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平成28年6月提案理由

[2016年6月10日]

ID:15078

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平成28年6月定例市議会に提出した議案に対する市長提案理由説明要旨

平成28年度補正予算案並びに関係諸議案のご審議をお願いするに当たり,その大要と市政の動向等について申し上げ,市民並びに市議会の皆様方にご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに

最近の我が国の経済状況を見ますと,政府の月例経済報告が「景気は,このところ弱さもみられるが,緩やかな回復基調が続いている。」とし,景気判断を維持する一方で,地域経済については,日本銀行岡山支店が5月の金融経済月報において,県内主要製造業の生産の減少に言及するとともに,景気判断を引き下げており,三菱自動車工業株式会社の自動車生産停止の影響が懸念されるところです。
岡山市としましても,市内における経済活動への悪影響をできるだけ少なくするため,市内の同社関連企業に向けた相談窓口の設置や金融支援の拡充等を行うこととし,所要の議案を今議会にお諮りしております。

熊本地震への対応等

次に,平成28年熊本地震に係る岡山市の対応について申し上げます。
地震その他の大規模自然災害が発生した場合,国による支援が必要なことは言うまでもありませんが,被災自治体が直面する困難に深く思いを致し,被災された方々に寄り添った支援をきめ細かく行うことができるのは,やはり同じ役割を担う仲間である私たち自治体です。
こうした考え方の下,今回の地震発生に際しても,直ちに緊急消防援助隊を派遣したほか,政令指定都市市長会等と緊密に連携しながら,益城町への保健師派遣をはじめ,熊本市内における避難所運営支援や住宅罹災証明書発行業務,給水活動や家庭ごみ収集・運搬作業などで,延べ約630人の職員を派遣するとともに,支援物資の提供や災害見舞金の支出,市営住宅での被災者受入れ等を行っております。これらの関係経費については,所要の議案を今議会にお諮りしておりますが,今後につきましても,要請に応じ,できる限りの支援を行いたいと考えており,皆様方の一層のご理解とご協力をお願いする次第です。

今回の地震では,道路・橋梁などのハード整備に加え,自宅の耐震化,家具の転倒防止といった防災意識の向上や災害に備える地域の体制づくりなどの重要性が改めて明らかになりましたが,こうした課題も踏まえた上で,現在取り組んでいる国土強靭化地域計画の策定手続を進め,平時から大規模自然災害等への備えを総合的かつ計画的に進めていく所存です。

また,地震と同様に大規模自然災害を引き起こす可能性のある台風や豪雨などによる水害への対策も重要であると考えております。そうした水害のうち,堤防の決壊等による洪水については,これまでも洪水ハザードマップの作成等の対策を行ってきたところですが,近年全国的に頻発する豪雨によって,下水道施設や用水路で排水しきれなくなった雨水による道路や住宅地の浸水,いわゆる内水による浸水被害も増えており,その対策の必要性が高まっています。
そうした状況を受けて,先般,内水ハザードマップを作成し,内水による浸水想定区域を明らかにしたところですが,今後とも雨水幹線やポンプ場などのハード整備と併せて,総合的な浸水対策に取り組んでまいります。

地方創生

国・地方を挙げて,地方創生に向けた取組が本格的な実行段階に入る中,今年度,新たに地方創生推進交付金等の制度が創設されました。岡山市としましても,そうした動きに積極的に呼応すべく,連携中枢都市圏形成に一緒に取り組んでいる真庭市・吉備中央町とともに,同交付金の活用を図り,東南アジア方面からの観光客受入体制整備と地域観光資源等を組み合わせた岡山型ヘルスツーリズム拠点化事業(仮称)を行うこととし,所要の議案を今議会にお諮りしております。
また,昨年度末に交付決定を受けた地方創生加速化交付金を活用するヘルスケア産業創出・育成事業については,去る5月27日,ヘルスケア産業分野に事業意欲を持つ企業等を会員とする岡山ヘルスケア産業連携協議会を設立したところですが,今後,大学,商工団体,金融機関等からのご支援もいただきながら,新しい事業の創出・育成を図ってまいりたいと考えております。

