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平成18年6月提案理由

[2010年1月20日]

ID:15174

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平成18年6月定例市議会に提出した議案に対する市長提案理由説明要旨

平成18年度の補正予算案並びに関係諸議案のご審議をお願いするに当たって,当面する市政の諸課題に関する所信の一部を申し述べます。

はじめに

まず,岡山に暮らしてよかった,そして岡山へ行って暮らしたいと思っていただけるようなまちをつくるには,市民の皆様と市が,まちの未来を一緒に考え,力を合わせて前進していくことが必要です。
都市間競争の中で,市民満足度が高く,活力あるまちを実現していくため,市の機能向上と財政の安定化を急ぐとともに,市民の皆様のまちづくりへのご参加を一層高めていきます。
そのための主な取組の状況を申し上げます。

合併・政令市構想の推進

合併・政令市構想については,建部町及び瀬戸町との合併協定に関する協議が調ったことから,関係議案を本議会にお諮りしています。
両町との間で昨年12月に設立された合併協議会では,中四国地域の中枢拠点都市にふさわしい都市づくりを共に進めていこうという高い志と,自分たちのまちを安全・安心で住みよいまちにしたいという熱い思いを大きな推進力として,前向きで精力的な協議がなされ,いずれの項目も全会一致で決定されました。これを受け,去る5月21日に合併協定調印式を,また5月27,28日の両日には合併に関する市民説明会を開催したところです。

自立的な自治体運営が求められている中で,同じ圏域の仲間が一体となり,行政の究極の目的である住民福祉の向上のため,移譲される権限と財源を活用し,自己決定・自己責任で完結できる政令指定都市への移行を視野に入れたまちづくりを進めていくことは,大きな意義があるものと確信しています。また,道州制の在り方など,この国のかたちについての議論が本格化する中,県都である岡山市が政令指定都市に移行し,中四国地域における中枢拠点都市としての位置付けを一層明確にすることは,本市のみならず,岡山県全体の発展にも寄与するものと考えています。
これらについては,調印式において,知事から「分権型社会が進む中で岡山市が政令市を目指すことは大きな意義がある」,「道州制,中四国州の議論を高めていく中で,政令市を目指しての取組は大きな力になる」との心強いお言葉をいただいたところです。
さらに,市民説明会では,政令指定都市や新市基本計画についてのご質問に加え,「全国的に誇れる政令市になってほしい」,「住みよいまちをつくってほしい」といった,期待の声を多くいただきました。

関係議案のご議決を賜りましたら,来年1月22日の合併に向けて県への申請を行い,引き続き,市議会をはじめ市民の皆様方並びに県,民間148団体で構成された岡山市政令指定都市推進協議会のご理解とご支援をいただきながら,官民一体となった運動を展開し,「政令指定都市 岡山」の実現に取り組んでいきます。

行財政改革の推進

次に,行財政改革の推進について申し上げます。

まず,市民の皆様の視点に立った,行政サービスの抜本的な見直しについては,現在,900を超えるすべての事務事業について基本台帳の作成に取り掛かっています。この作業の中で,所要経費や必要性,有効性,費用対効果などを尺度に自己評価を行った後,昨年度の経験を生かした市民事業仕分け,もしくは庁内組織で行う事業仕分けの俎上に載せていくこととしています。続いて,この評価結果を基に,総合政策審議会から意見をいただくとともに無作為に抽出した市民の皆様を対象にした調査の結果も踏まえて,事業の統廃合や強化といった各行政サービスの方向性を決定していきます。
まずは,財政上の影響が大きいものや比較的市民ニーズが低いと考えられるものから早急な見直しに着手しますが,そのほかの事業についても,来年度予算への反映を目標に,人員配置,予算査定を通じた見直しを図っていきます
いわば事務事業の総点検,行政サービスの棚卸であり,全国的にも先進的なモデルになるような取組にしたいと考えています。

