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令和4年2月提案理由

[2022年2月18日]

ID:35236

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令和4年2月定例市議会に提出した議案に対する市長提案理由説明要旨

 令和4年度予算案並びに関係諸議案のご審議をお願いするに当たり,市政運営に関する所信を申し上げ,市民並びに市議会の皆様方にご理解とご協力を賜りたいと存じます。

新型コロナウイルス感染症への対応について

 はじめに,新型コロナウイルス感染症に関する岡山市の状況等をご報告いたします。
 岡山市では,1月中旬以降,オミクロン株の影響により感染が急拡大し,1月27日には岡山市にまん延防止等重点措置が適用されました。現時点においても新規感染者数は高い水準で推移しております。
 このたびの感染第6波の特徴は,これまで以上に感染力が強く,短期間で広がる一方で,多くの方が無症状,軽症であることから,自宅療養者の数が大きく増加しております。新規感染者と自宅療養者が急増する中,岡山市では,保健所の体制強化と業務の再構築を段階的に進め,感染された方を重症化リスクに応じて適切に医療へと繋げ,また,安心して療養していただけるよう,全庁を挙げて最大限努めております。
 3回目のワクチン接種については,一般の方への接種時期を前倒しして,2回目接種から6か月経過した方に順次,接種券を発送しております。65歳以上の方への接種は1月から開始し,64歳以下の方への接種は,2月中旬から本格実施しているところであり,引き続き,円滑なワクチン接種を推進してまいります。
 感染が若い世代に限らず,高齢者を含めた幅広い年代へと広がっております。市民の皆様におかれては,今一度,マスクの着用,手洗い等の基本的な感染防止対策へのご協力をお願いいたします。また,重症化予防に有効な3回目のワクチン接種を受けていただきますようお願いいたします。

令和4年度の市政運営

 私は,市長就任以来,まちに変化を創出し,誇りと愛着の持てる岡山市を実現させるべく,「住みやすさ」,「力強さ」,「安全・安心」を市政推進の3本柱に掲げ,都市の総合力を高めてまいりました。まちづくりには時間がかかります。2期8年を経て,いよいよ岡山市は,市民の皆様にまちの変化を目に見えて実感していただけるステージへと移ることができたものと考えております。

 具体的に何点か申し上げますと,これまで地域経済の活性化に向けて様々な施策を推進してきた結果,まちなかでは,市街地再開発が大きく動いており,西川,旭川河畔等で民間主体の魅力づくりも進んでおります。
 岡山市においても,歩いて楽しい都市空間づくりや賑わいの拠点づくりを推進してまいりました。まちなかの東西をつなぐ県庁通りの一車線化は今年度中に整備が完了し,令和4年度中には,岡山城がリニューアルオープンし,岡山芸術創造劇場の整備が完了するなど,まちが大きな変化の時を迎えます。
 地域の振興では,それぞれが持つ潜在力を引き出すべく,環状道路の整備や,地域の未来づくり推進事業,生活交通支援など,ハード・ソフト両面で幅広く事業を展開してまいりました。
 また,まちの主役は人であり,市民誰もが生きがいを持ち活躍できるよう,各分野で様々な施策を展開してまいりました。特に,待機児童については,市長就任以来,市政の最重要課題の一つとして全力で取り組んできた結果,概ね解消することができました。今後も待機児童対策に取り組みながら,保育の質の向上を図るなど,子ども・子育て施策の一層の充実に向けて議論を進め,取り組んでまいります。

 令和4年度は,3期目を本格的に始動させる重要な年度であり,岡山市のさらなる飛躍に向けてしっかりとスタートダッシュを切ってまいります。
 当面は,新型コロナウイルス感染症対策を市政の最優先課題と位置付け,感染拡大防止とともに,コロナ禍の影響を受ける社会経済活動を一日も早く回復させるべく必要な対策を速やかに講じてまいります。
 まちづくり全般では,1期目,2期目の成果と課題,多くの皆様のご意見を踏まえながら,各分野で取り組んできた施策を着実に発展させてまいります。また,多様化する市民ニーズにきめ細かく対応し,各分野のレベルアップを図るとともに,デジタル化,グリーン化等の新たな政策テーマに積極的に取り組むことにより,都市の活力と市民生活の質を一層高めてまいります。
 そして,まちづくりは,市民の皆様と目標や課題を共有し,一体となって取り組まなければ十分な成果は得られません。施策の意図等を的確にお伝えするべく情報発信力を強化し,また,様々な課題解決に向けて地域や関係者の皆様の声を丁寧にお伺いしながら,真心を持って市政を運営してまいります。

