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令和3年8月提案理由

[2021年8月31日]

ID:32116

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令和3年8月定例市議会に提出した議案に対する市長提案理由説明要旨

 令和3年度補正予算案並びに関係諸議案のご審議をお願いするに当たり,その大要と市政の動向等について申し上げ,市民並びに市議会の皆様方にご理解とご協力を賜りたいと存じます。

新型コロナウイルス感染症の状況と感染拡大防止

 はじめに,新型コロナウイルス感染症に関する岡山市の状況等をご報告いたします。
 岡山市では,7月中旬以降,感染力の強いデルタ株による感染が急拡大しており,8月18日には新規感染者数が140人と最多を更新いたしました。
 このたびの感染第5波では,ワクチン接種が進んだ高齢者への感染が激減し,若い世代への感染が広がっております。また,感染経路不明が約半数を占め,感染が市中に拡大している状況になっております。急激な感染拡大に伴う療養者の増加により医療提供体制への影響が懸念される中,8月20日には,まん延防止等重点措置,8月27日には,緊急事態宣言が岡山市に適用されたところであり,最大限の警戒感を持って感染防止対策に全力を挙げて取り組まなければなりません。
 緊急事態宣言の適用等に伴い,市内の飲食店等に対しては,9月12日まで営業時間の短縮や休業が要請されております。
 岡山市では,保健所の体制を段階的に強化するとともに,人の流れを抑制するべく市有施設の閉館や利用制限等の措置を講じております。また,市立学校では,子どもの健やかな成長と学びを保障するため,従来からの感染防止対策を一層高めた上で,当初の予定どおり8月30日から2学期を迎えております。さらに,子どもの安全確保策として,部活動の原則休止や感染リスクの高い学習活動の中止等を行うほか,校内で感染者が確認された場合には,学級,学年閉鎖や臨時休校の対応を速やかに取ることとしております。
 市民,事業者の皆様におかれては,引き続き,基本的な感染防止対策を徹底していただくとともに,不要不急の外出や移動の自粛等にご協力いただきますようお願いいたします。

 感染収束の切り札となるワクチン接種につきましては,高齢者への接種は概ね完了しており,全ての接種対象者のうち2回目の接種を終えた方は,8月26日時点で約45%となり,順調に進んでおります。
 医療関係者の皆様には,ワクチンの接種にご協力をいただいておりますこと,また,各医療現場で懸命のご尽力をいただいておりますことに心からお礼申し上げます。
 ワクチンの供給不足により,岡山市では新規の接種予約を一時的に停止しておりましたが,8月10日から基礎疾患のある方や40代以上の方等の予約受付を再開し,30代以下の方につきましては,8月30日から予約受付を開始しております。
 また,妊娠中の方につきましては,同居のご家族も含めて8月26日から優先的に予約の受付を行っております。
 今後,必要とされるワクチン量が適正に確保されることにより,岡山市では遅くとも11月中旬に接種が完了できると見込んでおります。引き続き,希望する全ての方への接種が少しでも早く完了できるよう全力を尽くしてまいります。

事業者支援・消費喚起

 内閣府が8月に発表した月例経済報告によると,国内景気は,新型コロナウイルス感染症の影響により,依然として厳しい状況にあるなか,持ち直しの動きが続いているものの,一部で弱さが増しているとされております。また,日本銀行岡山支店が8月に発表した岡山県金融経済月報によると,県内景気は,一部に下押しの強い状態が続いているものの,持ち直しつつあるとされております。
 しかしながら,岡山市では,時短・休業要請や外出自粛等により,飲食店等をはじめ多くの事業者に影響が生じております。これらの事業者に対しては,国等による協力金や支援金等の影響緩和措置が実施されており,先般,経済団体からは,感染の収束を見据え,多くの業種を対象にした消費喚起策を実施するよう要請を受けたところであります。
 こうした状況を踏まえ,岡山市では,落ち込みの大きな飲食・観光等のサービス業をはじめ幅広い事業者の売上回復を図り,併せて市民生活を支援するため,第3弾となるスマートフォン決済ポイント還元事業を実施してまいりたいと考えております。
 実施期間は,事業者の取り組む年末商戦を後押しするため,ワクチンの効果が概ね行き渡ることが想定される12月を予定しております。

