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令和元年9月提案理由

[2019年9月5日]

ID:20597

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令和元年9月定例市議会に提出した議案に対する市長提案理由説明要旨

 令和元年度補正予算案並びに関係諸議案のご審議をお願いするに当たり,その大要と市政の動向等について申し上げ,市民並びに市議会の皆様方にご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに

 最近の我が国の経済状況を見ますと,政府の月例経済報告では「景気は輸出を中心に弱さが続いているものの,緩やかに回復している」とされ,地域経済につきましても同様に,日本銀行岡山支店は景気判断を据え置いています。
 こうした中,政府におかれましては,6月に閣議決定された「骨太の方針」に基づき,経済成長の実現と財政健全化の達成の両立を目指すとともに,来月からの消費税率の引上げが経済の回復基調に影響を及ぼさないよう,軽減税率制度やポイント還元など,必要な対策を実施することとされております。岡山市といたしましても,プレミアム付商品券事業を実施しているところであり,今後も国の動きを注視し,適宜対応してまいります。

 さて,先月は,東区平島出身の渋野日向子選手が,どのような場面でも平常心で笑顔を絶やさず,常に攻めの姿勢で挑戦し,全英女子オープンのメジャー制覇という快挙を成し遂げられました。このことに,昨年,豪雨災害で甚大な被害を受けた地元のみならず,岡山市民,さらには,日本全体が元気づけられ,私といたしましても多くのことに気付かされたように思います。
 また,私は7月に,岡山後楽園の丹頂が取り持つ縁で40年にわたり交流を続けている釧路市を,岡山市友好親善訪問団の一員として訪問し,丁重な歓待を受けました。その際,アイヌ系の方から「イランカラプテ」というあいさつを受け,この言葉は「あなたの心に寄り添います」という意味で,「こんにちは」の表現として使われているという説明をお聞きし,人と接するうえでの原点に改めて思い至りました。
 こうした出来事を通じて,私は,渋野選手のように笑顔を保ちつつ,平常心を持ちながら積極的な姿勢で,市民の心に寄り添い,市民福祉と都市の活力の向上に尽力してまいりたいとの思いを強くしたところです。

 それでは,現在の進捗を中心に,個別の施策についてご説明してまいります。

地域・経済の活性化

 岡山市の持続的な発展に欠かせない地域・経済の活性化の取組といたしましては,創業・起業を志す方々を支援するため,岡山市と民間事業者等で先月1日に,ももたろう・スタートアップカフェ,愛称「ももスタ」を開設しました。オープニングイベントには大変多くの方々にご参加いただき,創業・起業への関心の高さを感じているところです。「ももスタ」から,地域課題解決に向けた新ビジネスや地域経済の新たな担い手が生まれるよう,創業・起業に関するセミナーや助言等の必要な支援を行ってまいります。
 また,中山間・周辺地域でコミュニティビジネス等の創出を図る地域の未来づくり推進事業につきましては,今回新たに3件の意欲的な事業申請があったところです。引き続き,新たな事業の掘り起しや,昨年度認定した足守,御津,馬屋上地域等で活動を始める6団体への必要な支援等を行ってまいります。

子育て・教育の整備

 来月から,いよいよ幼児教育・保育の無償化が始まります。本年1月に実施した保護者アンケートでは,保育及び放課後児童クラブのニーズは,女性の就業率の上昇や無償化の影響により大幅な伸びがうかがえる結果となりました。これを受け,令和2年度からの5か年を計画期間とする「第二期子ども・子育て支援事業計画」では,アンケート結果を基に,保育,放課後児童クラブ等の整備目標を定めることといたしました。来年度からは,この計画に基づき,引き続き保育と放課後児童クラブの計画的な受け皿の確保に努めてまいります。
 さらに,無償化に伴い,3歳児教育のニーズの増大も予測されることから,公立幼稚園では,認定こども園の候補園や3歳児教育の実施園がない中学校区を中心に,来年4月の実施を目指し,3歳児教育が実施可能な園の選定を進めてまいります。

 放課後児童クラブにつきましては,令和2年度から,サービス内容等の平準化に向けた統一的なルールを導入し,新たな運営体制への転換を図ることとしておりますが,このたび,申請のあった22クラブのうち,条件の整った19クラブの移行を固めるとともに,残る3クラブについても今月末を目途に,移行に向けた調整を行っているところです。今後は,本市が移行期間と考える令和4年度までに全てのクラブができるだけ早く,スムーズに移行できるよう,職員体制などについて,クラブ側の事情にも配慮した対応を検討するとともに,引き続き丁寧な説明に努め,できる限りの支援をしてまいりたいと考えております。
 なお,新体制へ移行するクラブを公の施設に位置付ける条例案と運営移行に係る所要の経費を今議会にお諮りしております。