令和4年度予算の概要

 それでは,令和4年度予算案の概要について申し上げます。一般会計の予算額は,3,529億円,対前年度比で88億円,2.6パーセントの増で,過去最高額となっております。
 歳入は,給与所得の増加や企業の業績回復傾向により市税収入が68億円増加しておりますが,これに伴う臨時財政対策債の減少により実質的な地方交付税は62億円減少しております。一方,歳出は,医療・介護等の社会保障関係費が29億円増加し,また,公共施設整備等の普通建設事業費が16億円の増加となっております。
 このような厳しい財政状況下での編成となったことから,予算編成当初からシーリングによる経常的経費の抑制や大規模事業等の進度調整,有利な財源の活用等により,可能な限り収支不足を圧縮するよう努めてまいりました。
 その結果,新劇場等の施設整備に対応するため,かねてより準備してきた公共施設等整備基金の取崩しは,前年度から10億円増の30億円となったものの,財政調整のための基金の取崩しは,前年度と同額の50億円に抑えることができております。
 国への働きかけにより追加交付を受けた新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金約26億円については,新年度当初予算では7億円を活用し,残り19億円を補正予算の財源として留保しております。
 市債については,新年度の臨時財政対策債を除く通常債の借入額が303億円となり,新劇場整備等に伴い前年比38億円の増加となっておりますが,合併推進債等の交付税算入率が高い有利な財源の活用により,交付税算入のない市債と比較して74億円の将来負担の縮減を図っております。
 今後も公共施設等の老朽化対策や再整備等により借入額の増加が見込まれるため,引き続き,有利な財源を活用しつつ,借入額をコントロールしてまいります。
 岡山市の主な財政指標は,政令指定都市の中で概ね上位を維持しており,新型コロナウイルス感染症の終息が見通せない中,財政運営の健全性に配慮しつつ,必要な予算を編成できたものと考えております。
 今後とも将来世代に負担を先送りすることなく,中長期的な展望に立ち,財政運営の健全性を確保した上で,岡山市の持続的な発展と市民生活の充実に資する施策をしっかりと進めてまいります。

新型コロナ対策関連予算

 新型コロナ対策として,令和4年度当初予算では,感染拡大防止や地域経済,市民生活への支援に必要な予算として24億円を計上しております。需要減少の長期化により打撃を受けている米販売農家及びノリ養殖業者の次期作への支援金や,中小企業の設備投資への補助金,また,生活困窮世帯の子どもの学習機会の拡充,デジタル化等の新しい生活様式への対応等を実施してまいります。
 また,令和3年度の2月補正予算では,国の補正予算に呼応して前倒しする事業として,PCR検査体制の継続に必要な経費,ワクチン接種関連経費,感染防止用品の購入費など,31億円の追加予算を予定しており,これらを合わせると新型コロナ対策関連予算は,55億円となります。
 今後とも,感染状況に加え,地域・経済界の声等を確認しながら,必要とされる経済対策や市民生活支援策について,国の新型コロナ臨時交付金の留保財源等を活用し,迅速かつ積極的に講じてまいります。

街を楽しむ

 「中四国のゲートウェイ・岡山」の核として,圏域発展の原動力となるまちなかでは,市内外から様々な人が集うことを前提に,成果が目に見え始めてきた歴史・文化・芸術,緑,歩行空間,公共交通等の様々なプロジェクトを結実させ,市民等にとって居心地が良く,楽しく快適に過ごせるまちづくりを進めてまいります。
 岡山の歴史・文化が集積する旭川河畔ゾーンでは,デスティネーションキャンペーンをはじめ様々な交流イベントと市が進める諸施策との相乗効果を発揮させ,岡山のまちが大きく躍動する1年としてまいります。
 今年11月のリニューアルオープンに向けて整備中の岡山城では,「人」と「まち」をキーワードに魅力を分かりやすく発信するとともに,アフターコンベンションでの夜間貸出など岡山城ならではの体験を提供し,市民の誇りの醸成と誘客力の向上を図ってまいります。
 12月の整備完了を目指す岡山芸術創造劇場では,令和5年6月のプレオープンと9月のグランドオープンに向けて準備を進めるとともに,地元商店街等とも連携しながら開館気運の醸成に向けて様々なイベントを実施してまいります。また,秋に開催される「岡山芸術交流2022」では,インバウンドが見込まれにくい中,「地元」と「子ども」をキーワードとして,地元へのさらなる浸透や子どもがアートに触れる機会の提供等を行ってまいります。
 岡山城主要部跡地では,回遊性の向上,緑豊かでゆとりある空間,歴史性という3要素を併せ持つオープンスペースの創出を目指し,市民や事業者等の意見を伺いながら,整備方針をまとめてまいります。
 歩いて楽しく,憩える空間づくりに向け,県庁通りでは,拡幅された歩行空間を活用した民間主体の賑わいづくりを支援するとともに,下石井公園では,グラウンド全面の天然芝生化に着手してまいります。また,まちなかで進めている緑のボリュームアップを面的に広げ,新たに北長瀬駅や西大寺駅周辺を対象として,路線の選定や再生方針の策定等を行ってまいります。