生活困窮世帯への支援

 岡山市では,長期化するコロナ禍において,より厳しい状況となっているひとり親家庭や生活困窮家庭を支援するため,国の特別給付金への市独自の上乗せや,子どもや家庭をサポートする団体への支援等の各種取組を実施してまいりました。このうち,学習支援については,子どもが家庭の経済状況で将来の選択の幅を狭めることがないよう,従来からの集合型の学習支援に加え,家庭への訪問やオンラインでの学習支援を強化して実施してきたところであり,このたび,本支援の利用希望者が当初の見込みを上回ったことから,今議会に追加予算をお諮りしております。

新型コロナ対策予算

 岡山市では,新型コロナウイルス感染症対策として,感染拡大防止,事業者支援,市民生活支援の3つの柱に沿って,時機に応じた対策を講じてまいりました。
 これまでの新型コロナ対策予算の総額は,今議会にお諮りしている補正予算分を含め1,040億円余であり,そのうち市負担額は188億円となっております。この財源として,国の新型コロナ臨時交付金99億円余を活用した残りの88億円余につきましては一般財源等で対応しております。
 引き続き,感染第5波の状況に最大限の注意を払いつつ,ワクチン接種体制の確保等の感染拡大防止を徹底していく一方で,コロナ禍の長期化に伴う地域経済や市民生活への影響をきめ細かく把握し,先般,岡山市に事業者支援分として交付されることとなった新型コロナ臨時交付金をはじめとする国の経済対策とも呼応しながら,社会経済活動の継続・回復に必要な対策を臨機応変に講じてまいります。

 それでは,最近の市政の動向についてご報告いたします。

魅力と活力ある地域づくり

 中山間・周辺地域では,魅力と活力の創出に向けて,平成30年度から地域振興基金を活用してコミュニティビジネスの創出を支援しており,この3年間で,特産品や古民家を活用したプロジェクトや生活支援サービス等の取組が各地域で実施されております。
 今年度からは,基金の活用対象を経済・産業,歴史・文化,生活機能維持の3分野に資する取組へと拡げ,生活交通の地元負担の軽減,情報通信環境の整備等への支援を実施しております。さらに,観光施設の魅力アップや農産物加工施設の機能向上を速やかに行うために必要な予算を今議会にお諮りしております。

岡山芸術創造劇場

 整備が進む岡山芸術創造劇場につきましては,このたび,開館日を令和5年9月1日に,また,愛称を「ハレノワ」に決定いたしました。2年後に誕生する新劇場が岡山市にこれまでに無い文化芸術の創造拠点として,広く文化芸術活動の「ハレの舞台」となり,市民や地域,文化芸術関係団体,企業等の多様な人々の活動の「輪」を広げていけるよう,今後,認知度や期待度を一層高めてまいります。

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会では,多くの岡山市ゆかりの選手が活躍し,市民が元気付けられております。
 岡山市では,中でも,女子ソフトボールで金メダルを獲得された原田のどか選手,パラリンピック陸上男子400メートルと1500メートルで金メダルを獲得された佐藤友祈選手,BMXフリースタイルで入賞を果たされた大池水杜選手に対し,岡山市人見絹枝スポーツ顕彰の「岡山市特別スポーツ栄誉賞」を授与することといたしました。引き続き,パラリンピックでの岡山市ゆかりの選手の活躍を応援するとともに,本大会を契機とした更なるスポーツの振興,共生社会づくりを進めてまいります。

夜間中学について

 岡山市では,平成28年の教育機会確保法の制定以来,義務教育を修了しないまま学齢期を経過した方や,不登校など様々な事情により学校に通えないまま卒業した方,外国籍の方を含むこうした方々への,義務教育段階の学習機会の確保策について検討を重ねており,令和2年度からは市内2か所に夜間教室を開設しております。
 こうした中,本年1月に,政府が5年以内に全都道府県・政令指定都市への夜間中学設置を目指す方針を示したことを受け,岡山市におきましても,さらなる検討を進めてまいりました。このたび,設置に向けて具体的に検討する段階に来たと判断し,速やかに,教育委員会を中心とする新たな検討組織を立ち上げることといたしました。