子育て環境の整備

岡山市における保育園,認定こども園等への入園申込者数は,今年4月1日現在,過去最多の16,318人となり,昨年4月より500人以上の定員増を行ったにもかかわらず,未入園児童の数は1,343人,そのうち待機児童の数は729人となっています。特に,待機児童数が昨年度の134人から大幅に増加していますが,その主な要因は,待機児童の定義を見直したことにあります。これまでの岡山市は,自宅から30分未満の距離に利用可能な園がある未入園児童については,自宅から園と勤務地が違う方向にあるなど,現実的には通園が困難な場合であっても,待機児童に含めていませんでした。しかしながら,こうした取扱いは,実際の市民感覚からかけ離れているのではないかと考えるに至り,今年度から,第3希望の園まで入園調整しても入園できない児童をすべて待機児童とする見直しを行ったところです。
「過ちて改めざる,是を過ちという。」過ちに気づいていながら改めないことが本当の過ちであるという論語の言葉です。
これまでの取扱いが明らかな「過ち」とまでは言えないにしても,市民生活の実態からかい離していたことを率直に認め,待機児童の定義を見直した結果,今回の729人という具体的な政策目標となる数字が浮かび上がってきました。まずは,来年4月までに800人以上の新たな受け皿を確保するべく,私立保育園の整備や地域型保育事業の拡大等に取り組むとともに,希望する人すべてが安心して子どもを生み育てることができる社会の実現を目指し,保育環境のさらなる整備・充実に全力を尽くしてまいりたいと考えております。

新たな受け皿確保とともに大きな課題となっている保育士の確保につきましては,引き続き,潜在保育士の掘起しや保育士の処遇改善に取り組むとともに,応急的・時限的な対応として,国が示している保育士配置の弾力化運用を行うこととし,所要の議案を今議会にお諮りしております。

多子世帯等に係る経済的負担の軽減につきましては,保育料全体の見直しについて,来年4月の実施に向けた検討を進めるとともに,国の制度変更及び県予算の活用による多子世帯に係る保育料等の負担軽減を今年4月に遡及して実施することとし,所要の議案を今議会にお諮りしております。

交通ネットワークの充実

高齢化や人口減少が進展する状況下にあっても,生活機能や都市の活力を維持するには,高齢者や市外から訪れる観光客等の交通の利便性を高めることが重要であると考えており,公共交通を中心とする交通ネットワークの充実を図ってまいります。
吉備線LRT化につきましては,これまで岡山市・総社市・JR西日本の三者で,事業費の精査,役割分担及び費用負担について,協議・検討を進めてまいりましたが,それぞれの主張や課題が明らかになったことを受けて,去る5月24日,総社市長,JR西日本岡山支社長との三者会議を開催し,LRT化の意義や課題認識,今後の進め方などに関して,具体的な意見交換を行いました。今後,事業費の試算についてさらに精度を上げつつ,役割分担及び費用負担のあり方に関して,合意点を見出していくことを相互に確認したところであり,来年度中にも一定の目処を立てるべく,引き続き,議論を進めてまいりたいと考えております。

路面電車の岡山駅前広場乗入れにつきましては,昨年度,市の計画案としてお示しした平面乗入れ案について,地元町内会及び商店街関係者への説明会を実施してまいりましたが,今後,まちづくりの専門家や地元の方々などのご参加を得て,調査検討会の体制を拡充するとともに,引き続き,市民の皆様のご意見をお聴きしながら,駅前広場のあり方に関する基本計画案を取りまとめてまいりたいと考えております。

新しい文化芸術施設の整備

新しい文化芸術施設の整備につきましては,昨年7月,千日前地区市街地再開発事業予定地を立地場所とすることを表明し,今年5月末時点の同再開発事業への同意状況等を勘案して,最終的に同地での施設整備の可否を判断することとしておりましたが,5月末に千日前地区市街地再開発準備組合から同意状況等について報告を受け,その内容及び事実関係を確認した結果,予定どおり,同地において施設整備を行うことを決定いたしました。
新しい文化芸術施設は,誰もが気軽に立ち寄り,憩うことができ,演劇や音楽などの創作・表現活動にも活用できる,より魅力的な施設にしたいと考えており,今後,施設整備に関する基本計画を早期に策定し,その内容を同再開発事業の計画にしっかりと反映させながら,都心1キロメートルスクエアの南東角における新たな賑わいの拠点を創出してまいります。

