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平成19年2月提案理由

[2010年1月20日]

ID:15125

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平成19年2月定例市議会に提出した議案に対する市長提案理由説明要旨

平成19年度の予算案並びに関係諸議案のご審議をお願いするに当たり,市政運営に関する所信を申し上げ,市民並びに市議会の皆様方にご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに,本市は,去る1月22日,建部町及び瀬戸町と合併し,人口約70万人を擁する都市として,新たな歩みを始めました。2月18日には,多くの方々のご臨席をいただき,合併記念式典を盛会のうちに挙行することができました。地域の発展を願い,この合併にご尽力いただいた多くの方々と,新しい岡山市として共に未来を築いていくことにご理解をいただいた市民の皆様に,改めて感謝を申し上げます。
今後さらに特色ある地域の個性をいかしながら,市域全体が生き生きと活力にあふれ,住んでよかったと実感できるまちづくりを進め,そして,中四国圏域の発展に貢献する都市を目指してまいります。
この合併を経て,平成21年の政令指定都市への移行を目指す本市にとって,新年度は,国・県との協議,行政区画等の決定と区制施行に関する準備などの作業が山積する,正に正念場となります。間もなく策定する都市ビジョンにも示す,夢のある都市像を築いていくために,必要な準備に全力を挙げて取り組み,「政令指定都市・岡山」を実現させたいと考えております。議員並びに市民の皆様の,力強いご支援,ご協力を心からお願い申し上げます。

19年度予算の考え方

平成19年度予算は,新しい岡山市としての初めての当初予算編成となりますが,本年4月に岡山市議会議員選挙が行われる関係から,骨格的予算としております。したがって,義務的経費,継続的経費,市民生活にとって緊急を要するもの,当初予算に計上すべき要素の強いものについて,所要の経費を計上しております。その他の政策的経費,新規事業については,6月の定例市議会において,補正予算として肉付けをし,提案することとしておりますので,あらかじめご理解を賜りたいと存じます。
この予算の概要ですが,一般会計の予算額は2,122億円余であり,このたびの合併前の1市2町の18年度当初予算の総額と比較しますと,3.4パーセントの減額となっております。
予算編成に当たっては,これまでの行財政改革の成果を反映させるとともに,予算要求段階においても,マイナス7パーセントのシーリングを実施して歳出削減を図り,選択と集中により事業を厳選し,進度の調整と査定を行いました。その上で,特に,平成21年度に開催する全国都市緑化フェア関係の事業費,4つの合併特例区の運営のための経費のほか,政令指定都市に向けたまちづくり特別事業などに予算付けを行いました。

行財政改革の推進状況

新年度の予算編成に反映した行財政改革の成果としては,新行財政改革大綱の短期計画編に基づき,新規職員の採用凍結,行政サービス棚卸しや経常的経費等の見直しなどにより,一般財源で35億円の縮減を図っております。しかし,厳しい財政状況に加えて,生活保護費など削減できない扶助費の伸びが今後も予想される中で,市民サービスを持続的に提供するとともに,政令指定都市にふさわしいまちづくりと,新しい都市ビジョンの実現を図るために,行財政改革を徹底的に実行していく必要があると考えております。

新行財政改革大綱の長期計画編については,現在,骨子案を取りまとめたところであり,今後,検討委員会や議会並びに市民の皆様のご意見を伺ってまいります。その中では,平成27年度を目標年次として,歳出縮減額や代表的な財政指標について目標値を設定することとしており,この目標達成のための具体的な手段は,短期計画編において設定し,毎年度,達成度の確認と見直しを重ねていくこととしております。なお,政令指定都市への移行後には,目標の理念をいかしながら,必要な見直しを行いたいと考えております。

新年度には,これまでの行財政改革の経験を踏まえて,さらに大きな課題へと切り込んでまいります。現在,23ある外郭団体の総合的な見直しと,指定管理者導入方針の見直しを進めておりますが,今後,行政サービス棚卸しについても,すべての事業をゼロベースから見直してまいりたいと考えております。

こうした行財政改革を強力に推進していくための組織として,行財政改革推進室を,各局から独立した市長直轄の組織として設置し,行財政改革の取組を全庁的に統括してまいります。
そして,各職員が,自治体経営環境の変化を認識し,改革の目的と必要性を共有した上で,効率的,効果的な行政を自律的に展開していくことを目指して,幹部職員をリーダーとし,危機意識や経営感覚の醸成をはじめ,職員のさらなる意識改革を図ってまいります。この一環として,市民サービス窓口を先行部門に,市民の皆様に対するあいさつや,職員相互の声かけの充実により,円滑に職務を遂行できる職場風土の改革を目指します。

