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平成28年11月提案理由

[2016年11月28日]

ID:15095

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平成28年11月定例市議会に提出した議案に対する市長提案理由説明要旨

平成28年度補正予算案並びに関係諸議案のご審議をお願いするに当たり,その大要と市政の動向等について申し上げ,市民並びに市議会の皆様方にご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに

最近の我が国の経済状況を見ますと,政府の月例経済報告が「このところ弱さもみられるが,緩やかな回復基調が続いている」とする景気判断を9か月連続して維持し,地域経済についても,日本銀行岡山支店が「基調的には緩やかな回復を続けている」とし,ほぼ同様の判断となっています。
そうした中,国会においては,去る10月11日,既に閣議決定されていた「未来への投資を実現する経済対策」を実施するための経費追加を主な内容とする平成28年度第2次補正予算が成立しましたが,政府におかれては,同予算の迅速かつ円滑な執行により,需要を喚起するとともに,民需主導の持続的な経済成長と一億総活躍社会の着実な実現につなげていただくことを期待しております。岡山市としましても,国の動きに積極的に呼応し,同予算の効果的な活用を図りたいと考えており,所要の議案を今議会にお諮りしております。

新たな総合計画の策定

将来を見据えた市政の羅針盤となる新たな総合計画につきましては,今年度,長期構想の実現に向けた具体的な施策をお示しする前期中期計画の策定に向けて,基本政策審議会において3回にわたってご意見をいただくとともに,市議会におけるご議論を踏まえながら検討を進め,このたび素案を取りまとめたところです。
今後におきましても,引き続き,市議会でご議論をいただきますとともに,パブリックコメントの実施などにより,広く市民の皆様からもご意見をいただいた上で,来年の2月定例市議会へ議案として提出できるように,しっかりと取り組んでまいります。

地方創生

10月26日公表の平成27年国勢調査の確定値によれば,大正9年の調査開始以来,我が国の人口が初めて減少に転じました。近い将来,人口減少期に突入することが見込まれる岡山市においても,生産年齢人口減少などによる地域経済の規模縮小や社会生活サービスの低下がさらなる人口流出を誘発するという悪循環を回避するため,地方創生に向けた取組は,ますますその重要性を増しているところです。
その取組の一つである「岡山で働きたい!」企業の魅力“創出・発信・発見”プロジェクトが11月25日に地方創生推進交付金の交付対象事業として採択の運びとなりました。今後は,同交付金の効果的な活用にも努めながら,ヘルスケア産業の創出・育成事業の本格展開を中心に,ワークライフバランスや健康経営の推進による市内企業の魅力向上,インターンシップ関連事業等の実施による市内企業への若者の雇用推進を一体的かつ有機的に進めてまいりたいと考えております。
また,同交付金の交付対象事業として,真庭市・吉備中央町と連携して進めている岡山型ヘルスツーリズム拠点化事業の一環として,吉備中央町長とともに,11月15日から17日までの日程で,マレーシアのクアラルンプール及びインドネシアのジャカルタに赴き,トップセールスを行ってまいりました。
15日にはクアラルンプール,17日にはジャカルタにおいて,それぞれ観光セミナーを開催し,岡山市・真庭市・吉備中央町の観光スポットやムスリム観光客の受入体制などを紹介しました。
このほか,15日には,クアラルンプールの現地旅行会社との間で,具体的な送客数の目標値に関する覚書を締結し,岡山への観光ツアー商品造成を確約いただいたほか,16日には,マレーシアの国営放送局の情報テレビ番組に生出演し,岡山のPRを行うなど,効果的なプロモーション活動を行うことができたものと考えております。
なお,今年12月及び来年1月には,マレーシア・インドネシアの旅行会社やメディア関係者らを招請する岡山視察ツアーの実施を予定しているところであり,引き続き,ムスリム観光客の誘致及び受入体制の整備を進めてまいります。