 学力の向上につきましては,教育大綱に掲げる目標達成に向けて市を挙げて取り組んでいるところであり,今年度の全国学力・学習状況調査の結果には,菅野教育長をはじめとする教育委員会,学校及び指導を受けた子どもたちそれぞれが目標に向けて,授業内容の改善等を積み重ねてきた成果が表れているものと認識しております。
 しかし,家庭学習の状況等に依然として課題もあることから,今後とも,教育委員会のリーダーシップの下,学校と家庭等が一層連携して課題解決に取り組み,更なる学力向上を図っていただきたいと考えております。
 近年,児童生徒数の減少が著しく,子どもたちが多様な意見に触れ,切磋琢磨する機会の確保が課題となっている山南学区におきましては,その解決と併せて,小中一貫教育の推進を図る方向で,地元の方々とも協議を重ねてまいりましたが,このたび,山南学区の4小学校と1中学校を統合し,義務教育学校を設立することといたしました。現・山南中学校敷地内に,有利な合併推進債を活用して校舎を増築し,令和4年4月に開校する予定としております。
 学校へのエレベーター設置につきましては,ストレッチャーで通う児童生徒の学校での移動を支援するため,受入実績のある豊小学校と竜操中学校を対応拠点校として,ストレッチャー対応のエレベーターを設置することとしております。

安全・安心

 市民の「安全・安心」の確保に向けた取組として,昨年の7月豪雨で被害を受けた地域のうち,排水先が確保可能な町内会等に対して貸与する可搬式ポンプを5台追加購入し,来年度の出水期までに配備してまいります。また,7月豪雨により被害が生じた住宅の再建に必要な資金の借入れに係る利子の一部を補助する利子補給制度を創設します。
 昨年夏の猛暑を受け,児童生徒の安全を確保するため整備を進めてきた小中学校の空調設備につきましては,6月から全中学校で使用を開始しており,小学校につきましても順次設置を進め,今年度末までに整備を完了させる予定としております。
 その他,交差点歩道部における通学等の子どもの安全を確保する鋼製ポールの設置や,構造上の不備等により使用禁止としている都市公園の遊具の早急な修繕を行うなど,市民の皆様が安心して笑顔で暮らせるよう全力で取り組んでまいります。

文化・スポーツ,交流の秋

 この秋,岡山市では,国内外から多くの方が訪れる交流イベントが開催されます。岡山市の魅力を積極的に発信するとともに,訪れる方々を温かくおもてなししてまいりたいと考えております。
 こうした中,ももたろう観光センターにつきましては,外国人観光客の利便性の向上を図るため,英語以外に2言語以上での常時対応等が求められるカテゴリー3の外国人観光案内所への認定を目指してまいりましたが,このたび,中国語,韓国語,タイ語,フランス語での案内が常時可能となる体制等が整い,中国地方では広島に次いで2番目となる同案内所に認定されたところです。今後は,充実した機能を十分に発揮し,外国人観光客等への適切な情報提供等を行ってまいりたいと考えております。

 2回目となる国際現代美術展「岡山芸術交流2019」が今月27日から開幕いたします。岡山城,後楽園周辺に17組のアーティストによる約40点の最先端の現代アート作品を展示し,多くの方々に非日常的な現代アートと歴史・文化の魅力が融合した岡山のまち歩きを楽しんでいただきたいと考えております。
 また,今回は子どもの豊かな感性を養うため,学校を巻き込んだ活動にも注力しており,県内小・中学校への出前授業,鑑賞呼びかけを行うほか,会期中に子どもたちが現代アートを案内する鑑賞ツアーなどを実施することとしております。
 岡山といえばアートの街というイメージが定着するよう,同時期に開催される秋の瀬戸内国際芸術祭とも連携しながら成功に向けて取り組んでまいります。

 G20岡山保健大臣会合が開催まで2か月を切りました。会合の安全かつスムーズな進行に向けて万全の準備を進めるとともに,各国・地域や国際機関の関係者の皆様に岡山の先進医療や歴史・文化,食等の多彩な魅力に触れていただきたいと考えております。また,会合当日の2日間は,市民の健康意識の向上を図るため,サイドイベントとして「つづけるわたしのケンコー宣言」を開催いたします。
 今後は,同会合の周知を図るとともに,おもてなし機運醸成を高めるため,桃太郎大通りへのフラッグの掲示等を行うほか,開催期間中の交通抑制などの安全対策等にも努めてまいります。市民並びに関係者の皆様方のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 スポーツ分野では,昨今,岡山市のスポーツ団体,地元ゆかりの選手による快挙が続いており,市民が一緒になって応援することを通じて,まちの一体感が醸成されていることを実感しております。また,東京2020オリンピック・パラリンピックまで1年を切り,昨日4日からは,女子バレーボールのドミニカ共和国代表チームが今年度4件目となるオリンピック強化キャンプを市内で実施しております。引き続き,事前キャンプ等を通じて岡山市の魅力発信や各国との交流促進を行ってまいります。
 11月10日に開催される第5回目の「おかやまマラソン2019」につきましては,岡山らしいおもてなしの充実等により,「走る」「みる」「支える」それぞれの立場で参加される方全員が笑顔となり,まちの一体感が醸成される大会とするべく準備を進めてまいります。