さらに,本市の財政の自立力を高めるとともに,岡山市という共同体の一員である市民の皆様の間で,基本的な負担の公平性が確保できるよう,税及び各種使用料等の徴収努力を強化します。この2月,3月には,収納課と国民健康保険課が合同で休日の訪問徴収に取り組みますが,新年度には,各種使用料等を一元的に収納するための料金課を設置し,税務担当との強力な連携の下,滞納への毅然とした対応を行ってまいります。

続いて,こうした行財政改革の推進に加えて,新年度の組織改革と当初予算で重点的に取り組む主な政策について申し上げます。

少子化対策と子育て環境の充実

まず,少子化対策と子育て環境の充実です。
わが国が本格的な人口減少社会を迎え,国においても少子化対策が模索されている中で,本市においては,市民の皆様に最も身近な基礎自治体として,国における省の垣根をできる限り取り払い,施設や制度の効果的な活用など,一体的な施策を展開し,岡山らしい子育て環境の充実を図りたいと考えております。
新年度には,保健福祉局内にこども企画課を設け,政令指定都市移行に伴う業務を視野に入れるとともに,保健福祉,教育だけでなく,都市整備や経済分野,安全・安心ネットワークの活用など,全庁横断的な少子化対策・子育て支援関連施策の企画立案と,調整機能を集約します。また,こども福祉課を設置して,児童虐待防止,児童クラブをはじめとする児童の健全育成の機能などを統合します。
また,子どもに関する諸問題に対応する子ども相談主事を配置するとともに,民間,地域の皆様とともに心豊かな岡山っ子育成プロジェクトの実施委員会を立ち上げることとしております。

安全・安心ネットワーク

次に,安全・安心ネットワークの構築です。
まず,今年度の支援事業では,52の学区・地区でネットワークが設立され,去る2月19日には,第1回の連絡会を開催し,取組事例の紹介と情報交換を行いました。
新年度には,このたび合併した建部,瀬戸地域を含めて,残る43の学区・地区のネットワークづくりを目指すとともに,既に設立されているネットワークについては,地域の中での活動がさらに充実し,活発化するよう,支援してまいります。このため,市長直轄の安全・安心ネットワーク推進室を設置して体制を強化した上で,全庁的にネットワークを支援できる事業を整理して,体系化を図るとともに,ネットワークからの要請にこたえることのできる支援メニューを構築したいと考えております。さらに,県や警察等との連携を一層深めると同時に,ネットワークに参加されている各種団体の代表者の方々との意識共有を図るため,意見交換の場を設けるなど,様々な側面から安全・安心ネットワークの構築を推進してまいります。

観光振興

次に,観光振興です。
岡山を訪問される方々に対して,より魅力的な都市を目指すためには,従来の観光資源の活用はもとより,産業視察や農業体験,コンベンションの誘致,文化施設やイベントの充実,さらに,わかりやすい案内やバリアフリーへの配慮,優れた景観づくりなど,多面的な取組が必要であると考えております。
新年度には,様々なニーズを的確にとらえ,国・県等と協力しながら,素早く,柔軟に対応できる全庁的な体制を構築するとともに,観光協会,コンベンションビューローなど関係団体の役割を含めて総合的な見直しを行い,新たな取組を展開してまいりたいと考えております。
また,既存の集客事業の魅力向上に取り組み,夏のももたろう祭りは,うらじゃ踊りを核とする構成とし,秋のおかやま音楽祭は,国際性を高めつつ,期間中のイベントの充実を図ります。さらに,釧路市に加えて,弘前市などとの広域都市間の交流を拡大し,行政や関係機関,民間企業,市民の皆様と力を合わせて,本市への集客向上を図りたいと考えております。去る2月13日には,歴史的にも結びつきが強い姫路市,鳥取市との間で,連携・交流に関する協定書に調印を行ったところであり,今後,人・物・情報の交流を積極的に推進してまいります。

