ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

スマートフォン表示用の情報をスキップ

Language

平成27年9月提案理由

[2015年9月2日]

ID:14995

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

平成27年9月定例市議会に提出した議案に対する市長提案理由説明要旨

平成27年度補正予算並びに関係諸議案のご審議をお願いするに当たり,その大要と市政の動向等について申し上げ,市民並びに市議会の皆様方にご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに

我が国経済は,政府の月例経済報告によれば「このところ改善テンポにばらつきもみられるが,緩やかな回復基調が続いている」とされており,中国経済をはじめとした海外景気の下振れなど,我が国の景気を下押しするリスクや金融資本市場の変動に留意する必要があるものの,今後も緩やかに回復していくことが期待されています。地域経済につきましては,日本銀行岡山支店が「県内景気は緩やかな回復を続けている」とする中,かねて購入申し込みを募っておりました「桃太郎のまち岡山プレミアム付き商品券」は,発行予定総数の39万冊を大きく上回る約64万冊もの購入申し込みをいただきました。その後抽選を行った結果,当選された方々への商品券の引換販売も終わり,すでにその利用が始まっておりますが,この商品券が消費を喚起し,地域経済の活性化につながっていくことを期待しているところです。

政府におかれましては,6月30日に閣議決定された新たな「骨太の方針」において,経済再生と財政健全化の両立を実現するための道筋と併せて,来年度予算編成に向けた基本的考え方を示されました。その中で「地方財政については,国庫支出金等を見直すとともに,地方創生予算への重点化を行うことにより新型交付金を創設・活用し,地方創生の深化を図る。」とするとともに,同日の閣議で決定された「まち・ひと・しごと創生基本方針2015」において,国の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に掲げられた基本目標の達成に向けた施策等について,今後の対応の方向を取りまとめられたところです。

総合戦略の策定

それら2つの閣議決定に基づいて,8月4日に国のまち・ひと・しごと創生本部で決定された「地方創生の深化のための新型交付金の創設等について」によれば,新型交付金は,官民協働や地域間連携といった先駆性のある取組のほか,既存事業の隘路を発見し打開する取組や先駆的・優良事例の横展開などを支援対象とすることとされ,地方の創意工夫による取組が期待されているところです。岡山市といたしましても,そうした趣旨を踏まえた上で,岡山市版の総合戦略において積極的な対応を図ってまいりたいと考えております。
その総合戦略につきましては,先の6月定例市議会において表明いたしましたとおり,10月末までに前倒しして策定することを目指して,アンケートの結果や地方創生市民会議における幅広い分野の方からのご意見などを踏まえて取りまとめた素案を先般お示ししたところです。今後,さらに市議会や市民会議のご意見をお聞きした上で,岡山市の実情に即した総合戦略を策定してまいります。

新たな総合計画の策定

将来を見据えた市政の羅針盤となる新たな総合計画につきましては,長期的なまちづくりの基本理念や将来像を示す長期構想(仮称)の今年度中の策定に向けて,基本政策審議会において,各行政分野にわたり,現状と課題,長期的な方向性についてご議論をいただくなど,鋭意その取組を進めているところです。
また,7月下旬から8月上旬にかけては,市内4か所において幅広く市民を対象とするワークショップを,さらに8月末には若者を対象とするワークショップを開催し,市民や若者の視点から,まちづくりの方向性や課題について話し合っていただきました。
今後,ワークショップでのご意見なども踏まえ,同審議会において長期構想の原案となる答申のとりまとめに向けてご議論をいただくこととしており,引き続き,市議会のご意見をいただきながら,全庁を挙げて取り組んでまいります。

連携中枢都市圏の形成

連携中枢都市圏の形成に向けて,去る8月20日,私を含む圏域8市5町の首長を構成員とする「岡山都市圏連携協議会」を設置し,その第1回目の会議を開催しました。会議では,今後の協議の進め方,作業スケジュール等を確認した後,各市町から提案された連携して取り組む事業について意見交換を行いましたが,広域的な観光や交通,公共施設の相互利用などに関し,多くのアイデアをいただきました。これを皮切りに,来年度の連携協約の締結を目指し,各市町からの提案にさらに磨きを掛け,実りのある事業となるように引き続き協議を進めてまいりたいと考えております。

