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電子書籍「岡山市の小さな自然再生~龍泉寺の自然を守る会10年の歩み(2版)」の出版

[2022年2月22日]

ID:38720

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電子書籍「岡山市の小さな自然再生~龍泉寺の自然を守る会10年の歩み(2版)」の出版

龍泉寺の自然を守る会が出版した電子書籍、「岡山市の小さな自然再生~龍泉寺の自然を守る会10年の歩み(2版)」を紹介します。
思い入れがあり、長ったらしい書名になりました。この書籍は2部構成になっています。

表紙(2版)の画像
龍泉寺の自然イメージ図

第1部は、龍泉寺(岡山市北区下足守)の湿地と「龍泉寺の自然を守る会」の活動を紹介しています。藤原誠一先生(当時82歳、故人)が、龍泉寺の湿地にトキソウやサギソウが細々と自生していることに感銘をうけたことに始まります。灌木や枯れ草が堆積した湿地を再生するために、先生のお仲間12人で、「龍泉寺の自然を守る会」を2009年1月に発足させました。
人も、組織も、金も、知識も無い会が、どのようにして会員を集め、運営費を確保し、専門家の協力を得て生きのびて、湿地を再生・保全してきたかを詳細に紹介しています。
環境省が、2015年に「小さな自然再生活動」を全国展開するために、「小さな自然再生事例集」を出版しました。その中に、会の活動が全国12のモデル事例の1つとして掲載されました。会の活動を現わすキーワードとして「岡山市の小さな自然再生」を使用しています。
第2部は、龍泉寺の敷地で見かける動植物388種を、会員撮影の写真と解説で紹介しています。図鑑として、読みごたえあるものになっています。龍泉寺の敷地内に3個の池と6個の湧水湿地があります。湿地を中心にした自然環境は、「後世に残す価値がある自然遺産である」ことを分かっていただけると思います。

オカトラノオ、カキランのページ
キトンボ、コノシメトンボのページ

この書籍は電子書籍です。写真撮影・執筆・編集・DTP(卓上出版)まで全て会員の手で行いました。低コストでエコな書籍になっています。実体験豊かな先生方に、監修をしていただきました。先生方の監修によって、皆様方に読んでいただける内容にレベルアップしています。
文部科学省のGIGAスクール構想で、2021年度から小・中学校の児童・生徒にタブレット又はパソコンが支給され、家庭への持ち帰りもできるようになりました。この電子書籍はPDF形式で、一般のタブレットやパソコンで見ることができます。岡山ESDプロジェクト活動支援助成を受けている縁で、岡山市SDGs・ESD推進課に対し、岡山市内の小・中学校への電子書籍の配布をご提案しました。お骨折りにより、「学校教育OK版」をお届けすることができました。この版は、学校の副教材として利用しやすいように、デジタルコンテンツの写真・画像・イラスト・文章を自由に利用できる設定にしています。

学校教育OK版のCD-ROM

会員は高齢化しています。会員を募集していますが、思うようにいきません。このままでは、湿地の保全活動はできなくなります。この出版を契機に、地域の皆様が参加し、世代をつないで貴重な自然遺産が保護されていくことを期待しています。

(「龍泉寺の自然を守る会」田中和明)