合公園(仮称)の整備などにより128億円の増、扶助費は、消費増税に伴う臨時給付金給付事業や障害福祉サービスの利用の増加などにより32億円の増、繰出金は、保険医療特別会計への繰出金の増加により8億円の増となっています。
 全体として言えば、少子・高齢化などにより社会保障関係費が増加するとともに、学校園などの市有建築物の耐震化や老朽化した施設の再整備などの防災・減災対策にも多額の費用を要する中、税収は増加するものの、交付税を含めた一般財源は微増にとどまり、新年度予算における財源調整のための基金取り崩し額は57億円と、今年度、25年度は45億円でしたので、12億円ほど増加しているところです。
 その評価ですが、市民の安全・安心な暮らしを守る取り組みなどに重点を置いたことが主な要因とはなっていますが、基金57億円を取り崩したとしても、当初予算後の財源調整のための基金残高は205億円となっていまして、前年同期196億円と比べて減らすことなく、財政収支の均衡を図り、予算編成ができたものと考えています。
 なお、今回は、行財政改革を行うとともに、合併特例債や合併推進債などの有利な財源の活用を図るなど、長期にわたり安定的な財政運営の確保を念頭に、財政上の工夫を凝らし編成しています。
 今後も、市民の皆さんの税金を大切に使わせていただくため、行財政改革を徹底し、市民サービスの充実に努めていきたいと思っています。

会見する大森市長の様子2

 次に、主な予算の取り組みを申し上げます。
 8ページから29ページになります。
 まずは、中心市街地の活性化に向けてですが、ここでは従来から申し上げていた政策パッケージについて、別冊の資料で説明させていただきます。
 ちなみに、別冊の1ページと2ページをここに大きくパネル化しています。このパネルを見ていただければと思いますが、パッケージでは5つの柱を掲げており、まずは、大きな柱は「回遊性の向上」と「魅力づくり」ということは、これは従来から申し上げていたところです。「回遊性の向上」の中では、「まちなかをめぐろう」で、県庁通りぶらり歩き、西川緑道公園筋のフリーウオーク等々、「自転車・公共交通に乗ろう」は、ももちゃりの拡充、駅前広場への路面電車への乗り入れの調査検討、そして「魅力づくり」では、「魅力ある商店街」で、商店街のやる気の後押し、そして「岡山の歴史や文化に触れる」ということで、岡山城・後楽園周辺、城下町の魅力めぐり、まちなかで岡山の歴史・文化に親しむということを掲げています。
 この大きな2本の柱は変わらないところですが、やはりこの中心市街地に人が住むという環境づくりも是非とも必要です。したがって、「まちなかに住む」ということで、快適な居住等の支援、市街地再開発事業などを掲げているところです。
 それでは、当初予算の概要に戻っていただきたいと思います。
 11ページです。
 ESDの推進ですが、「ESDに関するユネスコ世界会議」を成功に導くため、積極的な啓発や「ESDイヤー」と銘打った節目ごとのイベント等を通じて開催機運の醸成と盛り上げに努め、合わせて3,000人規模と見込まれている国内外からの参加者のおもてなし環境の強化を図っていきたいと思います。
 そして、公民館、学校、地域等の多様な主体が連携しながら、さまざまな地域で実践されている希少生物との共生、伝統の食や農業の学び、国際理解などのESD活動を「岡山ESDモデル」として発信するとともに、岡山市の歴史・文化・自然・食等の魅力を体験していただきたいと考えています。
 さらに、これを契機として、公民館活動やユネスコスクールをはじめとする諸活動により多くの方々が参画いただき、それらが他地域、そして世界とつながり、広がる中で、一人一人が日々の暮らしと地球的な課題との深いつながりを学び、地域の未来、世界の未来と向き合う人々が世界中で岡山市発の取り組みを広げていく、そのようなESD活動の輪の拡大に貢献していきたいと思っています。
 次に、16ページです。
 小学校1年生の円滑な小学校生活を支援する岡山っ子スタート・サポート事業を拡充し、通年で実施するとともに、新たにいじめ専門相談員を教育相談室に配置し、いじめ専用ダイヤルも新設して、いじめ等の早期発見、早期対応の充実を図るほか、小学校へのスクールカウンセラーの配置拡充を行っていきます。
 17ページは、女性が輝くまちづくりというところですが、この女性が輝くまちづくりに向けて、民間事業者や地域と連携しながら、子育て期を含めた人生の各ステージで活躍できる環境づくりや仕事と家庭の調和の確保に取り組んでいきます。