次に,先日,本市消防局職員並びに市立中学校教員による不祥事が発生しましたことは,誠に残念であります。これらについては,管理監督者を含めた厳しい処分を行い,全職員に対し,市民の皆様の信頼回復に努めるとともに,綱紀の厳正を指示しました。
こうした問題については,人間としてのあるべき姿という原点から職務をとらえなおす自治体経営法の研修の拡大を通じても防止に努めているところです。今後,政令指定都市を目指す上でも,本市の職員が,人格,能力共に,さらに高い資質を身に着けていかなければならないと考えており,一層気を引き締めて倫理高揚と職務能力の向上に取り組んでいきます。

このほか,市の内部では,自発的な改革意欲を具体的なものにする業務改善職員提案制度を新設するとともに,効果的,効率的な行政経営を進めるための新行政経営システム推進班を稼動しました。
さらに,本議会終了後にも,経済,経営に関する有識者の方々などによる検討委員会を設置して,さまざまな取組の成果を織り込みながら,新行財政改革大綱(長期計画編)の策定を進めていきます。

現下の財政状況

続いて,平成16年度決算と17年度決算見込み等に基づく本市の財政状況は,依然として厳しい状況にあるものの,一部に改善の成果も見ることができるものとなっています。
まず,地方交付税改革に伴う大幅な収入の減少とともに,支出の面では,扶助費,公債費などの義務的経費の増加が続いていますが,一方で市税収入の微増と,市債残高の減少など明るい兆しも見えています。次に,今後5年間の収支見通しでは,財源調整のための基金を取り崩さないとした場合,237億円の収支不足となりますが,人件費の抑制や経常的経費の見直しなどが功を奏し,昨年と比較して164億円の改善となっています。
しかし,中核市35市の比較では,本市は新潟市などに続く第4位の財政規模でありながら,体力や持続力を示す指標は低いランクであり,公債費比率は34位という状況です。今後,あらゆる方策を講じて収入確保と支出の削減を図るとともに,事務事業の見直しや職員の意識改革も含めた財政健全化への取組を通じて,効率的で効果的な財政運営とその定着を目指します。行財政改革を着実に進めることで,無駄のない市民本意のサービスが提供できる市となり,危機的な財政状況を脱した後には,財源を一層有効に活用し,市民福祉の向上とまちの発展に向けたさまざまな政策を推進していくことができると考えています。

市民病院の在り方検討

次に,本市の市民病院については,経営改善とともに,老朽化や狭隘化といったさまざまな課題を抱えており,これまでの市議会においても,多くのご指摘をいただいてきたところです。こうしたことから,市民サービスとしての市民病院の在り方について,必要性の有無を含め,原点に立ち返って早急に検討を進める必要があると考えており,本議会終了後にも,医療関係者,経営に関する有識者の方々などで構成する検討委員会を設置することとして,関連の予算をお諮りしています。本年秋ごろには提言をいただき,市議会並びに市民の皆様の幅広いご意見を伺いながら,最も望ましい方向性を探っていきたいと考えています。

安全・安心のまちづくり

次に,本市では,地域の課題解決に向けた市民の皆様の自主的な活動の広がりが,安全で安心して暮らせるまちづくりには不可欠であるとの認識の下,安全・安心ネットワークの構築を進めているところです。
現在,教育委員会と共に,地域の各団体の皆様に支援事業の趣旨や内容の説明を行いながら浸透を図っており,すでにネットワーク構築に向けた組織化が進む地域が出てくるなど,心強い動きが始まっています。初年度である今年度は,通学路の安全確保,防犯,防災などをはじめ,各地域で取り組まれている活動を尊重した支援を行います。今後,自然環境の保全や街の美化,高齢者や障害者の方々の見守りなど地域の皆様の助け合いによる福祉の向上,地域ぐるみの健康づくりなど,活動の広がりとともに,地域的にも全市へと拡大していくことを期して,市民の皆様が主体となった活動を支援していきます。

