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令和6年2月提案理由

[2024年2月19日]

ID:57160

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令和6年2月定例市議会に提出した議案に対する市長提案理由説明要旨

 令和6年度予算案並びに関係諸議案のご審議をお願いするに当たり,市政運営に関する所信を申し上げ,市民並びに市議会の皆様方にご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに

 はじめに,このたびの能登半島地震で亡くなられた方々に,改めて哀悼の意を表するとともに,被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
 岡山市からは,これまで250名以上の職員を被災地へ派遣し,応急給水,健康支援,罹災証明関連事務,災害廃棄物の収集・運搬業務等の支援を実施しております。平成30年7月豪雨災害では,岡山市におきましても多くの自治体から支援をいただきました。被災地の一日も早い復旧・復興を目指し,国・県・他の政令指定都市等と連携をとりながら,被災地のニーズに応じた,息の長い支援を行ってまいる所存ですので,引き続き皆様方のご理解とご協力をお願い申し上げます。
 本市においても,南海トラフ巨大地震の発生を念頭に置き,国土強靭化地域計画及び地域防災計画を策定し,地震・津波対策を進めております。避難・防災拠点となる市有施設の耐震化は概ね完了しており,引き続き,上下水道等のライフラインの耐震化や,住宅所有者に対する耐震化促進等に取り組んでまいります。

令和6年度の市政運営

 アフターコロナで社会経済活動の正常化が進む中,昨年10月,早いもので市長就任から10年という大きな節目を迎えました。この10年間,市民の最大幸福の実現を目指し,「住みやすさ」「力強さ」「安全・安心」を市政推進の3本柱に掲げ,都市の総合力を高める政策に全力で取り組んでまいりました。
 具体的に何点か申し上げますと,昨年9月にグランドオープンした岡山芸術創造劇場ハレノワや,一車線化による歩行空間の確保を行ったハレまち通り,リニューアル後の1年間で過去最多の入場者数を記録した岡山城など,これまで丁寧に進めてきた取組が一つずつ結実し,民間再開発の活発な動きも相まって,岡山のまちは目に見えて大きく動いています。
 子育て分野においても精力的に取り組み,市長就任以来,最重要課題の一つであった保育園等の待機児童問題については,一昨年にほぼ解消と呼べるレベルに到達し,現在も解消状態を維持しております。今年1月からは,子ども医療費助成の大幅拡充も実現することができました。
 また,今年度は,OECDのチャンピオン・メイヤーズ,国内初となるユネスコ創造都市ネットワーク文学分野など,様々な国際的ネットワークへの加盟の機会をいただき,世界に向けて更なる飛躍を遂げた一年となりました。

 私は,様々な場面で今年の漢字は「人」であるとお話ししています。
 私の好きな作家である司馬遼太郎氏は,著書の中で「私は,人という文字を見るとき,しばしば感動する。ななめの画がたがいに支え合って,構成されているのである。そのことでも分かるように,人間は,社会をつくって生きている。社会とは,支え合う仕組みということである。」と記しておられます。この思いは,私も深く共感するところであり,私はこれまで,常に「人」に着目して市政運営を行ってまいりました。まちの主役は「人」。「人」が「人」のことを思って行動すること,これがまちづくりの原点であり,いつの時代も変わらないものだと考えております。

 これまで丁寧に進めてきた取組が一つずつ大きく実を結び,「ポテンシャルのあるまち」と言われていた岡山市は,今まさに「ポテンシャルを発揮しているまち」へ進化を遂げようとしています。
 新年度においては,物価高騰や防災減災対策に万全を期しつつ,この10年間で進めてきた,まちづくりや地域の振興,子育て分野,公共交通等の市政の各般にわたる重要施策を着実にステップアップさせることにより,未来に躍動する岡山の実現に向けて,まちの好循環を更に加速させてまいります。そして,まちの主役である「人」が支え合い,絆を大切にしながら,一人ひとりが幸福度の向上を実感していただけるよう,今後とも全力を尽くしてまいります。