 そのため、企業の実態やニーズ等の調査分析を行い、女性の登用やキャリアの形成、就業の継続や再就職の機会の拡充等につながる実効的な施策を見いだしていきたいと考えています。
 また、子ども・子育て新制度の円滑な導入に向けて万全の準備を進めつつ、放課後児童クラブの受け入れ態勢を現行の小学校3年から6年生に拡大するため、施設の新増築を行っていきたいと思っています。
 次に、18ページですが、超高齢社会が到来する中で、誰もが地域の中で安心と希望を持って暮らせるよう、豊富な医療・福祉資源や医療関連産業が集積する岡山市の強みを生かして市民生活の充実を図り、ひいては地域活性化にもつなげていきたいと考えています。
 まず、新市民病院の開院と同時に開設予定の(仮称)地域ケア総合推進センターの円滑な設置を図るため、開院に先立って本庁舎内にオープンさせたいと考えています。
 また、最適な地域医療体制の構築と保健・医療・福祉の連携による予防から医療・介護まで切れ目のないサービスを受けられる仕組みづくりや産学官連携による関連産業の育成、さらには健康づくりや地域福祉の充実等に努め、医療・福祉分野をさらに伸ばすとともに、現在実施している総合特区事業とともに、岡山の強みとして内外にアピールしていきます。
 次に、21ページです。
 都市の歴史・文化こそ、その都市ならではの個性、魅力であり、これらを磨き、発信していくことが都市に活力とにぎわいをもたらし、同時に地域への愛着と誇りを涵養する重要な要素であると考えています。
 この見地から、文化財の保存・活用に努めるとともに、岡山の歴史・文化や先人の足跡を統一感のある案内表示により紹介し、市民の皆様にとっては岡山の誇りとして、また訪れる方々にとっては岡山の魅力として発信することにより、岡山の歩みに親しみながら、楽しんで歩いていただける環境づくりを進めます。
 併せて、城下町・岡山のルーツであり、歴史・文化資源が集積する後楽園・岡山城一帯の回遊性の向上や魅力づくりにも取り組んでいきます。
 なお、市民会館及び市民文化ホールの再整備に当たっては、文化の薫るまちづくりの新たな拠点となるよう、有識者の方々のご意見等も踏まえながら、機能や採算性、整備・運営方法等のさまざまな角度から総合的に検討し、基本構想の策定につなげていきます。
 また、「おかやまマラソン(仮称)」の開催に向けて、県等と準備委員会事務局を設置し、スポーツによる地域活性化と市民の健康増進を積極的に推進していきます。
 次に、22ページをご覧いただきたいと思います。
 魅力と活力ある開かれたまちづくりに向けては、まず商業の振興や商店街再生の支援、強みを生かした競争力のある産業の育成と企業誘致、そして働く場の確保・開拓等に取り組んでいきます。
 国内外における岡山の知名度や都市イメージの向上に努めるとともに、コンベンションの誘致、移住・定住の促進、観光客の受け入れ、おもてなし環境の向上に取り組んでいきます。
 さらに、岡山産農産物の地産地消の促進やブランド力の強化、新規就農の支援など、担い手の確保・育成に取り組むとともに、国における農政改革の動向を踏まえつつ、その対応も図っていきます。
 次に、25ページです。
 安全・安心ですが、安全・安心なまちづくりに向けては、まず災害に強い都市インフラの整備や消防救急体制の強化に力を入れていきます。
 特に市有施設については、東消防署・北消防署など防災拠点等の整備を推進するとともに、東・中区役所の整備に取り組んでいきます。
 小・中学校の校舎の耐震化を1年前倒しして平成29年度末までに完了することをはじめ、新斎場については、議会の意見を踏まえ、先月中旬から地元学区での戸別訪問と説明会を通じて、その必要性や候補地の安全性等の説明をさせていただいたところであり、今後とも地元皆様への丁寧な説明を行いながら整備を図っていきたいと考えています。
 なお、本庁舎については、早急な対応を要する施設の耐震化の進捗状況等を勘案しながら適切に対応していくこととし、当面必要な調査等を継続していきます。
 地域の防犯・防災力の強化に向けては、自主防災組織の育成など、各地域における主体的な防災活動の支援に努めるとともに、一定の大規模建築物の耐震診断や木造住宅の部分改修等への助成を行うなど、住宅・建築物の耐震化を促進します。
 また、空き家再生・活用を促進するため、改修工事の助成を行っていきます。
 最後の説明は29ページです。
