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令和元年6月提案理由

[2019年6月7日]

ID:15158

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令和元年6月定例市議会に提出した議案に対する市長提案理由説明要旨

先の2月定例市議会において,市政運営に関する所信を申し上げたところではございますが,平成から令和となり,また,新たに議員となられた皆様もおられますので,令和元年度補正予算案並びに関係諸議案のご審議をお願いするに当たり,改めて所信の一端を申し上げ,議員の皆様をはじめ,広く市民の皆様方のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに

新たな時代の幕開けとなる令和元年は,岡山市におきましても市制施行130周年,政令指定都市移行10周年という大きな節目の年にあたります。
私は,市長就任以来,目指す未来の姿をお示しし,その実現に向けて,「住みやすさ」「力強さ」「安全・安心」の3つの視点を大切に,誠実かつ積極的に市政運営に取り組むとともに,政令指定都市として,圏域全体の発展をリードし,魅力と活力あふれる都市づくりに力を注いでまいりました。
その間に,連携中枢都市圏の形成や,国の中枢中核都市への選定など,中四国地方における岡山市の拠点性が高まるとともに,民間投資の動きが活発になるなど,岡山の経済にも力強さが見られるようになってまいりました。
一方で,国内外の状況を見ますと,不安定さを増す世界情勢や,5月の政府の月例経済報告では,「景気は,輸出や生産の弱さが続いているものの,緩やかに回復している」と下方修正されるなど,先行きに不透明さが漂う中で,岡山市におきましても,さらなる少子高齢化が進展し,また,昨年は,気候変動の影響により,かつてないほどの豪雨災害に見舞われるなど,従来の経験則が通用せず,これまでの延長線上に答えを見出しづらい時代が到来しています。
このような中,国連が2015年に示したSDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けて,企業や大学,各種団体など多様な主体が動き始めており,本市におきましても昨年,SDGs未来都市に選定され,健康,生涯活躍等を通じた持続可能なまちづくりに取り組んでいるところです。
私は,これからの岡山市のまちづくりを進める上でSDGsは重要な視点であると考えております。岡山市が,先人から引き継いだ固有の魅力や特性を生かし,未来に向けて発展し続けられるよう,施策相互の関連性を意識しつつ,多様な主体との適切な役割分担の下,オール岡山市で取り組むことにより,都市の総合力を高めていく必要があると考えております。
「汝,何のためにそこにありや」
これは,読売新聞東京本社特別編集委員・橋本五郎氏がよく口にされる言葉であり,私の好きな言葉でもあります。
先の見通しにくい時代であるからこそ,先人のたゆまぬ努力の上に築かれた歴史を継承し,この時代において為すべきことを自らに問いかけながら行動し,より豊かな社会を後世に引き継いでいくことが,先人からバトンを引き継いだ私たちに課せられた責務であるとの思いを新たに致したところです。
改めて,市民並びに市議会の皆様方の一層のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

それでは,現在の進捗を中心に,個別の施策についてご説明してまいります。

魅力と活力あふれるまちづくり

都市の持続的な発展には,地域の魅力と活力を高めることが重要となります。このため,戦略的な産業振興による力強い地域経済の実現,新たな文化の創造・発信,中山間・周辺地域の活性化など様々な取組を進めてまいります。

企業立地につきましては,企業ニーズの把握に努めながら,本社や中四国支店の立地支援など制度の拡充を続け,誘致企業数は順調に増加しております。空港南産業団地につきましては,先月17日までに3区画の公募に対し5社からの応募があり,今後は本市の産業振興につながる企業の選定を県とともに行ってまいります。
また,創業・起業を志す方々を支援するため,岡山市と民間事業者等で運営する「おかやま・スタートアップ支援拠点(仮称)」を8月に開設する予定であり,岡山市の開業率を高め,地域経済の新たな担い手を創出してまいります。
そして国内外からの交流人口の拡大に向けて,昨年5月に日本遺産に認定された古代吉備の遺産群や,岡山城,後楽園など,岡山固有の歴史・文化の魅力をいかした観光の振興を進めるとともに,積極的なコンベンション誘致を行ってまいります。

文化・芸術の力を生かした魅力と賑わいづくりとしましては,今秋開催する現代アートの国際展「岡山芸術交流2019」の成功に向けて,瀬戸内国際芸術祭と連携しながら着実に準備を進めるとともに,岡山芸術創造劇場(仮称)の令和4年秋頃のオープンを目指した整備を進めてまいります。

中山間・周辺地域の振興につきましては,引き続き,新市建設計画等に基づくハード事業を進めるほか,有害鳥獣による農作物等の被害の軽減対策,生活交通の確保,昨年度制度を創設した地域の未来づくり推進事業等に取り組んでまいります。