個別避難計画作成について

 岡山市では,自助・共助の要となる自主防災組織の活性化に向け,高齢者・障害者等の避難行動要支援者に対する個別避難計画の作成に取り組んでおり,現在,千種,操南,城東台の3地域をモデル地区に選定し,個別避難計画作成に向けたノウハウの蓄積を進めております。また,市内全域での個別避難計画作成を促進するため,自主防災組織や町内会の役員等を対象とした説明会を8月上旬から実施しております。
 引き続き,平成30年7月豪雨災害の教訓をいかし,災害に強い安全・安心な地域づくりを推進してまいります。

おわりに

 私は,市長に就任してから8年間,「住みやすさ」,「力強さ」,「安全・安心」という3つの視点をまちづくりの基本に据え,岡山市のさらなる発展と市民生活の質の向上に向けて各分野の施策を推進してまいりました。
 その中で,様々な課題や,様々なご意見に真摯に向き合いながら,常にこの3つの視点に立ち戻り,岡山市民,岡山市のために為すべきことは何かを考え,一つひとつ実行してまいりました。
 そして,「信なくば立たず」,政を行うには信頼が最も重要である,という論語の言葉を胸に刻み,政策形成過程の透明性を確保し,公平・公正な市政運営を常に心がけてまいりました。
 今,岡山市は,中四国圏域をリードする政令指定都市として,さらなる発展に向けて着実に前進しており,これからも必要な施策をしっかりと継続していかなければなりません。新型コロナ対策を当面の市政の最優先課題と位置づけた上で,市政全般においては,これまでの方針を堅持しながら,新たに生じる課題に柔軟に対応し,全力を尽くしてまいります。
 市民並びに市議会の皆様には,これまで市政運営に格段のご支援とご協力を賜り,心から感謝を申し上げます。

令和3年度8月補正予算の概要

 それでは,甲第173号議案の令和3年度一般会計の補正予算の概要について申し上げます。
 補正額は,一般会計で37億7,600万円余の増額となっております。なお,補正に要する一般財源については,令和2年度決算により生ずる見込みの剰余金で対応いたします。
 主な内容としましては,スマートフォン決済ポイント還元事業,ワクチン接種体制確保事業,新型コロナウイルス感染症対策事業や,地域振興基金活用事業,公民館整備事業を行うものです。

その他の議案の説明

 続きまして,その他の議案の主なものについて申し上げます。

 甲第174号議案は,東区役所上道地域センターを移転するものです。

 甲第177号議案は,山南学園を設置する等のものです。

 甲第178号議案は,上道公民館を移転する等のものです。

 甲第179号議案は,史跡大廻小廻山城跡を恒久的に保護する等のために必要な土地を買い入れるものです。

 以上で提案理由の説明を終わります。

 よろしくご審議の上,議決を賜りますようお願い申し上げます。

報告に対する市長説明要旨

 ただいま上程になりました報告についてご説明申し上げます。

 報第42号は地方独立行政法人岡山市立総合医療センターの令和2年度の業務実績に関する評価結果について,報第43号は同センターの第2期中期目標期間の終了時に見込まれる第2期中期目標期間の業務実績に関する評価結果について,それぞれ報告するものです。

 報第44号から報第48号までは,いずれも令和2年度に放棄した債権について報告するものです。

 報第49号は県道岡山吉井線(新大原橋)橋梁上部工製作架設工事について,報第50号は市道藤田浦安南町線橋梁上部製作架設工事について,それぞれ契約金額を変更したものです。

 報第51号は,リース公用車が事故により返還不能となったことによる債務不履行について,賠償額を決定したものです。

 報第52号はリース公用車の事故について,報第53号及び報第54号は市有自動車の事故について,それぞれ相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

 報第55号及び報第56号はリース公用車の事故について,報第57号は市有自動車の事故について,それぞれ賠償額を決定したものです。

 報第58号は消火活動中の事故について,報第59号は道路の管理瑕疵による事故について,それぞれ相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

 報第60号は,市営住宅退去明渡し等の債務について,訴訟手続により債務の履行を請求することを決定したものです。

 報第61号は,市営住宅の家賃の滞納等について,相手方と民事訴訟法第275条の規定による和解をすることを決定したものです。

 なにとぞよろしくお願いいたします。

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