2022年11月19日(土曜日)に「おかやまESDフォーラム2022」が開催されました。
第1部では「ESD岡山アワード2022」の表彰式と受賞団体のプレゼンテーション、第2部ではESD・SDGsに取り組む中学生・高校生による活動発表と参加者による意見交換・交流が行われました。
岡山県内外から約60名が参加し、世界の優良事例や地域の中高校生の取組を聞き、世代や所属の垣根を超えた意見交換により、ESD活動に取り組む上で重要な視点や課題などを学び合いました。
「ESD岡山アワード」は、国内外におけるESDの優良事例を顕彰することで、事業を実施する団体の活動を充実させるとともに、ESDの普及に貢献することを目的として、2015年から実施しています。
今年で8回目を迎え、世界51の国・地域から157件の応募があり、厳正な審査の結果、2件の取組がESD岡山アワード2022に選出されました。
受賞団体の詳細については、下記URLからご確認ください。
https://www.city.okayama.jp/sdgs-esd/0000042837.html
本フォーラムに受賞団体の代表者を招き、岡山市の竹中正博副市長とESD岡山アワード2022運営委員会の阿部宏史委員長が表彰状と目録を贈呈しました。
竹中副市長は「地域特性を踏まえた素晴らしい活動で、世界の模範となる活動です。今後、より一層、力を発揮していただき、ESD活動が普及発展されることを祈っております」と祝辞を述べられました。
また、阿部委員長からは、専門家による審査の中で、「多様な団体が活躍していることや市民参画型の情報公開、中高生などの若者の活動参加がある」などの点が特に評価されたとの講評がありました。
続いて、受賞団体の代表者による受賞事業のプレゼンテーションが行われました。
まず、「『ハンブルクにおけるサステナビリティ学習』構想」代表のラルフ・ベーレンズさんが受賞事業「『ハンブルクにおけるサステナビリティ学習』構想による『ハンブルク総合計画 ESD2030年』」について、発表しました。
事業内容については、下記URLをご確認ください。
https://www.city.okayama.jp/sdgs-esd/0000042837.html
発表を聞いた参加者からは、様々な団体と連携して包括的にESDに取り組んでいるのはとても素晴らしいなどとコメントがあり、ハンブルクのESDを推進する実行力の高さに関心が示されていました。
次に「グリーン・グロース・アフリカ・サステナビリティ・ネットワーク」代表のアデドイン・アデレケさんが受賞事業「環境教育プログラム」について、発表しました。
事業内容については、下記URLをご確認ください。
https://www.city.okayama.jp/sdgs-esd/0000042837.html
参加者からは、少人数で始めたプロジェクトが今やアフリカ中に広がり、アフリカで切磋琢磨しながら取り組んでいる様子はとても素晴らしいとコメントがあり、ネットワークの広がりに関心を示されていました。
発表の様子はYouTubeで公開していますので、下記URLからご確認ください。
【日本語】https://www.youtube.com/watch?v=GdUVpygFmwE別ウィンドウで開く
【英語】https://www.youtube.com/watch?v=hJ6tNGbKhlc別ウィンドウで開く
第2部では、ESD・SDGs活動に取り組む中高生による発表が行われました。
最初に発表を行ったのは灘崎地域の中高生「灘崎公民館・チーム灘」。テーマは「若者と地域をつなぐ中高生登録制ボランティア『チーム灘』の活動」。地元の中高生有志によるボランティアグループです。
なだ公スクールや科学実験で遊ぼう、中学生が小学生に防災について教える防災ゲーム、灘崎文化祭りなどの活動を発表しました。活動を通じて地域とのかかわりを持ち、地域の担い手として新たな灘崎らしさづくりを目指して活動する様子を発表しました。
灘崎地域中高生「灘崎公民館・チーム灘」の発表
岡山県立岡山城東高等学校の発表
続いての発表は、岡山県立勝間田高等学校。テーマは「勝間田高校森林コースでの取組」です。
勝間田高校では、植林実習や間伐材を活用したシイタケの植菌実習などを授業で学んでいます。美作ヒノキPR品として間伐材のコースターを森林コースの生徒だけでなく、他2コースや企業と連携して制作した活動などを発表しました。
自分たちの高校で何ができるのかをSDGsの視点で考えた取組です。勝間田高校では森を守る人になる活動をこれからも続けていきます。
岡山県立勝間田高等学校の発表
清心女子高等学校の発表
最後は、岡山県立岡山工業高等学校の発表です。テーマは、「水質浄化への取り組み」。
水酸化マグネシウムの浄化効果の実証実験の取組を発表しました。岡山工業高校のプールや伊島小学校、鹿田小学校にて水酸化マグネシウムと備前焼に使われる粘土を活用し、投入量による濁度変化やメダカへの影響などを調査しました。今後も研究を続け、岡山城の堀の浄化を目指すとのことです。
岡山県立岡山工業高等学校の発表
池田運営委員長による講評
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第2部の後半は、登壇者と参加者による意見交換を行いました。
第2部で発表した中高生の取組について、発表の感想や次世代に残したいもの・残したくないものをグループごとに意見交換しました。グループは様々な世代や組織の参加者で構成され、同じ発表内容でも様々な視点からの意見が出ており、参加者同士が刺激し合い、学びを深めることができました。
意見交換では発表内容について「高校生の時からこのような経験を通して、地域課題を自分ごととしてとらえていることがすばらしい」「自分たちの良いところを活かしている」「世界の問題と身近な問題を結び付けておりおもしろい」と感想が聞かれました。
残したいものとしては、「各々が得意分野を残す」「試行錯誤する力」「地域とのつながり・子どもと大人のつながり」、残したくないものとして、「フードロス」「貧困」「社会課題や国際課題への無関心」などの意見が出ていました。
意見交換の様子(1)
意見交換の様子(2)
第2部の意見交換に参加した「ESD岡山アワード2022」の受賞者からは、「このアイデアを学校や社会などで実践していくことが大切です。プロジェクトに感銘を受けました。」 「実践を通じて生徒も学校も素晴らしいスキルを身につけています。今後のパワーにつながります」とのコメントがありました。
ESD岡山アワード2022 受賞団体のコメントの様子
最後に、阿部委員長から「様々な主体、企業市民団体などを含めて密接な連携を確立されています。今日は岡山のESDが世界に向けた新たなスタートの日になると感じました。活発な意見交換を踏まえて、これから更なる発展をしていきましょう」と閉会挨拶がありました。
阿部委員長の閉会挨拶
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