コンベンション誘致の推進

岡山市の持つ優れた立地条件や歴史・文化等の固有資源をいかして,多くの人を呼び込み,交流を促進することで地域の活性化につなげていきたいと考えており,コンベンション誘致にも積極的に取り組んでいるところです。
そうした中,先般,全国規模のコンベンションの開催が相次いで決まりました。来年6月に開催予定の「第12回食育推進全国大会」は,全国の自治体や農林漁業団体等による食品や食に関係する製品等の展示会のほか,食育に関するシンポジウム等を行うもので,県外からの参加者を延べ約2000人,各種ステージ等関連イベントを含めた来場者を延べ約2万人と見込んでいます。また,来年7月に瀬戸内市と共同で開催予定の「第20回北前船寄港地フォーラム」は,全国各地のかつての寄港地同士の経済的・文化的な交流による地域の活性化を目的とするものであり,歴代の開催地などからの参加者を400人から600人程度と見込んでいます。
まちの賑わいづくりや経済活性化に大いに寄与してくれることを期待するとともに,これらの機会をいかし,全国各地からの参加者等に向けて,岡山の歴史・文化や観光資源の魅力を発信してまいりたいと考えております。

国際交流の推進

去る4月20日から22日までの間,岡山市公式訪問団の団長として,岡山市民友好訪中団とともに,洛陽市を訪れ,鮑常勇市長並びに李少敏市人民代表大会常務委員会主任を表敬訪問いたしました。
滞在中には,友好都市締結35周年記念事業である「日中民族音楽演奏会」が盛大に行われ,岡山市と洛陽市の伝統音楽演奏家が交流することで,両市民の友好をさらに深めることができたのではないかと考えております。

次に,5月5日から7日までの間,岡山市民友好親善訪韓団の団長として富川市を訪れ,金晩洙市長並びに金文鎬市議会議長を表敬訪問いたしました。
滞在中には,「第32回ボクサゴル芸術祭」の開幕式に出席するとともに,同芸術祭を視察する機会がありましたが,市内各所で様々な芸術イベントが行われ,多くの市民でまちが賑わっている様子を拝見しました。

今後におきましても,こうした国際友好交流都市との交流を通じ,岡山市民と各都市・地域の方々との絆を深めるとともに,岡山市の取組や魅力について発信してまいりたいと考えております。

平成28年度補正予算の概要

それでは,甲第113号議案から甲第115号議案までの補正予算の概要について申し上げます。
補正額は,一般会計で4億7,500万円余,特別会計で300万円,事業会計で300万円余の増額を行い,合わせて4億8,100万円余の増額となっております。補正に要する一般財源につきましては,平成27年度決算により生ずる見込みの剰余金で対応します。

主な内容といたしましては,先ほど申し上げました岡山型ヘルスツーリズム拠点化事業(仮称)や多子世帯に係る保育料等の負担軽減,三菱自動車工業株式会社関連企業への金融支援の拡充,熊本地震の被災地に提供した災害用備蓄物資の補充等を行います。

また,国庫支出金の決定を受けて,公園施設長寿命化事業,岡山西部総合公園(仮称)整備事業等を行います。

その他の議案

続きまして,その他の議案の主なものについて申し上げます。

甲第116号議案は,一般財団法人岡山市体育協会の設立に伴い,当該法人を予算の執行に関する市長の調査等の対象となる法人に加えるものです。

甲第117号議案は,岡山市特別職報酬等審議会を設置するものです。

甲第118号議案は,地方税法の一部改正に伴い,法人市民税法人税割の税率の見直し,固定資産税等に係る課税標準の特例措置等について定めるものです。

甲第124号議案は,大福川入第4遊園地を廃止するものです。

甲第125号議案は,建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の施行等に伴い,建築物エネルギー消費性能向上計画等の認定申請手数料等を定めるものです。

甲第126号議案は,道路の管理瑕疵による事故について,相手方と和解し,損害賠償の額を定めるものです。

甲第127号議案は,岡山県市町村総合事務組合を組織する地方公共団体数を減少させ,岡山県市町村総合事務組合規約の一部を変更するものです。

以上で提案理由の説明を終わります。

よろしくご審議の上,ご議決を賜りますようお願い申し上げます。

報告に対する市長説明要旨

ただいま上程になりました報告についてご説明申し上げます。

報第27号から報第30号までは,いずれも平成27年度の繰越明許費繰越計算書,継続費繰越計算書又は予算繰越計算書で,平成28年度に繰り越して執行するため,その内容について報告するものです。

報第31号は,リース公用車の事故について,相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

報第32号は,道路の管理瑕疵による事故について,相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

報第33号は,市営住宅の家賃の滞納等について,相手方と民事訴訟法第275条の規定による和解をすることを決定したものです。

なにとぞよろしくお願いいたします。

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