交通

 路面電車のネットワークの拡充につきましては,特に人口が集積し,需要の高い都心部と都心縁辺部における候補路線の検討を進めてまいりました。先月には,交通事業者や利用者代表等の関係者からなる新たな検討会に,将来の人口や主要な施設の立地を踏まえて推計した採算性を前提に選定した候補路線をお示しするとともに,自動車交通への影響,利用ニーズ予測,概算事業費等を踏まえた実現可能性や優先順位に関する市の考え方をお示ししたところです。今後さらに検討を進め,今年度中に路面電車のネットワーク計画を策定してまいりたいと考えております。
 人口減少,高齢化が一層進行する中で,市民生活の基本となる公共交通ネットワークの利便性・持続性を高めていくことが求められております。岡山市の地域交通の将来像を示す「地域公共交通網形成計画」の策定に向けて先月開催した第4回法定協議会では,重複路線の集約や支線の充実,ダイヤ調整など,路線再編の全体像を提示し,交通事業者や利用者の皆様から様々なご意見を伺ったところです。引き続き,協議会での意見を踏まえながら,具体的な検討を進め,今年度中を目途に同計画を取りまとめてまいります。

令和元年度補正予算の概要

 それでは,甲第58号議案の補正予算の概要について申し上げます。
 補正額は,一般会計で7億4,700万円余の増額となっております。補正に要する一般財源については,平成30年度決算により生ずる見込みの剰余金で対応します。

 主な内容といたしましては,先ほど申し上げました放課後児童クラブを市の直轄で運営するための移行準備のほか,公園遊具安全対策,小中学校エレベーター整備,山南義務教育学校(仮称)整備,可搬式ポンプの追加配備,7月豪雨災害の被災者に対する住宅再建に必要な資金借入に係る利子補給等を行うものです。

その他の議案の説明

 続きまして,その他の議案の主なものについて申し上げます。

 甲第60号議案は,住民基本台帳法施行令の一部改正に伴い,印鑑登録において旧氏を使用する印鑑の登録を可能とする等のものです。

 甲第61号,甲第63号及び甲第68号議案は,成年後見制度の利用の促進に関する法律の制定に伴い,それぞれ住民基本台帳事務の取扱いに係る支援措置の申出人者の要件,岡山市心身障害者扶養共済制度の年金管理者の要件及び埋立行為等の許可の基準を改めるものです。

 甲第64号議案は,岡山市立放課後児童クラブを設置するものです。

 甲第65号議案は,放課後児童支援員の資格要件の経過措置を延長する等のものです。

 甲第67号議案は,岡山市造山古墳ビジターセンターを設置するものです。

 甲第70号議案は,道路の管理瑕疵による事故について,相手方と和解し,及び損害賠償の額を定めるものです。

 甲第89号議案は,岡山市千種認定こども園園舎改築工事について,甲第90号議案は,市道藤田浦安南町線橋梁上部製作架設工事について,それぞれ請負契約を締結するものです。

 諮問第2号は,岡山電気軌道株式会社が行った軌道敷設の特許申請について,中国運輸局長から道路管理者の意見を求められたので,市議会の意見を求めるものです。

 以上で提案理由の説明を終わります。

 よろしくご審議の上,議決を賜りますようお願い申し上げます

市長提案理由説明要旨

 ただいま上程になりました報告についてご説明申し上げます。

 報第14号は,地方独立行政法人岡山市立総合医療センターの平成30年度の業務実績に関する評価結果について報告するものです。

 報第15号から報第21号までは,いずれも平成30年度に放棄した債権について報告するものです。

 報第22号及び報第23号は市有自動車の事故について,報第28号は私有自動車の破損について,それぞれ相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

 報第24号から報第26号まではリース公用車の事故について,報第27号は市有自動車の事故について,それぞれ賠償額を決定したものです。

 報第29号から報第31号までは道路の管理瑕疵による事故について,それぞれ相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

 報第32号は,訴訟手続により市営住宅退去明渡し等の債務の履行を請求することを決定したものです。

 なにとぞよろしくお願いいたします。

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