魅力と活力ある持続可能な地域づくり

 地域の振興については,経済・産業の振興,歴史・文化の継承,生活機能の維持向上という3つの視点から,魅力と活力ある持続可能な地域づくりと地域課題の解決に向けて総合的に取り組んでまいります。
 経済・産業の振興では,スマート農業の導入支援や農産物のブランド化,担い手の確保等の儲かる農業の実現に向けた取組のほか,地域の未来づくり推進事業によるコミュニティビジネスの創出,岡山赤穂線や下中野平井線等の外・中環状線の整備による道路ネットワークの充実・強化等により,各地域の活力を高めてまいります。
 歴史・文化の継承では,造山古墳群の魅力アップや万富東大寺瓦窯跡の保存整備,高松城址公園の魅力向上,灘崎歴史文化資料館の改修など,各地域にある歴史・文化の掘り起こしと磨き上げにより,地域の誇りの醸成と活性化に繋げてまいります。
 生活機能の維持向上では,生活交通の維持・確保や,犬島でのオンライン健康相談モデル事業の実施,生活道路の整備,通学路の安全点検等の取組を通じて,地域における安全・安心な暮らしを守ってまいります。

産業・観光の振興

 地域経済の活性化に向けて,アフターコロナも視野に入れ,産業・観光の振興に取り組んでまいります。産業振興では,スタートアップ創出・成長の支援拠点である「ももスタ」での支援策を充実・強化するほか,中小企業のDX推進による競争力強化や労働生産性向上への支援,拠点性をいかした企業立地の推進等に取り組んでまいります。また,コロナ下での企業の業態転換や企業成長を支援してまいります。
 観光振興では,岡山城や造山古墳群等の歴史遺産の価値やエピソード等を観光的な視点を交えて発信することにより,感染収束後の来訪者の増加と広域周遊観光に繋げてまいります。

子育て・教育

 子育て分野では,子ども・子育てを巡る様々な課題解消に向けた取組が着実に進んでおり,これまでに蓄積した成果を一層進化・発展させ,子育て環境が充実した都市の実現を目指してまいります。
 待機児童対策については,令和3年4月に概ね解消したことから,これまでの保育士確保策等による「量の確保」を継続しつつ,個別の事情に沿ったサービスを提供する「質の向上」へと力点を移し,医療的ケア児や重度障害児の受入れ,経済的な問題を抱える世帯への支援等に取り組んでまいります。
 放課後児童クラブでは,小学校入学後も子どもを預けて働きたいというニーズが高まる中,一部学区ではクラブを利用できない児童が発生しております。こうした状況に早急に対応するべく,待機児童対策に資する届出済民間クラブへの助成を新設いたします。
 子ども医療費助成事業については,保護者の経済的な負担や医療関係者の負担を総合的に勘案し,平成28年から受診機会の多い小学生までを対象に,通院医療費を1割負担に軽減する措置を実施してまいりました。そうした中,子育て施策に一定の目処が立ちつつあることから,このたび,子ども医療費のさらなる拡充について検討する時期になったと判断いたしました。
 保護者の経済的負担の軽減に向けて,できるだけ速やかに拡充できるよう,医師や保護者等から意見を聴取する検討会を開催し,令和4年上半期を目途に方向性を決定したいと考えております。
 困難を抱える子どもと家庭への支援では,SOSを見逃さないための取組を一層強化し,子どもの居場所づくりへの支援拡充やヤングケアラーの相談窓口の明確化等の支援体制づくりを進めてまいります。

 教育分野では,第2期教育大綱に掲げる「自らの個性を磨き,選択と挑戦を繰り返すことができる子ども」の育成に向けて,魅力ある授業づくりや問題行動等の防止及び解決に向けた総合支援にしっかりと取り組んでまいります。
 また,GIGAスクール構想によるICT活用支援や,夜間中学設立に向けた準備検討,特別教室への空調設備整備に関する基礎調査等を実施してまいります。