新しい文化芸術施設の整備

新しい文化芸術施設の整備につきましては,6月定例市議会終了後の7月に3回目の候補地検討会を開催し,立地場所を決定することとしておりましたが,候補地検討会や市議会におけるご意見等も踏まえ,「まちづくり」「施設の機能」「事業の実現性」「コスト・財政負担」などの視点から,3つの候補地について比較検討を行った結果,去る7月16日,千日前地区市街地再開発事業の予定地を立地場所とすることを決定いたしました。ただし,平成28年5月の時点において,同再開発事業への権利者の同意率の状況等を勘案し,千日前地区での施設整備の実現可能性について再度検証することとしています。
今後は,施設整備の基本計画策定に向けて,外部有識者からのご意見もお聞きしながら検討を進めてまいりますが,新しい文化芸術施設は,現在の市民会館にはないような「市民の誰もがいつでも気軽に立ち寄り,集い,憩える」という機能を併せ持ったものにしたいと考えており,都心1キロメートルスクエアの南東角に整備することにより,中心市街地の新たな賑わいの創出や回遊性の向上などの効果をもたらしてくれるものと期待しております。

人優先の歩いて楽しいまちづくり

次に,人優先の歩いて楽しいまちづくりに向けた取組について申し上げます。
去る5月3日,4日の2日間にわたって,第1回目の県庁通り・西川緑道公園筋回遊性向上社会実験を実施いたしましたが,その際のアンケート結果によれば,同様のイベントが行われた場合,約9割の方が「また来たい」と回答されています。
また,西川緑道公園筋の定期的な歩行者天国化については,全体では約6割,県庁通りや西川緑道公園に来られた方々,イオンモールや表町に来られた方々では約7割が「良い,どちらかと言えば良い」と回答されている一方で,交通事業者では約5割が「良くない,どちらかと言えば良くない」と回答されています。
こうしたことから,全体としては,今回の社会実験に一定の評価をいただけたものと考えており,このような取組がまちの魅力向上にもつながるのではないかと感じているところです。
第2回目の社会実験については,10月10日(土曜日),11日(日曜日)での実施に向けて準備を進めていますが,この度の実験では,県庁通りでの車線規制の実施を考えています。具体的には,東向き2車線のうちの1車線について車両の通行を規制することにより歩行空間の拡大を図った上で,沿道におけるイベント開催を行う予定です。現在,アンケート結果等も踏まえながら,県警等の関係者と詳細な実施内容について協議を進めているところです。

また,現在準備を進めている(仮称)岡山国際現代芸術祭の開催につきましては,実行委員会設立総会及び第1回実行委員会を4月24日に,第2回実行委員会を6月5日に開催し,基本構想をとりまとめたところです。今後は,正式名称,会期,会場,参加アーティスト,展示作品等の詳細な開催内容を盛り込んだ実施計画を決定し,来年度の開催に向けて,準備作業を加速してまいりたいと考えております。

活力ある国内外に開かれたまちづくり

ただいま申し上げました回遊性向上社会実験や芸術祭の開催など,まちの魅力づくりや賑わい創出に資する取組に加え,国内外から多くの人を呼び込み,まちの活力に結びつけていくことも重要であると認識しております。
国際会議その他のコンベンションの開催は,国内外の多様な人材や知識の交流を促進するとともに,地域経済の活性化を図る上でも有効であり,昨年の「ESDに関するユネスコ世界会議」の開催を通じて得たノウハウや実績もいかしながら,コンベンション誘致を積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
そうした中,先般,岡山市での来年秋の開催が決定しておりました「日中韓3か国地方政府交流会議」に続き,同じく来年秋の10月に,2つの大きな全国規模の会議が岡山市で開催される予定です。1つは,全国の市長や議員をはじめとする自治体関係者と研究者らが都市問題等について討議する「全国都市問題会議」であり,約2,000名の参加者を見込んでいます。もう1つは,全国の自治体の介護保険担当者をはじめ,介護保険の運営に関わる事業者や福祉団体関係者などが,先進事例や課題についてのセミナー等を行う「介護保険推進全国サミット」であり,こちらは約1,500名の参加者を見込んでいます。
なお,これらの会議が開催される来年秋頃には,先ほど申し上げました(仮称)岡山国際現代芸術祭も開催される見込みであり,会議への参加で岡山市を訪れる方々にも現代アートを楽しんでいただくことで,岡山市の新たな魅力を発信する機会にしたいと考えております。