まちの賑わいづくり

この秋,岡山市では大規模なコンベンションが相次いで開催されました。10月6日に約1,800人が参加して始まった全国都市問題会議を皮切りとして,その翌々週には,海外の方を含む約500人が参加した日中韓3か国地方政府交流会議と約1,200人が参加した介護保険推進全国サミットが連続して行われ,国内外から多くの方々が岡山市を訪れました。
いずれも成功裡に終えることができ,まちの活性化や賑わいづくりに寄与するとともに,国内外に向けて岡山の歴史・文化や観光資源の魅力を伝える良い機会になったのではないかと感じており,今後におきましても,積極的にコンベンション誘致に取り組んでまいりたいと考えております。
これらのコンベンションの開催とほぼ同時期の10月9日から始まった岡山芸術交流につきましては,昨日をもって開催期間が終了しましたが、当初の目標を大きく上回る延べ20万人を超える来場者数を記録しました。
開催期間中は,岡山の街中にアートがあふれ,来場された方々は,思い思いに会場を巡り,アートと街歩きを楽しんでおられるように感じました。中でも,多くの子ども達が作品に接し,大人が思いつかないような鋭い視点で鑑賞していたことは,できるだけ多くの子ども達にこの展覧会を観てもらい,何かを感じ取ってもらえればと考えていた私にとっては,大変嬉しい驚きでした。
「子どもは誰でも芸術家だ。問題は,大人になっても芸術家でいられるかどうかだ。」20世紀最大の芸術家といわれるピカソの言葉です。これは,子ども達の芸術に対する豊かな感受性を示唆する言葉ですが,この展覧会を通して,子ども達が持つみずみずしい感性を大いに刺激することができたのではないかと喜んでいるところです。
また,岡山城を中心とする歴史・文化ゾーンの伝統的な趣のある空間と現代アートが融合したこの展覧会を国内外から訪れた多くの方に観ていただけたことは,岡山の恵まれた歴史・文化資産の魅力をいかした新たな文化の創造・発信に向けて,大きく飛躍するための第一歩になったものと考えております。
「ただ経済の街だけでは駄目。文化の香りがする街でないと,内外から人が集まってこない。」これは,経済同友会理事などの要職を歴任し,森ビル株式会社の会長として多くのまちづくりを手掛けた森稔の言葉ですが,「経済・交流都市」を将来都市像に掲げる岡山市としましては,地域経済の活性化に向けた取組をさらに推し進めるとともに,今後とも,文化芸術の持つ力をいかしながら,岡山の新たな魅力を創出し,国内外に発信することにより,多くの人が訪れ,交流するまちづくりを進めてまいります。

11月13日(日曜日)に開催されたおかやまマラソンの第2回大会は,第1回大会を上回る約1万6,000人のランナーを市内外からお迎えし,大盛況のうちに終えることができました。ランナーを支える約4,700人のボランティアや沿道からご声援いただいた約16万8,000人の観客の皆様,ご協賛いただいた企業・団体や沿道の町内会をはじめとする関係者の皆様のご理解とご協力に対し,この場をお借りして心から感謝を申し上げます。
詳細については現在分析中ですが,前回との比較では,ボランティアが約400人増,沿道でご声援いただいた観客が約3万4,000人増となっており,市民の間に,何らかの形でこの大会に参加しようとする動きが広がりつつあるのではないかと感じているところです。
次回以降につきましても,前回及び今回の大会についての検証結果を踏まえた上で,より多くの方に楽しんでいただける大会となるよう,引き続き,さらなる改善を図ってまいりたいと考えております。

生活交通の確保

人口減少や高齢化が進展する中,公共交通利用が不便な地域において,市民生活の質を維持するためには,日常生活に必要な移動手段の確保が重要な課題となります。
地域の方々とともに検討を進めてきた灘崎町迫川地区における新たな生活交通の導入につきましては,乗車予約があった場合に,決まった路線・運賃・時刻で旅客輸送する「デマンド型乗合タクシー」の試験運行を11月18日から開始いたしました。
この試験運行を平成29年度末まで続け,その間に得られた成果や課題を踏まえつつ,運営主体である地域の方々や運行事業者とともに,平成30年4月以降の本格運行に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。

