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【慢性疾病を抱える子どもの自立を目指す学習・復学支援および交流を支援する場「ポケットスペース」】

[2017年3月6日]

ID:40589

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ポケットサポート

実施団体

NPO法人ポケットサポート

協働課

岡山市保健所健康づくり課

解決を目指す課題

岡山市内には4施設6学級の入院中の子どもが通う院内学級があるが、すべての施設に設置されているわけではなく、退院後は通級することはできません。

医療制度改革により入院期間は短縮されているため、抗がん剤投与の合間や手術のための検査待ちの期間など、数週間でも退院し、外来通院しながら過ごすため、復学はできず、院内学級に通うこともできない状況が発生しています。
院内学級は義務教育のみのため、高校生の年代に対しての支援はなく、小児慢性疾病の対象となる年齢すべての子どもたちへの学習・復学を含む自立支援が望まれています。

課題解決の方策

  1. 長期入院にともなう学習の遅れなどについての学習・復学支援
    慢性疾病を抱える子どもたちへの直接的な学習・復学支援を行い、子ども同士の交流ができる環境を提供する。
  2. 院内学級を有しない岡山市内の総合病院に入院中の子どもの学習環境調査
  3. 病気の子どもたちの環境理解のための講習会や講演会
    病気の子どもの環境理解についての講演会を開催し、100名程度の方の参加を得ることで、活動者の増員、社会への理解を深める。また、啓発活動により慢性疾病を抱える子どもの支援の必要性について理解が深まり、地域や社会の理解が得られることで、より良い支援が行なわれるよう活動する。

提案書など

事業の成果

学習する子どもたちの様子

ポケットスペースで学習する子どもたち

講演会

7月10日講演会の様子

  1. 学習・復学支援では、長期入院に伴う学習・復学支援の場「ポケットスペース」をスタートさせ、大学生によるボランティアが学習支援を行った。
    73日実施し利用者はのべ101名であり、予想より多くの子どもたちに学習支援を提供できた。
    また、学力の補充だけでなく、知育ゲームなどを利用し、子ども同士で交流することで、子どもたちの学習の遅れへの不安軽減や、スムーズな復学へとつなげる一助となった。
  2. 学習環境調査では、院内学級を有しない岡山市内の総合病院2か所で聞き取り調査を実施し、今後は病院と共同で、調査研究を行うことが決定しており、さらに院内学級を有しない病院に長期入院する子どもの学習環境について明らかになると考える。
  3. 病気の子どもの環境理解では、平成28年7月10日に病弱児教育の先駆者である昭和大学の副島賢和准教授をお招きし、「涙も笑いも、力になる 院内学級の子どもたちが教えてくれたこと」と題して、一般市民、教育・医療・行政に関わる方や学生に講演会を行い120人が参加した。

成果・事業報告書等

協働事業を振り返って

実施団体からのコメント

岡山市健康づくり課と協働することで、新たな関係各所とのつながりが生まれ、当団体だけでは実施できないことや、時間がかかることが、スムーズに実施でき、病気の子どもたちへの支援が充実し、活動の幅が広がった。打ち合わせ会議で健康づくり課からの適切なアドバイスを受けることができ、今後の支援の拡充への課題と、事業展開の方向性が明確になった。
(NPO法人ポケットサポート)

協働課からのコメント

各事業において、目的を明確にし、目標を設定することを意識して取り組むことができた。特に反省会や、活動の振返りに重点を置き、課題の整理や今後に向けた新たな目標設定について話し合いを行った(会議7回、連絡情報交換50回以上)。
協働実施することで、地域の資源や、事業を実施するための必要条件など事前評価することができ、施策化の妥当性、事業の内容など検討事項を分析する一助となった。
(岡山市保健所健康づくり課)

伴走支援者からのコメント(協働の原則の視点から)

「早い段階で目指すところが明らかになっていた」(目的共有の原則から)
担当課の助言や先進地の視察を通じて一般施策化に向けて備えるべきことが早い段階で検討・共有されていたため、一時的な利用者の増減などに大きく影響されることなく事業を進め、大学生への周知拡大や運営マニュアルの作成など、今後の安定的な運営のための基盤を確立することができました。

「両者が規定された役割以上の役割を果たした」(相互理解の原則から)
担当課は積極的に情報を収集して団体へ助言を行い、団体は柔軟な発想と行動力でそれに応え続けるという役割分担のもと、両者が事業の成功のために出し惜しみせず役割を果たす姿勢が印象的でした。
第一回「協働のまちづくり賞」へのエントリーなど、当初の事業計画では想定されていなかった役割・機会を得、労を惜しまず取り組み続けたことが理解者の拡大につながりました。
(ESD・市民協働推進センター センター長)

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