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【地域主体による移動支援の仕組みづくり事業】

[2017年3月6日]

ID:40657

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高齢者福祉生協

実施団体

岡山県高齢者福祉生活協同組合

協働課

高齢者福祉課

解決を目指す課題

独居、もしくは高齢者のみの世帯が増加している中、免許の返上率の向上もあり、公的な交通手段を利用するほか、移動の手段が無い方が増えています。また、「病院から在宅へ」の流れが加速していく中で、定期的な通院が求められる高齢者、(特に後期高齢者)が増加していく事が見込まれています。
岡山市は、中心部の幹線道路には、バスの路線が一定数走っていますが、幹線道路から外れると、路線も少なく、移動に不便を抱える人は少なくありません。このような中、移動に困難を覚える方の数は、今後高齢者数が増加していくのと比例して増えていく事が見込まれています。

課題解決の方策

自分の車で友人や知り合いを目的地まで送っていくような「ちょっとそこまで」の移動を、地域の住民が支える仕組みを構築できれば、移動の困難の解消につながることが期待できます。将来的に、町内会などの小さな単位で、住民主体でちょっとした移動サービスを提供できるようになれば、上記の課題の解決につながることが期待できます。
しかしながら、事故のリスクなど、移動の支援を個人で行うにはハードルも高く、住民による移動支援を拡げていくには、こうした不安面を解消し、安全で利用しやすい移動支援のあり方を多くの市民の方に理解して頂くことが、課題の解決に向けた第一歩となる事と考えます。こうした考えに基づき、移動支援についての理解を深めるための講座を開催するところから手掛けていきたいと考えます。

提案書など

事業の成果

講座の様子1

講座の様子
(移動支援の仕組みの説明を受ける)

講座の様子2

講座の様子
(岡山市の地域包括ケアの説明を受ける)

  1. 公民館職員向け講座「市民が『考えて・支えて・創る』視点からの外出支援を考える学習会」を開催。5月26日、35名参加。
  2. 市民向け講座「地域で支え合う移動支援の仕組みづくり講座」を3回開催。地域で移動支援を行うための基本的な仕組みや手段について学んだ。
    内容:介護予防・日常生活支援総合事業の説明、移動支援の種類と特徴、事例紹介、グループワーク
    7月8日 西ふれあいセンター 29名参加
    11月28日 北ふれあいセンター 18名参加
    2月8日 西大寺ふれあいセンター 28名参加

成果・実績報告書等

協働事業を振り返って

実施団体からのコメント

講座の実施に関しては、参加者数、参加満足度ともに高い評価を得られた。一方で、実際に移動支援に取り組む団体や個人が出てくるまでには至らなかった。
講座後のアンケートの結果で、今後も取り組んでいきたいと答えた方は少なくなく、その点では、将来につながる取り組みにすることができたと考える。
(岡山県高齢者福祉生活協同組合)

協働課からのコメント

講座の実施により、移動支援に対する関心の高さはうかがえたが、実施に向けては、実施主体をどうするか、人・モノ・金などどれくらい必要か、事故に対する責任問題への不安など、踏み出しづらい環境にあると思われる。移動支援は、地域全体に関わる取組みなので、講座の前後に関心の高い方と地域住民との目的などの共有を図るような働きかけが必要でないかと考える。
介護予防・日常生活支援総合事業でできることは、移動支援のほんの一部だが、住民が主体的に取り組めるよう、支援体制を整えていく。
(高齢者福祉課)

伴走支援者からのコメント(協働の原則の視点から)

「お互いの強みが生かされた役割分担がなされていた」(相互理解の原則)
全3回開催された講座では、地域の支え合い活動の担い手となる町内会等の関係者だけでなく、それらの担い手を支えることが期待される公民館職員が多く参加されており、担当課による広報が情報を必要としている人たちに届いていたことが伺えました。また、講座の内容についても担当課による「介護予防・日常生活支援総合事業」の説明、団体による移動支援の概要説明、市内外の実践者による事例紹介が行われ、それぞれの情報やネットワークを生かした内容となっていました。

「実践に向けた支援策の検討が不十分であった」(目的共有の原則)
採算性の確保や事故のリスクへの備えなど、移動支援を実践するうえで考えておかなければならないことが講座を通じて共有された反面、参加者からの相談件数は多くなく、年度内に実践に向けた動きを確認することはできませんでした。移動支援の難しさが共有されたことは一定の効果であると言えますが、移動困難者の課題解消が最終目的であることを考慮すると、あらかじめ継続的な支援のための情報や相談体制を拡充しておく必要があったように感じます。
(ESD・市民協働推進センター センター長)

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