令和6年度予算の概要

 それでは,令和6年度予算案の概要について申し上げます。
 歳入は,個人所得の増加や地価上昇,企業の設備投資により,国の定額減税による約41億円の影響を除くと,市税収入は前年度比で20億円増加しております。一方,歳出は,児童手当や子ども医療費助成の拡充等の社会福祉のための扶助費が53億円増加し,加えて,小中学校特別教室への空調整備,新庁舎整備の本格化等により普通建設事業費が166億円の増加となっております。
 こうしたことから,一般会計の予算額は,3,856億円,前年度比で233億円,6.4パーセント増加し,過去最高額となっております。
 このため,予算編成に当たっては,経常的経費の見直しや有利な財源の活用等により,可能な限り収支不足を圧縮するよう努めております。
 まず,市債については,小中学校特別教室への空調整備や新庁舎整備等の喫緊課題への対応により,通常債の借入額は416億円となり,前年度比で152億円の増加となっておりますが,合併特例債や合併推進債,緊急防災・減災事業債等の財政的に有利な市債を積極的に活用し,実質的な負担額を239億円程度に抑えております。
 また,財源調整のための基金の取崩しは,前年度比で20億円減の70億円と,コロナ禍前の水準に戻すことができました。基金残高は,決算剰余金の積立により,前年度とほぼ同額の296億円を維持しております。
 その結果,本市の財政状況は,様々な施策を積極的に実施しながらも,政令指定都市の中で上位クラスの健全性を堅持することができております。
 今後とも将来世代に負担を先送りすることなく,中長期的な展望に立ち,財政運営の健全性を確保した上で,岡山市の持続的な発展と市民生活の充実に資する施策を着実かつ積極的に進めてまいります。
 なお,国補正に伴う経済対策や国土強靭化対策等については,市民生活の状況や経済界の声等も確認しながら,今年度の2月補正予算を念頭に,必要とされる施策を講じてまいりたいと考えております。

まちを楽しむ

 昨年9月にハレノワがオープンし,これまで岡山で観ることができなかったような芸術作品を鑑賞できるようになりました。表町三丁目周辺の休日の人流は,ハレノワオープン前に比べ2~3倍の増加がみられております。これまで岡山駅周辺に集中していた人流を面的に広げ,まち全体の魅力と活力の向上に繋げていくため,今後も様々なプロジェクトを展開してまいります。
 まちなかの賑わい創出と回遊性の向上については,岡山城やハレノワをはじめ,今年度芝生化が完了する下石井公園や,ハレまち通り,西川等の様々な拠点で,官民連携による賑わいづくりや居心地の良い空間づくりに取り組むとともに,岡山城西の丸周辺については,岡山の歴史・文化を活かした憩いと賑わいの拠点となるオープンスペースの創出に向けた取組を進めてまいります。
 商店街については,まちなかへの人流の増加を誘客の好機と捉え,今年度実施したアーケード改修や照明のLED化の支援に加え,新たに商店街の未活用店舗の調査・課題解決支援,リノベーション費用の助成,商業者育成の支援により,更なる魅力向上・活性化を促進してまいります。
 市内外からまちなかに訪れる方々の利便性向上については,令和8年度末の完成を目指して,路面電車の岡山駅前広場への乗り入れ整備を進めております。一部見送ることとしていた駅前広場の整備については,当初の計画通りの整備を望む声を受けて,乗り換え時に雨に濡れないことなど,利用者の利便性向上を最優先に再考した結果,公共交通案内所と駅舎前の長庇は,令和8年度末の乗り入れ完成時までに整備が必要な施設であると判断し,来年度当初予算に必要な経費を計上しております。バス乗り場の上屋及び修景ゾーンの整備等については,駅前広場が岡山市の玄関口であることを踏まえると,全体として統一感のあるものにする必要があると考えており,令和7年度予算において議論したいと考えております。
 また,ハレノワへのアクセス性やまちなかの回遊性向上のためには,路面電車の大雲寺前電停から西大寺町電停までの延伸が効果的であり,市議会や地域の皆様からの要望等を踏まえ,来年度は路面電車の延伸・環状化の早期実現に向けた検討を行い,事業者との合意形成を図ってまいりたいと考えております。

魅力と活力ある持続可能な地域づくり

 地域の振興については,地域の課題解決や地域資源を活用した魅力ある地域づくりに向けて,地域振興基金も活用しながら,ハード・ソフト両面での取組を総合的に推進するとともに,地域の未来づくり推進事業によりコミュニティビジネスの創出等を支援してまいります。
 歴史・文化の継承では,戦国宇喜多家の顕彰,造山古墳群や,豊臣秀吉の正室「ねね」や緒方洪庵にゆかりの足守地域,世界かんがい施設遺産に登録された建部井堰,鎌倉時代の東大寺再建に寄与した瀬戸の万富東大寺瓦窯跡など,各地域にある歴史・文化の掘り起こしと磨き上げにより,地域の魅力と活力を高めてまいります。
 生活機能の維持向上では,新たな生活交通の導入や地域子育て環境の充実,生活道路の整備等の取組を通じて,地域における安全・安心な暮らしを守ってまいります。
 昨今議論になっている地域活動の担い手不足等については,現在,各地域の現状把握に努めているところであり,令和7年度の予算化に向けて,引き続き丁寧に議論を重ねてまいります。
 また,市街化区域縁辺部等での開発に伴う低密度な市街地が拡大することにより,生活サービス機能の低下や低未利用地の増加といった,市民生活の質や都市の活力の低下を抑制するため,2年間の周知期間を設けた上で,50戸連たん制度を廃止することとし,今議会に関係条例案をお諮りしております。人口減少が著しく,集落の維持が困難になることが想定される地域においては,20戸連たん制度を新たに設け,地域コミュニティの維持・活性化を図ってまいりたいと考えております。