都市緑化の推進

次に,西川・枝川緑道公園の再整備について申し上げます。
昨年4月から検討を重ねていた市民懇談会から,本年1月末,「西川緑道公園から始める 人間的なまちづくり」と題する提言書が提出されました。
この提言では,「『歩けるまちづくり』の起点」,「『水と緑のネットワーク』の基点」,「『まちなかの魅力的空間』のモデル」という3つの視点から,緑道公園の今後のあるべき姿が示されております。また,楽しく散策できる歩行性の向上や,中心部における緑のネットワーク化,おしゃれな店がつながる空間づくりなどの具体策とともに,モデル区間を選定して再整備の第一歩とすることが提案され,さらに,市民参加により,時代に即した継続的な整備が図られるという,緑道公園の理想が示されております。
市としては,提言を基本に置き,西川・枝川緑道公園全体の将来ビジョンを策定してまいりますが,まずは,モデル区間とされている桃太郎大通りから下石井公園にいたる550メートルの区間の整備から進め,官民協働のワークショップ方式を展開しながら,全国都市緑化フェアを訪れる皆様が,憩い,賑わい,楽しめる「水と緑の回廊」を目指してまいります。

環境美化の推進

続いて,本議会にお諮りしております美しいまちづくり,快適なまちづくり条例について申し上げます。
これは,市民の皆様から募集したご意見を参考にしながら,現行の環境美化条例を全面改正し,政令指定都市に向けて,本市の美しいまちづくり,快適なまちづくりをさらに実効性をもって推進しようとするものです。
まず,ごみのぽい捨て防止や路上喫煙制限について,より効果的,重点的な取組を推進するため,指定区域を設け,市と市民や事業者の皆様との協働の下,重点的な啓発活動・美化活動を行うこととするとともに,それだけでは改善が見られない場合には,過料を徴収することができる特別区域を設けることができることとしております。
また,併せて「美しいまちづくりの日」を制定することや,特に貢献のあった方を顕彰する制度を新たに創設することなども規定しております。
市としては,本条例による取組を,安全・安心ネットワークとも連携しながら,市民や事業者の皆様と共に積極的に展開し,美しいまちづくり,快適なまちづくりの推進のために一層の努力をしてまいりたいと考えております。

続いて,市役所における地球温暖化防止の取組について申し上げます。先ごろ,平成13年度から17年度までの第(1)期計画期間について評価を行い,市役所全体では,目標値を大幅に上回る温室効果ガス排出量の削減を達成できた一方,一つ一つの取組では,電気使用量や紙類の使用量において,一層の努力を要することがわかりました。このため,18年度から取り組んでいる第(2)期計画を強化して,今後,省エネルギー対策や省資源対策,ごみ減量や公用車に係る燃料使用量の削減など,一連の取組を「もったいない運動」として展開することとしました。
近年,地球環境保全等の実践理念として注目されている日本伝統の「もったいない」を合言葉に,わずかでも美しい環境づくりに貢献し,本市の財政健全化にも資することができればと考えております。

市民病院のあり方

次に,市民病院のあり方について申し上げます。
昨年6月に設置した市民病院あり方検討委員会からは,熱心なご議論を踏まえて,先月末に提言をいただいたところです。
その内容は,今後のあり方として,公的な役割を果たすために必要とされる医療を提供し,同時に,将来的にも市民負担を抑制するという2つの条件を解決した上で,市民の納得が得られる負担の下に建て替え,公的な役割を果たしていくことが望ましい,さらに,存続のための2つの条件の解決が可能かどうか,専門家らで構成する別の機関において,経営的要素も含め,診療科目・規模等詳細に検証していく必要がある,とするものであり,具体的方策として,非公務員型の地方独立行政法人化の提案もなされております。
検討の経過では,市民の皆様にも市民病院の抱える問題が提起できたものと考えておりますが,提言にもあるように,さらに時間をかけて,専門的に詳細な検証を行っていく必要があると考えております。

都市ビジョンの策定

続いて,本市の都市ビジョンについて申し上げます。
昨年10月に岡山みらい会議からいただいた提言を基に,「水と緑が魅せる心豊かな庭園都市」と「中四国をつなぐ総合福祉の拠点都市」という都市像の実現に向けた,基本的な考え方と政策の体系を明らかにするものとしています。
特に,政策目標は,できるだけわかりやすい形で市民の皆様にお示しするとともに,計画策定,実行,評価,計画改善という政策実施の過程を踏まえた,実効性のあるものにしたいと考えております。
今議会においても,議員の皆様からご意見を伺い,年度末を目途に市としての素案を取りまとめ,その案について,さらに市民や関係団体の皆様からも,十分なご意見をいただいてまいります。そして,市民の皆様と共有できる都市ビジョンに仕上げ,力を合わせて,岡山を日本一魅力のある都市にしてまいりたいと考えております。