未来を担う子どもたちの育成

各地で子どもたちが犠牲となる事件が絶えず,さらに,子どもが親を殺害するなど,目を覆うような現象が発生しています。また,昨年度の人づくりに関する市民意識調査では,子どもたちにあいさつなどの基本的な生活習慣や正義感などが十分に養われていないのではないかという,市民の皆様のご心配をうかがわせる結果も出ています。
こうした社会情勢の中で,本市の子どもたちにはゆるぎない道徳心を育て,安全で安心して暮らせる岡山のまちを支える大人に成長していくことを願って,就学前からの本市独自の教育の検討に着手しました。
物質的に豊かになり,また,核家族化や少子化の影響から,思いやりや感謝の気持ち,我慢することを覚える機会も失われているのではないかといった危機感を持ち,緊急の課題として,教育委員会と連携しながら,来年度に向けて具体的な行動プランを作成していきます。岡山大学のご協力と保護者代表の方々のご参加を得て,去る6月6日に第一回目の検討会議を開催したところであり,今後,一層の現状把握に努めながら,保護者や地域の方々への働きかけなどにも踏み込んだ多角的な検討を行っていきます。

自分たちの住む社会をよりよいものにしていこうという優しく強い市民の皆様がたくさんいて,その中で,心豊かな子どもたちが育まれていくような,全国を先導できるまちづくりを市民の皆様と共に進めていきたいと考えています。

緑と憩いのまちづくり

通りを彩る草花や,その土地ならではの瑞々しい風景は,人に安らぎを与えます。また,社会の成熟とともに,環境と共生する生活様式が見直されている中で,緑や憩いの重要性を念頭に置きながら,本市の恵まれた自然環境や景観を生かした住みやすく魅力のあるまちづくりを進めていきたいと考えています。

都市緑化フェアに開催に向けて

まず,岡山県並びに財団法人都市緑化基金と共に準備を進めております全国都市緑化フェアについては,去る5月26日の「全国都市緑化おかやまフェア懇談会」において基本構想が提言されました。これを受け,開催は平成21年春となり,本市の西大寺カネボウ跡地をメイン会場,岡山城・後楽園等をサブ会場とすることが決定されたところです。
このフェアは,公共施設等と共に民有地の緑化を通じて総合的な都市緑化を推進することを目的とされており,暮らしの中の潤いが求められ,緑の重要性が再認識されているこの時期に,本市において開催できることを喜ばしく思っています。今後,基本計画を策定していきますが,市民,事業者,関係団体の方々の幅広いご参加をいただきながら,先の国体で発揮した市民総参加の経験を踏まえて,新鮮で独創性のある岡山らしいフェアにしたいと考えています。
また,このフェア開催を,本市のイメージアップの機会とするだけでなく,市民の皆様と共に緑化や環境を考える一つのステップにしたいと考えています。開催に向け,市役所筋や西川沿い,桃太郎大通りなどの主要な道路から小さな広場までを花と緑で彩る取組を早急に検討し,平成21年度を目標年次に計画的な緑のまちづくりを進めていきます。年ごとに美しさを増していくまちのイメージを示しながら,市民の皆様のご参加を募り,その後のまちづくりへとつながる長期的な展望に立った施策を推進していきます。

西川緑道公園の再生

次に,本市の中心部を貫く西川緑道公園は,本市の誇るべき水と緑の回廊であり,水辺空間整備の全国的なモデルともなっています。この公園の再生を図り,住む人と訪れる人が共に憩い,賑わう場所として魅力を高めていきます。去る4月28日には,環境,都市整備など幅広い分野の有識者の方々による市民懇談会を立ち上げており,本年秋ごろに提言をいただくこととしています。
先に申し上げた緑化フェアに際しても,サブ会場である岡山城や後楽園の賑わいと響き合うような協賛会場となることを目指します。都心にあって,本市の豊かな自然やまちの潤いを象徴するような場所にしていきたいと考えています。

環境美化条例の見直し

これらの公園をはじめ,本市の道路や水辺環境においても,清掃活動や環境保全など市民,事業者の皆様によるボランティア活動が展開されています。しかし一方で,こうした活動を無にするように投げ捨てられたタバコの吸殻や空き缶,空き瓶などが美観を損なっているところです。
清潔で整然とした街並みは,住民の方々のまちへの愛着や意識の高さを伝え,都市の格を表すものと認識しています。
本市では,平成8年10月から環境美化条例を施行し,ポイ捨ての取締りや啓発活動に取り組んでいますが,住みやすく美しいまちを目指して,より実効性の高まる罰則の厳格化を含めた見直しも必要であると考えています。現在,調査,研究を開始したところであり,今後,市民や事業者の皆様へのアンケート調査などを通じて有効な方策を検討し,早い時期に条例の改正を市議会にお諮りしたいと考えています。