公共交通ネットワークの充実

 ハレまち通りやハレノワの整備等の様々な施策により,まちなかの活性化を進めておりますが,これは,まちなかに住む方だけの利便性向上ではなく,市内外から多くの方々にまちなかに来ていただいてこそ,意味があると考えております。そのためには,まちなかと地域の拠点を結ぶ公共交通ネットワークの充実が必要です。
 しかしながら,利用者の減少により路線バスの減便や路線廃止が続き,持続可能なネットワークの構築が喫緊の課題となっております。
 このような中,岡山市では,平成30年5月に9社のバス事業者を含む協議会を設置し,議論を続けてまいりました。コロナ禍で一時中断を余儀なくされましたが,今年度協議を再開し,今月2日に開催した第11回協議会では,「地域公共交通計画」について了承いただくとともに,小型車両を活用した路線再編等の具体の施策を記載した「利便増進実施計画」についても賛同いただいたところです。
 協議会を設置して約6年の歳月を要しましたが,皆が,市民の重要な移動手段である公共交通を守るという強い目的意識を持って,粘り強く議論を重ねてきたからこそ,新しい局面を切り開くことができたのではないかと思っております。
 計画に記載した各種施策が実現すれば,路線バスの利便性向上と経営の安定化に大きな効果があると考えております。引き続き,持続可能な公共交通ネットワークの構築に向けて,官民一体となって取組を進めてまいります。

産業振興

 産業振興では,市内企業による新たな価値の創造と,社会の変化に対応できる経営基盤の強化を柱とした支援を行ってまいります。
 高い付加価値を生み出す新たな事業の柱の創出を目指し,オープンイノベーションの手法を活用した伴走支援等を行うとともに,スタートアップ支援拠点の「ももスタ」に既存企業とのマッチング機能を付加し,市内企業のイノベーション創出に繋げてまいります。また,事業承継における潜在的なニーズの掘り起こしや,支援人材の育成を通じて,後継者不在に直面する企業の円滑な事業承継を支援してまいります。
 企業立地の推進については,先日,吉備スマートインターチェンジ周辺に誘致が決定した大型流通センターは,西日本の物流拠点としての利便性に加え,令和7年度に開通予定の吉備スマートインターチェンジの24時間化と大型車対応が用地選定の決め手であったと伺いました。交通の結節点という利点を生かすために進めてきた本市の道路交通網の整備を評価いただき,また,地域未来投資促進法を活用することで,多くの雇用を創出する企業の誘致が実現したことを私としても嬉しく思います。引き続き,市街化調整区域における開発の抑制に配慮しつつ,企業立地を力強く進めてまいります。
 農業の振興については,新規就農者の経営確立の支援,農産物ブランド化や環境保全型農業等の推進を図ってまいります。

歴史を生かした観光振興

 観光振興については,文化財と観光の融合をキーワードに,テーマ性のある事業展開を行ってまいります。
 令和の大改修を終え1周年を迎えた岡山城は,この1年間で改修費用の6倍を超える市内経済波及効果を生み出し,岡山市の経済へのプラス効果が数値として現れているところです。引き続き,「進化し続ける城」として,石垣や内下馬門・太鼓櫓における魅せる整備や,大河ドラマの誘致活動等の戦国宇喜多家の顕彰活動等を進めることにより,国内外からの観光誘客に繋げるとともに,郷土への誇りと愛着の醸成や地域の活性化を図ってまいります。
 また,5世紀前半の倭国は,吉備と大和が統治する二頭政治だったのではないか,とする「新たな倭国論」を専門家の方々と共に更にブラッシュアップして,積極的に発信していくとともに,造山古墳の発掘・保存整備や浦間茶臼山古墳整備等により,観光資源としての魅力を高めてまいります。