 29ページは、昨年の12月6日、議会の席上で予算の編成過程についての見える化、公表についての検討を打ち出したところです。各都市いろいろな状況にあるようで、どうするかという議論はしてきましたが、現時点では、とりあえずこの29ページの資料を出し、27年度の当初予算から本格的な見える化の実施に取り組んでいきたいと思っているところです。
 今年度については、試行的に編成過程のプロセスの一つとして、私が重点的に査定した事業の一覧を示させていただいているところです。
 この中でも、特に私が重点的に議論させていただいたものを3つ申し上げたいと思います。
 1つは、政策パッケージでご説明した、1番の「笑顔あふれる中心市街地の創出」です。何といっても、今年の秋の大型商業施設の開業による影響は非常に大きいものがあります。この集客効果を、民間事業者等と連携してさまざまな施策を展開し、にぎわいと活力の創出に結びつけ、さらなる岡山市の発展につなげていきたいということで、大いに議論させていただきました。
 2番目ですが、5番の「女性が輝くまちづくり」です。先ほども少し申し上げましたが、これまでの男女共同参画の形成を目指す取り組みはもちろんこれからも必要だと思います。ただし、それをさらに一歩踏み出して、女性が輝くまちづくりに向けて、女性の潜在力をさらに開花させることに着目し、一層の社会参画と能力発揮を促すために、民間事業者や地域と連携しながら、子育て期を含んだ人生の各ステージで女性の力が社会の中で最大限に発揮できる環境づくりに取り組んでいきたいと思っています。
 そして、最後ですが、3番目は9番の「岡山の歴史と文化に触れる」です。これは、岡山市の歴史・文化資産を再認識し、その魅力を生かしたまちづくりを進めることにより、にぎわいや回遊性の向上につながるとともに、市民に郷土・岡山への誇りと愛着が育まれていくことを願うものです。
 以上が平成26年度当初予算案の概要です。

 なお、10の重点化項目から成る平成26年度実施計画を取りまとめ、本日予算案と一緒にお示ししています。これにより平成26年度の市政の方向性と全体像をよくご理解いただければと思います。
 今日は長々と話しましたが、以上です。

 私の発言でミスがあったようです。2ページの表で、一般会計の25年度の当初予算比較、「3.9%増」ですが、私はそこでなぜか「3.7%増」と申し上げたようです。訂正いたします。
 私からは以上です。

質疑応答

会見する大森市長の様子3
  • 記者
     市長になられて初めての予算編成ですが、市長として、今回の予算の手応えをお伺いできますでしょうか。
  • 市長
     私自身は、髙谷前市長の継続と、そして私の目から見た点検をし、もちろん市民の皆さんと一緒に考えながら、そして行動しながら点検、改革をしていくと申し上げました。そのスタンスで臨んだと思っています。そういう点から、私としては精いっぱいの予算編成をさせていただいたという認識です。
  • 記者
     新たなこの政策パッケージにやはり力が入っていたと思いますが、その盛り込んだ内容とこの8億5,200万円余の予算規模を市長はどのように思われていますか。
  • 市長
     予算規模というのは、当然、例えば、駅前の路面電車の乗り入れにしても、調査検討にとどまっていますから、予算計上としては事業費は上げられていません。やはり一つ一つ、こういう施策が実現に向かう過程の中で、規模としてはもう少し大きくなるものもあるでしょうし、そういったことが考えられているわけでありまして、8億5,000万のその予算で全てが終わるというわけではありません。今後、一つ一つの施策の充実を具体的に図っていく中で、予算規模については伸び縮みしていくものだと思っています。
  • 記者
     内容について、政策パッケージ全体を評価するとしたらいかがですか。
  • 市長
     先ほど申し上げたように、現時点でできる最大のものを私としては提案させていただいたつもりです。
  • 記者
     政策パッケージが来年度実施されて、市長としては、どういうことを期待し、この施策がどのように動いていくと思われていますか。
  • 市長
     前回の14日の記者会見でも申し上げましたが、岡山の今の商圏は案外広くありません。それが、このイオンモールの進出によって、岡山県内外の各都市に住んでおられる方の相当数が、岡山に行きたいと思われているということが調査からもうかがえました。ということは、やはり岡山全体にとっては一つのプラスの材料がある、これを有効に生かさない手はないと思っています。
