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令和3年度 第37回坪田譲治文学賞

[2022年1月21日]

ID:34740

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第37回坪田譲治文学賞

もうひとつの曲がり角

第37回坪田譲治文学賞受賞作
『旅する練習』(講談社刊)
乗代雄介著

令和4年1月20日発表

選考経過

 令和2年9月1日から令和3年8月31日までの1年間(※)に全国で刊行された小説、児童文学等の中から、小説家・児童文学者等から推薦された79作品について、「大人も子どもも共有できる世界を描いたすぐれた作品」という観点で、予備選考会を経て候補作4作品を選定。
 これを、令和4年1月18日(火曜日)開催の第37回坪田譲治文学賞選考委員会(会場:東京都千代田区平河町「ルポール麹町」)で慎重に審査した結果、乗代雄介著『旅する練習』が選ばれた。


 選考委員は、阿川佐和子、五木寛之、川村湊、中脇初枝、西本鶏介、森詠、森絵都の7名。

 ※選考の基準日は9月1日(岡山市文学賞条例施行規則第2条)

受賞者略歴

岩瀬成子

乗代 雄介(のりしろ ゆうすけ)

1986年北海道生まれ。作家。法政大学社会学部卒業。
2018年『本物の読書家』で第40回野間文芸新人賞受賞、2021年『旅する練習』で第34回三島由紀夫賞を受賞。他の著書に『最高の任務』『皆のあらばしり』など。

受賞者コメント

  塾講師をしていた頃、坪田譲治の「私の童話観」という文章から読解問題を作りました。「色はもっとジミでもいい、光はもっとにぶくていい。美しさはたとえ足りなくても、人生の真実を描いてほしいと思うのである。」という一節を今でも思い出せます。人生の真実が何かは未だわからず、それを知りたいと願う姿を子供に示し、同じ願いを子供の内に見出すことが、自分にできる精一杯です。その道のいつも途上にあることを書いた『旅する練習』でその名を冠する賞をいただけたことを、とても嬉しく思います。ありがとうございました。

作品の概要

  2020年3月、コロナ禍の春休み。サッカー少女で小学校6年生の亜美と叔父で小説家の私は、予定していた鹿島アントラーズのホームゲーム観戦旅行がなくなり、かわりに千葉県の我孫子駅から、利根川沿いに、徒歩でアントラーズの本拠地・茨城県鹿島をめざす旅に出た。亜美は、ドリブルやリフティングの練習をしながら、私は、風景や鳥、史跡などの写生の練習を続けながら。途中でひょんなことから、4月から就職が決まっているという女子大生みどりも加わって、3人の「歩く、書く、蹴る」の風変わりな旅が続いていく。「本当に大切なこと」を見つけて、それに自分を合わせて、努力していくことを亜美は学び、5日間の旅を通して成長していく。感動のロード・ノベル。

選考委員 西本鶏介氏(児童文学作家)のコメント

  大人も子どもも共有できる文学作品という特質を持つ坪田譲治文学賞にふさわしいかどうか、子どもの読者には文体も内容もわかりづらいのではないかという意見もあったが、候補作の中では圧倒的にすぐれた作品として評価すべきであり、子どもにも読まれるべきロード・ノベルということで受賞作となった。ありふれた日常にある大切なものを知ることのすばらしさ、興味深い民俗学的考察、旅を通していきいきと描かれるサッカー少女の成長ぶり、作者の趣味として挿入される自然描写の文章も本文とはちがった魅力がある。

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