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岡山市内の感染症発生動向


NEW【速報】定点把握疾患(週報告)令和7年第37週(9月8日から9月14日)


定点把握疾患(週報告)の総評 令和7年第37週(9月8日から9月14日)
急性呼吸器感染症における主要な疾患ごとの内訳(年齢別)当該週(前週) | 0~4歳 | 5~14歳 | 15歳以上 | 計 |
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ARI | 648(565) | 384(352) | 223(178) | 1255(1095) |
COVID-19 | 18(21) | 62 (58) | 106(89) | 186(168) |
インフルエンザ | 2 (2) | 1 (3) | 2(1) | 5 (6) |

急性呼吸器感染症(ARI)
令和7年4月7日から急性呼吸器感染症が感染症法の5類感染症に位置付けられ、定点サーベイランスの対象となりました。
- 第37週の報告数は1255件(定点あたり69.72)で、第36週の報告数1095件(定点あたり60.83)から増加しました。
- 第37週の全国平均は定点あたり59.83(前週53.92)、岡山県平均は定点あたり67.02(前週57.02)となっています。
急性呼吸器感染症(Acute Respiratory Infection:ARI)とは、急性の上気道炎(鼻炎、副鼻腔炎、中耳炎、咽頭炎、喉頭炎)又は下気道炎(気管支炎、細気管支炎、肺炎)を指す病原体による症候群の総称です。インフルエンザ、新型コロナウイルス、RSウイルス、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、ヘルパンギーナなどが含まれます。
岡山県における急性呼吸器感染症の発生状況および病原体検出状況については、下記のホームページをご参照ください。
岡山県の「急性呼吸器感染症(ARI)情報」はこちら別ウィンドウで開く

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
- 第37週の報告数は186件(定点あたり10.33)で、第36週の報告数168件(定点あたり9.33)から増加しました。
- 第37週の全国平均は定点あたり8.43(前週8.12)、岡山県平均は定点あたり12.3(前週10.44)となっています。
- 基幹定点医療機関からの新型コロナウイルス感染症の入院の報告は、第36週は4件(4.00)、第37週は3件(3.00)と減少しました。
- 令和5年5月8日以前の感染者の発生動向は下記ホームページをご参照ください。
「新型コロナウイルスの岡山市内における感染者の動向(令和5年5月8日以前)」

RSウイルス
- 第37週の報告は32件(定点あたり3.20)で、第36週の報告18件(定点あたり1.80)から大幅に増加し、流行している状況で、注意が必要です。
- 2024年の7月に定点あたり最大4.36、2023年は6~8月にかけて定点あたり最大5.36となる大きな流行があり、2022年の秋も定点あたり最大3.14となる流行がありました。今後の感染状況に注意が必要です。
- RSウイルスは接触感染、飛沫感染で感染が広がり、2歳までにほぼ全員が少なくとも1度は感染します。
- 乳幼児は気管支炎や肺炎など重症化することがあります。新生児は無呼吸発作など特に注意が必要です。
- 大人はかぜ症状でおさまることが多いですが、高齢者や基礎疾患のある人は気管支炎や肺炎を起こすなどの重症化リスクが高いため注意が必要です。

伝染性紅斑(リンゴ病)
- 第37週の報告数は31件(定点あたり3.10)で、第36週の報告数28件(定点あたり2.80)から増加しました。警報レベルの感染状況です。
- 伝染性紅斑はヒトパルボウイルスB19による感染症です。微熱やかぜの症状などがみられ、その後両頬や手足に赤い発しん(紅斑)が現れます。また、妊婦が感染すると、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性があります。
- 全国は昨年末以降、報告数が多い状況が続いています。

ヘルパンギーナ
- 第37週の報告数は2件(定点あたり0.20)で、第36週の報告数3件(定点あたり0.30)から減少しました。
- 全国平均は減少傾向です。今後の感染状況に注意が必要です。
- 過去には、2013年と2016年に定点当たり最大10を超える大きな流行がおこりました。例年初夏から秋にかけて流行するため、今後の状況に注意が必要です。
- 突然の高熱や口腔粘膜にあらわれる水疱性の発疹を特徴とした急性のウイルス性咽頭炎です。乳幼児を中心に夏季に流行します。
- ヘルパンギーナの原因となるウイルスはアルコール消毒が有効ではありません。手洗いを習慣づけ、感染防止に努めましょう。症状があるときには咳エチケットを心がけましょう。