子育て・教育

 子育て分野では,様々な課題解消に向けた取組を着実に進めてきており,これまでの取組をより一層発展させながら,国が昨年12月に策定した「こども未来戦略」の少子化対策に呼応しつつ,安心して子どもを生み育てることができる環境づくりを進めてまいります。
 現在,本市の最重要課題の一つである放課後児童クラブの待機児童問題については,令和7年5月1日時点で待機児童ゼロを目指し,専用施設の整備や小学校の放課後に特別教室を利用する「タイムシェア」の拡大,民間児童クラブ開設等への支援とともに,処遇改善や効果的な広報による支援員等の確保にも力を入れて取り組んでまいります。保護者が安心して子どもを預けて働くことができる環境を早急に整えるため,あらゆる手段を尽くして集中的に取組を進めてまいります。
 令和6年4月の保育園等への入園については,待機児童がほぼ解消の状態を維持できるよう,保護者のニーズに寄り添いながら調整を進めるとともに,医療的ケア児等の個別の事情がある児童の受け入れを進め,保育の質の向上も図ってまいります。また,新しい取組として,保護者の就労要件を問わず時間単位で保育所等を利用できる「こども誰でも通園制度」について,国の採択を受けて,来年度試行的に事業を実施してまいります。
 さらに,子ども医療費助成や児童手当の拡充,子育て世帯の市営住宅入居要件の緩和のほか,生活困窮世帯の子どもへの学習支援や,就学援助の対象拡大など,様々な子育て世帯に対するきめ細やかな支援を行ってまいります。

 教育分野では,第2期教育大綱に掲げる「自らの個性を磨き,選択と挑戦を繰り返すことができる子ども」の育成に向け,「全国平均レベル以上の学力」「新規不登校児童生徒の減少」を基礎目標として,子どもたちの力を育む取組を進めています。
 今年度は,「全国平均レベル以上の学力」については達成していますが,「新規不登校児童生徒の減少」については未達成であり,また,子どもたちの探究心,他者との関わり,主体性等を伸ばしていく必要があるという分析を得ているところです。
 こうした現状を踏まえ,子どもの好奇心を刺激しながら,GIGAスクール構想によるICT活用や学力向上に向けた授業改善に取り組むとともに,多様な子どもへの支援として,問題行動等の防止及び解決に向けた総合支援等に取り組んでまいります。
 また,学校給食費の公会計化や学校業務アシスト職員の配置により,教職員が子どもと向き合う時間を確保するとともに,夜間中学の令和7年度開設に向けた準備等も着実に進めてまいります。

ポジティブ・ヘルス・オカヤマ

 病気や障害等の有無に関わらず,生きがいを持って生涯活躍できる社会を目指す「ポジティブ・ヘルス・オカヤマ」の実現のため,健康寿命の延伸を目的とした健康ポイント事業の継続や,フレイル対策・介護予防活動への支援を行ってまいります。
 認知症の方やその家族への支援として,介護サービス事業所を伴走型支援拠点としてモデル的に整備するとともに,外出に課題を抱える高齢者の移動支援を行うボランティアへの費用助成等により,住民互助による支え合い活動を推進してまいります。
 また,高齢者に対する補聴器購入費用の助成を行い,高齢者のコミュニケーション能力の維持・向上等を図ってまいります。

災害に強い都市づくり

 平成30年7月豪雨を教訓とした浸水対策では,整備計画着手から約5年という早さで,今年度,今保・白石の雨水ポンプの供用を開始することができました。来年度末には,浦安11号雨水幹線1工区の供用を開始する予定としており,引き続き,2工区や津島・横井排水区の整備を進めるとともに,既存排水機場の長寿命化を行い,浸水対策の充実強化に努めてまいります。
 ソフト面では,最新の被災想定を踏まえて改定した地域防災計画に基づき,図上訓練と現地での実働訓練を連動させるなど,訓練内容をより実効性のあるものに見直すとともに,防災マニュアルの点字化や防災啓発動画の作成など,情報発信の拡充に取り組んでまいります。

脱炭素社会・SDGsへの取組

 昨年8月10日,岡山市において,観測史上最も暑い夜を記録しました。国連のグテーレス事務総長が「地球温暖化の時代は終わり,地球沸騰化の時代が到来した」との言葉を残すなど,温室効果ガスの削減は喫緊の課題です。
 このような中,岡山市では,3月からプラスチック資源の回収を始めることとしております。プラスチック資源の回収は,地球温暖化対策のみならず,海ごみの削減のためにも重要な施策です。市民の皆様におかれましては,美しい環境を次の世代へ引き継いでいくため,制度へのご理解とご協力をお願い申し上げます。

新庁舎の整備

 現在の市役所本庁舎は大規模地震により倒壊する危険性があり,また,内水氾濫により浸水する危険性があることから,防災機能を強化した新庁舎の建設を,令和8年度中の供用開始を目指して進めており,来年度は地上部分の工事が本格化いたします。
 岡山市の新たなランドマークとして,また,「行かない」「書かない」「待たない」スマート窓口として,市民の皆様の期待にしっかりと応えられる次世代型庁舎の整備を進めてまいります。