むすび

以上,当面する市政の主な取組状況について申し上げてきました。
昨年の御津町・灘崎町に続いて,建部町・瀬戸町と合併しますと,本市は中核市の中でも屈指の都市規模となり,政令指定都市への移行が視野に入ってきます。現在は全国で15市しかない政令指定都市の一員となって,財源や権限を活用して,市民の皆様と共に岡山らしい特色のあるまちづくりに取り組み,都市の活力を増すことで,県全体の発展へも寄与していきたいと考えています。
その実現に向けては,岡山県,市議会並びに市民の皆様と手を携えて,国への働きかけを強めていくことが不可欠であり,さらに,本市がたゆまぬ改革と市民参加のまちづくりを進め,政令指定都市を目指すにふさわしい都市であることを示していくことも必要であると考えています。
みらい会議においては,本市の都市ビジョン策定に向けた精力的な議論が重ねられており,発展性を織り込んだ具体的な将来像を市民の皆様と共有できることで,一層力強いまちづくりを進めていくことができるものと期待しているところです。
皆様方のご支援とご協力を心からお願い申し上げます。

平成18年度補正予算案の概要

それでは,甲第92号議案から甲第97号議案までの補正予算案について申し上げます。

補正額は,一般会計で24億3,000万円余,特別会計で12億400万円余,合わせて36億3,500万円余となっています。補正に要する一般財源14億1,400万円余のうち13億円は,財政調整基金を取り崩して対応します。

主な内容としては,まず,建部町及び瀬戸町との合併に向けて電算システムを統合します。

また,国・県支出金等の決定を受けて,灘崎町総合公園,備前国府地区の公園,道路等を整備するほか,史跡である大廻小廻山城跡の保存整備に取り組みます。

さらに,県からの移譲を受け,旅券の発給に係る事務を国際交流センター内のパスポートセンターで引き続き実施することに併せて,フォーラムシティ内の市民サービスセンターを移設し,パスポート及び各種証明書の発行業務をワンストップサービスで実施します。

加えて,子育て支援の一環として,児童クラブの児童数の増加に対応したクラブ室の増築及び小学校の余裕教室の改修を行うほか,私立保育園整備に助成を行います。

補正予算案以外の議案の説明

続いて,予算案以外の議案について,その主なものを申し上げます。

まず,甲第106号議案は,岡山市立学校のプールを学校教育以外の目的のために一時使用する場合の使用料の額を定めるものであり,7月1日から大野小学校で一般開放を行います。

次に,甲第109号議案から甲第112号議案までは,建部町及び瀬戸町を岡山市に編入するほか,合併特例区の設置を協議するものなどであり,先ほど説明しました両町との合併に伴うものです。

次に,甲第178号議案は,灘崎幼保一体施設新築工事について,工事請負契約を締結するものです。

次に,甲第179号議案は,本年9月から指定管理者制度を導入する岡山市民会館について,民間事業者の創意工夫による効率的かつ効果的な管理運営と,経費の縮減を図るため,公募により選定した候補者を指定するものです。

以上で提案理由の説明を終わります。
よろしくご審議の上,ご議決を賜りますようお願いいたします。

報告に対する市長提案理由説明要旨

ただいまご上程になりました報告についてご説明いたします。

まず,報第33号から報第40号までは,いずれも平成17年度の継続費繰越計算書,繰越明許費繰越計算書,事故繰越し繰越計算書又は予算繰越計算書で,平成18年度に繰り越して執行するため,その内容について報告するものです。

次に,報第41号は,リース公用車の事故について,報第42号及び報第43号は,市有自動車の事故について,いずれも相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

報第44号は,市営住宅退去明渡し等の債務について,訴訟手続により債務の履行を請求することを決定したものであり,報第45号は,市営住宅の家賃の滞納等について,相手方と民事訴訟法第275条の規定による和解をすることを決定したものです。

なにとぞよろしくお願いいたします。

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