     そういう意味で、この中心市街地の活性化については、われわれが今できる範囲での最大限のものを盛り込ませていただいて、集客効果、そして経済効果を図っていくということを期待しているところです。
  • 記者
     先ほどの質問の中で、精いっぱいの予算編成をしたと伺いましたが、よく自治体のトップが予算案を発表する場合に、キャッチフレーズをつける方もおられます。もし可能でしたら何かキャッチフレーズをつけていただければと思いますが。
  • 市長
     やはり今回の最大の問題は、もちろんESDなどもありますが、岡山の中心市街地が大きく変わろうとしているところでのわれわれの対応を、中でも一番議論させていただいて、今日もこのようにパネル化してお示しし、別冊でもまとめさせていただいているところです。それを一つの言葉であらわすとすれば、「にぎわい・活力創出予算」ということになるだろうと思います。
  • 記者
     市長就任されたときに話題になった子ども医療費の拡充の問題ですが、これについては今回の予算で盛り込まれませんでした。予算的に厳しいものがあったのではないかと推測しますが、入らなかった理由について改めてご説明いただければと思います。
  • 市長
     就任直後に質問を受けたことはよく覚えています。ここで質問を受けたからというわけではありません。選挙の途中、地域を回っているときからいろいろな意見をいただいていました。そして、市長になってからも、直接市民の方からお話を受けています。そして、いろいろ考えました。また、岡山県内の各市町村が、全て一様ではないにしろ、子どもの医療費の助成を、小・中学校、場合によっては小学校だけのところもありますが、やられているという事情も承知しています。そういう中で、やはり私としても、何らかの子どもに対する医療費助成は必要ではないかという結論には至っています。
     ただし、例えば小・中学生までの通院を無料にすると18億円もの経費がかかります。今の岡山市の財政にとって決して簡単なものではありません。そういう財源的な問題が1つあります。それから、もしそういう医療費を無制限に助成するということになると、18億円が拡大するかもしれないという問題もあります。そして、例えば小児科のお医者さんなどの勤務の実態も、より苛酷なものになってくるかもしれません。そういう問題もあります。
    それから、今のように単純な政策論だけではなく、例えばシステムの整備、これは県下一律でやっているものですから、システムとの関係もいろんな議論があるということも分かりました。
     したがって、何らかの形ではこの医療費助成についても踏み出していきたいと思っていますが、先ほど申し上げたような問題点がまだクリアになっていないということで、そうした問題点を、例えば有識者の方にお集まりいただいて、どのようにするのがいいか検討いただき、もちろん財政の制約もありますから、市の財政部門とも十分相談しながら、どこで決めていくのかということを来年度は早急に議論していきたいと思っています。
  • 記者
     今回、市債残高が増加傾向にあるということです。確かに景気回復で市税が増えたということですが、ほかの政令指定都市と比較すると、岡山市は市債に対する負債の割合が割と高い状況にあると思います。今回はこれで乗り越えられると思いますが、将来的な見通しとしては、少子・高齢化の時代で、インフラ関係の予算を考えると、かなり厳しいのではないかと思います。そのあたりの見通しについてはどのようにお考えでしょうか。
  • 市長
     今回230億を超える額の起債をしていることは事実ですが、全体として見れば、先ほど申し上げたように、合併特例債とか合併推進債といったできるだけ有利な起債を使わせていただいていますし、また、耐震化の事業などが多くなっていますので、それも当然ながら国の方は、補助率だけではなく裏負担の起債の交付税算入も一定の形で認めてくれているというようなものを多くしています。そういうところに配慮しながら起債の発行も考えているところでありまして、全体としては、長期的な財政を十分考慮した上でやらせていただいているとお考えいただければと思います。
  • 記者
     就任から4か月ほどでの予算編成ということでしたが、短い時間、制約の中での予算編成を振り返ってみて、苦労した点を含め、感想をお聞かせください。
  • 市長