ポジティブ・ヘルス・オカヤマ

 G20岡山保健大臣会合のレガシーである「ポジティブ・ヘルス・オカヤマ」については,健康寿命の延伸,生涯活躍,フレイル・認知症対策,地域共生等の取組を推進し,誰もが生きがいをもって活躍できるまちづくりを進めてまいります。
 今年度をもって終了予定であった「おかやまケンコー大作戦」については,「歩く」ことを中心とした運動習慣の定着化を支援するため新年度も事業を継続し,運動による健康増進の効果を分析することにより,新たな健康寿命の延伸施策の検討に活用してまいります。

安全・安心で災害に強い都市づくり

 岡山市では,平成30年7月豪雨災害を受けて,真に安全・安心で災害に強い都市の構築に向けてハード・ソフト両面から防災・減災対策を強化してまいりました。
 浸水対策の重点地区の一つである今保・白石の2か所のポンプ場については,令和5年の出水期前までの完成を,浦安排水区の雨水幹線については,令和6年度の供用開始を目指し工事を進めてまいります。百間川流域の老朽化した排水機場については,順次更新予定であり,来年度は,原尾島と中川排水機場の更新工事に着手いたします。
 また,自主防災組織による訓練の実施や個別避難計画の作成促進,WEB版ハザードマップの作成等を通じて,地域防災力を強化してまいります。

脱炭素社会・SDGsの推進

 岡山市では,昨年2月の「ゼロカーボンシティ宣言」以降,脱炭素社会の実現に向けて積極的に取り組んでまいりました。来年度は,国の「脱炭素先行地域」への申請を目指したポテンシャル調査や,連携中枢都市圏の枠組みをいかした再生可能エネルギーの普及促進等に取り組んでまいります。また,これまで可燃ごみとして焼却してきたプラスチックごみのリサイクルを令和5年度から開始できるよう準備を進めてまいります。
 SDGsの推進については,SDGsに積極的に取り組む民間企業を対象に,インセンティブを設けた登録認証制度を創設してまいります。

デジタル化の推進

 地域経済の発展と,市民誰もが便利で快適な生活を享受できるまちを目指して,今年度中に策定する「岡山市DX推進計画」に基づきデジタル化を総合的に進めてまいります。産業,健康福祉,安全・安心等の各分野において地域社会のDXに取り組むとともに,市民サービスの向上や行政事務の効率化に取り組んでまいります。

児童の虐待事件について

 先般,岡山市で発生した虐待事件について申し上げます。児童の尊い命が失われたことは痛恨の極みであります。このたびの重大案件の発生を受けて,岡山市児童福祉審議会の児童処遇専門分科会を開催し,外部有識者により,事実の把握や対応の課題,さらに再発防止のために取り組むべき事項等について,客観的かつ専門的な視点から検証を進めてまいります。

その他の議案の説明

 続きまして,その他の議案の主なものについて申し上げます。

 甲第23号議案は,非常勤職員の育児休業及び部分休業の取得要件を改めるものです。

 甲第25号議案は,軽自動車税の種別割の課税免除の要件を改めるものです。

 甲第26号議案は,北区役所一宮地域センターを移転するものです。

 甲第27号議案は,文化芸術の振興に関し,基本理念等を定め,総合的かつ計画的に推進することにより,本市における文化芸術の持続的な発展を図り,もって心豊かな市民生活及び魅力ある地域社会の実現に寄与するものです。

 甲第28号議案は,岡山芸術創造劇場の新たな施設区分及びその使用料の額を定める等のものです。

 甲第36号議案は,庄内認定こども園及び妹尾認定こども園を設置する等のものです。

 甲第40号議案は,岡山操車場跡地公園(仮称)の名称を変更し,及び大供公園を廃止するものです。

 甲第44号議案は,南消防署を移転するものです。

 甲第45号議案は,消防団員の報酬の額を改める等のものです。

 甲第48号議案から甲第62号議案までは,岡山市民会館ほか15施設について,いずれも指定管理者の指定を行うものです。

 以上で提案理由の説明を終わります。

 よろしくご審議の上,議決を賜りますようお願い申し上げます。

報告に対する市長説明要旨

 ただいま上程になりました報告についてご説明申し上げます。

 報第1号は,リース公用車の事故について,相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

 報第2号はリース公用車の事故について,報第3号及び報第4号は市有自動車の事故について,それぞれ賠償額を決定したものです。

 報第5号は,道路の管理瑕疵による事故について,相手方と和解し,賠償額を決定したものです。

 なにとぞよろしくお願いいたします。

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