日応寺宝篋印塔
概要
日応寺は岡山市北区日応寺にある日蓮宗の寺院である。養老2(718)年に三論宗寺院として開創され、貞観18(876)年に天台宗に改宗したと伝わる。また16世紀には日蓮宗に改宗し現在に至る。
花崗岩製の宝篋印塔は番神堂の境内に存在しており、基礎下から宝珠上までの高さは約165cmを測る。宝珠は先端をわずかに欠く。笠の高さは全体で37センチメートルを測り、軒四隅の隅飾はほぼ垂直に立ち上がる。塔身は無文で、幅27センチメートル、高さ28センチメートルの方形を呈する。基礎の上面は2段に繰り出し、背面(東面)を除いた3面には長方形の区画が配され、その中は格狭間が刻まれている。
日応寺宝篋印塔から北西へ約2.4キロメートルの位置にあり、岡山市指定重要文化財である矢田の宝篋印塔は、貞治5(1366)年の造立とされる。2基の宝篋印塔を比較すると、法量的に近しい関係にあり、各部表現で類似性が高い。石材も同様に花崗岩であり、同一の石工集団の関わりが考えられる。これらのことから、日応寺所在の宝篋印塔は、14世紀後半の所産とみられる。宝篋印塔を構成する石材は完存またはそれに近い状態であり、保存状態は良好である。市内に残る貴重な中世の石造物である。
所在地: 〒700-8544 岡山市北区大供一丁目1番1号 [所在地の地図]
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