次世代育成の推進

人口減少社会にあって,都市の活力を維持するためには,子育て環境の整備や教育の充実を図り,妊娠,出産,子育てを希望するすべての人に,岡山市が安心して子どもを生み育てることができるまちであると実感してもらうことで,若者や子育て世代の移住や定着を促すことが重要であると考えております。
子育て環境の整備に関し,焦眉の課題となっている待機児童対策につきましては,来年4月までに800人以上の新たな受け皿を確保すべく,私立保育園や小規模保育事業等の整備のほか,幼稚園の空き教室を活用した一時預かり事業などについて,鋭意準備を進めているところです。
また,子育て世代の負担軽減につきましては,先般,今年4月に遡及して実施した多子世帯に係る保育料等の負担軽減に加えて,新たに保育料全体の見直しを行いたいと考えております。このたびの見直しは,すべての階層において新たな負担増を行わないことを前提としながら,保育料全体のバランスを考慮し,負担感が大きいと思われる所得の低い階層を中心に保育料を減額するものであり,来年4月からの実施に向けて,所要の議案を今議会にお諮りしております。

来年4月からの制度改正で,現在県が有している岡山市立の小中学校の学級編成基準や教員の定数,勤務条件等を定める権限が政令指定都市である岡山市に移譲されることにより,岡山市単独で,地域や学校の特色,課題等に応じた柔軟な学級編成や教職員配置が可能になるとともに,岡山市独自に教員の採用数を定め,年齢構成の均衡も図りながら,長期的な視点に立った計画的な採用ができるようになり,優秀な教員の確保・育成に向けた取組を進めやすくなります。
今後におきましても,こうした新たな権限を効果的に活用しながら,岡山市が現在抱えている学力向上や問題行動等の課題解決に向けて,しっかりと取り組んでまいります。
なお,今回の制度改正に伴って整備が必要となる勤務条件等に関する条例につきましては,できるだけ速やかに議案を調製し,今議会にも追加提案したいと考えております。

平成28年度補正予算の概要

それでは,甲第224号議案から甲第228号議案までの補正予算の概要について申し上げます。
補正額は,一般会計で89億5,300万円余,特別会計で2億5,100万円余,事業会計で2億3,100万円余の増額を行い,合わせて94億3,600万円余の増額となっております。補正に要する一般財源につきましては,平成27年度決算に伴う剰余金で対応します。

主な内容といたしましては,国庫支出金の決定を受けて,道路,下水道等の市民生活に密着した社会資本整備や臨時福祉給付金の給付を行うほか,校舎耐震化の完了を早めるため,小・中学校等の耐震改修を前倒して実施します。

このほか,新たな認定こども園を整備するための調査・設計,8月の豪雨及び9月の台風により被害を受けた農地や農業用施設の災害復旧等を行います。

その他の議案の説明

続きまして,その他の議案の主なものについて申し上げます。

甲第230号議案は,岡山市灘崎コミュニティハウス及び岡山市迫川コミュニティハウスを設置する等のものです。

甲第235号議案は,駅元町北自転車駐車場を有料自転車駐車場として設置するものです。

甲第236号議案はリース公用車の事故について,甲第237号議案は下水道施設の管理瑕疵による事故について,それぞれ賠償額を決定するものです。

甲第238号議案から甲第240号議案までは,岡山市御津保健福祉ステーションほか2施設について,いずれも指定管理者の指定を行うものです。

甲第241号議案は,土地改良事業(区画整理)の施行に伴い,事業実施区域内の小字の区域・名称を変更するものです。

甲第242号議案は,当せん金付証票の発売に関し,平成29年度の発売限度額を定めるものです。

甲第271号議案は,岡山市立甲浦幼稚園・保育園園舎改築工事について,請負契約を締結するものです。

以上で提案理由の説明を終わります。

よろしくご審議の上,議決を賜りますようお願い申し上げます。

報告に対する市長説明要旨

ただいま上程になりました報告についてご説明申し上げます。

報第43号は事業用定期借地権設定契約の瑕疵担保責任について,報第44号はリース公用車の事故について,報第45号及び報第46号は私有自動車の破損について,それぞれ相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

報第47号及び報第48号はリース公用車の事故について,報第49号及び報第50号は市有自動車の事故について,それぞれ賠償額を決定したものです。

報第51号から報第54号までは,道路の管理瑕疵による事故について,それぞれ相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

報第55号は,市営住宅の家賃の滞納等について,相手方と民事訴訟法第275条の規定による和解をすることを決定したものです。

なにとぞよろしくお願いいたします。

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