平成19年度予算案の概要

それでは,甲第10号議案から甲第27号議案までの予算案の概要について申し上げます。平成19年度の一般会計当初予算案の概要は先に申し上げたとおりですが,骨格的予算の中でも,まず,安全・安心ネットワークへの支援,災害時の避難施設でもある小・中学校の体育館の耐震改修など,安全・安心のまちづくりを一層進めることとしております。
そして,乳幼児医療費の助成,障害者の皆様の自立支援,高齢者虐待への対応など,暮らしやすい福祉のまちづくりを推進します。
また,教育環境の整備や,全国生涯学習フェスティバルの開催など人づくりに資する事業に対応します。
さらに,全国都市緑化フェア開催に向けての事業,おかやま国際音楽祭の実施,政令指定都市に向けたまちづくりの推進といった,重点的な取組を盛り込んでおります。

これに,13特別会計と4事業会計を合わせて,総額4,488億円余となっております。

特に,特別会計のうち国民健康保険費特別会計においては,これまで会計上の赤字を補填していた基金も底を突く中で,医療費の大きな伸びが見込まれるなどの要因から歳出額が上昇し,平成19年度の医療保険分について,一般財源からの繰入れを特例的に増加させてなお,保険料を6パーセント強値上げせざるを得ない状況となっております。

予算案以外の議案の説明

続いて,予算案以外の議案のうち主なものを申し上げます。

岡山市の組織及びその任務に関する条例の一部改正,岡山市美しいまちづくり,快適なまちづくり条例の制定については先に申し上げたとおりです。
また,地方自治法の一部改正に伴い改正を要する関係議案で,条例改正が10議案,組合等の規約変更が16議案あります。その主な内容は,助役に代えて副市長の制度が導入されることに伴うもの,収入役に代えて会計管理者の制度が導入されることに伴うもの,及び事務吏員と技術吏員の区別を廃止することに伴うものがあります。

甲第31号議案は,社会情勢の変化に伴い,岡山市民交通傷害保障制度を廃止しようとするものです。

甲第33号議案は,住民ニーズにかなう福祉・環境・人づくりなどの施策を持続的に提供することを目指し,効果的な人員体制の整備と効率的な行政運営を行うため,職員の3年間の採用凍結を行っている中で,その削減実績を反映すべく職員定数条例の一部を改正するものです。

甲第49号議案は,所得税の定率減税制度の改正に伴う,保育料への影響を最低限にとどめるため,保育料表の改正を行うとともに,少子化対策の一環として,保育料の軽減制度の対象となる施設の範囲を拡大するものです。

甲第55号議案及び甲第56号議案は,国の平成19年度地方財政計画に鑑み,市立高等学校授業料の額及び市立幼稚園授業料の額について,それぞれ適正なものに改めるものです。

甲第59号議案は,7世紀ごろの古代山城であり,吉備最大の規模を呈する国指定史跡・大廻小廻山城跡を恒久的に保護し,保存し,及び活用するために必要な土地を買い入れるものです。

甲第77号議案から甲第80号議案までは,下石井高架下自転車等駐車場など6つの施設について,それぞれ指定管理者の指定を行うものです。

甲第81号議案は,平成19年度包括外部監査契約を締結するものです。

以上で提案理由の説明を終わります。
よろしくご審議の上,ご議決を賜りますようお願いいたします。

報告に対する市長提案理由説明要旨

ただいまご上程になりました報告についてご説明いたします。

報第6号は,リース公用車の事故について,報第7号から報第9号までは,市有自動車の事故について,いずれも相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

報第10号は,市道の管理瑕疵による事故について,相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

報第11号は,市営住宅退去明渡し等について,訴訟手続により債務の履行を請求することを決定したものです。

報第12号から報第15号までは,市営住宅の家賃の滞納等について相手方と民事訴訟法第275条の規定による和解をすることを決定したものです。

報第16号は,住宅新築資金及び宅地取得資金の返済債務について,訴訟手続により債務の履行を請求することを決定したものです。

報第17号は,岡山市国民保護計画を作成したものです。

よろしくお願いいたします。

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