その他

 新アリーナ整備については,経済界とプロスポーツチームから,慢性的な会場不足を克服し,トップリーグの新基準を満たすためには,新アリーナが必要という要望を受け,整備候補地の所有者として基本計画を策定しているところです。
 本市としては,岡山のプロスポーツチームは県単位で活動していること,新アリーナ整備による経済波及効果は市内外に及ぶことから,新アリーナ整備の検討は,経済界はもとより,岡山市のみでなく,岡山県も一緒に実施すべきと考えております。岡山県には,以前から参画を呼びかけてまいりましたが,現時点でも参画について明確な回答はなく,新アリーナの必要性等の本質的な議論には至っておりません。今月7日には,経済界とプロスポーツチームから,整備実現を求める8万5千を超える署名についての中間報告があり,その思いは重く受け止めさせていただいたところですが,岡山県からの明確な回答がないため,来年度当初予算への計上は見送ることといたしました。
 本市としては,引き続き,経済界,プロスポーツチーム,市民の声,そして市民の代表である議会の皆様の声にしっかりと耳を傾けながら,関係者と協議を重ねた上で,着工時期に影響しない6月補正予算では本市としての対応を決めなければならないと考えております。

その他の議案の説明

 続きまして,その他の議案の主なものについて申し上げます。

 甲第20号議案は,地方自治法の一部改正に伴い,所要の措置を講ずるものです。
 甲第22号議案は,職員の服務の宣誓に関し,宣誓書への署名捺印を廃止する等のものです。
 甲第24号議案は,地域経済牽引事業の促進に係る固定資産税の課税免除に関し必要な事項を定めるものです。
 甲第28号議案は,政令の一部改正に伴い,国民健康保険料の賦課限度額及び軽減判定所得の額を改めるものです。
 甲第33号議案は,令和6年度分から令和8年度分までの介護保険料の保険料率を定める等のものです。
 甲第36号議案,甲第38号議案及び甲第40号議案は,省令の一部改正に伴い,指定障害児入所施設等における入所児童等の地域生活への移行を推進するために必要な事項を定める等のものです。
 甲第54号議案は,政田開成認定こども園及び浦安芳泉認定こども園を設置するとともに,乙多見保育園ほか13園を廃止するものです。
 甲第63号議案は,新産業ゾーン企業団地施設用地を売り払うものです。
 甲第68号議案は,藤田児童館について,指定管理者の指定を行うものです。
 甲第70号議案から甲第72号議案までは,津山市ほか2市町との連携中枢都市圏形成に係る連携協約を変更するものです。
 甲第75号議案から甲第79号議案までは,岡山市立学校特別教室空調設備工事について,請負契約を締結するものです。

 以上で提案理由の説明を終わります。
 よろしくご審議の上,議決を賜りますようお願い申し上げます。

甲第2号議案及び甲第25号議案に対する市長提案理由説明要旨

 ただいま上程になりました議案についてご説明申し上げます。

 まず,甲第2号議案の令和5年度一般会計補正予算案は,物価高騰による負担増を踏まえ,住民税均等割のみ課税世帯に対し1世帯当たり10万円,低所得の子育て世帯に対し児童1人当たり5万円の給付金を支給するために編成したものです。
 補正額は,一般会計で21億円の増額となっております。
 次に,甲第25号議案は,戸籍謄本等の広域交付事務に関する手数料を定める等のものです。

 甲第2号議案は,早期に給付金の支給を開始するため,また,甲第25号議案は,改正戸籍法の施行日である3月1日に施行する必要があるため,他の議案と分離してご審議の上,議決を賜りますようお願い申し上げます。

報告に対する市長説明要旨

 ただいま上程になりました報告についてご説明申し上げます。

 報第3号は,県道佐伯長船線道路改良工事について,契約金額を変更したものです。
 報第4号及び報第5号は,リース公用車の事故について,それぞれ賠償額を決定したものです。
 報第6号から報第8号までは,道路の管理瑕疵による事故について,それぞれ相手方と和解し,賠償額を決定したものです。
 報第9号から報第11号までは,市営住宅の家賃の滞納等について,相手方と民事訴訟法第275条の規定による和解をすることを決定したものです。

 なにとぞよろしくお願いいたします。

お問い合わせ

総務局総務部総務法制企画課

所在地: 〒700-8544 岡山市北区大供一丁目1番1号 [所在地の地図]

電話: 086-803-1081 ファクス: 086-803-1840

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