また,本年4月の「改正出入国管理法」施行に対応し,岡山市では,先般,外国人総合相談窓口を開設いたしました。今後さらなる増加が見込まれる外国人市民への相談や情報提供を一元的に行ってまいります。

子育て環境の充実と女性が輝くまちづくり

女性が幅広い分野で活躍できる社会づくりは,誰もが多様な生き方を選択できる,より豊かで活力ある社会の実現につながります。引き続き,女性が輝くまちづくりの推進と子育て環境の充実に取り組んでまいります。

待機児童につきましては,定義を見直した平成28年度以降,その解消を最重要課題の一つとして取り組んでまいりました。今年4月1日時点の保育の受け皿の合計は18,967人となり,入園申し込みの18,284人を上回ることができました。
しかし,保育士不足等により,計画通りの受入れが進まず,今年4月1日の待機児童数は,昨年の551人から353人へと改善したものの,目標である待機児童ゼロに向けては,無償化の影響もあり,さらなる取組が必要な状況です。
今年度末には,「岡山市子ども・子育て支援プラン並びに支援事業計画」を改定することとしており,昨年度実施したアンケート結果等を踏まえて整理を行い,議論を進めてまいります。
さらに,市立幼保連携型認定こども園の整備と民営化の推進につきましては,今秋を目途に,方針や進め方について必要な見直しを行ってまいります。

放課後児童クラブにつきましては,4月に,サービス内容,利用料金等を平準化し,運営を一元化するための統一ルールを作成したところであり,7月から平津小学校児童クラブにおいて実験的な運営を開始いたします。来年度からは,統一ルールを受け入れていただけるクラブを岡山市ふれあい公社で一括運営する予定としております。

学校教育につきましては,百年先を見据えて,未来を担う子どもが将来活躍する素地を育めるよう,教育委員会の強いリーダーシップの下,全ての学校・教職員が「岡山市教育大綱」に掲げた目標達成に向けて取り組んでいるところです。
また,子どもの貧困や虐待につきましても,学校,家庭,地域,関係機関等と連携を密にしながら,困難を抱える子どもと保護者を支援し,全ての子どもが夢と希望を持って成長していくことのできる社会を目指してまいります。

G20岡山保険大臣会合を契機とした健康寿命の延伸

10月に開催されるG20岡山保健大臣会合まで,残り4カ月余りとなりました。同会合の岡山での開催を,保健・医療分野のさらなる発展や健康寿命の延伸に繋げることが重要であると考えております。
本年3月には,保健・医療,経済,市民団体等の皆様と設立した,G20岡山保健大臣会合支援推進協議会において,岡山の保健・医療の目指す将来像である「Positive Health Okayama」の骨子がまとめられたところです。
その特徴は,疾病の予防・改善の重要性が高まる一方で,老いや認知症など完全な治癒が困難な課題を抱える人が増えている状況を踏まえ,健康の概念を従来の病気もなく健康に暮らせる「無病息災」という考え方にとどまらず,病気や課題を抱えていても,生きがいや目標を持ってその人らしく生活できる,いわば「有病息災」という考え方にまで拡げている点にあります。そして,この新しい「健康」を目指して,市民,保健・医療関係者や行政はもとより,企業も巻き込んで,地域全体でサポートする仕組みをつくり,各自で実践していくこととしております。
今後,開催気運の醸成や国内外への魅力発信,会合に関係して本市を訪れる方々の受入準備等に努めるとともに,この「Positive Health Okayama」の考え方を深化,浸透させてまいりたいと考えております。

持続可能な公共交通ネットワークの構築

人口構造の変化等により,鉄道やバス等の公共交通を取り巻く環境が厳しさを増す中で,市民の自立した生活に欠かせない移動手段である公共交通を将来にわたり持続可能なものとしていく必要があります。そのためには,誰もが安全・快適に使えるよう,公共交通ネットワークを再構築していかなければなりません。

地域の公共交通の将来像や方向性を示す「地域公共交通網形成計画」につきましては,協議会において,利便性の向上と経営安定化の両方の視点から協議を重ねてまいりました。4月に開催した第3回協議会では,幹線と枝線の再編,結節機能の強化,競合路線でのダイヤ調整などの「ネットワークの再編案」について,事業者提供のデータから作成した案を提示し,基本的な方向性について了解をいただいたところです。
今後は,さらに議論を重ね,できるだけ早い時期に計画を取りまとめてまいります。

桃太郎線のLRT化につきましては,現在,総社市及びJR西日本とともに,基本計画の取りまとめに向けて,新駅の設置,運行計画,併用軌道区間等について検討しているところです。

路面電車のJR岡山駅前広場への乗り入れにつきましては,観光客を含めた利用者の利便性を高め,中心市街地の回遊性向上に寄与するものであり,先般,都市計画決定の手続きを終えたところです。乗り入れ後の広場のデザインにつきましては,後楽園をイメージしたものに決定したところであり,今後は詳細設計に着手し,令和4年度中の完成を目指して整備を進めてまいります。