     まず1つは、一番考えたのは、先ほどの話ではないですが、やはり将来にツケを残さないという、財政の全体の健全化というものを一つの視点としては置きました。基金残高、これはいざというときに財政出動のために繰り出すことができるお金です。その基金残高が前年同期と比べて一体どうなのかというようなことを一つの柱に置きながら、やはり長期的な安定ということを一つの目安にしました。
     それから、やはり今岡山市が置かれている最大の課題は何だろうかということを考えたときに、やはり経済の面、特にイオンモールの進出に伴ってさまざまな影響が出てくるということで、これにどのように対処していくかということを考えました。
     それから、苦労したということになるのかどうか分かりませんが、私が最後に申し上げた3点の中の、「女性が輝くまちづくり」ということです。時々私は「ウーマノミクス」とか「ウィメノミクス」という言葉を使っていますが、これは岡山だけではなく日本全体として、女性が活躍していかなければこの日本の経済自体もおかしくなっていく、「女性が輝く」という平板な言葉かもしれませんが、社会進出、経済の面で本当にリーダーシップをとってもらいたいという思いから、やはりこの点について十分議論させていただきました。
     最後は、岡山の歴史・文化というところに随分関係局とも議論させていただきました。これのそもそもの原点には、昨年の民間のシンクタンクの発表で、岡山県の、地元に対する愛着度が47都道府県中42位、情報接触度に至っては46位ということがありました。やはり自分たちのアイデンティティーを育てていくということは、岡山の歴史・文化をどう見るかということになっていくのではないかと思い、また中心市街地とも絡めて、例えば歩きながらそういったものが堪能できるようなまちづくりを進めていけば、中心市街地の活性化にもなるし、併せて岡山のそういう愛着度、自慢度も増していくのではないかという思いを持ってやっていったところです。苦労したということとは少し違うかもしれませんが、そういう、主に今われわれが置かれている状況からアプローチをしていったところです。
     確かに、施設を細かく知らないとか、そういったところはあって、ヘリで見たり、いろいろなことをしながら認識をより高めてはいますが、それはおいおいに、より深まっていくと思います。
  • 記者
     もう一点。政策パッケージの中に、社会実験だったり、路面電車乗り入れであったり、今後調整が必要な事業もあります。予算に盛り込んだ以上、それを実現するということは前提だと思いますが、さまざまな調整が残る中でどう実現していくのか、その手法、決意を含めてお尋ねしたいのですが。
  • 市長
     まず、決意という面から申し上げますと、こうして政策パッケージに載せさせていただいたということは、私としては、まず路面電車の駅前への乗り入れについては、調査ですが、調査をやるというのは実現の可能性がないと思っていれば調査はやらないわけですから、そちらへ向けてまずは動かしていきたいと思っています。
     社会実験も、それをやるに当たっては、さまざまなところとの調整が必要になってくると思いますが、それが中心市街地の活性化につながるという思いで、こうした項目を上げさせていただいています。これから市役所一丸となって精力的に調整に入っていきたいと思います。
  • 記者
     細かい点ですが、21ページの市民会館のあり方検討の700万円というところで、基本構想の策定とあります。これは2014年度に基本構想を策定するということですか。
  • 市長
     それは、従来から申し上げていることで変更点はありません。
  • 記者
     学校園の耐震化について、1年前倒しをされるということを述べられましたが、29年度に前倒しをされたというのは、任期中に全てやり遂げたいという思いでしょうか。
  • 市長
     いいえ、私の任期は関係ありません。これは、そもそも国としては27年度中にということでした。私が案を見せていただいて、やはり子供たちが通常授業をしている場所でもありますから、少しでも前倒しできないかと話しました。子供たちの学びの場というだけではなくて、避難所にもなります。ということで、随分、教育委員会とやり取りをして、今の人員からすると手いっぱいだということではあったのですが、そこは最大限頑張っていただくということで前倒しさせていただいたということです。私の任期とは何の関係もありません。

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