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結核(市民の方へ)

[2010年3月10日]

ID:8311

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世界結核デー

 3月24日は世界結核デーです。細菌学者ロベルト・コッホが1882年に結核菌を発見した日にちなみ、1997年に世界保健機関(WHO)で制定されました。

 世界で新たに結核を発症する人は年間1,060万人、結核で命を落とす人は年間約130万人と推定されており、今も結核で苦しんでいる人が多くいます。

 世界結核デーの今年のテーマは、"Unite to End TB"(結核流行の終息のために団結しよう)です。

 結核根絶に向けて、正しい知識を身に付けましょう。

結核の基礎知識

1.結核ってどんな病気?

  • 結核とは、結核菌が主に肺に病巣を作る感染症です。結核菌がリンパや血液の流れに乗って、他の臓器(リンパ節、腎臓、腸、骨、皮膚、眼など)に炎症を起こすことがあります。(肺外結核)

2.どんな症状なの?

  • 咳、痰、微熱、胸痛などの症状が代表的です。こうした症状は、風邪に似ています。症状が2週間以上続くときは、注意しましょう。

3.どうやって感染するの?

  • 結核患者が咳やくしゃみをすると、結核菌を含む小さなしぶきが飛びます。このしぶきの中の結核菌を吸い込み、気管支の末端の肺胞に到達し定着することで感染します。(空気感染といいます)

4.感染したらすぐ発病するの?

  • 感染したからといって、すべての人が発病するわけではありません。感染した方の約1割の方が、感染後数ヶ月から2年ほどで発病するといわれています。健康状態や免疫力が発病に関係しているようです。
  • すぐに発病しなかった感染者の方のうち、さらに約1割の方は、加齢や他の病気のために免疫力が低下して、数十年後に発病することもあります。

5.発病しやすい人とは?

  • 免疫力の低い乳幼児や糖尿病患者、人工透析を受けている方、免疫抑制剤治療中の方、胃切除など手術をされた方などが発病の危険の高い人とされています。

6.感染を知る方法は?

  • 結核菌の感染を知る方法は、血液検査やツベルクリン反応検査があります。いずれも感染をしてから2ヶ月から3ヶ月程度経過してようやく反応が出ます。
  • 発病していない状況で、感染していることが分かった場合は、主治医と相談の上、潜在性結核感染症として内服治療をすることで、発病を防ぎます。

7.発病を知る方法は?

  • 結核発病の診断は、胸部エックス線検査と喀痰の菌検査で判明します。
  • 結核と診断されれば化学療法で治療します。

8.結核の治療は?

  • 結核は抗結核薬の確実な服用で治る病気です。標準的な治療としては主に6ヶ月または9ヶ月間、3種類から4種類の薬を毎日服用します。
  • 薬を飲み始めると一時的に症状が改善もしくは症状が消失することがあるため、服薬を自己判断で止める方がいらっしゃいます。服薬を止めている間に菌が薬に耐性を持つと、薬が効かない結核菌が作られてしまいます。症状が改善しても、必要な期間、正しく服薬を続け、きちんと治す必要があります。

9.結核予防のためのBCGワクチン接種

  • 結核を予防するためにBCGワクチンがあります。BCGワクチンの接種可能な年齢は出生後から生後1歳未満(標準接種期間は生後5か月から8か月未満)です。接種可能な年齢の期間は定期接種として公費で接種できます。乳児は免疫がなく、重症化しやすいため、期間内に接種を受けましょう。

10.早期発見・早期治療

  • 発病をできるだけ早く発見し、軽症のうちに治療をする必要があります。65歳以上の方は年に1回の定期健診や職場健診を必ず受けるようにしましょう。

結核の治療を受ける方へ

医療費の一部を公費で負担する制度があります。

一般結核患者に対する公費負担(感染症法第37条の2)

  • 対象者
    主に通院による治療を受けていて、他の人に感染させるおそれのない方
  • 対象となる医療費
    化学療法(薬による治療)・外科的療法(手術など)・装具療法、結核検査、副作用検査など
  • 自己負担額
    対象となる医療費のうち、5%が自己負担となります。
  • 申請に必要な書類
    感染症患者医療費公費負担申請書、3ヶ月以内に撮影した胸部エックス線写真

入院勧告による入院患者に対する公費負担(感染症法第37条)

  • 対象者
    他の人に感染させるおそれがあるため、保健所長の入院勧告により、結核病床のある専門病院に入院して治療を受けている方
  • 自己負担額
    入院治療のために要した費用の全額を各種健康保険や公費で負担します(保険外診療は公費負担の対象外)ただし、世帯の収入に応じて、費用の一部を負担していただく場合があります。
  • 申請に必要な書類
    感染症患者医療費公費負担申請書、3ヶ月以内に撮影した胸部エックス線写真、世帯調書、世帯全員の住民票、健康保険証の写し、世帯全員の所得税額を証明する書類など(詳細は感染症対策課へお尋ねください)

結核の発生状況について

 令和5年に新たに結核に感染した方(潜在性結核感染を除く)は51人でした。

 また、罹患率(人口10万人当たりの感染者の割合)は7.1で岡山県結核予防計画別ウィンドウで開くで定めている目標(令和9年度までに罹患率7.5)よりも下回っています。

結核罹患率推移(人口10万人対)

結核定期健康診断

令和5年度 結核予防週間(9月24日から9月30日)

 9月24日から30日までの1週間は「結核予防週間」です。

 令和5年度の結核予防週間の標語は

 『いまも1日平均28人が結核と診断されています。』です。

 結核は、今でも国内で年間10,000人以上の新たな患者が発生し、年間1,600人以上が命を落としている主要な感染症です。

 この機会に、結核に関する正しい知識を身に付けましょう。

【厚生労働省】令和5年度標語『いまも1日平均28人が結核と診断されています。』チラシ

お問い合わせ

保健福祉局保健所感染症対策課 感染症対策係

所在地: 〒700-8546 岡山市北区鹿田町一丁目1番1号 [所在地の地図]

電話: 086-803-1290 ファクス: 086-803-1713

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