災害に強く安全・安心な岡山の実現

岡山市に大きな被害をもたらした昨年の7月豪雨災害の発生から,来月で一年を迎えます。
「安全・安心」は,まちの「住みやすさ」「力強さ」を高めていく上で基盤となるものと考えております。また,気候変動の影響により,今後も短時間強雨等が頻発し水害リスクが高まることが予測される中,今回の災害を教訓とし,災害に強く安全・安心なまち岡山の実現に向け,最重点で取り組んでまいります。

まず,災害発生時に最も大切となる自助・共助を強化するため,今年度から,単位町内会による自主防災組織の結成率を100%とするべく,新たな支援メニューを設けて結成を促進しており,今月中を目途に全ての連合町内会に対して説明会を開催することとしております。
また,避難すべき地域の情報が市民により明確に伝わるよう,これまでの小学校区単位から町名単位での発令に変更いたします。併せて,これまで区単位であったハザードマップにつきまして,新たに小学校区単位で作成し,土砂災害,洪水,津波という災害の種別ごとの避難場所をわかりやすく記載して,全戸配布してまいります。
浸水対策では,特に大きな内水被害のあった笹ヶ瀬川右岸地域へのポンプ場整備等を進めるほか,排水機場の点検強化等により,万全の備えを行ってまいります。
なお,河川氾濫により甚大な被害を引き起こした砂川については,県が,決壊箇所の築堤を終え,再度災害の防止に向けて改良復旧や堤防強化などの事業を進めているところです。
このほか,各分野に山積する諸課題に適切に対応していくため,市政全般に目を配り,財政運営の健全性を維持しながら,しっかりと取り組んでまいります。

令和元年度補正予算の概要

それでは,甲第4号議案及び甲第5号議案の補正予算の概要について申し上げます。
補正額は,一般会計で27億9,700万円余の増額,事業会計で1億7,800万円の増額となっております。補正に要する一般財源については,平成30年度決算により生ずる見込みの剰余金で対応します。

主な内容としましては,国庫支出金の決定を受けて,岡山西部総合公園(仮称)整備事業,消防団災害活動用装備品整備事業,岡東ポンプ場長寿命化事業等を進めるものです。
また,平成30年7月豪雨災害で被災した農業施設及び土木施設について,復旧事業を行います。

その他の議案

続きまして,その他の議案の主なものについて申し上げます。

甲第8号議案は,地方公務員法及び地方自治法の一部改正に伴い,会計年度任用職員等の給与等に関し必要な事項を定める等のものです。

甲第9号議案は,地方税法等の一部改正に伴い,都道府県等に対する寄附金に係る個人市民税の寄附金税額控除における指定制度の導入,軽自動車税の特例措置の見直し等を行うものです。

甲第10号議案は,岡山市災害弔慰金等支給審査会を設置するものです。

甲第13号議案は,福田緑道を設置するとともに,岡山市総合文化体育館の電灯の使用料の額及び利用料金の額の範囲を改めるものです。

甲第14号議案は,建築基準法の一部改正に伴い,建築の許可等の申請に対する審査手数料の額を定めるものです。

甲第16号議案は,地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部改正に伴い,消防法に基づく危険物の貯蔵所の設置許可申請に対する審査の手数料の額を改める等のものです。

甲第17号議案は,住宅用防災機器の設置及び維持に関する条例の制定に関する基準を定める省令の一部改正に伴い,住宅用防災機器の設置に関する基準を改める等のものです。

甲第18号議案は,水道法の一部改正に伴い,指定給水装置工事事業者登録更新手数料の額を定めるものです。

甲第20号議案は,新産業ゾーン企業団地施設用地を売り払うものです。

甲第21号議案は,道路の管理瑕疵による事故について,相手方と和解し,及び損害賠償の額を定めるものです。

甲第22号議案は,リース公用車の事故について,損害賠償の額を定めるものです。

甲第24号議案は,岡山県市町村総合事務組合を組織する地方公共団体の数を増減させ,岡山県市町村総合事務組合規約の一部を変更するものです。以上で提案理由の説明を終わります。よろしくご審議の上,議決を賜りますようお願い申し上げます。

報告に対する市長説明要旨

ただいま上程になりました報告についてご説明申し上げます。

報第5号から報第9号までは,いずれも平成30年度の繰越明許費繰越計算書,継続費繰越計算書又は予算繰越計算書で,令和元年度に繰り越して執行するため,その内容について報告するものです。

報第10号は,リース公用車の事故について,賠償額を決定したものです。

報第11号は,市営住宅の不法占有について,連帯保証人である相手方と和解をすることを決定したものです。なにとぞよろしくお願いいたします。

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