感染性胃腸炎
- 第37週の報告数は60件(定点あたり6.00)で、第36週の報告数64件(定点あたり6.40)から減少しました。
- 第20週では定点あたり20を超え2016年の冬季以来の増加となりました。25週に大きく減少しましたが、今後の動向に注意が必要です。

定点把握疾患(週報告)の発生動向 令和7年第37週(9月8日から9月14日)

週報グラフと患者数のダウンロード

定点把握疾患(月報告)

全数把握疾患(1類から5類全数把握疾患)

百日咳の流行がみられます!
- 2025年に入り増加しており第37週まで771件の届け出があります。(2024年は4件)
- 小学生と10代の患者報告数が多くなっています。
第37週(令和7年9月8日から9月14日)に届け出のあった全数把握疾患は以下の通りです。
- 2類:結核 1件(60代女性1件)
- 5類:侵襲性インフルエンザ菌感染症 1件(60代男性1件)
- 5類:侵襲性肺炎球菌感染症 1件(60代男性1件)
- 5類:梅毒 2件(20代女性1件、40代男性1件)
- 5類:百日咳 14件(10歳未満男性4件、10歳未満女性3件、10代女性1件、20代女性1件、30代女性1件、40代男性1件、40代女性1件、50代男性1件、70代男性1件)
第36週(令和7年9月1日から9月7日)に届け出のあった全数把握疾患は以下の通りです。
- 2類:結核 3件(20代女性1件、70代男性1件、80代男性1件)
- 3類:腸管出血性大腸菌感染症 1件(10歳未満女性1件)
- 4類:日本紅斑熱 1件(80代男性1件)
- 5類:カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症 1件(60代男性1件)
- 5類:侵襲性肺炎球菌感染症 1件(60代男性1件)
- 5類:梅毒 2件(30代男性1件、40代男性1件)
- 5類:百日咳 17件(10歳未満男性1件、10歳未満女性3件、10代男性4件、10代女性3件、20代男性2件、30代女性1件、40代男性1件、50代男性1件、80代女性1件)
第35週(令和7年8月25日から8月31日)に届け出のあった全数把握疾患は以下の通りです。
- 2類:結核 1件(20代女性1件)
- 3類:腸管出血性大腸菌感染症 4件(10歳未満女性1件男性1件、10代女性1件、50代男性1件)
- 5類:侵襲性肺炎球菌感染症 1件(80代男性1件)
- 5類:梅毒 4件(20代男性2件、30代男性1件、40代男性1件)
- 5類:百日咳 24件(10歳未満男性4件、10歳未満女性3件、10代男性5件、10代女性4件、20代女性3件、30代男性2件、40代男性1件、50代男性1件、50代女性1件)
第34週(令和7年8月18日から8月24日)に届け出のあった全数把握疾患は以下の通りです。
- 2類:結核 2件(20代女性1件、70代男性1件)
- 3類:腸管出血性大腸菌 2件(60代女性1件)
- 5類:水痘(入院例) 2件(10歳未満男性1件、10代女性1件)
- 5類:梅毒 3件(20代女性2件、30代男性1件)
- 5類:百日咳 17件(10歳未満男性2件、10歳未満女性3件、10代男性2件、20代女性2件、30代女性1件、40代男性2件、50代女性1件、60代男性1件、70代女性1件、80代女性1件、90代女性1件)
第33週(令和7年8月11日から8月17日)に届け出のあった全数把握疾患は以下の通りです。
- 3類:腸管出血性大腸菌 2件(50代男性1件、80代男性1件)
- 5類:梅毒 3件(10代女性1件、30代女性1件、50代男性1件)
- 5類:百日咳 17件(10歳未満男性5件、10歳未満女性1件、10代男性3件、10代女性1件、20代女性1件、30代男性2件、30代女性2件、40代女性1件、50代男性1件)

(医療機関向け)各類疾患の届出基準と届出様式

届出を要する疾患
1類、2類、3類、4類疾患はいずれも、患者確定例、無症状病原体保有者ともに診断した医師は、直ちに届出ください。
5類全数疾患を診断した医師は、7日以内に最寄りの保健所にお届けください。ただし、麻しん、風しんについては診断後直ちに届け出てください。

届出に関するお知らせ

関連情報(感染症発生動向)