こうした国内外の大規模なコンベンションの岡山市での開催が相次いで決定する中,岡山市へのコンベンション誘致をさらに推進することを目的として,去る7月22日,岡山大学との間に「コンベンションの誘致・開催における連携・協力に関する協定」を締結いたしました。これを契機として,学会のキーパーソンである教授の方々が多く在籍する岡山大学との連携・協力関係を構築し,これまで以上に早い段階から誘致情報を収集・分析し,タイムリーかつスピーディーで切れ目のない誘致支援を行うことにより,岡山市における国際会議を含むコンベンションの開催件数の増加につながるものと期待しているところです。

第1回おかやまマラソンの開催日である11月8日まで,いよいよ残すところ2か月あまりとなり,開催に向けての準備も大詰めの段階を迎えていますが,市内外から参加してくださる多くの方々に,岡山市の魅力とおもてなしを肌で感じていただけるような大会にしたいと考えております。
なお,7月22日付けで,本大会のマラソンコースが日本陸上競技連盟の公認を受けました。これによって,第1回おかやまマラソンは,県内で初めて,日本陸上競技連盟公認コースで開催されるフルマラソン大会ということになります。
今後とも,関係の皆様方のご協力をいただきながら,実行委員会を中心に引き続き全力で諸準備を進め,第1回大会の成功に向けて,しっかりと取り組んでまいります。

保育・教育環境の整備

保育・教育環境の整備につきましては,待機児童に関する国の定義見直しにより,市内保育園で134人の待機児童が発生するなど,保育の受け皿不足が大きな課題となっております。
一方,全国的にも議論を呼んでいる育児休業期間中の保育園退園の取扱いにつきましては,児童の成育環境の変化に配慮するとともに,子育てをしながら働き続けたいという保護者の方の思いも踏まえ,生まれたお子さんが満1歳になるまでは,上のお子さんが引き続き保育園に通えるように運用基準を見直してまいりたいと考えております。
この運用基準の見直しにより新たに待機児童の発生も見込まれますが,それも含め,すべての待機児童の速やかな解消を目指し,保育の量の確保を図ってまいります。
そのため,現在,民間の力をいかした取組を積極的に進めているところであり,整備中の7園の認可保育園に加え,保育ニーズが高い地域において,新たに認可保育園,定員19人以下の小規模保育や事業所内保育を行う事業者を募集しているところです。

不祥事の根絶について

誠に遺憾なことですが,先月,岡山市教育委員会の教職員3人が相次いで逮捕されるという異常な事態が発生しました。教育に対する信頼が揺らぎかねない危機的な状況であり,我々としては,信頼回復に向けて,不断の努力を積み重ねていかねばならないと考えております。
その中でも,教育委員会事務局の職員が市立小学校の施設修繕の随意契約に関する予定価格を業者に漏らした容疑については,職務に関して行われた犯罪行為であり,特に深刻に受け止めているところです。この事案は,教育委員会の同一職場に長期間在籍していた職員が学校の施設修繕という限定された業務に関連して行ったこととはいえ,当該職員及び教育委員会のみの問題として捉えるのではなく,岡山市全体の問題として,不祥事根絶に向けた対策を講じていかなければなりません。
具体的な対策としては,研修の充実・強化やコンプライアンス・マニュアルの整備などを行い,職員の法令遵守意識の向上を図ります。さらに施設修繕の契約事務については,発注基準その他契約に係るルールの明確化や第三者機関による契約結果の事後検証などにより,チェック体制を強化するとともに,契約の透明性を確保するため,予定価格を含む契約情報を公表することとし,その方法について検討してまいります。
また,人事につきましても,職場の実態に応じて必要な配慮をしながら,同一職場,同一業務における長期在籍者ができるだけ生じないように配置換えを行います。
こうした職場における事務手続やチェック体制の見直し,人事上の措置などの方策を幾重にも講ずることにより,不祥事が発生しない組織風土の醸成に努めてまいります。

