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泡消火薬剤を効果的に活用し、火災によるトータル被害を減らします!

[2021年7月18日]

ID:27922

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 消火するために必要なものというと皆さんは何をイメージしますか?
おそらく多くの方々は「水」をイメージすると思います。この「水」の消火原理は「冷却」であり、効果的に冷却するためには可燃物の表面に水が留まる必要があります。
身の周りを見回してみてください。目に入ってくる壁や天井に水は留まりますか?
じつは、屋根や壁などへ水をかけると、その90%は流れ落ちてしまい、水による冷却効果はわずか10%程度にしかならないのです。

水で消火した場合

また、流れ落ちた水は、燃えていない家財などを濡らしてしまい、損害を出してしまうのです。(以下「水損」という。)
 
次に、「泡」を使った消火を考えてみましょう。泡による消火原理は「冷却」「窒息」となります。泡薬剤入りの水は、多くの泡粒を作ることにより、表面積が大きくなります。
表面積が大きくなれば、高熱部との接触が増え、より効果的に「冷却」することができます。(コップの水を冷やすのに、大きな塊の氷より、砕いた氷の方が早く冷たくなるのと同様の効果です)

同じ水の量でも、泡にすると体積は大きくなる。
砕いた氷の方がより早く冷たくなる

体積が増えると、より多くの物を覆うことができます。また、泡は水よりも軽いため、壁や天井部分につきやすく、長く留まることができるのです。この泡は冷却だけでなく、可燃物が燃えるために必要な酸素を遮断することでも消火することができます。また一旦覆われた可燃物は、炎からの防護機能を発揮し、再び燃え出すことを防ぎます。
さらに、界面活性剤の効果により、可燃物に浸透していき、湿度を保たせる事もできます。

泡による消火効果の説明

このように泡の消火能力を効果的に利用することできれば、少ない水で早く火を消すことができます。少ない水で消火するということは、「水損」を減らすことにも繋がります。

水損についての説明

 当局では、早く消火することだけを考えるのではなく、焼損・水損を合わせたトータル被害を最小限にすることを目指し、消火活動を行っています。

人体や環境への影響は?

一般建物火災において、岡山市消防局が使用する泡消火剤は、シャンプーや洗剤などと同じ成分ですので、人体に害はありません。

また、この消火薬剤は環境影響が少なく、国内・海外主要国で最も多くの使用実績があり、十数年も使用されているものです。現在もカナダ、オーストラリアなどの豊かな森林や自然を、環境に対する悪影響を与えずに火災から守っています。(泡薬剤メーカーHPから抜粋)

火災では様々な有毒物質が発生します。火災が長引くと、大量の水を消費し、発生した有害物質を広げることにもなってしまいます。

当局では、火災の状況を総合的に判断し、泡消火薬剤を使用し消火する場合があります。

どうぞ皆様のご理解、ご協力をお願いいたします。

お問い合わせ

消防局警防部北消防署番町分署

所在地: 〒700-0811 岡山市北区番町二丁目1番1号 [所在地の地図]

電話: 086-224-9119 ファクス: 086-221-6260