平成27年度補正予算の概要

次に,甲第165号議案及び甲第166号議案の補正予算の概要について申し上げます。
補正額は,一般会計及び特別会計で2億2,100万円余の増額となっております。補正に要する一般財源につきましては,平成26年度決算により生ずる見込みの剰余金で対応します。

主な内容といたしましては,地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金(地方創生先行型)の上乗せ交付分を活用して,連携中枢都市圏全体の観光産業の成長を目指し,圏域内の歴史的・文化的資源の調査収集を行うほか,来年度の東京事務所への「サテライト移住相談窓口(仮称)」の開設に向けた体制整備,ヘルスケア産業の新しい事業の創出や商品開発のための調査等を行います。

また,県の補助制度の創設を受けて,有害獣捕獲促進事業を行うほか,放課後児童健全育成事業,私立保育園・幼稚園AED設置促進事業等を実施します。

このほか,7月の台風11号により被害を受けた農業用施設等の災害復旧を行います。

その他の議案の説明

続きまして,その他の議案の主なものについて申し上げます。

甲第168号議案は,行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行に伴い,個人番号カードの再交付に係る手数料の額を定める等のものであり,甲第169号議案から甲第171号議案までは,個人番号カード及び住民基本台帳カードを利用したコンビニエンスストアでの証明書の交付を実施する等のものです。

甲第172号議案,甲第174号議案から甲第176号議案まで及び甲第178号議案は,指定管理者の指定を行うに当たり,必要な事項を定める等のため,岡山シンフォニーホール条例,岡山市休日夜間急患診療所条例,岡山市ふれあいセンター条例,岡山市神崎緑地プラザ条例及び岡山城天守閣条例の一部を改正するものです。

甲第177号議案は,地球環境の保全及び市民福祉の増進を図る施設として岡山市山上エコ交流館を設置するものです。

甲第181号議案は,岡山市立西大寺公民館芳野分館を廃止するものです。

甲第182号議案は,岡山市操車場跡地整備基本計画に定める健康・医療・福祉系施設導入区域用地として土地を買い入れるものです。

甲第183号議案は,リース公用車の事故について,賠償額を決定するものです。

甲第199号議案から甲第201号議案までは,岡山市立鹿田小学校校舎耐震改築工事,岡山市立岡輝中学校校舎耐震改築工事及び岡山市立瀬戸中学校校舎耐震改築工事(2期)について,それぞれ請負契約を締結するものです。

以上で提案理由の説明を終わります。

よろしくご審議の上,ご議決を賜りますようお願い申し上げます。

報告に対する市長説明要旨

ただいま上程になりました報告についてご説明申し上げます。

報第35号は,地方独立行政法人岡山市立総合医療センターの平成26年度の業務実績に関する評価結果について報告するものです。

報第36号は,リース公用車の事故について,賠償額を決定したものです。

報第37号は自転車の事故について,報第38号は私有自動車の破損について,報第39号及び報第40号は道路の管理瑕疵による事故について,それぞれ相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

報第41号から報第44号までは市営住宅の家賃の滞納等について,相手方と民事訴訟法第275条の規定による和解をすることを決定したものであり,報第45号は市営住宅の家賃の滞納等について,連帯保証人である相手方と和解をすることを決定したものです。

報第46号及び報第47号は,私有財産の盗難について,それぞれ相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

なにとぞよろしくお願いいたします。

お問い合わせ

総務局総務部総務法制企画課

所在地: 〒700-8544 岡山市北区大供一丁目1番1号 [所在地の地図]

電話: 086-803-1081 ファクス: 086-803-1840

お問い合わせフォーム